早朝、美佐子の夫の慎一は、あわただしく ト-ストとスクランブルエッグをコ-ヒでたいらげると妻の美佐子とは、ほとんど会話もなく会社へと行った。そういう生活が何年も続いているのである。夫は細身で、仕事しか頭にない真面目な男である。夫婦の間では、冗談めいた会話は全然なかったし、あまり笑うこともない。夫とは同じ職場で知り合った関係であった。一応社内恋愛であった。夫の母と美佐子の母が偶然、友人同士で、夫の慎一さんのことも子どもの頃から知っていた。美佐子の母と夫の母とが、結婚話を進め、トントン拍子で結婚してしまったというのが現状である。美佐子はお嬢様育ちで、世間知らずなところがあった。いわゆる箱入り娘である
 今の結婚生活では、夫婦の夜の営みは、年数回っていうほどである。それも、子どもが欲しいっていう気持ちだけなのである。
しかし、子どもには恵まれていない。 
 ここに引っ越してきて1週間が過ぎた。美佐子は気晴らしに公園に散歩へ出かけた。美佐子は勤めにでたいのだが、夫は妻は専業主婦だっていう考えから許してくれなかったのである。  季節は真夏で、とても暑かったが心地よい風を身体に受けて、青々とした雑木林の中を歩くと気持ちもよかったのである。 夏らしく少し短めのワンピ-スだった。 少しすると、後ろから「こんにちは奥さん」っていう軽やかな声がしたので振り向くと下の階にすんでいる木戸であった。白いランニングシャツに短パンの姿である。美佐子は、50代とはいえ筋肉質の木戸の身体を見てしまった。 木戸は、微笑みながら、「奥さんが歩いていたのは遠くからでもすぐにわかりましたよ、だって綺麗で美人ですからね」ってにこやかに話した。美佐子は少し顔を赤くして「そんな冗談でも うれしいですよ」と答えた。
実は、木戸は、たまたまその日は仕事が休みで、2階の下の階のドアの開く音がして 窓の外をみると美佐子が短いワンピ-ス姿で公園の方角に向かって歩いている。その後ろ姿から、歩くたびに美佐子の大きな柔らかいお尻が揺れている。風が吹くたびに美佐子の太ももも見え隠れしている、胸も大きいのがわかる。エアコンのない木戸の部屋は蒸し風呂で、汗をいっぱい掻きながら 食い入るように美佐子の後ろ姿を見ながら、すぐに部屋から出て美佐子の後を追ったのである。
 木戸は「ここの公園は気持ちいいでしょう。奥さん」 「ほんとうに気分も気持ちよくなりますね」って答え、木戸の人懐っこい話しかけに好意を持った、2人で並んで いろいろと話をするのだが、木戸は、話上手で美佐子は、口に手をあててクスクスと笑った、久しぶりの笑であった。しばらくした、木戸は、ベンチに座ろうと言い、美佐子も少し歩き疲れたので、ベンチに座り おしゃべりをつづけたのである。 はなしの途中でも美佐子は、木戸の筋肉質の胸を無意識のうちにチラチラと見ていたのを美佐子自身 気づいていなかった
 木戸の汗の臭いも、それほど気にはならなかった。 美佐子は時計を見ると2時間はたっていた。まだ30分ぐらいのような感じであった。家で洗濯物をベランダからかたづけたり、夕食の準備もあったので。美佐子は、「今日は、いろいろとお話してくださり ありがとうございました。とベンチから立ち上がり、頭を下げてお礼を言った。そして立ち去ろうとした瞬間の出来事である。美佐子の大きなお尻を、木戸の手が触ったのである。「あ ごめんごめん、ベンチの木くずがついていたので」もちろん嘘である 「すいません、ありがとうございます」美佐子は、また、頭を下げてお礼を言い 家路へと着いた。

 木戸は、立ち去る美佐子を見て 「やはり、俺好みのやわらかいケツをしてるな。 世間しらずの箱入り主婦って感じだ。ケツを触られて 頭を下げてお礼を言ってやがるぜ。俺が睨んだ通り 一度男を知ったら淫乱女になるぜ さて、これからどう料理していくかな」 夏の風の中を歩いていく美佐子を見ながら、獲物をねらったハイエナのような目つきをしているのであった。