その後
 
【見せっこ女子凸】
 
中学2年生になった。
引き続き璃子と同じクラスになった俺は、何だかウキウキしていた。
告白する勇気はなくても、近くにいるのは、やっぱりうれしい。
 
「あの2人」も同じクラスにいることは、まだ全然気にしていなかった。
 
夏休みが近付いたある日。
俺はその2人に、放課後の校舎裏まで呼び出された。
7年前の7歳の夏、家に連れ込んで、まんこを見せてもらった2人だ。
 
その呼び出しとは、友里とアンヌからの報復だった!
 
見せっこした当時、女たちには一応、個別に口止めしてあったよ。
口止めしてなかったとしても、今となっては心配する必要はないはずだった。
昔のことだし、恥ずかしい思い出って、大きくなるともう話さなくなるもんだから。
俺だってそうだし、女なら特にそうだと思ってた。
 
なのに7年も経った今頃!
なぜか今頃、友里とアンヌの間では、どっちかがどっちかに喋っちゃったらしい。
 
「友里を好きって言ったくせに、実はアンヌも裸にしてたエロ坊主!」
ていうのが責められる理由だ。
 
見せっこ変態行為そのものは、強要じゃなかったし、お互い様だから責めてない。
2人が怒ってるのは、俺が小1当時、友里の一途で幼い純情を踏みにじったからだ。
 
まだ救いなのは、見せっこの相手はこの2人だけ、と思われてること。
(もう1人の明子は、小学校時に転校してるので、物語からは退場)
 
友里に失望された。
「好きだから見せたのに!二股しとったのひどい!しかも私フラれて最悪…!」
 
…厳密には二股じゃないんだけど。
でもそう思われるのもしょうがない…
 
アンヌも冷ややかに怒った。
「私もちょっと好きだったよ。なのに体だけが目的だったんだね、最低だね!」
 
ああああ、もう大げさだな、そんな小さい時のことなんて、もう時効にしてよ…
でも何も言える雰囲気じゃなかった。
 
…あれっ?
あ!今アンヌも、俺が好きだったって言ったよ。
もしやここにはいない明子も、まんこ見せてくれた理由は、俺が好きだったからとか?
だとしたら俺、相当モテるじゃん!
…って喜ぶ余裕はあるわけないので、とりあえず謝るしかなかった。
 
中学生にして昔の火遊びを責められる。
情けないし恥ずかしい…
そして、同時期に2人(実際は3人)に手を出した理由を聞かれる。
 
「女はみんな同じなのか確かめようと思った。でもアンヌのを見ただけじゃ分からんかった。
だから友里のも見た。ごめん」
 
そして俺は、カニにちんちんをちょん切られたという女の子、りっちゃんのことを話した。
まんこを観察しようと思ったきっかけとして、とにかく話さなきゃいけなかった。
はじめてのチュウのこと。
裸で抱き合ったこと。
ちんちんをまんこにくっ付けた結婚ごっこ。
問い詰められてる内に成りゆきで、全部話してしまった。
 
露出行為(青姦未遂)なんて話すべきじゃなかったのに、話してしまった…
 
アンヌが呆れたように鼻で笑った。
「結婚ごっこてか、それって!せっくす寸前じゃん、えろとぴあーん!」
 
もうはっきりと、エロ男子認定されてしまった。
何も言い返すことは出来なかった。
 
そして、この場で主導権を握っているアンヌが言った。
 
「A吾が超えろとぴあんだったって、皆に言いふらすからね!璃子にも」
 
アンヌの言葉に俺はあわてた!
「やめろよおおお」
 
どうやらこの2人、俺が璃子に気があるのを知ってる。
好きな女にエロ情報を流されるのは、中2病むっつり男子には大ダメージだっ!
 
しかも、璃子は俺がまじめな男子だと思ってる。
俺の思い出話を、ロマンチックなエピソードだと思ってる。
無垢な子供の、キラキラした青春だと信じてるんだ。
それが実は青姦まがいの、エロ満載の濡れ濡れな話だって知られたら…
 
璃子に軽蔑されるどころじゃない!
 
やっぱりこの2人に話すべきじゃなかった。
でも後悔しても遅い。
ああああ、どうしよう…
 
ああ、今さら思ったけど俺いじめられてるのか!
2人から見たら俺は、女ったらしの最低男。
そんな奴がまじめなリア充してるのも、気に障る理由かも。
 
これがいじめの現場だってことを、ようやく実感した。
そして俺がおどおどし始めたことで、いじめムードが濃くなってきた。
 
この校舎裏は、校内でも特に死角になってる場所…
ニヤリと笑ってアンヌは!俺に裸になれと言う!そして、
 
「ねえ、あの時よりちんちん大きくなった?毛は生えとる?見せてよ」
 
「そんなあ」
さすがに断ろうとした。
そしたら笑ってたはずのアンヌが、怖いくらい無表情になった。
 
「…見せるよねえ?」
 
「…ハ、ハイ…」
 
俺は恐る恐るズボンとパンツを脱いだ。
それをアンヌに取り上げられた俺は、野外で!
2人の女子にちんちんを凝視された。
 
昔見せっこした相手でも、この状態はとてつもなく恥ずかしい。
 
皮を被ったちんちん、2人の目の前でふるふるしてるちんちん。
風に揺れてるのか、怖くて震えてるのかは、分からない。
 
サイズが成長してるのは当たり前。
特に金玉袋は大きくなってる。
でも毛はまだ薄いし、皮もすっぽり被ってるし、緊張で縮み上がってもいる。
体全体との対比では、あの頃の印象とあまり変わらないらしかった。
 
「何だ、中2のちんちんってこんなもんかー。色はちょっと茶色いけど」
 
ちょっと拍子抜けしたみたいに、アンヌがため息をついた。
そして友里を促した。
 
「ほら友里もよく見たら?」
 
でも友里の表情は、いつの間にか曇ってた。
 
「ねえアンヌ、もういいよお、やめようよ…」
 
もともとまじめな友里は、ちょっと罪悪感を持ち始めたみたいだ。
でもアンヌはまったくお構いなしだった!
 
「何で?許さんよ!友里はA吾にもてあそばれて、捨てられたんだよっ?」
 
そんなの大げさだよ…でも俺は反論出来る気力がない。
バーカ!浮気者!さいてー!結婚詐欺!
といった罵声をひと通り浴びたあと、
 
「A吾もうムセイはした?」
 
アンヌにそう聞かれて驚いた。
反射的に、「えっ夢精はしたことない」と答えると、
 
「え?普通はしとるって聞いたけど…中2なのにまだかあ、何だ、つまらん」
 
…あれ?どうやら夢精と精通の意味を、アンヌは混同しているようだよ。
アンヌは、そして友里も、俺は精通そのものが未経験、と誤解したみたいだ。
精通は必ず夢精から始まると思ってる上に、夢精の意味もよく分かってない様子。
 
でも『つまらん』って何だ?
!まさか、ここで射精して見せろ、と言うつもりだったんじゃ。
そのつもりだったのかな、そうだとしてもどこまで本気なのかは分からない。
 
何にしても、俺がまだ精通してないと思い込んだ2人だった。
それが理由かはともかく、アンヌのテンションはちょっと下がったと思う。
一方の友里はもうすでに、アンヌの悪ノリにちょっと引いてた。
 
この雰囲気なら、ようやく責め苦は終わるか…
アンヌが俺のパンツとズボンを拾った。
渡してくれるのかと思ったら!
水道でびしょ濡れにしてきやがった。
ああああ、ひどい…
そして地面に放り投げると、
 
「もう璃子と仲良くするの禁止ね。破ったらいろいろ言いふらすから」
 
言い捨てたあと、俺を放置して友里とともに帰っていった。
アンヌの狙い通り、びしょ濡れのパンツは、すぐには穿けそうになかった。
ちんちん丸出しで俺ひとりぼっち。
心細い、恥ずかしい罰ゲーム状態になった。
 
つづく