俺が高校一年の時、先輩に恋をした
立ったら書きたいと思う
ちょっと長くなるけど立ち止まって覗いていってほしい

高校一年時のスペック
身長175
体重75
色黒ゴリラ
隠れ半ヲタ
童貞

DQNにもヲタにもなりきれない当時
毎日友達とクラスの誰とヤりたいかとかXX先輩エロいとかの話ばっかりで毎日が楽しかった
夏休みも終わり二学期も漠然と過ぎていく
そして文化祭を2週間前を迎え、うちのクラスはコスプレ喫茶店を出す事になった
コスプレ喫茶店と言っても女子が男子の制服を着て、男子が女子のスカートをゴムで止めて無理矢理ワイシャツにリボンして接客するってだけのもの
今考えてもしょぼい
しかしクラスの山本が体育の時間に言い出した

山本『文化祭で可愛い女子のアドレスをゲットしたい』
携帯を買ってもらったばかりの俺もアドレス帳には女は母親とピザの姉だけ
俺も何としても可愛い女子のアドレスが知りたい!!
そこで山本がとった発案したものは、女子の客が来たらどの男子に接客されたいかを指名を問う作戦だった
この時は面白そうだと思った
他の男子も乗り気だった
自分のスペックも考えず

普段は大人しく一人でいる事の多い写真部の大野まで眼鏡の奥で眼をキラキラさせていた
たぶんあの時やっとクラスの男子が一つになったと思う
真面目なうちのクラスの数少ないDQNなグループもヲタグループもみんな文化祭に乗り気になった
DQNグループのアイデアで名刺と名札を作る事になり、みんな名刺に源氏名と本名とアドレスを書いた
もちろん大野も
ちなみに大野の源氏名はメガネっ子だった

根暗代表の大野の発案でヘルプにつくのは指名の少ない人間を優先するルールになった
これは俺を含む低スペック者たちから拍手喝采だった
一連の作戦に盛り上がる男子を女子は呆れていたが笑って許してくれていた

そして文化祭当日、コスプレ喫茶店は開店した
コスプレ喫茶店に女子の客が来る度に
『いらっしゃいませ、誰になさいますか?』
の大音声のカマ声
文化系グループがフォトショか何かで作った遠足の写真を切り抜き拡大した指名ランキングが壁に並ぶ
しかしそこは俺のスペック
指名こねえええwwww

あまりの指名のなさにヘルプによくでた
ちゃっかり名刺は渡す
「ゴリ子です。メール下さいw」
ちなみにキャバクラスタイルの様に隣に座るのではなく
座る女子の横に俺達は仁王立ち

ただただ仁王立ち

そして午後になり、部活の先輩女子達三人が来た
俺と先輩たちはあんまり話した事なかったが、指名のない俺ともう一人の同じ部活の友達の山本を見かねて笑って指名してくれた

ヘルプは大野
そして俺はこの時初めて知った
メガネっ子大野の眼鏡がこの日おNEWな事を

山本は爆乳の先輩についた
山本は入学時から「オッパイは宇宙」って言ってた
俺が着いた先輩はちょっとだけ岡本玲に似てて大人しそうな綺麗な先輩
あと当時の俺の知識では昔サッカー部の先輩と付き合ってたって噂くらいは知っていた
俺「改めまして。ゴリ子で?す。高校生やってます。趣味は部活で?す」
笑ってくれる岡本先輩
優しい
可愛い

好きw

岡本「ゴリ子ちゃん似合ってるよw」
とか笑顔で話してくれる

優しい
可愛い

好きw

ヤりたいw

岡本「すごい可愛いよ」
俺「まじすか?じゃあ明日からこれで登校します」
岡本「www」
いやマジで
どうにかこんな子のアドレスが知りてぇよ
でもなぁぁぁ
断られたら傷つくし
部活顔出しにくくなるしな
どうしよう
ん?
忘れてた
名刺!
アドレス!
いい手段を考案してたんじゃないか!
ちょっとキョドりながら名刺を渡し
俺「メールしてくれたら嬉しいッスw」

この時既にケツ汗MAX
スカート貸してくれた女子ゴメソw
ちゃんと匂い嗅いで一回オナヌーしてから洗濯して返す
岡本先輩は笑ってメールするって言ってくれた

楽しかった文化祭も終わり、片付けの後みんなでマックに行った
そこでみんなアドレスを渡しはしたが誰も聞けていない事に気づく
マックの中で新着メール問い合わせ

呆れて笑っている女子
俺もしっかり問い合わせ
メールこねえええwww

ヘルプ合わせて名刺五枚も渡したのに

結局マックでは誰もメールは来なかった

でもその後みんなでカラオケ行ってDQNのおねだりでみんなで女子とアドレス交換

たぶんこれ女子の優しさw

クラス分のアドレスゲット

当時赤外線も無いからカラオケ歌ってる人以外は携帯持って席移動を繰り返した

こうして文化祭を終えた

休みを挟んで学校に行くとクラスで半分くらいはメールが来たと言っていた

大野まで

ちなみに大野はカラオケで眼鏡がおNEWだった事をバラされて以来イジられキャラが定着しクラスにも溶け込んでいた

その後一週間、岡本先輩からメールは来ず、体育祭を迎えた

クラス対抗選抜リレーでは男子はみんなまた女子の制服を着て走っていた
俺もゴリ子として第一走者で走った

そして走り終わったあと、着替えに教室に戻ろうとしたら岡本先輩がクラスの友達と写真を撮ってた

会釈して通り過ぎようとすると岡本先輩に後ろから声をかけられた

岡本「ゴリ子ちゃん、一緒に写真とか撮ったりしませんか?」
俺はキョロキョロして自分に指を指す

え?俺?

岡本「君だよ君w」

何よこの女

メールして来なかった癖に

私と写真取りたいですって

ジョーダンじゃないわよ

ちゃんと焼き増ししてくれるんでしょうね

写真立てに入れて机に飾ってやるんだから

俺「あ、じゃあ、お願いします」

すると爆乳な人とカラスみたいな顔した人と初めて会うパッチリとした目のちょっと可愛い先輩女子三人に取り囲まれて写真を取るはめに。
岡本先輩はカメラ係

俺「あ、岡本先輩とじゃないんすね」

爆乳「玲とはあとでツーショット撮らしてあげる」

おい爆乳
お前に一つ言っとく
ありがとうございます
今宵は左肘に当たるあなたの爆乳をオカズに賢者になります

爆乳「じゃあ玲は二人で取りなよ」

岡本「はーい」

俺「わーいww」

カラス「wwww」

メチャ緊張してぎこちない距離と笑顔で撮った

俺「それ俺にも下さいねw」
爆乳「あんた私らのはいらんと?」
カラス「いらんと?w」
俺「いえ、欲しい…です」
岡本「www」

そしてテンション上がりながらクラス席に戻った
山本「お前着替えに行ったんじゃねえの?」
俺「あ…」

浮かれ過ぎて着替えんの忘れた
そして再び岡本と爆乳とカラスとちょっと可愛い人の前を通り過ぎて着替えに

手を振ってくれる岡本玲。可愛いw
手を振ってくれるちょっと可愛い人。ちょっと可愛いw
手を振ってくれる爆乳。乳揺れとるww

手を振ってくれるカラス。………

体育祭も終わり閉会式を迎える
閉会式のあとで片付け
岡本先輩は一人でテントを運ぼうとしていた
俺は駆け寄っていった

俺「先輩何してるんですか?w」
岡本「片付けw」
俺「ヤバいw俺今先輩が重いテントを運んでるのを手伝ってゴリ子っていい奴って思われたい衝動に駆られてる」
岡本「手伝わせてあげようじゃないかw」

それからキャッキャッ言いながら体育館前の倉庫まで運んだ

俺「お礼とかは別にいいですよw」
岡本「まだ何も言ってないwいいよ。放課後部活の前に女子部室横の自販機おいでw」

片付けを済ませ教室に戻りHRを終えてすぐに自販機へ
待機。
ひたすら待機。。
ただ待機。。。
まだ待機。。。。
まだまだ。。。。。

おせええええええww

30分くらいして岡本先輩が来た
すごい可愛い笑顔で

岡本「ごめーんw待った?体育祭三位だったから盛り上がってw待った?よね?」

何よこの女。いつも私を待たせて。あんたなんか笑うと笑窪が出来て可愛いんだからね

俺「待ったwちなみにメールも待ってましたwあ、俺コーラで」岡本「え?私メールしたんだけどアドレス間違えてたみたいで送れなかったんだけど」
そういいながらコーラを渡してくれる

あとで分かったが、俺のアドレスのゼロをOと間違えていたみたい
そしてアドレスを聞けた俺は部活中もずっと今夜送るメールを考えていた

それから二週間くらい毎日メールしてた。毎日のメールと部活中にちょっとだけ話せる時間で俺は岡本玲に完全に惚れてました

中間試験も近づき、来週から部活も休みになりそろそろメールも控えなきゃならなくなった頃岡本先輩からメールが来た

岡本「岡本玲先輩って他人行儀だよね」

俺はメールでは岡本玲先輩をフルネームに先輩付けて呼んでいた
俺「まじっすか。じゃあ岡本さん?」
岡本「距離感遠いwブラジルくらい遠いw」俺「岡本?」
岡本「名字??(。-_-。)」
俺「玲さん?」
岡本「まだハワイくらい」
俺「玲ちゃん?」
岡本「余分なのがついてるよ?」
俺「ちゃん?」
岡本「なんでやねん!ww素直に玲って読んで下さい」
俺「理解w」

岡本「試験終わったら○○(当時やってた映画)見たいなぁ」
俺「あー俺と?w」
岡本「君とw」
俺「まじっすかwえっと俺結婚したら将来は子供三人欲しいんですがw」
岡本「気早っwカラスと行ってもいんだけど何となく」
俺「ヤバいw俺今玲と一緒に映画に行く事に託けてデートしたいって衝動に駆られてる」
岡本「デートしてやろうじゃないか」
俺「ウス」
岡本「ウス」

それから一週間メールをしたい気持ちを抑えて試験期間を乗り切った

日曜日に繁華街近くの駅前で待ち合わせ。待ち合わせは十時。十一時からの映画を見る予定だったから俺は九時に映画館に行って先にいい席のチケットをコッソリ買っとこうって寸法
俺イケメンwww

チケットを買ってエスカレーターで降りると隣の登りのエスカレーターに見たことある人が
あれ?って思い追いかけた

俺「玲!」
ビクっとして振り返る玲
玲「うわwびっくりした。何してんの?w」
俺「ストーカー」
玲「なんでやねんw」
俺「十一時の映画って昨日言ってたから待ち合わせ前にチケットを買っといてゴリ子イケメンって思われたい衝動に駆られてw」
玲「私もw」

それから映画までの時間喫茶店に行ったり服屋行ったりネックレス見たりして過ごした

映画はその週に公開された恋愛ものの映画で時間少し前に行くと売り切れていた。
玲「うわ。買っといてよかったね」
俺「ゴリ子気が利くだろ?」
玲「くそ。私があと10分早起きすればw不覚w」
俺「女の子がくそとか言わないの」

映画はベタベタの恋愛もの。あんま興味はない。むしろ如何に手を握るかを考える。
でも玲の手はお膝。
童貞の俺には手が出せない絶対領域にポジショニングされてる。
諦めて映画に集中。たぶん1番盛り上がるであろう泣けるシーンで玲を見る。

泣いてる。
右手に見えます目が浄蓮の滝で左手に見えます目が養老の滝でございますってくらい

泣ける映画って聞いてたからシッカリ母ちゃんのハンカチを持って来てた俺は差し出す。

チラッと見て「あ、どうも」と借りる玲

何その距離感w
涙を拭いてハンカチを渡される時…ここだぁーと言わんばかりに右手をキャッチ
ハンカチ越しに手を握る

一瞬ピクッとした玲はこちらを見ずに静止。10秒後くらいに左手が伸びて来て手を離された

まじかorz

軽く傷ついていると左手にハンカチを持ち替えて右手で直接手を握られた
玲を見るとすげー可愛い笑顔だった

映画も終わりトイレに行った。ハンカチを貰おうと左手を伸ばすとまた右手を出してきた

俺「いや、ハンカチw」
玲「あ、そっちかww」
俺「玲が手を繋ぎたいのは分かったけど手を拭くまで待ってなww」
玲「……私の今日の手を握る営業時間は終了しました」
俺「ごめんなさい。そこは延長をw」

なんて会話をしながら手を繋いで映画館を後にした。
その時は気付かなかった。これが後に波乱を呼ぶ事を

そして手を繋ぎながら一日遊び夕飯前に帰った。その日告白はしなかった
玲の事はすごい好きだったけど、何故かその日に告白することもなく夜に軽くメールをして初デートの日は終わった

次の日学校に行くと後ろの黒板に『ゴリ映画館で密会』の文字が
ビックリして周りを見渡すとメガネ大野に山本が大声で話しかけた

山本「大野さんはお二人を何処で発見されましたか?」
大野「僕は映画を見た後にトイレに行こうとしたら二人が仲良く手を繋いで出て行く所でした」
山本「それはビックリされましたね。その時の心境は?」
大野「まさか彼がこんな事するなんて。普段は優しくていい子なんですけど」

そこまで聞いて俺はバックを投げつけた

女子「ってか大野は誰と行ってたの?」

大野「……………一人」

山本「…………」
女子「…………」
教室「…………」

山本「俺お前好きだよ」
大野「僕も」

その日の放課後の部活で、玲にその話をしたらなんとなく苦笑いしていた
今になって思うとその笑い方が不自然だったけどその時は気にしなかった

その後毎日メールもするし部活の時に会えば話すが何となく距離感を感じた

金曜日の夜、日曜日の午前中に男女合同の部活があるから午後学校帰りに遊びに行こうとメールしたが返事がなかった

次の日の部活中に会ったが何故か寂しそうに笑って特に話は弾まなかった

そしてその日の夜に玲からメールが来た

玲「ゴリにとって私は何ですか?」

何?天使?天女?女神?

俺「それは明日直接言ってもいいですか?」
玲「はい。待ってます」
俺「じゃあとりあえず市役所行って婚姻届貰ってから部活行く」
玲「気早っw部活のあとで会おうね」

メールが終わってから俺は告白の言葉を考えた。
考えてる間中何故かスクワット。ひたすらスクワット。三時間近くスクワット。

スクワットってやってる時は楽なのに次の日足パンパンだよね。

次の日の朝、案の定足はパンパン。チャリに乗れないwww
ちぃっ、これじゃ駅まで行けやしねぇぜ。
何故神は俺と玲の間に障害をもたらすのか

俺「ママーん、僕膝が筋肉痛で動かないから駅まで車で送って」
母「いいけどあんたそれじゃ部活動けないじゃない」
俺「今日は女子と合同だから大丈夫」
母「? なんで合同だと大丈夫なの?」
俺「女子の前では見栄を張れる子に育ててくれた母ちゃんに感謝してるよ」
母「はぁ?。あんたもお父さんの子供だね」

何だかんだで学校まで送ってもらった

部活は本当に見栄を張って走れる。玲が見てる中見学とか無理w

部活後に女子の部室前に座って待つ。同じ部活のクラスの千原ジュニアっぽい女子が出て来た。

ジュニア「ゴリ!岡本先輩待ち?w」
こないだの黒板事件でこいつも知ってる

俺「そう。いた?」
ジュニア「もう出てくるんじゃん?本当に付き合ってんだねぇww」
俺「いやどーだろw」
ジュニア「??」
俺「今日告白予定ww」
ジュニア「まじww応援するわww」
俺「いや、そっとして。お前が騒ぐとクラス中にバレるw」
ジュニア「……黒板に書いてから帰ってやる」
俺「君の応援できっと上手く行く気がして来たよ。だから今日は安心して真っ直ぐ帰ってくれて大丈夫だよ」
ジュニア「分かったw振られても泣くなよ?」
俺「声でけぇw」
それから女子が何人か出て来てみんな笑顔でチラ見して帰って行く。

玲は爆乳とカラスと出て来た。爆乳は俺にニヤッとしてカラスは手を振って帰って行った

玲「お待たせー」
俺「おー。帰ろか。昼どっかで食べる?」
玲「行くー。あ、爆乳とカラスはお好み焼き行くって。いいなぁ」
俺「お好み焼きでいいけど同じ店だけは辞めてね」

他愛ない話しながら並んで駅まで歩く。駅に着くとやっぱり部活の人だらけ。みんなにニヤニヤしながら見られて死ぬかと思った

玲と二人で電車を待ってると20mくらい距離を置いてジュニア達と爆乳カラスが居た。
こっちを見つけて手を振ってくる。恥ずかしくて死にたい。
電車が来るまで部活のみんなに公開処刑されてた

電車で繁華街まで行き、お好み焼き屋に行った。

玲「豚玉で」
俺「魚介ミックス」
玲「お好み焼き好き?」
俺「まあまあ」
玲「まあまあ?そんなんじゃ大阪府民を名乗れへんよ」
俺「そうだね。でも少なくとも僕らが生まれて育ったこの県は大阪じゃないよね」
玲「そだね。私大阪行ったことない」
俺「その割にエセ関西弁よく使うよな」
玲「誰がエセやねん」
俺「はいはい」

お好み焼きは大阪府民になる練習って言って玲が焼いてくれた。
ひっくり返す時に崩れた

お好み焼き食べた後で近くの公園?ってか広場に行った

俺「ジュース飲みたい人??」
玲「は?い」
俺「やべえw俺今玲のためにあそこの自販機にコーラ買いに行っていい奴って思われたい衝動に駆られてる」
玲「行かせたげようじゃないか」
俺「コーラがいい人??」
玲「シーン」
俺「お茶がいい人??」
玲「は?い」
俺「さっきお前ジュースが飲みたいとw」玲「だって缶ジュースって言うけど缶お茶って言わないでしょ?」
俺「おーいお茶は缶じゃなくてペットボトルですがw」
玲「君にも高校二年になれば分かる事もあるさ」
俺「てめぇw」

自販機にお茶とジュースを買いに行く

俺「はい」
玲「ありがとう」

ペットボトル空けてお茶を飲む玲

俺「あ、言ってなかったんだけど」
玲「??」

俺「俺彼女以外にお茶おごらない」
玲「あ、、」

そう言って財布を出そうとする玲

俺「いや、そうじゃなくて」
玲「??」

俺「付き合わないっすか?俺と」

玲「……」

俺「……」

玲「はいw」

聞いて下さいwww世界中の皆さん聞いて下さいwwww今日僕に彼女が出来ましたww
岡本玲似で大人しい気がしたけど意外とノリのいい彼女ができましたwwwwwwwww

ってか昨日スクワットしながら考えたセリフと全く違ったwwwwうえっwww

俺「あ!!」
玲「どしたの?」
俺「婚姻届忘れた!」
玲「気早っw」

玲「ってかね、ジュニアちゃんと話してたでしょ?」
俺「ん?」
玲「部室の前で」
俺「あぁ」
玲「部室に丸聞こえだったよw」

俺「!!!???」

玲「女子部員全員今日ゴリが私に告白するって聞こえていましたw」

次の日、クラスの黒板にも部室のホワイトボードにも告白の件が書かれていたのは言うまでもない

そこから玲との付き合いが始まった

玲は大人しいけどノリは意外とよくて、成績もそこそこで、人前ではあまり話さないけどよく笑う子だった。

将来なりたいものがあるからと行きたい大学があるって話してくれた。
当時なりたいものなんかなかった俺はフーンって聞いてた。

玲はなりたいものがないなら同じ大学行こうって言ってた。

今思えば高校生のアホな話だけど当時は真面目にそれもアリかなとその大学の学部でむいてそうな学部を探してた。

俺「一緒の大学かぁ。つってもまだあんまりわかんないんだけど」
玲「じゃあ、文学部は?」
俺「…俺の英語の成績知らないっけ?」
玲「じゃあ建築系は?向いてそうだよ」
俺「建築かぁ」
玲「家建ててよ!私の」

俺「…….建築士ありだな」
玲「単純」
俺「やかましいわw」

毎日メールして朝駅で待ち合わせて学校に行き、放課後は部活が始まるまでジュース飲んで一緒に駅まで帰って、休みは遊びに行く。

絵に描いたような青春だったと思う。

クリスマスには初めてデートした時に見たネックレスをあげたお揃いで。
二つで二万くらいだったと思うけど高校時代すげえ高く感じた。
玲はすごい喜んでくれた。

駅前のロータリーにある時計台の大きなツリーのイルミネーションの前で一緒に写真を撮った。
そしてその日初めてキスをした。
ちなみにまた公園ww

遊ぶ所あんまないw

玲「…..子供たちが遊ぶ公園でこうゆうことをするのは如何なものですかねゴリさん」
俺「そうゆう行為の果てに子供達は生まれるからいいんではないですか?」

玲「……..変態」
俺「それが変態なら甘んじて受け入れるわww」

玲「wwwじゃあ、そろそろ帰ろっか、変態ゴリラさん。略して変ゴリ」

俺「次それで呼んだら玲のことキョウブゼッペキって呼ぶから」
玲「?」

しゃがんで地面に指で

胸部絶壁

って書くと同時に後頭部に張り手が落ちてきた

俺「ちょwなにすんねんw」
玲「後頭部絶壁にしたろか?」
俺「ごめんなさい」
玲「もう…帰るよ変ゴリ」
俺「はーい。…..キョウブゼッ…プォフォッ!!」

辞書入りの鞄が飛んできた

正月には母ちゃんに送って貰って二人で初詣に行った

母ちゃんは玲に
「綺麗な子ねぇ。うちのゴリラみたいな息子でいいの?最近はジャニーズみたいな子もいるでしょ?この子若い時のお父さんに似てるから将来もゴリラよ」って言ってた

やかましいわww

すげえ幸せでまじで結婚まであるなとか考えてた
けどまぁ実際人生そんな甘くなくて。三学期が終わる頃には少しずつ状況が変化してた。

三年生になる頃には玲はすごい勉強するようになった。

クラスのやつと同じ塾に通いだしクラスのやつと一緒に勉強するようになった。
たぶん今思えば一緒に勉強すればよかったのかもしれない。

玲も一緒に勉強しようって言ってくれた。
でもまだ周りでそこまで勉強してるやつもいなかったし、まだ進路も決まっていなかったし、何より取り残された感じと学年の違いを実感するのが嫌だった。

玲は休みの日に塾に通うようになり、遊べなくなった俺は友達と遊ぶ事が増えた。

それがキッカケでタバコを覚えた。
当時はそれがカッコいいとか思ってしまう痛い感じで、玲の前でも吸うようになった。

玲には辞めてと言われたが、構われるのが嬉しかったとか、とにかく自分の意思が弱く辞めなかった

そしてその後、タバコがバレて停学になり退部扱いになった

そして

玲とは別れた

玲は泣いていた。
ずっとごめんって言ってた。
俺はまだ間違いなく玲が好きだったし、別れたくなかったが冷静に真面目な玲が今の俺と釣り合う訳ないと思って別れを受け入れた

二週間の停学と一週間の学校謹慎後にクラスに顔を出すと、意外とみんな優しく受け入れてくれた。
クラスが変わらず持ち上がりだった事もあると思う。
後ろの黒板には「ゴリ出所祝いw」とか書かれてた

山本「あそこのゴリラ、三週間ぶりの出所ですって」
大野「まぁ、怖いわ。シャバの空気を吸うのも久しぶりって訳ね」

山本「大丈夫かしら。ちょっと話しかけてみようかしら。ゴリラ語なら通じるかしら」
大野「大丈夫よ。ウホは万国共通のゴリラ語よ。ねぇゴリ?ウホッ」

バックを投げつけた

ジュニア「退部らしいね」
俺「みたいっすね」
ジュニア「残念だね」
俺「まぁ停学後に今さら顔も出しにくいし」
ジュニア「あー」
俺「おー」

それから二?三日して噂を聞いた。

玲が同じクラスの同じ塾に通うやつと付き合っているって。
それからそいつといる所をちょくちょく見かけた。

そいつはザ真面目みたいなやつで、顔はフットボールアワー後藤をバットで二?三回殴ったような感じ。すれ違うと俺に敵意剥き出しでくる。

そんな日がしばらく続いた

俺「あー彼女欲しい」

クラスのギャル曽根のスッピン版みたいな女と話をしていた

曽根「彼氏欲しい」
俺「僕ら華の高校生なのにこんな事でいいんですかね」

曽根「よくないですね。早急に彼氏を作らなきゃ」
俺「ですよね」

曽根「動物園のゴリラ以外で」
俺「俺も昼過ぎても寝起き並みに目が細い子以外で」

曽根「氏ねw」
俺「ジョークw」
曽根「女子高の子紹介する?」

俺「あれ?曽根って天使だっけ?今日は一段と輝いて見えるよ?」

曽根「うぜえw中学の同級生で彼氏いない友達いるし紹介するよ」

俺「曽根さん。ジュースなどは飲みたくないですか?」

曽根「ミニッツメイドのオレンジで」

そして曽根に女の子を紹介してもらう事になった。アドレスを教えてもらいメールする事に

二日後返信来ずw

俺「曽根えもーん、紹介してもらった子から返信来なくなったよー」
曽根「おつかれ」
俺「いやいやいやいやww」
曽根「じゃあ今日呼び出すから。放課後暇でしょ?会いに行こうよ」
俺「あれ?曽根さんって聖母だっけ?眩しくて見えないよ」

曽根「ミニッツメイドの…」
俺「オレンジですね。しばしお待ちを」

放課後、曽根と曽根の友達と俺は繁華街のマックへ。

一時間くらいで来た子はショートヘアの利発そうな子。

瀧本美織を気が強くした感じ。

玲とは正反対の感じだなって思った。

美織「待った??」
曽根「大丈夫」

美織「あ、初めてましてw」
俺「初めまして。」

美織「イメージと全然違うw」
俺「?」

美織「曽根が停学なったとかゴリラとか言ってたから超ヤンキーが来ると思ってビビってたw」

曽根こらテメェwただでさえコンタクト入らなそうな目を細めて私知りませんって顔を見せんなwww

曽根「違う違うw最初出来るだけ下げとけば会った時ちょっとは上がるかなとw」

美織「下げすぎてビビって引いてたんですがw」
俺「下げられ過ぎて引かれてたんですがw」

曽根「ヤバw連絡来たからもう私ら行くね。あとは若い二人に任せて。バイバイw」

美織「携帯鳴ってすらなかったじゃんw」
俺「背後には気をつけろよーw」

二人になると意外と話せた

美織は結構いいやつで、ハキハキしてて言葉尻にちょっと毒があるけどだけど優しい子だった

美織「マックのさ、昔『新しくなったハンバーガー。なんと牛肉100%』ってキャッチコピーあったじゃん?」

俺「いや知らない」
美織「あったの!それさ、今までは何の肉だったんだろうって思わない?」

俺「いや豚じゃねえの」
美織「話の盛り上がらないやつだな」
俺「ヘイ!ユー!オレは初対面!w」

美織「ソーリーw」

美織とは意外と気があってそこから三時間くらい喋って帰った。

その時は美織は玲とは正反対の性格で遠慮がなくたぶん誰に対してもハッキリ言えるタイプの人間だと思った。

美織とは結構気があって毎日の様にメールしてた

俺はまだ玲が好きだったけど
それでも美織と接して行く日々で、学校で玲と後藤が一緒にいる所に出くわしても

俺「美織ちゃーん。元カノが彼氏と歩いてる所に出くわしました。」
美織「泣けw私の胸でw」

俺「泣くw美織の豊満な胸で。豊満な胸で。豊満な…(゜Å゜)
お巡りさ?ん!美織ちゃんが豊満な胸をお母さんのお腹の中に忘れて来たみたいなんです?w」

美織「ぶっ殺すw」

みたいな冗談は言える様になってた

知り合って一ヶ月くらいが経つ夏休み直前頃には美織と2人で会う様になっていた
CDを見に行ったりマックで喋ったりカラオケをけなし合う程度だけど

そして夏休み中、美織に告白された

返事は保留にした

理由は、美織はすごい大事だけど今美織と付き合っても玲の事を考える気がするからだった

そう言ったら美織は笑って「許す」って言ってた

そっからちょっとだけ女らしくなった美織と残りの夏休みを過ごした。とゆっても前と変わらずマックとかカラオケとかだけだが

俺「海とか行きたい
美織「遠いよw」
俺「プールでも可」
美織「水着買ってない」
俺「買えよ」
美織「見たい?見たいか私の水着をw」
俺「見たい。美織の豊満な水着姿の身体を。豊満な身体を。豊満な…お巡りさ?ん?」

美織「ぶっ殺すw」

夏休みも開けて二学期が始まった
美織の告白は保留のまま。これ以上待たすのも悪いとは思っていたけど返事は出来なかった

この頃の毎晩の流れは

美織とメールする
→結果悩む『だってなんだかんだでまだ玲が一番好きだし、でも美織も好きだし。かといって今付き合うのは反則じゃねえかとか。でも断るのも…』
→オナニー→賢者モード→俺なんか氏ねばいい
→就寝

エンドレスループw

俺「ちょっと待て。点呼!」
山本「1」
石田「2」
伊達「3」

大野「…4」

俺大野呼んでねぇw

大野「山本に呼ばれたって」
山本「呼んでないって」

石田「呼んだか呼んでないかじゃなくて大野が行きたいかを態度で示そうぜ」

大野「…連れてって下さい」
俺伊達「wwwwww」

五人で乗り込んだ女子高

女の子匂いで充満してると思ったけど、意外と普通だった

ただ男子便所が管理棟にしかないのにはビビった

俺の学校の文化祭の二週間前に美織の学校で文化祭があり、俺は誘われた
そして美織の文化祭に行くと決めた時、告白の返事をすると決めた

文化祭にはクラスの友達と四人で行く事にした。山本と石田と伊達。
皆女子高の文化祭に食いついた

当日駅で待ち合わせた。俺はちょっと遅刻して行くとみんなもう来ていた

俺「おまた」
山本「遅えw」
石田「早漏のくせにw」
伊達「なにしてたんだよ」
大野「モチベーションが足りないんじゃない?」

ん??

俺「ちょっと待て。なんか変じゃね?」
山本「あ?」
石田「何が?」
伊達「早く行こうぜ」
大野「始まっちゃうよ」

ん??

美織の教室に行くと茶道みたいな事をしてお茶を立てていた。
浴衣を着ている子もいたが美織は着てなかった

俺「ウス」
美織「五人?」
俺「そう。てか浴衣は?着ないの?」
美織「持ってないから。見たかった?」
俺「見たかった。美織の豊満な…お巡りさ?ん」

美織「まじでぶっ殺すw」

美織のシフトが終わるまで俺たちは五人で文化祭を周り、美織がぬけれる時には2人で文化祭を周った

俺「今日帰り待ってていい?」
美織「片付けあるから遅くなるよ」
俺「んじゃあ駅前にいるわ」
美織「いいけどなんで?」
俺「話あるし」

美織「告白!?wねぇ告白なのか!!??www」
俺「テメェの告白の返事だブォケw」

美織「あーじゃ、はい、待ってて、、下さい」
俺「他人行儀すぎるだろww」

山本たちは先に帰り、終わりまでいた俺は駅前で待ってた。

二時間もしないくらいで少し小走りで美織が来た
いつも勝ち気な感じて上げた顎と天真爛漫さを感じさせる目も今日は若干顔が引きつってる。

怯えたような笑顔だった

その顔を見て、俺は5分前まで言おうと思っていた返事と正反対の答えを出した。

その日から美織と付き合う事になった。

美織はちょっとはにかんで「返事遅っw」って言ってた。

俺は玲の事を考えてる頭の部分が痛くなった。

その日から美織は一段と女らしくなった。好きだと普通にメールでも電話でも伝えてくれる。
それを俺は嬉しく思っていたし、申し訳ない気持ちでもいた

二週間後の俺の学校の文化祭に美織は来ると言った。
正直玲と鉢合わせたくないから嫌だったが断るの事も出来ず来る事になった。

今年の俺たちのクラスはお化け屋敷。
正直去年の様な出会いの場にはならない。
体育の授業中男子だけで不満の声が上がった。

男子1「お化け屋敷とかダリィよな。去年の方がよかったよなぁ」
男子2「脅かすだけじゃ女と知り合えねえもんな」

伊達「先輩が言ってたんだけど、お化け屋敷はアツいって」

男子一同「?」

伊達「脅かすフリして女子に触り放題の揉み放題。覆面マスクで誰かバレないし」

男子一同「…」

男子1「お化け屋敷って文化祭っぽくていいよな」
男子2「俺文化祭でお化け屋敷するの憧れてたんだよな」

大野「僕はお化け屋敷のお化けになるために生まれて来た気がする」

クラスの男子のモチベーションが上がった

そこから俺たち男子が検討したのは如何に教室をギリギリまで暗くするか、如何にドサクサに紛れるかだった。
体育会も文科系もDQNもヲタも協力してひたすら暗幕と黒ゴミ袋を窓ガラスに張る

DQN「大野隊長!暗幕貼り終えました!」

大野「ヌルいわ!!!わずかな木漏れ日が我々の正体を明かし、明日の学校生活を脅かす!
総員に告ぐ!
これは命と名誉、誇りをかけた戦いである!繰り返す!これは戦いである!
心して作業に取りかかれ!!」

一同「ははーm(__)m」

今回の作戦を知った女子は流石に引いてたw
お化け屋敷の出来栄えは、中々上出来だったw自分で入ってもちょっと怖いくらいw

こうして文化祭当日、去年とは打って変わった純粋さの欠片もないお化け屋敷は開店した

美織は午後から来るらしいので午前中はお化け屋敷に熱中。

入って来た客は暗くてあまり見えないだろうが長時間暗闇にいる俺たちゾンビからはよく見える。
結構な悲鳴が響き渡った。

男子一同脅かすために(顔バレ防止のために)高校生には高級なゾンビマスクやフランケンマスク等を買い(自費w)元気に揉みしだいて…脅かしていた。

俺は入り口から二番目の位置に陣取っていた。俺の前の一番目に陣取ったのは山本だった。
山本は処女厨
『初モミは譲れない』そうだ

山本が入り口が開き人が入ったのを確認して襲い、逃げて来た所を俺が襲う作戦だった。なかなか楽しかったwww

昼前頃手馴れた要領でセクハラを…脅かし役をしていた山本が客が入って来ても飛び出さない。
こっちを向いて俺に何か合図している。

なんだ思い、覗くと

カラスと爆乳と
玲がいた。

山本も俺の手前気をつかったらしい。
このまま行くと玲が性欲お化けの中に自ら足を踏み入れる事になる。
そんなの絶対らめぇえええ
なので飛び出す俺w

悲鳴。玲がゴリラマスクを被る俺を見て悲鳴

うん、傷つく。死のうかな
でもめげない
俺だとバレないようにボディランゲッジでこの先の危険を伝えようとする

伝わらない

玲たちは更にビビる

俺凹む

『ゾンビは怪しい踊りを舞った。勇者玲一同ドン引き。ゴリゾンビに120000のダメージ』状態

見かねた山本が飛び出す。更に悲鳴。俺更に凹む

見かねた山本「ここから先は暗いのでこのゾンビ(俺)が先導します」

山本gj。俺の先導について来る玲たち。
『ゴリゾンビが仲間になった』

飛び出してくる伊達ゾンビ。玲たち悲鳴

ゴリゾンビの喧嘩キックで撃退
伊達ゾンビが玲を認識。申し訳なさそうに引っ込む伊達ゾンビ
ゴリゾンビの安心感からか左手に爆乳右手にカラス、背中に玲が捕まる

ちょっと泣きそうになる俺
『背中に勇者玲の体温。ゴリゾンビに1800000のダメージ』

その後二?三体のゾンビを倒し魔王の間へ。大野魔王とゾンビの群れ
立ちはだかるゴリゾンビ
襲いかかる大野魔王

ゴリゾンビの喧嘩キック
吹っ飛ぶ大野魔王。怯むゾンビの群れ

あまりの勢いで吹っ飛んだ大野魔王は思わず口走る

大野魔王「ちょっと誰だよ!ゴリ?!」

玲の「え?」って声と共に玲の手が背中から離れた

玲を大野魔王が認識

大野魔王「あ、ごめ

ゴリゾンビの喧嘩キック(ちょっと本気)

高らかに吹っ飛ぶ大野魔王

もう無理だ。玲の方が見れない

出口に向かいドアを開けるゴリゾンビ

俺「玲、…終わり」

背を向けたまま言った

玲「…ありがとう」

会心の一撃。ゴリゾンビは生き絶えた

その後しばらく屋上でゴリラマスクをかぶったゴリラが一人泣きそうになっていました

しばらくすると美織が着くとの連絡が

俺の教室で待ち合わせて文化祭巡り。正直また玲に会わないか落ち着かない
まぁ三年生だから自由参加だからもう帰ったかもしれないが

美織は結構楽しそうだった
美織曰く「やっぱ男子がいると出来が違う」らしい

一通り見て周り、閉会式の前に俺は美織を駅まで送って行った

美織「待っとくのに」
俺「片付けと打ち上げあるし」
美織「私の打ち上げを無視して待ってたのは誰かな」
俺「テメェの告白の返事だブォケw」
美織「把握w」

美織とは駅の手前で別れた。来た道を引き返すと50mくらい手前に玲と爆乳とカラスがいた

すれ違うとき意外に爆乳とカラスは笑って手を振ってくれた
玲は下を向いていた

きっと今美織と歩いてるの見られたんだろなぁ。駅までの道ずっと。また泣きそう

片付けが終わり打ち上げに顔を出し家に帰り着いた頃、玲からメールが来ていた

玲「今日はありがとう。帰り一緒にいたのは彼女?よかったね(=^x^=)お疲れ様」

さすが泣いた。本当にもう無理だった

気付いたら玲に返信していた。内容は差し障りないもで美織の事は特に触れずに玲も何も聞かなかった

それから一週間毎日玲とメールしていた
最近成績伸びた事とか部活引退して暇だとか

後藤のことも

後藤は彼氏ではないらしい。塾もクラスも志望も同じだからよく一緒にいるらしい
けど、あいつの俺への敵意は絶対玲の事好きだぞ

体育祭を翌日に控えた日、俺は何となく玲に言った

俺「明日の体育祭俺のクラス勝ったらジュースな」
玲「わかったw私が勝ったらジュースね」
俺「先生。お茶はジュースに入るんですか」
玲「バナナはお菓子に含まれますよ」
俺「ヤバイw俺今勝負に勝ったのに玲にジュースをおごる事で玲のプライドをへし折りたいっていう衝動に駆られてるw」

玲「正々堂々とおごらせてやろうじゃないかw」

美織には悪いと思っていた
美織はいいやつだし間違いなく好きだと思ってる

でも玲の事だけは
どうしても我慢が出来なかった
あとでどんなに罵られても、玲の存在を感じていたかった

そして体育祭を迎える。今年もちゃっかり選抜リレーには出る

部活辞めてから走るの遅くなってたから定員ギリだったがw今年はゾンビの格好で走る

ちなみにその年アンカーで一位で駆け抜けた別のクラス男子はSM女王みたいな格好だった…文化祭がどんな出展だったのか気になる

ゾンビの服を着替えに行くと玲とカラスが二人でいた
玲は笑って手を振ってくれた

玲「リレーまた出たんだね」
俺「足遅くなってたけど。部活辞めて鈍った」
玲「耳が痛いです」

俺「…」
玲「…」

カラス「写真取る?」

玲「あ…」
俺「欲しいですww」

玲「じゃあ…お願い」
俺「お前可愛く笑って撮れよw俺とだからってぶっきらぼうな顔で撮るなよwww」

玲「じゃあこんな顔で撮るww」
俺「あーブチャイクブチャイク」
玲「ヒドイww」

写真を取る時、クラスの女子が移動してきた。その中には美織を紹介してくれた曽根がいた
チラッとこっちを見たが何も言わずに去って行った

体育祭もそこそこ盛り上がり、終わりを迎えた
俺たちのクラスは学校で3位だった

玲のクラスは圏外

閉会式と片付けも終わり、部活のないメンバーで打ち上げへ行く事になった

ファミレスで曽根の隣に座った。何となく気まずい

俺「…」
曽根「…」
曽根「…ねぇ」
俺「うわびびったw起きてたんだw」
曽根「?」
俺「目閉じてたから」
曽根「貴様ww」

それから曽根にちょっとだけ小言を言われた。玲をまだ好きなのは分かるけどあんまり美織を傷つけないでね的な事を
返事は曖昧にしか出来なかった

それから打ち上げでみんなと結構色々話をした

今の事、昔の事、将来の事

段々とみんな将来の志望が決まってきているようだった

俺自身もその頃には目標の大学はあった

でも受かる気はしないwwwww

その後家に帰り、玲にメールした

俺「玲のクラスの順位聞き忘れたんだけど何位だっけ?w」
玲「さぁ?私も聞こえなかった?w発表されなかったっぽいw」

俺「それ所謂圏外ってやつですよね?w」
玲「そうなりますねw」
俺「お茶の人??w」
玲「は?いw」

俺「じゃあ明後日学校で買ってやるよw」
玲「悔しいwでも…学校は、ね。周りの目もあるし。一応」
俺「あ、そっか。じゃあそのうちな」

玲「来週の日曜日暇?」
俺「暇」

玲「返事早っw塾までの時間ちょっとだけ何処かで会う?」
俺「行くw」

玲と久しぶりに外で会える。それだけがただただ嬉しかった

その日美織からメールが来ていたが返事はしなかった

日曜日、俺は約束の時間より二時間前に着いていた。駅からちょっと離れたチェーンの喫茶店
うちの生徒はまず来ない
美織にも日曜日出掛けようと誘われたが、適当な理由を付けて断わった

30分前くらいにメールが来た

玲「もう着くよ」
俺「分かったw待ってるw」
玲「もういるの?」
俺「今着いたw」
玲「急ぐw」
俺「ヤバイw俺今玲のためにキャラメルフラペチーノを前持って買っといてあげてイケメンって思われたい衝動に駆られてるw」

玲「それは氷溶けるから辞めてw」

それから五分程で玲が来た。頼んだのはにキャラメルフラペチーノ

一時間ちょっとくらい話した。
久しぶりに直接話す玲は相変わらず可愛くて小さい声も豊かな表情も全てが愛しく感じた

やっぱ俺はまだ玲が一番好きだ

それから塾まで送って行った

俺「受験生君。頑張って勉強に勤しんでくれたまえ」
玲「wありがとうwまたね。次は私がおごるから」
俺「受験終わったら一回ゆっくり会わない?」
玲「いいねw合格祝い期待してるw」
俺「また俺がおごるのかよw」

そういって玲は塾に入って行った

それから一ヶ月後俺は美織を呼び出した

駆け寄ってくる美織はちょっとだけ緊張している
たぶん今日言われる言葉を分かっているんだと思った

そして俺は美織に別れを告げた

それまで俺は美織の性格上さっぱり別れるだろうと思っていた。付き合ってからは女らしくなったけど、やっぱり男勝りな部分もあって芯の強い子だと思ってたから

でも別れを告げた時に目の前にいた小さい美織は、触れただけで折れそうなくらい弱い女の子だった

美織「なんで?やだよ。絶対無理」
俺「…」
美織「無理だよ。別れたくないよ」

そう言って泣き出す美織を俺はただ見ているしか出来なかった

美織「玲さんの事忘れてなくてもいいから。連絡なくても会えなくても我慢するから」

その時はあー曽根から色々聞いてんだろうなぁとか思った

でもそれよりも罪悪感とか俺死んだ方がいいんじゃないかとかそういう事を考えてた

それから一週間後に会った時、美織は別れを受け入れた

その時には俺と付き合う前の美織に戻ってた

美織「私たちキスもしないで別れるんだねw」
俺「そうだなw」
美織「もったいないなぁw私の井川遥ばりの唇をw」
俺「お巡りさ?ん」

美織「今日という今日はぶっ殺すww」

美織はこれからは友達として接してくれって言ってた

俺が困った顔をしたら

美織「無理って言ったらぶっ殺すw」

あと次は元カノに未練のない男と付き合うって言ってた

たぶん怒るだろうから言わなかったけど美織がいてくれてよかったと思っている

この頃俺は元々の部活の顧問から呼び出された。
そしてまだ意思があるなら部活に復部していいと告げられた。三年生が引退したので同級生たちが俺の復部を申し出てくれたらしい

俺はまた部活に戻った。結局、その後はずっと補欠だったが一年後の引退試合ではみんなとならんで涙を流せた

それから俺は山本伊達石田と遊ぶ機会が増えた

呼んでないのにくる大野も

集まるたびにみんな彼女が欲しいとボヤいていた。俺はただ笑っていた

ちなみに美織と別れた俺は
山本「もったいない」
伊達「優しい判断」
石田「クズ」
大野「童貞を粗末にしなかった勇者」
って言われた

こんな4人プラスメガネで遊ぶ日々もすごい楽しかった
たまにくる玲からのメールに一喜一憂して毎日を過ごしていた

それは冬休みも目前になりクリスマスを直前に控える状況でも何も変わらなかった

伊達「クリスマス予定ねえ」
山本「右に同じ」
俺「俺も」
石田「じゃあ男だけで集まろうよ」

いつも通り男四人で休み時間を過ごしていた

大野「僕の家にね…」
伊達「どっから出てきた大野w」

大野「僕の家にね、子供がみてはいけないDVDが100本あるんだけど。ちなみにクリスマス親はいないよ」

一同「………」

俺「クリスマス大野の家に集まる人??」
一同「は?い」

こうしてクリスマスは大野家に泊まりで集まる事になった。

繁華街の駅前からバスで行くために俺たちは駅前に集まった。駅前のロータリーには去年玲と見に来た時計台の馬鹿でかいツリーのイルミネーション。
ちょっと懐かしく切なく思いながらバスに乗り込んだ

大野家は俺たちが引くくらいでかい家だった。門が学校と同じくらいのでかさだった

大野のご両親は出掛けていたが、お母さんが俺たちが来るので御飯の準備をしてくれていた

食事を頂き、俺たちはリビングのでかいテレビでAVを見た。確か美竹涼子とか堤さやかとかだったと思うwwwww
途中で石田はウンコって言ってトイレに行ったが帰ってきたら賢者になってた

夜の9時をすぎた頃に携帯がなった

玲からのメール
ツリーの写真が添付されてた

「すごい綺麗じゃない?今塾の帰りです」

玲がツリーの前にいる。玲に会いたい

俺「大野!玲が駅にいる!チャリンコ貸して!!」
大野「駅に行くなら帰りの坂がキツイからママの電動自転車使っていいよ」

玲のメールに返信もせずに飛び出した。駅まで本気で漕ぐ。下り坂なのに全力で。

たぶんあの日に時間を測ったらベストタイムを出せた自信がある。

10分以内くらいで駅に着いて玲を探した



定期で駅に入る。玲のホームに駆け込む
いない

電話するが出ない

メールを送る
俺「今何処?」

玲「今家に着いたよ。どしたの?」

もう一度写メールを見るとツリーの時計は八時半過ぎを指していた。

写真撮って電車乗ってから送ったのか。
俺はすげえ虚しい気持になった。クリスマスのイルミネーションの中で泣き出しそうになりながら電動自転車をこいだ

坂道なのにグングン進む自転車が余計にイラついて悲しくなった

途中で玲から電話がかかってきていたが出る気持ちにはなれなかった

大野家に着いた

石田「会えた?w」
俺「いやwさすがに無理w帰ってたwww」
山本「冷静にそりゃ無理だわなwww」
俺「だなwwwwww」

山本と石田は笑ってた。
大野は少し悲しそうな顔をして伊達は冷静に見守ってくれてた

たぶんこれはこいつらそれぞれの優しさだったと思う

冬休みも終わり、三学期も始まった。

たまに来る玲のメール。近況を報告してくれる美織のメール。日々大野の入荷する新作AVに騒ぐ童貞ボーイズ

そしてセンター試験前日を迎えた

俺「明日明後日頑張れよ」
玲「ありがとう。頑張る」

けど玲の結果は悪かった

目標としていた大学を諦めて第二志望に切り替えた

第二志望の国立に合格した

春から県外の大学で一人暮らしをするらしい

卒業式、玲は泣いていた

玲が大事に思う高校生活の思い出の中に少しは俺の思い出はあるのかなとか考えた

卒業式のあと、本当は玲と二人で写真を撮りたかったけど無理だった

部活の先輩たちと15人くらいで撮った写真の端と端とに俺と玲は写っていた

俺「卒業おめでとう。玲がいてくれたから二年間の高校生活楽しかった。大学生になっても頑張りなさいwww」
玲「ありがとうwww私も楽しかった。感謝してるよ。大学生になっても仲良くしてね。あと、春休み中に遊びに行こうね」

その週末俺たちは二人で出掛けた

朝10時に駅前で待ち合わせ。11時から映画を見る約束

俺は9時の時点で映画館に向かった。

エスカレーターを登りチケットセンターに向かうと、真黒の髪を少しだけ茶色に染めた玲がいた

玲「私の勝ちww」
俺「負けたwwwヤバイwww俺今回もまた先にチケットを買っといて玲にイケメンと思われたい衝動に駆られてたのに」

玲「私イケメンでしょw」

それから11時までまた昔と同じ様にデートをした。昔と同じ様に並んで二人で映画を見た

昔と違うのは
今回の映画はアクションものだったこと。
涙は流さなかったこと。
手を繋げなかったこと

映画の後も手はつなぐ事なく、二人で遊んだ

色んな店を周りゲーセンで遊び回りカラオケに行き夕飯を食べた後公園に行った

俺「お茶がいい人??」
玲「は?いw」

俺は自販機であったかいお茶とコーヒーを買った

玲「ありがとうw彼女以外にはおごらないんじゃなかったの?」
俺「高校も二年生になれば分かる事もあったみたいだよ先輩」
玲「そっかww缶コーヒーも飲む様になったみたいだし。色々変わるもんだね」

俺は変わらず玲が好きだ

って伝えたかったけど言葉が出て来なかった

沈黙が続く

玲と目が会う

俺は変わらず玲が好きだ

けど言葉に出来ない。何か言わなきゃいけないと思っていたけど何も言葉が出てこなかった

何も言わない俺を玲は優しく笑って立ち上がりゆっくり俺に歩みよると

そっと目を閉じた

そしてその日俺は生まれて初めて玲と無断外泊をした

玲「おーいゴリくーん。起きようか」

俺「……え?」
玲「目覚めた?」

俺「…ケダモノ」
玲「こっちのセリフだからwww」

俺「あ、ごめん」
玲「ウソウソ大丈夫wちょっとお腹痛いけど」
俺「昨夜は勝手が解らずに戸惑いまして」
玲「私もwww」
俺「…」

玲「あ、…とりあえず…服着たら?」

俺「オー、ソーリー」
玲「ww」

俺たちは手を繋いで出掛けた

昨日夜に母ちゃんに今日は帰らないとメールをして以来返事が怖くて電源は切ってある。
玲は友達の所に泊まると伝えたらしい

二人で昼過ぎまで一緒にいた
ずっと手を繋いで

駅のホームまで玲を送った
帰りの別れ際に玲とキスをした
玲は笑っていた

それが俺の高校生活で玲を見た最後だった

後輩1「ゴリ先輩卒業おめでとうございます。大学生になっても立派に……あ、先輩まだ大学生になれねえのかwwwww」

後輩1を張り倒してみんなと写真を撮った

あれから一年後俺は見事高校を卒業し、
見事大学に…落ちた

山本「いやぁ今日で卒業だな」
石田「まぁ浪人生活だけどな」
伊達「仲間内全員浪人かよ」

大野「僕は受かったよ!!」

山本「……仲間内は全員浪人か」
大野「……」

俺「www」

大野は地元の国立大学に受かった。親御さん達と同じ職業を目指すらしい。
あえて職種は言わないが
理由は「女子高生の内科健診をしたい」らしいwww

俺は目標としてた大学に落ち、滑り止めにも落ちたw

山本、伊達、石田以下同文www

春から電車で15分の予備校に通う事にした。山本と石田は隣の県の予備校で寮生活を、伊達は俺とはまた違う近くの予備校に通うらしい

山本「えーそれでは、今後の浪人生活を祝して乾杯」

大野「僕は大学受か
一同「乾?杯」

この挨拶も10回以上聞いた。何回やるんだこの飲み会w

石田「ゴリさ、まだ連絡待ってるの?」
俺「え?何が?」
石田「玲さん」
俺「別に」
石田「アドレス絶対変えないじゃんw」
俺「変える必要性がない」
石田「スパムメール大量に届くのに?エロサイトに登録し過ぎて」
俺「いや、それは」

大野「エロと聞いて」
山本「飛んで来ました」

大野の頭引っ叩く

俺「別に待ってないよ」
石田「そっか」

大野「エロ話は?」

もう一回大野を引っ叩く

机の下で伊達が石田に蹴りを入れるのが見えた

春休みも卒業祝いを毎日毎日繰り返し、気づいたら予備校生活が始まる

予備校生活は初日から友達も出来、クラス分けテストは散々だったがなんとか普通クラスにねじ込んで貰えたので中々のスタートだと思う

予備校生活も一ヶ月が過ぎた頃電話がかかってきた

俺「はい」
ジュニア「元気?」
俺「はい」
ジュニア「あれ?元気ないね?もしもーし」
俺「なんだよw元気元気」
ジュニア「そっか。元気してるかなって。ゴリ彼女出来た?」
俺「予備校とは勉強する所でしてね」
ジュニア「まじかw私彼氏出来た」

それは彼氏は千原せいじにそっくりだとありがたい

俺「そか。しばらく俺はいいやwww」
ジュニア「まだ玲さん未練かww」
俺「死ぬまで引きずりますよww」
ジュニア「ってか土曜日高校行く?」

俺「???」

ジュニア「OB戦あるんだけど知らない?」

俺「いや全く」

ジュニア「予備校生にシャバの情報は少ないか」
俺「テメエw」
ジュニア「来なよ。山本にも声かけといて」
俺「あいつ予備校寮生活だぞw」
でもちゃっかり顔を出す俺

卒業してから一ヶ月しか経ってないのに学校は懐かしくそして他人の居場所のように感じた

同期の部活の友達や女子部の子、先輩たちも来ていた

着替えてみんなと話し合っていると「ゴリ」と声をかけられた

爆乳「ゴリ。浪人してるらしいねw」
俺「はいw」
爆乳「そっかwでも部活戻れてよかったじゃん」
俺「はい。だから浪人に悔いはないです」
爆乳「そうかwってかアドレス教えてよ」

俺「いいですよ」

爆乳とアドレス交換をしたあとOB戦をして飲みに行く大学生たちを尻目に浪人生の俺は帰路に着いた

そしてその夜爆乳と思われる知らないアドレスからメールがきた

爆乳「お疲れ様です。久しぶりだね。今日OB戦行ったんだねw」
俺「お疲れ様ですwあれ?爆乳さん今日打ち上げ行かなかったんですか?」

爆乳「あの、、爆乳じゃなくて、玲です」

ん?

え?

はぁあああああああ?????

玲「さっき爆乳からOB戦にゴリ来てたってメールがあって」

玲、、、、、、

玲の卒業式のあと二人で会った日から二週間後。玲にメールも電話も届かなくなった
それから一年玲のことについて何も知らなかった

一年ぶりの玲からのメール
なんと返すか

なんと返すか

なんと返すか

よし

決めた

返すのやめよう

だって嫌われんの怖いしwww
今更もう遅いしwwww
次傷ついたら俺泣いちゃう自信あるもんwww
無理無理wwww

ゴリは一年間の間に属性ヘタレにジョブチェンジしたんですww

玲「あ、これ新しいアドレスだから気が向いたらメールしてね」

いや、でも、だって、もう返信しないって決めたし
傷つくの嫌だし
今でも玲好きだけど
どんな顔したらいいかもわかんないし
次は本当に泣く自信あるから

だからもう返信はしねえwwwww

玲「大丈夫?ごめんね。ってか、色々ごめんね。でもゴリの話聞いたらまたゴリとメールしたいって思って。ゴリが嫌じゃなかったら。ごめんなさい」

俺「ごめんごめんw勉強してたw今浪人しててさwあ、全然気にしなくていいよ!久しぶりにメール出来て嬉しかったしwこれ俺のアドレス。昔とアドレス変わってないから気が向いたらこっちにメールしてねw」

OTL

えーい誰か誰かおらぬか
縄を持って参れ。見事クビを釣ってみせるでござる

だって玲が可愛いよ可愛いよwww無視なんか無理無理wwwwwどうせ俺なんかダメ人間さwwww
でもやっぱり玲が好きwwww

玲「そうなんだ。昔目指してた大学?頑張ってねw私はキャンパスライフ満喫してますw」
俺「そっかww大学生楽しそうだねww彼氏出来た?www」
玲「同期と付き合ってる\(//∇//)\」

俺「あ、そうなんだ。よかったね」

だから嫌だってゆったのにOTL

もう無理
本当無理
本当立ち直れないって
今その彼氏にむけて引ける引き金があれば迷わず引く

その日俺は人生で二度目の無断外泊をした。大野と

でもそれからまた玲とメールするようになった

最初は彼氏と幸せな日々を送ってますって内容ばっかりだったけど時間が経つとメールも徐々に変わってきた。

段々と上手く行かなくなっているみたいだった。仕方ないとメールの文面では気丈に振る舞う玲を複雑な気持ちで受け止めていた

夏も終わりを迎えるころ、玲から電話が来た

電話越しで玲が泣いていた

俺「泣いてる?」

玲「…」

俺「彼氏?」

玲「…」
俺「…………」

玲「……ゴリに会いたいね」

俺「…」
玲「…」

俺「俺は会いたくない」

玲「…そっか」

俺「玲は今寂しいだけで、別に俺じゃなくてもいいんだろ?そんな時に俺は玲に会いたくないよ」

玲「そっか。ごめんね」

俺「彼氏とちゃんと話しなよ」
玲「うん。そうする」

俺「それでも玲が…ゴリ子に会いたーいってなら、ヒッチハイクして行くからww」
玲「分かったw」

俺「俺も今日は玲に冷たいやつって思われた事に傷ついて今夜は枕を濡らしますw」

玲「思わないよwいつもの優しいゴリだと思ったww」

俺「まじすかw嬉しさのあまりに今夜は枕を濡らしますw」

玲「どっちにしても泣くのねw」

夏が過ぎて秋になりかけた頃、玲は彼氏と別れた

俺「そっか。残念だったな。頼りにならなくてごめんな」
玲「うんん。心配かけてごめんね。しばらく彼氏はいいやw」
俺「俺が大学受かったら飲みに行こうよ。久しぶりに会いたいし」

玲「お酒弱いけど先輩がおごってやろうw」
俺「ヤバイww俺今酒が弱い玲を介抱してゴリイケメンって思われたい衝動に駆られてる」

玲「wwwwゴリはずっと変わらないねw」

この頃には俺も受験勉強に集中していて、たまに来る玲からのメールを励みに頑張っていた

年も明ける頃には勉強も自信に変わり、手応えを感じていた

そして迎えたセンター試験

失敗

アレーーーーーーーー??wwwwwwww

でもなんとか第三志望の滑り止めの私立に合格を果たした。その後第二志望の私立大学にも合格www

見事なんとかギリギリ大学生になれましたwwww

その大学は玲と同じ大学

ではなくww玲の大学から車で3時間くらいの距離で一人暮らしすることになった

大学合格を機に父が使ってないオンボロ車をくれるらしく、第二志望の発表前にすぐに免許を取りにいった

俺「大学生になれましたぁw免許も今週中に取れる予定ww」
玲「おめでとうw飲み行こうかw」

俺「行くw免許取れたら玲の街に会いにいくよ」

二週間後の週末、俺は玲の街に行った
ピカピカに洗車した初心者マークを四つ貼り付けたオンボロ車で

俺「着いたww」
玲「降りるww」

玲アパートまで迎えにきた

初めて運転した長距離の高速も玲に会える嬉しさで疲れは無かった。
ただナビがないのがキツかったw

カッコつけてアパートまで迎え行くって言うんじゃなかったww

階段を降りて来る玲
二年ぶりに会う玲は少し変わっていた

髪の色は黒に戻っていたが巻いていて、大人の女に感じた。化粧も覚えたらしい。

すげえ綺麗だった

玲「お待たせw久しぶりw」
俺「こちらこそw玲綺麗になったなww」

玲「本当!?ときめいた!!??ww」
俺「おーときめきときめき」
玲「おいww」

それから玲と昼にお好み焼きを食べた

玲「豚玉」
俺「魚介ミックスとろろ多め」

玲「お好み焼き好きになった?」
俺「今やお好み焼きを語らせたら五時間は必要です」

玲「ほんまかwほんなら大阪府民になれるなw」

俺「そうだね。でも少なくとも俺も玲も大阪の大学じゃないけどねw」
玲「私大阪未だに行ったことない」
俺「その割にエセ関西弁は健在ですね」
玲「誰がエセやねんw」
俺「はいはい」

それから玲とドライブデートをした。

運転中は会話どころじゃなかったけどw

オンボロのせいか俺の運転技術のせいか坂道で止まりそうになる車を玲は笑って「頑張れ頑張れww」って言っていた

夕方頃、玲の家の近くのコインパーキングに車を停めて二人でダイニングバーみたいな所に飲みに行った。

俺「ビールがいい人??」

玲「は?い」

俺「生二つとこのコースで」

久しぶりに会った玲とビールで乾杯した。玲はニコニコして黙って見つめてくる

玲「……ww」
俺「何?w」

玲「ゴリも大人になったなぁと思ってw」
俺「まじすかw」
玲「ゴリは大学入ったらモテるよw」
俺「まじですかw期待しとくwwww」

玲「ゴリは今まで会った人の中で間違いなく一番優しいよ」

俺「そっかw玲ちゃんビール一杯で酔ってません?w」

玲「酔ってないwwすいませーんwカシスオレンジーww」

俺「玲は俺が今まで会った人の中で間違いなく一番…」

玲「??一番?」

俺「酒乱wwww」

おしぼりを投げられた

俺「GWにさ、一緒に大阪行こうよ」
玲「行きたいww車でww」
俺「ただでさえ遠いのにあのオンボロで行ったら何時間かかるとww」
玲「いいじゃんwあの車可愛くて好きだよw楽しみww」

十一時を回った頃に会計をすませて店を出る。
俺が出そうとしたが「合格祝いなんだから」って言って玲が出してくれた

俺「ご馳走さま」
玲「いえいえw」

それから二人で歩きだした玲はニコニコしながら俺の肘を掴んで歩く

玲「なんかさw」
俺「?」

玲「こうやって今も並んで歩いてるの夢みたいだよね」
俺「ん」

玲「最後に会った時ね、もう二度と会わないつもりだったんだ。ゴリに彼女いたし、これが完全に最後って決めて」

俺「いやあの時はもう別れてたけどね」

玲「そうなの?…………そっかぁ….」

ちょっと寂しそうな顔をみせたあとに少しハニカんだ表情を見せた。
この表情の意味は今でも分からないままだ。
そのまま沈黙のまま玲の家に着いた

玲「…泊まって行く…よね。飲んだし運転出来ないもんね」
俺「ご迷惑でなければwww」
玲「どうぞどうぞw」
車からお泊りセットを取り出して玲の家に上がった

俺「お邪魔しまーす」

初めて入った玲の部屋は白と黄色を基調にした女の子の部屋だった

俺「すげえ女の子の部屋だなw」
玲「あんま見ないでw」
俺「この写真大学の友達?」
玲「そうだよ」

コルクボードに刺してある20枚くらいの写真

中には卒業式の時に15人くらいで撮った俺と玲が端と端に写る写真もあった

俺とカラスと爆乳とちょっと可愛い先輩で撮ったした写真も

俺「このちょっと可愛い先輩」
玲「ん?」

俺「結局最後まで名前知らなかった」

玲「あぁ、でもゴリと同級生にその子の妹いるでしょ?」
俺「え?誰」

玲「曽根ちゃん。知らない?」

聞いた瞬間写真を二度見した。それから笑だした。曽根は姉ちゃんにいい所全部取られたのかww

でも曽根がいなきゃ今の俺はいないなと思った

笑っている俺の横にちょっとふて腐れた感じ玲が寄ってきた

玲「ゴリさん。女の子の家に来て他の子の話題で笑うって無神経じゃないですかね?」

俺「…」
玲「…」

二年ぶりに玲とキスをした

さて、玲が風呂に入ってる

どうする?
どうすんの?

一応カバンの中に大人の味方『近藤くん』は箱で連れてきてる

近藤くんを一人カバンから寝巻き用に持って来たジャージのポケットへ移す

とりあえず玲が風呂から出たら俺も風呂に入って
そのあとやっぱ

どないすりゃあえいと!!??

落ち着け
落ち着け
なにか落ち着ける事をしよう

迷った挙げ句

玲の部屋でスクワット

やってる場合かwwww

玲の様子を見に行く
シャワー中

洗濯機の上に寝巻きと下着が畳んで置いてある。
ちょっと嗅いでみる

んー、スメールズ、グットw

部屋に戻りベッドを見る。
ちょっと嗅いでみる

よか香りばいw

さっき玲が下着を出して行った引き出し。
そっと開けて見る

お花畑だおwwww

顔を埋めて嗅いでみた。
もう死んでもいいwwww

ガチャ

玲が風呂から出て来たので素早く元の位置でテレビ見てるフリ

玲「何見てるの?」

俺「え?スマスマ」

玲「今日土曜日だよ?」

俺「…」

玲「……さっさとお風呂入っておいでw」

風呂で考える

そうだ俺は童貞じゃないんだ。
前回の経験を生かそうじゃないか。
って訳でここで一発抜いとくべきか

しかし昨日5回抜いて来た

下手にここでまた抜いて本番出たのが薄かったらどうしよう

玲「あんたって早いくせに薄いのね」

とか言われたら立ち直れない。あえてここは抜かずに挑むか

しかし既に準備万端と高らかに聳える我が愛しのフジヤマ…高尾山…砂場の山くらいかな
やつがジャージなどで誤魔化せる筈もない。
ならば冷水をぶっかけて鎮めるのみ

おウッ

ちょっと声が出た
あぶねえあぶねえ
玲に聞かれたら一大事

今回は前回の様なミスは犯すまい
二回目の俺は一味違うぜ

よし!

行ったらんかい!!

勢いよく浴槽を飛び出して体を乱暴に拭く。
パンツとジャージとTシャツに少し濡れた体をねじ込みバスタオルを洗濯機に叩き込んでベッドルームへと向かう

部屋に行くと玲はベッドの上で向こうを向いていた

これは…..ww

玲ってば..////

俺のジャージのポケットには強い味方、近藤くんがいる。
恐れるものは何もない。
電気を消していざ逝かん

俺「…玲」

玲「…」

心臓が飛び出しそうなくらいドキドキしてた
パンツなんか突き破ってジャージが張り裂けそうなくらいパンパンになってた

時計の秒針の音が響く

玲近づき髪に触れた

ドライヤーをした女の髪の匂いがした

自分の唾を飲み込む音が聞こえた

玲のゆっくりとした呼吸音が聞こえる

ん?

玲の顔に耳を近づける

寝息

瞼は完全に閉じ、眼球は睡眠反応をしている

大野が見たら確実に言うだろう
「この所見では臨床的に見て完全に睡眠状態であります」

玲に布団をかけなおし隣で静かに眠りについた

俺の頬には期待と性欲の入り混じった熱い涙が零れた

俺「玲、おーい玲ちゃん」
玲「…」

俺「もう朝。10時w」
玲「…ケダモノ」
俺「テメェw人が風呂に入ってる間に寝てたくせに」

玲「あ、ごめんごめんwwん!!」

そう言って両手を広げた玲の腕の間に俺は身を委ねた。玲がギュっと抱きしめてくれる。
玲の体温が伝わる

俺「玲」

玲「んー?」

俺「今日も泊まってっていい?」

玲「いいよ」

そして結局、母ちゃんから入学の準備があるからいい加減帰って来いと連絡があるまで5日間俺は玲の家にいた

大学生活も一ヶ月を過ぎ、GWも中頃を迎えた日、俺と玲は大阪にいた

道頓堀の近くの有名な串カツ屋を後にした俺達はグリコのマークの前で写真を撮った

玲「これでばっちり大阪府民やなw」
俺「大阪府民ってグリコの前でわざわざ写真とらないだろ」

玲「いいのw大阪好きやねんからw」

俺「あと大阪着いてからそのエセ関西弁なに?恥ずかしいんだけど」

玲「誰がエセやねんwゴリは大阪着いてからずっと機嫌悪いな。どないしたねん?お姉様が聞いたるで」

俺「お前を一回迎え行ってから大阪まで何時間運転したと思ってんだww飛行機なら海外行けるわww」
玲「ごめんw」

俺「ソースで喉渇いたからジュース買ってくる。お茶がいい人??」

玲「は?いw」

自販機でお茶を二本買って玲に一つ渡す

玲「ありがとうw」

俺「あ、大学生になった俺が新たに定めた主義なんだけど」

玲「?」

俺「やっぱ彼女以外にはジュースおごんないことにしたw」

玲「?そっか?」

俺「だから150円返せテメェww」

玲「え?」
俺「え?」

玲「え!?私達付き合って無かったの!!??」

カニ道楽の目の前で大声で叫ぶ玲
街を歩く人たちが振り返る

俺「え?付き合ってた?告白まだじゃね?ってか今日の夜告白する予定だったww」

すごい不満そうになる玲

玲「そっか!じゃあゴリは付き合ってない相手に平気で何回もチューしたんだね!春休みだって結局何日泊まったっけ?
春から今まで私にメールで何度も送って来た好きだって言葉も…」

俺「あーーーーーッ!!!分かったw悪かったwじゃあ付き合ってるって事にしよう!!」

若干機嫌が戻るもまだちょっと不満そうな玲

俺「あ、ほら!あそこに屋台あるからさ。
タコ焼き食おうぜ。タコ焼き食わなきゃ大阪府民になれないだろ?
俺今玲のためにタコ焼き買ってきてゴリイケメンって思われたい衝動に駆られてるw」

玲「それは無理!!」

俺「???なんで??」

玲「…..私….タコ焼き嫌いやねんw」

俺は心斎橋中の人が振り返る声で叫んだ

俺「なんでやねんwwwwwwww」

これが今から6年前の話です。

ここからが今年のGWの話

大阪のちょっと高級なあるシティーホテル

ベランダにいる玲
オヤツに無理矢理食べさそうとしたタコ焼きで悪くなった機嫌も、美味った夕飯で機嫌も戻ったらしい

よし。頑張れ俺

今日こそ
今日こそ決めるんだ

右の後ろポケットには心強い味方もいる!
行ったらんかい!!!

あぁでもなぁ

拒否られたらどうしよう。立ち直れない
やっぱ辞めとこうかな

拒否られたら泣くもん
絶対泣く。下手すれば死ぬ

玲が振り返って手招きしてる

俺「どした?」

玲「夜景すごい綺麗w高かったでしょこのホテル」

えぇ、大きな出費でしたよ、えぇ

俺「いや、あの、ひゃふあんのるも….」
玲「な?に?奥歯になんか挟まってるの?」

俺「あー、百万ドルの夜景より玲が綺麗だよ」
玲「次は歯が浮いてるの?w」

それでも機嫌良さそうに夜景を眺める玲

初めて大阪に一緒に来てから六年経った

色々あったな

大学一年の時に先輩の付き合いで合コンに数回顔を出したのがバレて正座する俺を笑顔の玲が一時間ミッチリ説教したこと

大学二年の時に玲がバイトの時に家で待っとこうとして合鍵で入った玲の部屋で初対面のお母さんと鉢合わせたこと。
でも高校生の時からお母さんは俺の名前は知ってくれていたみたいで玲が帰って来るまで優しく話してくれてその後三人でご飯に行ったこと

玲の社会人一年目に仕事が慣れなくていつも泣きそうになりながら頑張ってたこと

俺の就活中も手伝ってもらいまくったこと

俺の社会人一年目に慣れない仕事にイライラして玲に対して初めてマジギレして泣かせたこと

俺はたぶん
もう人生で玲以外の女を好きになるのは無理だと思う

ずっと玲と一緒にいたい

ポケットから味方を取り出した

俺「玲」

玲「ん?」

俺「絶対幸せにするから。
一生大事にするから
結婚しよ」

玲のために選んだ指輪

給料三ヶ月分とは言わないけど、貯金の多くを注ぎ込む程のヘビーな値段はした

一瞬の戸惑いの後に玲は照れたように笑ってくれた

玲「…….はい。よろしくお願いします」

聞いてくださいwww
世界中の皆さん聞いて下さいwwww
今日俺に世界で一番素敵な嫁が出来ましたwww

ドジで要領悪くて最近ちょっとだけ天然か?って思う一面もあるけど、笑顔が可愛くて誰より優しい女です

そんな事を思いながら玲を抱きしめていると玲は腕の中から逃れて、意を決したように言った

玲「けど……..タコ焼きは食べへんよ?」

俺は笑って再び玲を抱きしめた

俺「もうええっちゅうねん」