子供の頃は本の虫って言われてたけど、
おとなの男の人が少女に恋する話とか、
読んでも現実的には思えなかった。


小学4年まで、よく父と銭湯の男湯に行った。
ゆったりした銭湯が父の楽しみで、付合わされた。
周りの大人をぜんぜん気にしないで、歩き回ってた。


叔母と高校生の従姉と3人で話してて、叔母に言われた。
あんた、子供だけど女だからね、
男湯ではみんなに見られてんのよ、
一番大切に隠すところ、一番エッチな、
わかるよね、見たがってるのよ、
それ、ちゃんとわかっておいてね。
叔母にそう言われた。


たまに、男湯で大人が怖い顔してて、
なんで怖い顔で私を怒ってるのって、叔母に聞いた。
大丈夫よ、あんたを怒ってるんじゃないのよ、
恥ずかしいのを我慢してて、
それが怖い顔に見えるだけよ、そう言った。
何がって、子供のあんたを見てね、
大人がちんちん大きくなったら恥ずかしいでしょ、
男の人って、ちんちんが大きくなってるのを人に見られるのは、
すっごく恥ずかしいのよ。
そう言った。私は聞いた。
 「何で? 私を見て? ちんちんがおおきくなるの?」  
ほんとにわからなかった。
 「それはね‥‥‥」
叔母と従姉がかわるがわる、くどくど説明してた。
お父さんやお母さんには内緒よと言われた。


叔母とか、私のために親切に教えてくれたわけで、
赤ちゃんがどうして出来るかとかは、知ってたけど、
自分は子供だし関係ないと思ってた。
でも、私の大事なエッチなところ、
大人なのに、そんなに見たがってるの?
いつもの男湯が目に浮かんだ。
そんなー、ほんとなら、ちょっとショック。



さわられたりしないのって、従姉に聞かれた。
無いって答えた。でも、そういうふうなことはあった。
にごった漢方薬湯で、横に座ったおじさんに、
おなか痛くない?って聞かれて、おへそのあたりを手でさすられて、
そのままエッチなところをやさしくなでられた。
大丈夫だねって言って上がってしまった。
なんでそんなことするのかなって、不思議だったけど、
それ以来、そういう大人がいると、なんとなくその横で湯に入った。
さわるときのやさしい感じとか、なんかいいなって、
湯から上がるとき、手を伸ばしてエッチをなでてくれる。
そうしてくれそうな大人は、私、見ただけで分かった。


わたしの子供エッチは、みんなに見られてたのかなぁ。
べつに、見られたっていいよ、
こっちは子供なんだし、気にしない、そう思った。
相変わらず怖い顔の人はいた。
でも、すぐに顔をそむけてる、それに気がついた。
叔母や従姉の言うとおりかもしれなかった。


まわりは毛のはえた大人ちんちんがいっぱいで、
歩くとき、ほんとにぶらぶらさせてた。
ときどき、私の腕や肩にふれて、なんかわざとっぽい。
私は全然平気だけど。
大人ちんちんはみんな形がちがう。だいたい二種類かな。
亀の頭みたいにつるつるになってるのと
茗荷がふくれたように、先がしわしわなのと。
子供ちんちんは、みんなしわしわだけど、
たまにつるつるちんちんの子供もいた。 
このちんちんが大きくなるの?
おおきくなるって、どういうふうになるの?
不思議、見てみたい、そう思ったけど、
ちんちんだけじっと見てるのも、なんか変だし。


横で服を脱いでた大人、なんか足がよたよたしてて、
私と目が合って、にやっと笑った。
お酒くさかった。
その人のちんちんが、すっと動いた。
私、じっと見てた。
ゆっくり、むくむくって斜め上を向いた。
ピンピンになって、ぶらぶらしなくなって、
大きなキノコみたいだった。
その人も、私の子供エッチを何度も見てた。
女の子エッチに、あれが入り込むの?
大人ならいいけど、子供の私では無理、そう思った。
変なこと想像して、なんかムズムズした。
その人、タオルで隠して困った顔になってて、
しきりに周りも気にしてた。なんでかな?
やはり恥ずかしいのかな?


膝のすり傷が気になってて、湯のふちに座って、
片膝立てて見たけど大丈夫、痕も残らない。
その時、湯の中に男の子がいたのに気がつかなかった。
私の女の子エッチが、よく見えてたみたい。
その子のちんちんが、上向いてるのが湯の中に見えた。
登下校の時よく見かける、たぶん6年生。
困ったような、怒ったような顔をして湯からあがった。
なんか面白いなー、そう思った。
わたし、さりげなく付け回した。
上を向いた6年生ちんちんを、もっと見たかった。


父と日帰り温泉にも行った。やはり男湯。 
大人が二人、ロッカー通路をふさぐように並んで、
タオルで体を拭いてた。
すいませんって言いながら、私、
両方の大人のお尻を、手の平で押して無理に通った。
振返った。一人はどこかへいった。
もう1人は、ちんちんが大きなキノコになってた。
私、その人のそばに行った。大人キノコを近くで見たかった。
私の子供エッチ、見られても気にしない、気にしない。
その人、かがんで両手で私の腰をつかんで、
私、持上げられて、私のエッチにキノコが押付けられてて、
くすぐったーい、でもなんか、温かくっていぃ気持ち。
誰も見てない。
私、子供だからエッチの相手は無理だよ?
その人はイスに座った。私、向合ったまま膝に股がった。
キノコは押付けられたまま、見上げた瞬間、ぎゅって首を抱かれて、
んん〜、やだ〜ぁ、キス〜。
誰も見てない。
やっと放してもらって、あ〜ん、もう終わり?
ばいばいって、手を振った。


5年生になって、新しいおうちに引っ越して
もう銭湯の男湯には行かなかった。