僕は大学受験期にうつ病を得てニートだったが、今はケミカルエンジニアらしくなってきた男だ。女医である美貌の妻を妊娠させてしまい、セックスが出来なくなったので、親が僕をイケメンに生んでくれたせいか周囲の女性たちに妻の代理を申し入れられて困っている。
妻は特に熱愛をしてくれる会社の秘書にはお弁当作りを任せた。無理心中防止だそうだ。おかげで毎日美味しい凝ったお弁当にありつける。これを作るのに彼女はどれだけの労力をさいているのかと何だか悪くなってきた。いつかまとめてお返しをしようと思う。
秘書にお弁当はシンプルにいい加減でOKだよと言うと「愛する方にお作りするお弁当は負担ではなくて楽しみと愛情です。先生はいつも、美味しいと喜んで召し上がって下さり、お弁当箱を綺麗に洗って拭いて返してくださいます。そこに愛が有ります。」と答えた。
「でも毎日ありがとうね。僕は本当に君のお弁当が嬉しいよ。」と言うと赤い顔をしてうつむいてしまった。心の中で妻に御免して「僕は君のことが大好きだよ。」と言って妻とテクニックを研究したディープキスを10分ほど楽しんで貰った。彼女の唾液もたくさん飲んだ。
キスを終えると彼女はぺたんと床に崩れ落ちて呆然となった。彼女を抱きかかえてデスクにつけると、暫くして「私のファーストキスをあんなにロマンチックに奪って下さって有難う御座います。好意を寄せて下さって本当に嬉しいです。」と潤んだ瞳に見つめられて言われた。
「その、また時々お仕事に余裕ができたら今のように私を可愛がって下さいね。私はあなたのものですから」と甘えられた。彼女ほどの美人が二十歳過ぎまでキス未経験とは正直驚いた。社長の「彼女は、掃きだめの鶴だよ。」と言う言葉がよみがえった。
「そうだ妻が君に会いたい。と言っているんだ。週末にいつか都合をつけて貰えないかな。」と言ったら「私は毎週、家事以外暇ですから先生の御都合で呼んで下さい。」と来てくれることを緊張しながらも了解した。「妻は優しい女だから怖がらなくても大丈夫だよ。」と言った。
「労働は美徳である」と土曜日も出勤にしている社長は11月23日だけは「勤労感謝の日」だからと言ってお休みを必ずくれる。妻は23日にお呼びしたいと言ったら秘書の彼女もOKとの事で、お昼ご飯を妻が御馳走してお話をしましょうと話がまとまった。
しかし社長も「時代はITだ。私用でも何でもいいからネットを使って覚えろ。」と言うのはいいけれど会社から投稿すると色気が無いな。今日も反応の予定が狂ってお昼休みがこの時間になってしまった。