「いやあ、まいったまいった……」
 起き上がった邦夫は、朱美を押しのけるようにして男根を抜き取った。首をこきこき鳴らしながらベッドを降り、いすにふんぞり返る。
「よーし、おまえら。この女、好きにしていいぞ」
 その一言に、雄太と康二は脱兎の勢いで朱美に飛びついた。
「こ、康二くん。ぼ、ぼくからでいいよね?」
「ああ、まあ、順番からすればな……」
 うつ伏せになっていた朱美は二人の気配を察し、上気した顔を上げた。額に張りついた前髪が艶めかしく、少年たちの男根をずきずきと疼かせる。
「……このままでいい?」
「え?」
「おばさんのここ、汚れてるわよ」
 朱美は巨尻を気だるそうに動かし、横座りになった。むっちり張った腰と太腿がこれでもかと強調されて、雄太を挑発する。何度も射精しているはずなのに、いまにも破れそうなほど亀頭の薄皮が充血している。
「い、いいよ。そのままで」
「そう……。それじゃあ、雄太くんが上になる?」
「あ、えーっとね、座ってやるやつ……」
「座位ね、いいわよ。じゃあ、上がって」
 雄太はそそくさとベッドに上がって、あぐらをかいた。おあずけを食らった康二は床に座り、二人の様子を食い入るように眺めている。
 コイルスプリングが鳴り、朱美の重たげな尻が持ち上がった。
「……どっち?」
「え?」
「どっち向きがいいの?」
「あ、お尻がこっちにくるように」
(せっかくのセックスなのに工夫がないわね……。まあいいわ。好きになさい)
 紅い痣の浮き出た乳房が疼く。朱美は爪痕をつけた憎い相手を一瞥してから、雄太の腰を跨いだ。白い太腿が一直線になり、巨大な尻が降下した。
「あ……」
「もっとゆっくり?」
「う、うん」
 静かに、そして深く、二人は座位で繋がった。
「……邦夫くんの真似はしないの?」
「あ、こ、このままでいいよ。動かないで」
 温かい膣に男根を包み込まれ、汗ばんだ肌と肌を密着させているだけで、雄太は天にも昇る気持ちだった。嵐のような初体験を埋め合わせるように、女体の温もりを全身で感じ取ろうとする。
「雄太くん。おっぱい、触ってもいいのよ」
「いいよ、あとで触る……。気持ちよすぎるとあれだから」
 射精なんてもったいない──。それがいまの正直な気持ちだった。だが、順番待ちの康二には酷な話だ。康二は二人の結合部分に鼻面を寄せて、昂ぶった男根を手なぐさみにいじっている。
「な、なあ。触ってもいいか?」
 どうにも我慢ならず、朱美の左膝に手を乗せる始末だ。朱美と雄太はどちらともなく頷いた。
「わ、悪いな。へへっ、じゃまはしないからよ……」
 そう言いながら、康二は左の乳房をむんずと掴んだ。母親以外の乳房に触れた、生まれて初めての瞬間だ。呆れ顔の朱美はくすりと笑い、甘い声で語りかける。
「康二くん、おっぱい触るの初めて?」
「え? あ、ああ……」
 遠慮などあったものではない。康二は性欲と好奇心のおもむくまま、乳首を押したり引っ張ったり、乳房を寄せたり上げたり、両手を慌ただしく動かした。これまで蓄積した女体に対するあらゆる妄想を、実際に試しているのだ。
「へへっ、こりこりしてら……」
(ええ、そうよ。こりこりなの……)
 朱美の乳首はこの部屋に連れ込まれた直後から勃起していた。当初、それを知られることは堪えがたい恥辱だったが、膣の中を三種の精液で満たされたいまとなっては、もうどうでもいいことだった。
 むしろ、少年たちの性知識の水準を探ったり、教えたりすることの方が重要に思えていた。少なくとも明日の朝までの十数時間、朱美は少年たちのおもちゃになる。ならば進んで女体の扱い方を指南した方が得策だろう。無茶をされるのがなによりも怖い。
「それね、充血してるの。つまり、勃起してるのよ」
「へへっ、おっぱいが気持ちいいのか?」
「うーん、女の体はね、刺激を与えられるとそうなっちゃうの。だから強く摘まんだりしないでね。康二くんだって、あそこを乱暴に扱われると痛いでしょ?」
「な、舐めるのはいいんだろ?」
「ええ、いいわ。でも、噛まな……あん!」
 言い終わらないうちに康二がむしゃぶりついてきた。舐めて吸って、顔を埋め、また舐めては吸う。体を寄せ過ぎたため、勃起した男根が朱美の太腿に押しつけられる。
(も、もう……。順番を守らなきゃだめじゃないの!)
 朱美はこらしめ半分に男根を握り締めた。てのひらに包み込んで、やわやわと揉み込む。やんちゃな坊やをなだめるには疲れさせるに限るのだ。
「ふふ、たくましいのね。ほら、こんなに……。いいのよ、たくさん出して……」
 康二は乳房に吸いついたまま、鼻を鳴らして頷いた。面白くないのは雄太だ。朱美を独り占めしたいあまり、臆面もなく駄々っ子を演じ始めた。
「あ、朱美さん、キスしていい?」
「え、キス?」
「だ、だめ?」
「そ、そうじゃないけど……。もしかして、ファーストキス?」
「う、うん……」
「大切なファーストキス、こんなおばさんとでいいの?」
「いいもなにも、朱美さんは初体験の相手じゃないか。ぼく、一生忘れないよ。初体験とファーストキスのこと」
「……ありがとう。うれしいわ」
 朱美は首をひねり、瞳を閉じた。小柄な雄太は精一杯伸びをして、果実のような紅い唇に吸いつく。その動作が男根と膣壁の摩擦を招き、雄太の性感を一気に押し上げた。
「む、むむっ……」
(あら、もういきそうなの? ふふ、じゃあいかせてあげるわね)
 朱美の中の小悪魔が再び頭をもたげた。まずは甘酸っぱいファーストキスから果肉がしたたるようなディープキスに切り替える。次に雄太の右手を握り、自分の汗ばんだ内腿に導いた。
「ゆ、雄太、まだかよ? はやく代われ」
 康二が割り込んできた。手淫ですら朱美は甘美な悦楽を与えてくれるのだ。どうせなら女体の一番深いところで果てようと、強引にのしかかってくる。
「だ、だめよ。順番は守って。後でちゃんとしてあげるから」
 そう諭しながらも、言葉と裏腹に康二の男根を離そうとしない。逆に康二の顔面に乳房をぐいぐい押しつけては、少年の欲望に油を注いでいる。平行して雄太とのディープキスをより強め、太腿に導いた手を結合部分に滑らせたりもする。
 雄太には膣と口唇と内腿を、康二には両の乳房とてのひらを惜しみなく与えて、朱美もまた肉の昂ぶりに溺れ始めていたのだ。
「あ、朱美さん、ぼ、ぼく、もう……」
 舌を根こそぎ持って行かれそうなディープキスが、雄太をあくなき射精に駆り立てた。もはや女体との一体感を愉しんでいる余裕はなかった。腰が勝手に動き出し、きしきしとベッドを軋ませている。
「あ、朱美さん! 出る! 出るよ!」
「出して! 思いっきり出しなさい!」
「ああっ! 朱美さん! あああっ!」
 精液は子宮口に当たって跳ね返り、亀頭との間で小さな渦を作った。女体の奥にできた精液の海、欲望の渦巻だ。
(ああ、溶ける……。わたしの体が溶ける……)
 朱美は踏ん張っていた下肢から力を抜いて、背後の雄太に体重を預けた。燃え上がる肉の昂ぶりに脅えつつも、その甘美さをどこかで愉しんでいる。精液で満たされた生殖器官は、その役目を果たして幸せなのだ。
「あ、朱美さん……」
 痙攣を終えた雄太が、朱美の腰に両手を回した。この一体感を永遠にしようと、ひっしと抱き締める。
「つ、次はおれだ! ど、どけ!」
「きゃっ!」
 目を血走らせた康二がベッドに飛び乗り、余韻にひたっている二人を強引に引き離しにかかった。その際、雄太の男根が抜け出た拍子に汁が飛び散って、天罰とばかり康二の両目を塞いだ。
「あ、ちくしょう! どこだ朱美! 逃げるな、こら!」
 康二の手が朱美のふくらはぎを捉えた。そこから太腿へと手繰り、巨大な肉球をむんずと掴む。
「へへっ! 捕まえたぞ! けつを上げろ、朱美!」
 康二の怪力が朱美をうつぶせにした。
「に、逃げないから落ち着いて!」
「う、うるせえ! さっさとやらせろ! とっととおまんこを突き出せ!」
 康二はめくらめっぽうに臀裂をまさぐり、淫裂に指をねじ込んだきた。
「お、お願い! やさしくして!」
「うるせえ! とろとろのくせしやがって!」
 康二は指を抜くと朱美の尻を諸手で掴み、むっちりした臀裂を左右に割り裂いた。少しでも奥に届くようにと、尻肉を押しつぶすようにのしかかる。たが、勢いあまった男根は膣の入り口をかすめ、揚げ句には肛門を突っつく始末だ。
「こ、康二くん。あ、焦らないで。力を抜くのよ」
 夫にも触れさせなかったアナルを使わせてなるのもかと、朱美は男根を握り、膣口へ導いた。
「ほ、ほら、ここよ。ゆっくり、ゆっくり腰を押しつけて……あっ!」
「うっ!」
 亀頭がつぷっと滑り込み、双方の背筋に紅い電流が走った。
「こ、康二くん。あなたが動くのよ。好きなように、好きなだけ……」
「わ、わかってるよ」
 康二がはにかむ。焦らなくても、この年上の女性は手取り足取り温かく迎えてくれるのだ。ここは素直になってすべてを任せようと、康二は大きく深呼吸した。同時に瞬きを繰り返し、目の中の精液を洗い流す。
 開いた目に映ったのは朱美の背中だ。しっとり脂が乗った白く優美な曲線──。康二はそこに唇を押しつけながら、ねっとりした膣壁を撫で上げるように腰を動かした。
「へへっ、たまんねえな……。明日の朝までやりまくってやるぜ」
「まあ、怖いわ……。でも、好きなだけ抱いていいのよ」
「へへっ、言われなくてもそうするぜ」
「お、おれにもキスさせろ」
「いいわよ……」
 朱美は目一杯首をひねり、進んで唇を与えた。康二がむしゃぶりついてくると、熱くとろけた舌さえも差し出した。同時に少しずつ膝を立てて、比較的短い男根を深く飲み込もうとする。
「んっ! むっ!」
「むふっ! むひぃっ!」
 贅沢にも朱美と二ヶ所で繋がった康二は、ぺちぺち、ぺたぺたとまろやかな女尻を打ち鳴らしつつ、男根を突き上げてゆく。
「い、いくぞ! 出るぞ!」
「いいわ、きて!」
 そして、人妻の体奥に熱くたぎる精液を注入したのだった。