両手両足を大きく開かされ、
自由を奪われた上で
体の全てをオモチャにされる女を見るのは、ただでさえ、興奮する。
しかも、その女があの月島青葉だというのだ。
野球部の部室内は、凄まじい程の興奮の渦に包まれていた。

中等部の頃から星秀学園の月島青葉の噂は他校にまで広まっていた。
男にも劣らない野球の腕もさることながら、
その飾らない美貌は男女を問わず有名だった。
野球少年であれば、なおのこと青葉に憧れている者は非常に多かった。

そんな月島青葉が強い意志を感じさせる瞳に力を込めて
黒駒実業を訪れたのは、3時間ほど前だった。

----------------------
地区予選の3回戦が終了した後、事件は起こった。
試合を終えた大門監督と、試合の応援に訪れた月島青葉が偶然出くわしたのだ。
何が原因だったかは明確ではないが、近くにいた者の証言によると
青葉の手に握られていた死んだ姉の写真を見て、大門が何か侮辱めいたことを言ったようだ。
大門の言葉を耳にした瞬間
月島青葉は我を忘れたように大門に掴みかかり、
左頬に思い切りストレートをお見舞いした。
それは見事なストレートだったそうだ。

その後、星秀学園はエース樹多村光の奮戦もあって無事に勝ち上がり
竜旺学院との決勝戦を明後日に控えていた。
そんな今、あの事件が明るみに出ようとしていた。
どんな理由があったとしても手を出してしまっては言い逃れはできない。
暴力事件は高校球児には致命的だった。

「どうか許して下さい」

いつも強気のイメージだった月島青葉が頭を下げていた。
練習の帰りに寄ったのだろうか、ユニホームは所々汚れていた。

「どうか大事にはしないでください」

青葉の必死の様子を見て、監督の唇が醜く歪んだ。

「いいだろう。ただし、条件がある。」

「うちのクリーンナップに投げてみろ、全員を三振にできたら、無かったことにしてやろう」

「本当ですか!! やります!投げさせてください!」

「たいした自信だな。一人でも打たれたら、自分で裸になって、こいつらを喜ばせてやれ。」

「ま、まじっすか!!!」
部員の一人が思わずといった様子で喜声をあげた。
他の奴らも興奮を隠せない様子で、月島青葉の一挙手一投足に注視して、ざわついていた。

しかし、月島は口を引き結んで黙ったままだった。

「どうした?自信がないのか?だったら、この話は無しだ」

黙ったままの月島の様子に
え?無しなの?失望感でその場が一気に冷え込んだ。
しかし、どれだけの間があいたのか、随分長く感じられたが、

「分かりました。」

いつもどおりの、はっきりした声が響いた。
この瞬間、黒駒実業野球部史上、もっとも大きな盛り上がりをみせた。

3番柳井のバットが2回空を切ると、大門は大声で怒鳴った。
「女の球に何をやってるか!!」

それでも柳井のバットは3球目をとらえることはできなかった。

「思った以上に速いぞ」
4番の田宮に向かって柳井は囁いた。
「馬鹿だなぁ、お前。条件聞かなかったのか?」
田宮のセリフが聞こえたのか大門が静かにほくそ笑んだ

4番田宮がバッターボックスに入った。
1球目速いストレート
田宮はバットを倒してバントの構え
あ!
皆、小さく声を漏らした。

月島青葉は、田宮が転がしたボールを難なくキャッチ、そしてファーストに向けて投げようと構える
!!!
しかし、ファーストには誰も居なかった。
そう、これは三振にできるかどうかのゲームだったのだ。

「もう一度やらせてください!!今度は当てさせません!!」

「何度やっても構わん」

「本当ですか!!」

「だが、まずは、約束を果たしてもらおうか」

その言葉に
青葉の爽やかな顔がほんの僅かだけ歪んだ。

気丈だった。信じられないほど気丈だった。
子供の頃から、野球ばかりやってきた少女だ。
誰にも肌を晒したことなどなかったはずだ。
それでも、青葉は震える指先に力を込めて、
ユニフォームを脱ぎ
捲るようにしてアンダーシャツを脱ぎ去った。

スポーツ少女の肌は予想外に白かった。

この地区で野球をやっている奴なら、誰もが一度は夢に描いたはずだ。
星秀の月島青葉がユニフォームを脱ぎ、裸になる。
それが現実のものとなったのだから、仕方のないことではあるが、痛々しい光景であった。
青葉と同学年である2年生は、特に容赦がなかった。
部室の汚いテーブルの上で、月島青葉は歯を食いしばって、彼らの言われるままに
身体を披露してみせた。
その身体能力の高さのため、よけいに無残だった。

「月島!次はヒンズースクワット100回だ!がんばれw」

柳井だった。
先ほど三振させられた柳井が青葉のスポーツブラを振り回しながら叫んだ。

青葉は四つん這いの体勢から、よろよろと立ち上がると両手を頭の後ろに回した。
「1回、2回、・・」
「おら、オッパイ、もっと揺らせ!」
「61、62、・・」
夏の狭い部室の中、青葉から汗が浸たり落ちた
「やらせるなら、もう許してやってもいいぜ」

青葉の晒す屈服の姿に、みな興奮を隠さなかった。
大門の冷たそうな薄い唇が自然と歪む。
自分を追い出した星秀野球部員達の顔を思い浮かべると楽しくて仕方がなかった。
月島青葉が彼らにとってどんな存在か、大門はよく知っていた。
悔しさと無念さで織り成す星秀野球部員達の怨嗟の声を聞くのが楽しみで、しょうがなかった。

彼らの耳に入るように露骨に情報を流してやろう。
自分達にとって憧れと尊敬の対象だった美しく気高い女エースがどんなめに遭ったか。

青葉は試合後シャワーを浴びる時間も与えられずに、
黒駒実業野球部全員の前で、汚れたユニフォームを脱がされ
全裸に剥かれた。

あの勝気な少女に、野球で汗を流したままの身体を同年代の男達の前で開かせて
見世物のように全てを晒させたのだ。