小さい頃からまどかには被レイプ願望があった。
小学生のころに、男の子たちが読んでいた大人向けの雑誌。
雨にぬれ、ぼろぼろになった雑誌は糊が取れてバラバラになっていた。男の子たちはグラビアとか漫画とかそんなのに夢中。
彼女はというと、そんな男子を窘めながら、実は自分もこっそり拾い集めた小説のページに心を奪われていた。

ほんの2ページの短編小説だけどとても刺激的だった。
女の人が夜の公園で複数の人に無理やり犯されながらも感じてしまうというストーリー。
当時男女がそういうことをするということもまだ判らない頃だったが、ものすごくドキドキしたのを覚えている。

それから初めての一人エッチをするまでそんなに時間はかからなかった。もちろん男の人にむりやり奪われるシチュエーション。
それ以降も、ごみ屑のように犯され捨てられるところを想像することが多かった。
公園の隅のホームレスたちに輪姦されたり、公衆トイレで滅茶苦茶に犯されたり。

そんなことを思い出しながら、深夜の郊外の公園を酔っぱらって歩いていた。
前後不覚、あたまもボワーンとして、目を細めないと視界も定まらない。
そんな状態でフラフラと。

高校時代から5年付き合い、結婚も約束した彼に振られヤケ酒。気が付いたらこの公園にいた。

別にもう何がどうなってもいい。

公園内は案外明るくて、想像していたようなドキドキは感じられなかった。
「なぁんだ」
思わずつぶやいて、手近にあったベンチに腰を下ろす。
シルエットしか見えない奥の林を風が鳴らす。その中に煌々と光を放つ小さな建物があった。公衆トイレ。
近づいてみると最近改装されたのかまだ新しい。

ブルブルっと体が震える。オシッコ・・・。

丁度良かった。とトイレにふらふらと歩いていく。
ふと男子トイレのマークが目に入る。目の奥がジンジンしてくる。
「さすがに…誰もいないよね」

入り口のまえできょろきょろとあたりを伺う。誰もいないのを確認するとそーっと中を覗いてみる。
こんな時間に人が居るわけないのだが、それを確認すると大胆にずかずかと中に入っていく。
右手の壁に並ぶ見慣れない小便器を眺めながら、反対側の壁に並んだ個室の一番奥に入る。

扉を閉め、ストッキングとパンツを乱暴にスカートの中から引き下ろし中腰になる。
ほどなく下半身が温かい感覚に包まれる。
「ふぅ…」と息をつくと同時にチョロチョロというおとがシーンとしていた公衆トイレの中に響く。

あたし、男子トイレでオシッコしちゃってる…。新しいながらも若干に追ってくるかすかな小便臭。本能で感じる女子トイレとは違う臭いにお腹の下がキュンキュンなる。

用を足し終え立ち上がると、急激に立ちくらみが襲ってくる。急に立ち上がったのと、興奮で心臓がどきどきしたのとでお酒が回った。ぐるぐると世界が回り始める。

ヤバい…。

カギを開けるのももどかしい。扉を開けなんとか外ん出ようとするが急激に気持ち悪さが意を駆け上がってくる。
顔を突き出し大きくエヅいて、もう一度個室に戻り、便器に向かってしゃがみ込む。

「うぇえっ」と声を上げる。

何も出てこない。唾液が糸を引いて落ちる。吐きやすいように腰を上げ一度腰を上げる。直立した状態で上半身を倒し、水洗タンクに手をつく。うぇ…と声を上げる。
今度は胃から逆流して、ほとんど液体だけの吐瀉物が便器の中に放出された。パシャパシャと音を立てる。
ほとんど酒しか飲んでいないのだ。吐き出されるのは混じり物のないほぼ酒。濃いアルコール臭に包まれ、余計に嘔吐感がこみあげる。
涙があふれて頬を伝う。
「うぅえぇぇえぇ」

誰の来ないだろうと油断し扉を閉めていなかった。気持ち悪くてそれどころじゃなかったんだが―
タイトスカートから伸びる黒ストッキングをまとった足をくねらせながら、口から2回、3回とほぼ透明の液体を吐き出す。
その一種の性癖の方には官能的な姿を披露してしまっていた。

その姿を見ているひとりの男がいた。都内の一流企業に勤めながらも自分が公衆便所化してしまっている女の痴態を求めて近所の大きい公園を深夜徘徊する男。
女のみっともない姿を見るのが何よりのストレス解消だった。

彼は外の暗がりから彼女が男子トイレに入っていくところからの一部始終を見ていた。酔っぱらいとはいえ、この時間に公園の男子便所に入る女に、微塵も劣情がないわけがないんだ。
ここで何があっても和姦だ。舌なめずりする男。こんなシチュエーションに遭遇できるのは年に数回だ。心臓が跳ね心が躍る。

出てきたら後をつけて、暗がりで…そんなことを考えながら待つがなかなか出てこない。
意を決して気配を殺しそっと覗きに入ったらこのありさま。心の中で小躍りする。頭に血が上るのを感じる。

「おえぇ…」透明の液体がビチャビチャと吐き出される。こちらに突き出した尻はスカートがずり上がりストッキングのランガードまで見えている。
その足を苦しそうにすり合わせる様はなんともエロチックで、いきなり襲い掛かりたい気持ちにかられる。

彼ははやる心を押さえて彼女の後ろ姿に言葉のジャブを放つ。ここで逃げ出さなければ第一段階はオーケーだ。
ゴクリと唾を飲み込み可能な限り冷静な声を絞り出す。「大丈夫ですか?」

突然の声に飛び上がるほど驚くが、冷静を装う。
混濁している意識の中でも、さすがに男子便所でゲロを履いているところを目撃されては女として申し訳が立たない。

「だ、大丈夫です。」

「こっちの洋式のトイレのふた閉めたので腰を下ろしてはどうですか?」彼は優しく手を伸ばして私の手を取り、もう片方の手でハンカチを渡し顔を拭くように促した。
落ち着いた物腰と、線の細い男の姿に完全に油断する。促されるままに広めの多目的トイレに入る。
洋式便器に腰を下ろす。確かにこれは楽だ…と考えていると、彼も個室に入り後ろ手に扉を閉める。
「あの…」

さすがにこの状態はまずい。ふらつきながら立ち上がる。
「すみません。もう大丈夫ですから、出してくだ…」と彼を見上げる。

「何をしてた?」
何をって…気分が悪くなったからトイレで吐いていただけなのだが、なぜ男子便所で、という問いだということに気付き言葉が出ない。
「おい。変態女」
ガンと頭を殴られたかのような衝撃が全身を走る。頭に血が上り、逆に全身の体温が下がったように感じ、ゾクリとした感覚が背中を駆け上がった。
思わず腰をくねらせ太ももをこすり合わせる。
「ちが…」
その微妙な表情の変化を男は見逃さなかった。
「変態ちゃん?男便所に入っていくところからずっと見てたよ」

恥ずかしくて直視できない。怖い…。

足が震えて動くことができない。しかし体は全く反対の反応を示す。この追いつめられた感じに興奮が高まり乳首は痛いほど固くなり、蜜壷は宿主が望まない侵入者のための潤滑油を絶え間なく送り出し始め、太ももまで濡らしていた。

一歩前に出てしゃがみ込む男。
「おい。変態じゃないってんなら、ちょっと見せてみろよ。」

瞳孔が開き世界がフラッシュしたように感じた。命令される感じに脳が痺れまともな思考ができない。
暫しの躊躇いのあと、ゆっくりとスカートの裾を上げる。

「お前、こりゃ…」とさすがの男も言葉に詰まる。

まどかの果汁はストッキングの粗い生地を伝い、本人が想像していた以上に刺激的な風景を展開していた。
男は吸い込まれるようにスカートの裾をさらに大きくめくり上げ、その濡れたクロッチの部分をゆっくりと指でなぞる。
しゃがみ込み太ももを撫でまわす男を見下ろす。広い多機能トイレだけど出口までは3mくらい。
夢中になっている今なら逃げられるかもしれない。

男が太ももに顔をうずめようとしたとき、弾かれたようにその男を突き倒し扉に飛びつく。
横にスライドさせるだけのカギだがなかなか開けられない。
「っ痛」
と男が立ち上がる気配と同時にカギが開いた。ドアをスライドさせ外に転がり出る。
追ってくる男の視界に入らないように角を曲がり、桜林を抜け、背の高い植え込みの横を通り抜けた。
はぁはぁと息をつきながら、後ろに全神経を集中する。ひとの気配がないことを確認してほっと息をつく。
ちょっと余裕が出てくると周りを確認し始める。あまりこの公園には詳しくないので自分がどこにいるかわからない。
さっきいた場所より一層暗い。足元は舗装されていない。長く林の中を通る遊歩道。

この遊歩道から離れたところには街灯がところどころについている。その下には遊具が見えている。アスレチックだろうか。
今は当然静まり返っている。

ゆっくりと真っ暗な遊歩道を進み、ちょっと先に見えている立て看板に地図を期待して近づく。
看板の中に園内図を見つけてそれを見ようとしたとき、後ろから大きな手で口を覆われる。
耳元で聞き覚えのある声「酷いじゃないか。」男は開いた腕で体を抱きしめると引きずるようにまどかを遊歩道から雑木林引き込む。

足をばたつかせて抵抗するもどんどん雑木林の奥へ連れていかれる。この力の差に抵抗する気力がそがれていく。
ヤられちゃうのかなぁ…。と他人事のように考えてしまう。

雑木林からも、アスレチックのエリアからも離れ風が木々を鳴らす音しか聞こえない真っ暗な場所に放り投げられる。
「きゃっ」と思わず声が出る。
すぐに男がのしかかってきた。
「やめてください…」
男の体をどけようと両腕で必死に抵抗する。
「やめて…」
恐怖に見開かれるまどかの眼。これがさらに男の劣情をかき乱した。

もう一度「やめて!」と大きな声を上げるまどか。その言葉は最後まで発せられることはなかった。男は慌てて口をふさぐと自分の首からかけていたハンドタオルをまどかの口に押し込む。
振り回して抵抗していた手を片手でいとも簡単に頭の上に固定する。そのまままどかの腹の上に馬乗りになると、傍らに置いた男のリュックから手際よくガムテープを取り出し両手にぐるぐると巻いた。自由を奪われていく感覚に次第に恐怖が襲い掛かってくる。

押し込まれたタオルが口の中の湿気を吸い取りタオルを押し出すこともできない。モゴモゴとこもった声しか上げられない。
男は満足そうに一度腰を上げる。自由になった体を起こそうとするが腐葉土でふわふわの地面に体を取られ、さらに両腕を固定されているのでてなかなか起き上がれない。芋虫のようにのたうつだけ。足をばたつかせて抵抗しても大きな手で簡単にねじ伏せられた。

男はもう一度ゆっくり、固定された手をまどかの頭の上に万歳する形で伸ばし、シャツの裾をスカートから引き出すと下着と一緒に乱暴に押し上げる。
「???!!」
あらわになった胸にむしゃぶりつく。前戯とは違う、男の思うままの愛撫。痛いくらい乱暴にその柔らかい膨らみを押し上げ、頂点の固くなった蕾にむしゃぶりつく。
怖い。バタバタと足を上げ抵抗する。男の体臭と土の匂い。小さいころから何度も想像した通りのシチュエーションに体が反応してしまう。
男は胸にむしゃぶりついたまま「うぅんー、むぅう…」と満足そうに興奮の鼻声を上げる。両胸をめちゃめちゃに舐め揉み上げる。

男はそのまま体を滑り下ろすと、太ももの間に顔をうずめる。抵抗しばたつかせる足がこれは完全に逆効果だった。ストッキングの生地を通した柔らかい太ももの感覚が男の顔をもみくちゃに撫で上げ、結果喜ばせてしまう。すーっと大きく息を吸うと、雌の蜜の匂い。男は頭が爆発しそうなほど興奮し。「うあぁ・・ぅああ・・」と獣のような声を上げながらその密にむしゃぶりついた。ストッキングの生地を通して蜜をジュージューと音を立てて吸われる。

べろべろと粗い生地を舐めるその舌が、まどかの中心の先端に触れるたびにぴくんぴくんと腰が勝手に反応する。尻を、腿を両腕でなでまわしながらグリグリと顔を押し付ける男。名残惜しそうにもうひと撫でするとその生地をビリビリと引き裂き始めた。

男の唾液と自身の果汁でびちゃびちゃになった下着を横にずらすと毛の少ない綺麗な膨らみを帯びたクレバスが外気に触れる。
既に準備が整い、ひくひくと痙攣し侵入者を待つその秘部に男の舌がその入り口についた蜜をゆっくりとなめとる。

その感覚を敏感に感じまどかは腰を引いて抵抗する。次はもっと強く。男の舌の侵入を感じる。
「むぅうう!」気持ち悪さに上げた大きな悲鳴もタオルに阻まれてほとんど声にならない。

男は上体をずりずりと上げ、まどかの頭を抱きかかえるようにもう一度のしかかる。
中心に男そのものを押し当てると一気に腰を突き入れる。膣が押し広げられる感覚。
「むぅーーー!」
男はその一番深い場所でぐいぐいと2回腰を押し込み「うぅ」と満足そうな低い声を上げると、ゆっくりと前後への律動を開始する。

今まで経験の少ないまどかの相手をした誰のモノより太く大きい。一番奥にあたるのを感じる。

そのリズムに合わせるように「むぅ…むぉ…」と上がるまどかの声に変化を感じ、男は律動を続けたままその口に突っ込まれたタオルを抜き取る。
「ふあっ、ぁあんっ…」
甘い声が響く。自分の上げる声にびっくりするまどか。この状況で嬌声を上げている自分に気が付く前に男が激しく腰を打ち付け始める。
思考を止められ引き続き声を上げてしまう「やっ、あっあんっひゃん!!」
突然ピタッと腰を止める男。まどかは自分から腰を振っていることに気が付き、慌ててやめる。
驚いて顔を覗き込むと男はにやりと笑いもう一度ゆっくりと挿入していく。ゆっくり一番奥まで挿入される。
「ふあぁ!」
頭の中が真っ白になり軽く逝ってしまった。キュンキュンと膣全体が男のモノを締め付ける。
暫く大きくゆっくりとしたグラインドを続ける。これはとんでもない見つけモノをした…。と男は眼下で落ち葉と土にまみれながらもだえる女の痴態を見下ろす。

このままでは大きいのが来ちゃう…怖い。既にいままでのセックスでは体験したことがないほど感じている。これ以上されたら…。
「やめて…」
と懇願する。まだ果てていない男がやめるわけもなく、破かれたストッキングに包まれた足を抱きかかえるように畳み、腰を打ち付けるスピードが速くなる。その大きな掌で両胸をまさぐりその柔らかさを堪能する。
頭がまた白に支配されていく。きゅーっと締まる膣に刺激され男の声が一段と高くなる。「イク…」と呟く男。
ハッとなり「なかはだめぇ!」と声を上げながらも激しく突き上げられ快感が押し上げられる。
「きゃぁああーー!!」
ほとんど悲鳴に近い声を上げ達してしまう。こんなに激しい絶頂は感じたことがなかった。

絶頂を迎えたまどかの膣は男のモノを吸い取るように締め上げ、ほぼ同時に達した男のどくどく送り込まれてくる精を搾り取る。
男はブルブルと震えながら「うぅ…お前のここ、最高だぜ…」と満足そうな声を上げた。

男が「う」と声をあげモノを抜き取ると、唾液と愛液と精液でくちゃくちゃになったクレバスがぴくぴくと脈動しながら、行き場のなくなるほど出された男の精液をどろどろと吐き出す。

おい、とまどかの頬をぺちんと叩く。固定したガムテープを引きはがし、シャツをひっぱり露出した胸を隠してやりスカートを可能な限り戻す。せめてもの罪滅ぼし。
破かれたストッキングをはいた足がだらしなく投げ出され、ぐったりと脱力してゴム人形の体。その目には感情の光が消え失せていた。実際ほとんど意識は残っていなかった。

男はまどかをそこに残したまま暗がりに消えていった。

風が木々を鳴らす音が聞こえる。冷たい風がまどかの頬を撫でる。
「…あ。いい風…」

軽く痛みを感じ、固定されていた手首を手で摩る。そこにはガムテープはもうないが、ちょっとぺたぺたした感覚が残っている。
ゆっくりと上体を起こすと引き裂かれたストッキングからところどころノゾク地肌。

「ヤられちゃた…」

ふらふらと立ち上がり、全身をはたき土と落ち葉を払う。
それでも白いシャツは土だらけ。

「ま、いいか…」

散らばっているヒールを拾い足を突っ込みスナップを留めると遊歩道の方向に歩き出す。

それからも、あの乱暴に突き上げられる独善的なセックスが忘れられず、何度かこの深夜の公園に足を運んだ。

そのたびに彼の待ち伏せにあい襲われた。私が行くのは本当に月に1、2度だったのに毎日来ては期待して待っていたそうだ。

綺麗なリビングに置かれたソファーに腰を掛け大きくなったお腹を摩るまどか。

「ただいまぁ」
玄関に姿を現したのはあの男。男は満面の笑顔でまどかに近づくとお腹に耳をあてる。
「おとうさんですよー」

まどかは幸せそうな笑顔を浮かべる。いろんな出会いがあるけど、こういうのは珍しいんじゃないかな。
友人や家族には当然本当の馴れ初めの話をできるわけもなく。「居酒屋で気分が悪くなってるところを介抱してくれたのが出会い」と口裏を合わせている。

今でも時々、公園やオフィスビルのトイレ、高層ビルの非常階段やベランダでレイプごっこをしてしまう二人だった。