真理子の提案に、女性陣の口元が緩む。
何故なら、優子ちゃんは先月、自分が住む地区のカルタ大会に出場し、男子を含めた小学校高学年部門で見事優勝しているのだ。
その事は、真理子は勿論、女性陣全員に情報が入っていた。
そう、健太君だけを除いて。
しかも、誰一人その事を声に出す者はいなかった。
それは言うまでもなく、女性陣全員が、健太君の負けを望んでいるからである。
なんとか、優子ちゃんとの対戦を成立させようと気持ちを一つにしているのだ。
「優子ちゃん、うちの健太とカルタで勝負してくれる? 負けたら裸になる事になるけど」 と、真理子が優子ちゃんに聞くと
「えー、あたしカルタやった事ないけど、でもやってみます」 と、優子ちゃんの名演技に、女性陣が笑いを堪える。 すると
「よーし、じゃあ勝負してやる」 と、健太君が対戦を承諾した。
優子ちゃんの名演技が功を称した様である。
「じゃあ、二人ともここに向き合って座って、今からルールを説明するから」 と、長女の沙希がゲームの進行を始めると
次女の千夏によって、二人の前には、既にカルタが用意されていた。