萌え体験談

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いたずら

15歳を妻にして 続編

子供を産んで2年が過ぎ、加奈も17歳になり、今は行く事が出来なかつた高校の通信教育を励み  夜の方も最初程でもなく、週1回程になりました。   母親の伸恵は中年の男を家に入れて相変わらず、自堕落な生活を続けていました そのせいか、妹の真理恵はよく、私達の家に泊まりに来る様になつてある日、話だしたのです。  内容は伸恵の男に悪戯されてもう我慢出来ないと涙ながらに  告白した 私は憤慨して加奈の同意を取り、ここで暮らす様に提案し 真理恵も従い同居が始まった しかし 困る事が出来た、夜の営みの事だつた、加奈は絶頂の時、大声を上げるのだつた、何度も 私は加奈の口を押さえた事だろう・・・ だが 真理恵はすでに知つていて 行為が始まると襖の間から覗き、自分の股間に手をやり、オナニーをしているのを私は知つていた・・・               思えば 加奈も15歳で女になり 妹の真理恵も同年になつた今、母の男にどこまで遣られたのか知らないが確かにもう 性の気持ちよさを知つている様だ、何とかせねばと私は思つた・・・        今夜は加奈は子供を連れて伸恵の所にいき、真理恵と二人だ 風呂から上り 着替えを済ませた真理恵に 「 母さんの男にどこまでやられたんだ?」 と 聞いた、すると立ち上り、パラリとパンティを 脱ぎ、足を開き 「 見てよ 全部 剃られたの・・・」 そこには綺麗に剃り上げられたパイパンマンコがパックリと口を開けていた、淫唇は黒く、大きくはみ出して性交が頻繁に行われていたことを示していた。 とても15歳の陰部ではない が 私はまだ幼い顔と卑猥なマンコのアンバランスに勃起していた「 真理恵・・お前、覗いて、オナつていただろう?」  「 義兄さん・・知つてたの?だつてえ 真理恵にも入れてほしかつたんだもの・・・」  もう 私は堪らず真理恵の股に顔をうずめて濃厚なクンニを 始めた 使い込まれた15歳のおマンコはすぐに反応しみだらな淫汁を下垂らせ挿入の準備をしているかの様だ、真理恵は弓反りになり恍惚の喘ぎをして私の物をつかみ口に含んだ、半端ないフェラだ根元から舐め上げ、玉袋を含む仕草はまるで東南アジアのチャイルド売春婦の様だ。   射精が近い、もう入れるしかなかつた。  ズブリと淫蜜の中に差し込むと膣壁を締め付けてくる、なんという名器だ、私はアッという間に果てた。・・・  

10歳で幼クリ苛めを受けて処女喪失していた可愛い妻の映像(1/3)

奥さんにセックスを仕込んだ男のことを考えたことはありますか?
奥さんが快楽を仕込まれている様子を見たら興奮しませんか?
私は、可愛い妻が私と知り合う前に身体を許していた男との淫らな姿を目の当たりにして、胸が熱くなりました。

結婚して半年くらい、私27歳、妻の香織22歳、毎日営む夫婦の秘め事も遠慮なく淫らを開放できるようになった頃の事でした。
香織は可愛い幼顔で華奢な体のロリータ妻です。
22歳の若妻でしたが、見た目はまるで女子中学生並の幼さです。
夫婦生活にも慣れた結婚半年の頃、そんな香織を枕カバーで縛って、小学生のような貧乳とほぼパイパンに近いワレメを凌辱してヘロヘロにしてから挿入したところ、狂ったようにイキまくり、
「ひゃぁぁぁぁっ・・・ご主人さまぁ~~・・・くひぃっ!!!」
と仰け反って気を失いました。

ご主人さま・・・可愛い香織が発したこの言葉が、私がおふざけ半分で悪戯に縛り上げたときに素直に縛られて凌辱された意味が、私に何かを訴えました。
20歳の頃の香織はとても可愛い清純そうな美少女で、居酒屋では必ず年齢確認を求められていましたが、処女膜はありませんでした。
美少女の香織にはモテモテの過去があったのだろうと、過去の恋愛があって今の香織があるんだとそう思いました。
「香織・・・ご主人さまって、誰のことだい?」
香織は、自分が発してしまった言葉を一枚のDVDで説明しました。

画面は4:3のあまり鮮明ではない画質で、2001/8/20とありましたので、香織が小学5年の頃の映像でした。
香織は10月生まれですから、この時はまだ10歳の赤いランドセルを背負った香織が現れました。
男に体中をまさぐられて、羞恥で顔を真っ赤に染めた香織は、男に命じられてパンティに指をかけて下ろしていきました。
「香織のオマンコに何が刺さってるの?」
微かにヴィィィィィとモーター音をが聞こえ、男が香織の股間に手を伸ばしました。
男が膣口で振動しているローターを摘まむと、
「くんっ…!」
グチュっと糸を引きながら男がそれを引き抜きました。

カットが入ると、画面はベッドへと変わりました。
お風呂にでも入ったのでしょうか、バスタオルがベッドの脇にあって、香織は全裸でした。
男は、荒い息で香織に襲い掛かり、香織の股間を舐めまわし始めました。
「香織・・・香織のオマンコ汁の味がするよ・・・」
「イヤッ!やめてェ----ッ!」
ぬるぬるした舌が香織の陰部を這い回ていました。
「お願いだから、もうやめて・・・あ、あぅっ!」
男の舌先がクリトリスに触れると香織の体がビクンと反り返りました。
舌先で包皮を剥いて、硬く立った小さな勃起クリトリスを吸い上げ、舌先で苛めていました。
「いやあぁ!うあぁぁぁぁぁぁーーーッ!」
何と、ガクガクガクッと身体を痙攣させて、小5の香織が絶頂を迎えたのです。

グッタリする香織をМ字開脚に縛り上げた男は、ポンプと小さな注射器みいな機械を3つ出して、2つを香織の乳首に押し当てました。
すると、透明な小さな注射器が香織の乳首に吸い付きました。
「痛ッ!」
「乳首だけじゃなく、やっぱり香織が大好きなこっちもだね~」
男が濡れたワレメを押し開いて、クリトリスの包皮を剥きあげました。
「ひぃ~~」
先ほど舐めあげられてプックリした突起を小さな注射器が吸い込んで、ポンプをニギニギしてゴムチューブを介して小型注射器の空気を抜き始めました。
「きゃあぁぁぁぁぁーーーーーーーーっっっ!」
真空になった小型注射器が香織の敏感な突起をキュキュキュキューと吸引して引き延ばしました。
1㎝くらい吸い込んだでしょうか、男がポンプの先についたスイッチを入れました。
両乳首とクリトリス、その3か所に吸い付いた小型注射器に取り付けられたバイブレーターが振動をはじめました。
「きゃあぁぁぁぁーーーひぎいぃぃぃぃぃーーーーゃめてぇーーーあわわわわーーーー」
仰向けにベッドに倒れ、ワレメを天井に突き出すように仰け反って悶絶する香織に、男がカメラを向けて吸われて伸びる恥ずかしい部分をアップで映し出しました。
伸びたクリトリスの下の幼穴からは、ピュッピュピュッピュと愛液が吹きこぼしていました。
そして香織は再び絶頂へ向けて、激しい痙攣をし出しました。

【睡姦】職場の打ち上げでめっちゃ酔っ払った先輩を家まで送ってった

先月末の金曜日、同じ課の打ち上げでえらく酔っぱらった西内まりや似の女の先輩(26)を、家が同じ方向の僕がタクシーで送った。

彼女のアパートの前で降ろして、僕はそのままタクシーで帰るつもりだったが、あまりに酔い方がひどく、しかも先輩の部屋は階段を上がって3階という事もあって仕方なく僕がタクシーの料金を払いおぶって上る事に。

担当が違うため普段あまり話す事がない人だったので、いきなりおぶるのも・・・って気がするので

「じゃあ、おんぶしますからね」

と言って背負った。

166センチ、60キロ近い体重の彼女を普段相手にしている僕にとって、この先輩は身長が155センチちょっとぐらいと小柄なだけに、意外と軽い。

「多分40キロ台なんだろうな」

なんて考えながら、でもかなり汗だくになって階段を上った。

一段上る事に、先輩がずり落ちてくる。

たまに止まっては

「よっこらしょ」

と持ち上げ直すのだが、その度に背中に胸の膨らみをなんとなく感じてしまう。

ハンドバックから部屋の鍵を出してドアを開け、2Kのアパートの寝室のベッドに先輩を下ろした時には、僕のチンポはもうギンギンな状態になっていた。

「大丈夫ですか?」

声を掛けても、辛そうに大きく呼吸するだけで相変わらず返事はない。

部屋の電気を点け、

「シワになっちゃうから、脱いで下さい」

と声を掛け、彼女のスーツを脱がせようとしても全然抵抗しない。

僕はスーツの片腕を抜くふりをしながら、右の手の平でさりげなく先輩の胸を触ってみた。

ブラウスの下に、レースのブラの感触。

小柄なのに、僕の彼女の胸よりずっと大きい。

乳首の辺りを触ると、先輩は微かに反応し、ほんの少しだけ喘ぎ声を上げた。

そこでもう、僕の自制心は完全に切れてしまった。

軽くキスしてみる。

彼女はかなり酒臭かったが、こっちも酔っているのであんまり関係ない。

もう一度、乳首を刺激すると、舌を入れて絡ませてきた。

「犯っちゃってもいいよね」

そう僕の心は決まった。

ブラウスのボタンを、右手で1つずつ外していく。

下まで全部外しきると、次はスカートのファスナー。

スカートを下ろし、ストッキングとショーツを一緒に剥ぎ取ると、あそこはもう十分過ぎるほど濡れていた。

指で刺激すると、先輩は次第に喘ぎ始めた。

右手であそこを攻めながら、左手でブラウスとスリップを順番に脱がす。

先輩は声を上げて喘ぎながらも、ちゃんと背中を左右交互に上げてくれる。

まるで自ら脱いでいるみたいだ。

背中に手を回し最後に残ったブラのホックを外すと、また彼女は上手く肩を浮かせてくれた。

先輩も抱かれたいと思ってると勝手に解釈する。

手に取ったピンクの可愛らしいブラ。

僕の彼女のと違ってパッドが入っていない。

タブをみると70Dの表示。

「凄い」

思わず息を飲む僕。

改めてベットに横たわる先輩のカラダを見ると、彼女との差を実感した。

胸のボリュームは、彼女の3倍はある。

芸能人並に整った顔立ち。しっかりと割れた腹筋。締まったウエスト。細くまっすぐな脚。

「綺麗だ…」

僕は溜め息をつき、大急ぎで服を脱ぎ、電気を消した。

その1-2分の間に、先輩はもう寝てしまっている。

僕は構わず先輩の股の間に入ったが起きる様子はない。

脚を開かせると完全に勃起したチンポの先端をあそこに押し当て一気に挿入した。

あそこは十分に濡れていて2度ほどのピストンだけで奥まで入った。

先輩はびっくりしたように目を見開き、

「なに!?なに!?だ、だめ!やめてっ!」

と激しく抵抗した。

必死に僕を押し戻そうとして胸や腕に爪を立てるけどもう遅い。

先輩の手を押さえつけて少しだけ腰の振りを強めると先輩のカラダから力が抜けた。

僕は酔うと遅漏になるし、大きさもかなり自信がある。

バックに切り替えて奥を攻め始めると、先輩は大きな喘ぎ声を上げた。

「凄いおっきい!凄い当たる!もうダメ!ほんとダメっ!いやぁぁーっ!ダメダメダメっ!!」

と叫ぶ。

耐えられず倒れそうになる先輩を、僕は激しく揺れる豊かな胸の膨らみを掴むようにして支えた。

何度も体位を替えては攻め続け、3-40分もしただろうか。

先輩はもうカラダの力が抜けきっていて、立ちバックで突くとどんどん崩れ落ちていく。

「そろそろいいかな」

僕は先輩の腰を両手で持ち上げて固定し

「じゃあ、行きますよ」

と声をかけた。

涙とヨダレを垂らしながら小さく頷く先輩。

僕は、削岩機のように突き始めると同時にベットの脇にあったデジタルの目覚まし時計を見た。

いきそうになるのを我慢するための癖だ。

秒数を頭の中でゆっくり数えると、イクのが遅くなる。

60秒。そして1分半。2分。2分半。

足腰の筋肉にどんどん乳酸が溜まっていくのを感じるがさらにペースを上げる。

「壊れちゃうよ!!!壊れちゃう!!壊れちゃう~っ!!お願いだからもうやめて!」

「もう無理っ!ああっ!あうっ!!ああぁっ!ダメ!イくっ!またイくーっ!!」

「気持ちいいのっ!死ぬ!死んじゃうからもうやめて!あああーっ!!」

「お願い!やめてっ!ダメっ、ダメっ!あっ!イクっ!またイクッ!イヤあぁぁーーッ!!!!」

部屋の中に響き渡る先輩の悲鳴を心地よく聞きながら僕は3分後きっかりに先輩の中にたっぷり射精した。

僕は、脱力して激しく息を荒げる先輩を床に投げ捨てると、急いで服を着て退散した。

週明けの月曜日。

出社すると、フロアの遠くから先輩が僕をチラチラとみてくる。

慌てて目をそらす僕。

怒ってるだろうか…。

夕方、先輩が僕のデスクに寄ってきた。

「ちょっと、いい?」

事務的な言い方。

「やばい…」

僕はすっかり青ざめていた。

待ち合わせた会議室に向かうと、背中を向けて先輩がいた。

先輩は、窓の外を見たまま話した。

「だいじょぶだよ。安全日だったから」

「ダメだ…やっぱり全部覚えてる…」

僕は咄嗟に

「すみませんでした」

と頭を下げた。

先輩は振り返ると、悪戯っぽい笑顔を浮かべていた。

「別にいいよ、気にしないで。でも、責任取ってね」

意味が理解できないでいたが

「超よかったから。ちゃんと付き合ってほしいんだけど…」

恥ずかしそうに、先輩は言った。

【睡姦】職場の打ち上げでめっちゃ酔っ払った先輩を家まで送ってった

先月末の金曜日、同じ課の打ち上げでえらく酔っぱらった西内まりや似の女の先輩(26)を、家が同じ方向の僕がタクシーで送った。

彼女のアパートの前で降ろして、僕はそのままタクシーで帰るつもりだったが、あまりに酔い方がひどく、しかも先輩の部屋は階段を上がって3階という事もあって仕方なく僕がタクシーの料金を払いおぶって上る事に。

担当が違うため普段あまり話す事がない人だったので、いきなりおぶるのも・・・って気がするので

「じゃあ、おんぶしますからね」

と言って背負った。

166センチ、60キロ近い体重の彼女を普段相手にしている僕にとって、この先輩は身長が155センチちょっとぐらいと小柄なだけに、意外と軽い。

「多分40キロ台なんだろうな」

なんて考えながら、でもかなり汗だくになって階段を上った。

一段上る事に、先輩がずり落ちてくる。

たまに止まっては

「よっこらしょ」

と持ち上げ直すのだが、その度に背中に胸の膨らみをなんとなく感じてしまう。

ハンドバックから部屋の鍵を出してドアを開け、2Kのアパートの寝室のベッドに先輩を下ろした時には、僕のチンポはもうギンギンな状態になっていた。

「大丈夫ですか?」

声を掛けても、辛そうに大きく呼吸するだけで相変わらず返事はない。

部屋の電気を点け、

「シワになっちゃうから、脱いで下さい」

と声を掛け、彼女のスーツを脱がせようとしても全然抵抗しない。

僕はスーツの片腕を抜くふりをしながら、右の手の平でさりげなく先輩の胸を触ってみた。

ブラウスの下に、レースのブラの感触。

小柄なのに、僕の彼女の胸よりずっと大きい。

乳首の辺りを触ると、先輩は微かに反応し、ほんの少しだけ喘ぎ声を上げた。

そこでもう、僕の自制心は完全に切れてしまった。

軽くキスしてみる。

彼女はかなり酒臭かったが、こっちも酔っているのであんまり関係ない。

もう一度、乳首を刺激すると、舌を入れて絡ませてきた。

「犯っちゃってもいいよね」

そう僕の心は決まった。

ブラウスのボタンを、右手で1つずつ外していく。

下まで全部外しきると、次はスカートのファスナー。

スカートを下ろし、ストッキングとショーツを一緒に剥ぎ取ると、あそこはもう十分過ぎるほど濡れていた。

指で刺激すると、先輩は次第に喘ぎ始めた。

右手であそこを攻めながら、左手でブラウスとスリップを順番に脱がす。

先輩は声を上げて喘ぎながらも、ちゃんと背中を左右交互に上げてくれる。

まるで自ら脱いでいるみたいだ。

背中に手を回し最後に残ったブラのホックを外すと、また彼女は上手く肩を浮かせてくれた。

先輩も抱かれたいと思ってると勝手に解釈する。

手に取ったピンクの可愛らしいブラ。

僕の彼女のと違ってパッドが入っていない。

タブをみると70Dの表示。

「凄い」

思わず息を飲む僕。

改めてベットに横たわる先輩のカラダを見ると、彼女との差を実感した。

胸のボリュームは、彼女の3倍はある。

芸能人並に整った顔立ち。しっかりと割れた腹筋。締まったウエスト。細くまっすぐな脚。

「綺麗だ…」

僕は溜め息をつき、大急ぎで服を脱ぎ、電気を消した。

その1-2分の間に、先輩はもう寝てしまっている。

僕は構わず先輩の股の間に入ったが起きる様子はない。

脚を開かせると完全に勃起したチンポの先端をあそこに押し当て一気に挿入した。

あそこは十分に濡れていて2度ほどのピストンだけで奥まで入った。

先輩はびっくりしたように目を見開き、

「なに!?なに!?だ、だめ!やめてっ!」

と激しく抵抗した。

必死に僕を押し戻そうとして胸や腕に爪を立てるけどもう遅い。

先輩の手を押さえつけて少しだけ腰の振りを強めると先輩のカラダから力が抜けた。

僕は酔うと遅漏になるし、大きさもかなり自信がある。

バックに切り替えて奥を攻め始めると、先輩は大きな喘ぎ声を上げた。

「凄いおっきい!凄い当たる!もうダメ!ほんとダメっ!いやぁぁーっ!ダメダメダメっ!!」

と叫ぶ。

耐えられず倒れそうになる先輩を、僕は激しく揺れる豊かな胸の膨らみを掴むようにして支えた。

何度も体位を替えては攻め続け、3-40分もしただろうか。

先輩はもうカラダの力が抜けきっていて、立ちバックで突くとどんどん崩れ落ちていく。

「そろそろいいかな」

僕は先輩の腰を両手で持ち上げて固定し

「じゃあ、行きますよ」

と声をかけた。

涙とヨダレを垂らしながら小さく頷く先輩。

僕は、削岩機のように突き始めると同時にベットの脇にあったデジタルの目覚まし時計を見た。

いきそうになるのを我慢するための癖だ。

秒数を頭の中でゆっくり数えると、イクのが遅くなる。

60秒。そして1分半。2分。2分半。

足腰の筋肉にどんどん乳酸が溜まっていくのを感じるがさらにペースを上げる。

「壊れちゃうよ!!!壊れちゃう!!壊れちゃう~っ!!お願いだからもうやめて!」

「もう無理っ!ああっ!あうっ!!ああぁっ!ダメ!イくっ!またイくーっ!!」

「気持ちいいのっ!死ぬ!死んじゃうからもうやめて!あああーっ!!」

「お願い!やめてっ!ダメっ、ダメっ!あっ!イクっ!またイクッ!イヤあぁぁーーッ!!!!」

部屋の中に響き渡る先輩の悲鳴を心地よく聞きながら、僕は3分後きっかりに先輩の中にたっぷりと射精した。

僕は、脱力して激しく息を荒げる先輩を床に投げ捨てると、急いで服を着て退散した。

週明けの月曜日。

出社すると、フロアの遠くから先輩が僕をチラチラとみてくる。

慌てて目をそらす僕。

怒ってるだろうか・・・。

夕方、先輩が僕のデスクに寄ってきた。

「ちょっと、いい?」

事務的な言い方。

「やばい・・・」

僕はすっかり青ざめていた。

待ち合わせた会議室に向かうと、背中を向けて先輩がいた。

先輩は、窓の外を見たまま話した。

「だいじょぶだよ。安全日だったから」

「ダメだ・・・やっぱり全部覚えてる・・・」

僕は咄嗟に

「すみませんでした」

と頭を下げた。

先輩は振り返ると、悪戯っぽい笑顔を浮かべていた。

「別にいいよ、気にしないで。でも、責任取ってね」

意味が理解できないでいたが

「超よかったから。ちゃんと付き合ってほしいんだけど・・・」

恥ずかしそうに、先輩は言った。

【睡姦】職場の打ち上げでめっちゃ酔っ払った先輩を家まで送ってった

先月末の金曜日、同じ課の打ち上げでえらく酔っぱらった西内まりや似の女の先輩(26)を、家が同じ方向の僕がタクシーで送った。

彼女のアパートの前で降ろして、僕はそのままタクシーで帰るつもりだったが、あまりに酔い方がひどく、しかも先輩の部屋は階段を上がって3階という事もあって仕方なく僕がタクシーの料金を払いおぶって上る事に。

担当が違うため普段あまり話す事がない人だったので、いきなりおぶるのも・・・って気がするので

「じゃあ、おんぶしますからね」

と言って背負った。

166センチ、60キロ近い体重の彼女を普段相手にしている僕にとって、この先輩は身長が155センチちょっとぐらいと小柄なだけに、意外と軽い。

「多分40キロ台なんだろうな」

なんて考えながら、でもかなり汗だくになって階段を上った。

一段上る事に、先輩がずり落ちてくる。

たまに止まっては

「よっこらしょ」

と持ち上げ直すのだが、その度に背中に胸の膨らみをなんとなく感じてしまう。

ハンドバックから部屋の鍵を出してドアを開け、2Kのアパートの寝室のベッドに先輩を下ろした時には、僕のチンポはもう全開状態になっていた。

「大丈夫ですか?」

声を掛けても、辛そうに大きく呼吸するだけで相変わらず返事はない。

部屋の電気を点け、

「シワになっちゃうから、脱いで下さい」

と声を掛け、彼女のスーツを脱がせようとしても全然抵抗しない。

僕はスーツの片腕を抜くふりをしながら、右の手の平でさりげなく先輩の胸を触ってみた。

ブラウスの下に、レースのブラの感触。

小柄なのに、僕の彼女の胸よりずっと大きい。

乳首の辺りを触ると、先輩は微かに反応し、ほんの少しだけ喘ぎ声を上げた。

そこでもう、僕の自制心は完全に切れてしまった。

軽くキスしてみる。

彼女はかなり酒臭かったが、こっちも酔っているのであんまり関係ない。

もう一度、乳首を刺激すると、舌を入れて絡ませてきた。

「犯ってももいいよね」

そう僕の心は決まった。

ブラウスのボタンを、右手で1つずつ外していく。

下まで全部外しきると、次はスカートのファスナー。

スカートを下ろし、ストッキングとショーツを一緒に剥ぎ取ると、あそこはもう十分過ぎるほど濡れていた。

指で刺激すると、先輩は次第に喘ぎ始めた。

右手であそこを攻めながら、左手でブラウスとスリップを順番に脱がす。

先輩は声を上げて喘ぎながらも、ちゃんと背中を左右交互に上げてくれる。

まるで自ら脱いでいるみたいだ。

背中に手を回し最後に残ったブラのホックを外すと、また彼女は上手く肩を浮かせてくれた。

先輩も抱かれたいと思ってると勝手に解釈する。

手に取ったピンクの可愛らしいブラ。

僕の彼女のと違ってパッドが入っていない。

タブをみると70Dの表示。

「凄い」

思わず息を飲む僕。

改めてベットに横たわる先輩のカラダを見ると、彼女との差を実感した。

胸のボリュームは、彼女の3倍はある。

芸能人並に整った顔立ち。しっかりと割れた腹筋。締まったウエスト。細くまっすぐな脚。

「綺麗だ・・・」

僕は溜め息をつき、大急ぎで服を脱ぎ、電気を消した。

その1-2分の間に、先輩はもう寝てしまっている。

僕は構わず先輩の股の間に入ったが、起きる様子はない。

脚を開かせると、完全に勃起したチンポの先端をあそこに押し当て一気に挿入した。

あそこは十分に濡れていて、2度ほどのピストンだけで奥まで入った。

先輩はびっくりしたように目を見開き、

「なに!?なに!?だ、だめ!やめてっ!!」

と激しく抵抗した。

必死に僕を押し戻そうとし、胸や腕に必死で爪を立てるけど、もう遅い。

先輩の手を押さえつけて少しだけ腰の振りを強めると、先輩のカラダから力が抜けた。

僕は酔うと遅漏になるし、大きさもかなり自信がある。

バックに切り替えて奥を攻め始めると、先輩は大きな喘ぎ声を上げた。

「凄いおっきい!凄い当たる!もうダメ!ほんとダメっ!んやぁぁーっ!ダメダメダメっ!!」

と叫ぶ。

耐えられず倒れそうになる先輩を、僕は激しく揺れる豊かな胸の膨らみを掴むようにして支えた。

何度も体位を替えては攻め続け、3-40分もしただろうか。

先輩はもうカラダの力が抜けきっていて、立ちバックで突くとどんどん崩れ落ちていく。

「そろそろいいかな」

僕は先輩の腰を両手で持ち上げて固定し、

「じゃあ、行きますよ」

と声をかけた。

涙とヨダレを垂らしながら小さく頷く先輩。

僕は、削岩機のように突き始めると同時にベットの脇にあったデジタルの目覚まし時計を見た。

いきそうになるのを我慢するための癖だ。

秒数を頭の中でゆっくり数えると、イクのが遅くなる。

60秒。そして1分半。2分。2分半。

足腰の筋肉にどんどん乳酸が溜まっていくのを感じるがさらにペースを上げる。

「壊れちゃうよ!!!壊れちゃう!!壊れちゃう~っ!!お願いだからもうやめて!もう無理っ!ああっ!あうっ!!ああぁっ!ダメ!イくっ!またイくーっ!!」

部屋の中に響き渡る先輩の悲鳴を心地よく聞きながら、僕は3分後きっかりに先輩の中にたっぷりと射精した。

僕は、脱力して激しく息を荒げる先輩を床に投げ捨てると、急いで服を着て退散した。

週明けの月曜日。

出社すると、フロアの遠くから先輩が僕をチラチラとみてくる。

慌てて目をそらす僕。

怒ってるだろうか・・・。

夕方、先輩が僕のデスクに寄ってきた。

「ちょっと、いい?」

事務的な言い方。

「やばい・・・」

僕はすっかり青ざめていた。

待ち合わせた会議室に向かうと、背中を向けて先輩がいた。

先輩は、窓の外を見たまま話した。

「だいじょぶだよ。安全日だったから」

「ダメだ・・・やっぱり全部覚えてる・・・」

僕は咄嗟に

「すみませんでした」

と頭を下げた。

先輩は振り返ると、悪戯っぽい笑顔を浮かべていた。

「別にいいよ、気にしないで。でも、責任取ってね」

意味が理解できないでいたが

「超よかったから。ちゃんと付き合ってほしいんだけど・・・」

恥ずかしそうに、先輩は言った。

「思い出は降る雪のごとく遠く切なく・・・」 2

三 その夜
その夜の夕食はひっそりした離れ屋敷での二人きりの夕餉だった。
久は私から離れて三畳間で後から取ると言うのを私が促して六畳間のちゃぶ台で私と差し向かいで食べるように命じたのだった。
下女が主人の家族と一緒に食事することなど有りえない時代だったから、それは格別の私からの計らいだった。何、私にしてみれば大人の女の久と差し向かいで一緒に食事をしたかっただけなのだが。
「そがいな事、あかんがいね・・・」
と久は躊躇ったが、主人の命令だったから、おずおずとちゃぶ台の前に座り、差し向かいで食事を取った。
十二歳の子供に大人の女を相手に世間話などできようはずも無く二人向かい合って黙々と箸を運ぶだけの食事だったが、それでも私は満足だった。久も嫌なそぶりではなかった。
 夕食を終えると後はもう寝転んで本を読むか(ラジオなど母屋に一台あるきりで夜になれば早々に寝てしまうのが当時の常識だった)ごろ寝するくらいしかないのだった。
久は細々した片付けや繕いや何やかやと忙しく働いていたが、私が風呂に入るときは声をかけるまでも無く洗い場で背中を流してくれた。
洗い場で肌着一枚になりたすき掛けで背中を流してくれる久はまさに大人の女の色気に溢れていた。
 背中を流してもらい再び湯船に浸かると、私は久に一緒に入って温まるように促した。福井の田舎は雪が多く、まだ三月の外は雪が残っており、薪をくべないと湯はすぐに冷えてしまうから、それは当然の流れだったし清にもそうしていたのである。
久は少し躊躇って見せたが、食事のときと同じように私の命令だと知ると、すぐに
「そんじゃあ、おおきにあても使わせていただきますがね。」
と嬉しそうに返して、すぐに肌着を脱いで裸になった。
私は心臓があぶつほどドキドキしてまぶしい久の裸の姿を見つめた。
   
 薄暗い風呂場の中ではあったが久の裸は雪のように白く輝いていた。
清のまだ平坦な少年のように痩せて固い裸は知っていたが、大人の成熟した女の裸を間近でじっくりと見るのは初めてだった。それは何と豊かでふくよかな肉体だったろう。外見はやせて見えたが、流石に三十代半ばを過ぎた成熟した女の体は全身がゆったりと丸みを帯びて肉がつき、羽二重餅のような真っ白な柔らかな肉がたぽたぽと揺れるように全身を包んでいた。特に平坦な清の胸に比べてたっぷりした重みを感じさせる乳房は生唾を飲み込むほどの強烈な印象だった。そして腰周りには驚くほどゆったりとたっぷりの肉がつき、正に成熟した大人の女の艶かしい色気に包まれていた。
地味で粗末な紺の絣に覆われた凛とした気品を感じさせる久の姿からは想像も出来ない女体の艶かしさに、私は完全に我を忘れて見入っていた。
 私は狭い五右衛門風呂の湯船から出ると入れ替わりに湯船に入る久をまじまじと見つめた。
    
「若さあ、そげに見たら恥ずかしいがいね・・・」
久は手ぬぐいで前を隠して恥ずかしそうに俯き体を屈めて湯船に入った。
私はもう完全に我を忘れ体も拭かずに立ち尽くしていた。
「あれ、はよう拭かんと風引くがいね。若さあ・・」
私は言われるままに慌てて体を拭いたが、その場を立ち去れなかった。
「いややがねえ、そんなに見られたら出られんがいね・・」
久はくくくっと、可笑しそうに笑いながらそう言って顔をうつむけた。
「お久はん、良かったらあても体を流してやろうがいね・・」
それは自分でも予期していなかった言葉だった。
「若さあ、あらまあ、これはたまげた。だけどもそげなことしたら罰があたろうがいねし・・・」
「うんや、おかえしだがねし。お清にも、たまに流してやったがいね。」
それは本当だった。清とはいつも一緒に風呂に入っていたし、背中を流し合うのは当然のことだった。但しそれは遊び半分の子供同士のふざけ合いのようなものに過ぎなかった。久を前に私が申し出たのは遊びの気分ではなくひたすら大人の女の体に触れたい、抱きつきたいという本能から出た言葉だった。それは清に対しては全く感じなかった感情だった。
「そがい本当かいねえ。こらあたまげた事。お清さんにもしてやっとたがいねし。そんだら、あても罰は当たらんかも知れんがねし・・・・・」
    
久は少し躊躇う風情だったが、私が再び促すと、今度は、
「そんじゃあ、あてもお清はんと同じように若さあの言葉に甘えるがねし。」
そう言って、ザバっと音を立てて湯船から立ち上がって洗い場に出た。
恥ずかしそうに前を隠して、背中を丸めると、片膝立ちにすのこにしゃがみこんだ。
真っ白く張りの有る女の色気を発散する大きな背中だった。
私は弾かれたようにぬか袋を拾い上げ、手桶に湯を汲んで久の女の背中に湯を流しぬか袋で擦りたてた。
「ひや~、若さあにそげなことをしてもらうなんど、ほんにありがたいことですがいね。」久は気持ちよさそうに目を閉じて黙って私の手にゆだねた。
 私の興奮はすでに十分に限界を超えていた。
今、自分は大人の女の裸に触れている。
柔らかく、真っ白に輝く弾力に富んだ女の肌。
素裸の下腹部はむくむくと変化している。
頭の中がカッとなって私は夢中になってしゃがみこんだ久の背中に覆いかぶさって抱きついていた。全く我知らずの自然な勢いでそうなったのである。
夢中になって両手を前に回して胸をまさぐり、硬直した下腹部をごしごしと久の背中に押し付けた。
「ひやあ、あかんがねし、そげながいたらこと(乱暴な)こと・・・若さあ、なあ、あかんがねし・・・」
拒絶の言葉だったが案に相違して、久は体では強くは拒まなかった。
私は小柄なほうだったし、まだ十二歳の子供で大人の女である久より小さかった。
そんな子供に背後から抱きしめられても、本気で強く振りほどけば逃げ出せたはずだった。しかし久はじっと蹲って私のなすままに任せているのだった。
清ならきっと
「あかんて、若さあ、あほしたらあかんがや。」
と笑いながら、するりと身を翻して逃げてしまうに違いなかった。
しかし久は逃げなかったし、強い抗いの声も上げなかった。
長い時間そうして私は蹲る久の背中に圧し掛かるようにしてしがみついて、きつく抱きしめていた。静寂の中で裸の体を通してお互いの体温が暖かく伝わってきた。
抱きしめた腕の中に大人の女の体のすべてがあった。
女の髪の匂い。
柔らかい体のたぷたぷした弾力。
張りのある真っ白で艶のある肌。
ふにゃふにゃした氷嚢のような乳房のふくらみ。
豊かな腰まわり。
ゆったりした大きな尻。
それらすべてが私の腕の中に在った。
陶酔するような夢のような時間の流れだった・・・・・
    
やがて、
「若さあ、なあ、風引きますんで、もう出やんがいね。」
久の優しい声で私はようやっと我に帰って体を離したのだった。
   
「さあ、若さあ、着んがいね。」
寝巻きを着せ自分も手早く体を拭いて寝巻きを羽織った。
   
私はもう完全に理性を失っていた。
所詮十二歳の子供だった。
初めて触れた大人の女の体の感触に頭に血が上っていたのである。
寝巻きを着終えた久の体を私は夢中になって抱きしめていた。
久は今度も抗わなかった。
きつく抱きしめるといつの間にか久も両手を回して抱き返してきた。
押し黙ったまま、洗い場で暫く二人で抱き合っていた。
やがて、
「さあ、冷えるがいね・・・」
と促されて部屋に戻った。
    
   
四 同衾への誘い
   
 興奮冷めやらぬままに風呂から上がった私は後はもう寝るばかりだった。
しかし、寝るどころの騒ぎではなかった。
心はもう久との同衾のことしかなかった。
久が布団を敷くのを待って早速に中に潜り込み私は息を凝らして待った。。
暫くして戸締りをして明かりを消した後、久が枕元にやってきて、
「お休みなさいませ。」
と両手を突いて丁寧に休む挨拶をした。
「なあ、寝床で温くうして・・」
私は子供が甘えるような振りを装って言った。
それは清にいつもねだっていた同じ言葉だった。
幼い時から母親代わりだった清は無論躊躇無く私の寝床に入って体を温め私が寝付くまで一緒に居てくれたのだった。
私は暗い中で久が頷いたのかどうか見もしなかった。
そして起き上がるとがむしゃらに久の体にしがみついていった。
    
「あれまあ、若さあ、子供みてえな事を・・・・・」
久は冗談でふざけていると受け取った様子で、くくくっと笑いながら、逃げる様子を見せた。私は体をかわした久の腰にしがみついて抱きついた。
「あかん、あかん、若さあ~、そがいな事~」
逃れようとする久としがみつく私は暫く布団の上で揉みあう形になった。
十二歳の私はまだまだ小柄で、大人の久の体より小さく、久がどうしても逃れたかったら容易に私の体を跳ね除けられたはずだった。
しかし久はそうしなかった。
だから、私も諦めなかったのである。
   
「なあ、いっつもお清は寝床に入いっとたがねし。」
実際、清は一緒に布団に入って抱き合うのを拒まなかった。
それは、寒い北陸の内陸部の夜寒に母親が我が子の寝床に入るのと同じだった。
「そんでも、若さあ、もう子供ではないがねし。」
「いんや、子供じゃあ、なあ、温くうなるまで一時だけ寝床に入ってえなあ」
私は子供であることを強調した。
「あかん、あかん、さっきよう分かったがねし。若さあ、もう立派な男子じゃ。」
先ほどの風呂場での事を指しているのだった。
私はドキンとした。
久の裸に背後から抱きつきながら、硬直した下腹部をその背中に押し付けたのである。
それは大人の印に違いなかった。
   
「なあ、ちょっとだけや、なあ、頼むがいね・・・」
私はひるまず、久の体を抱きしめたまま強引に布団の中に引き入れようとした。
「ひやあ、あかんがいね、そげなこと・・・若さあ、なあ、あかんがいね・・・」
久は拒んで逃れようとした。
しかし声は決して怒ってはおらず、どこか冗談ごとのように、可笑しそうに、
くくくと、ひそみ笑いを漏らしながらの抵抗だった。
今思えば、大人の女である久は、まだほんの子供である私の性的な要求を、半ば驚きながらも、からかい半分、本気半分で、軽くいなしながら楽しんでいたのだと思う。
   
しかし、私は本気だった。
私はもう頭に血が上って絶対に引き下がるつもりは無かった。
すでにたぎり立つものに押されていたのである。
最後は主(あるじ)として命令してでも久を寝床に引きずり込むつもりだった。
ほんの十二歳の子供に過ぎなかったが、私は自分が主であり、久はたとえ大人でも自分の命令に従うべき下女だと思っていた。実際、清は全く私の言いつけにすべてしたがっていたから、それが下女の当然の決まりなのだと思っていた。
久は半ばふざけながら、半ば本気で押し返し、逃れようとする。
しかし洗い場の時と同様に抗いは強くは無かった。
私は渾身の力で久に抱きつき離すまいとする。
久は逃れようとする。
二人は布団の上で揉みあい、抱きあ合った姿で転げまわった。
「あかんがね、あかんがね・・」
「な、なあ、何もせんて、一緒に寝床で温まるだけや。」
同じ言葉を繰り返して二人は揉みあった。
それは、半ばふざけ合いの様な遊びごとに近かった。
    
 暫くすると二人とも息が荒くなり、汗ばむほどになっていた。
決して久が本気で嫌がっているのでは無いことは明白だった。
半ば楽しんでいる。
子供の私にもそれは伝わってきた。
だから諦めなかった。
「あ、あかんがいね、若さあ、そげんことはいかんがいね・・・」
荒い息を憑きながら久が口走る。
口ではそう言ってはいても抗いは強くは無かった。
子供心にも久がもう受け入れる気持ちであることを知っていた。
「なあ、お清はいっつもこうして一緒に寝ていたがね。なんでそれがいかんのや・・」
私は泣き出しそうな必死の思いで哀願するように言った。
久は流石にもう潮時と思った様子で応えた。
「そんでも、若さあ、お清はんとは寝ても何もせなんだでしょう?」
「ああ、そうや。たんだ一緒に寝床で温まるだけや。」
何もせなんだ、と言う言葉に内心どきりしていた。
図星を指されたのである。
確かにそのとおりだった。
清との事は同衾ではなかった。
夜寒を一緒に布団に入り温まるのが目的で抱きついてもそれだけだった。
いたずら半分で胸や股座を触ったことは幾度も有ったがそれは単なるいたずらで、性的な欲求とは違ったものだった。
しかし今の自分は違っている。
久はそれを言っているのだった。
流石に大人の女だから良く分かっている。
久が男と女の事を言っているのは明白だった。
その下心を見透かされている。
そう思うとたまらなく恥ずかしかった。
しかし、今更引くに引けなかった。
体には滾り立つものが支配している。
    
「当たり前や、何もせんがね、お清とおんなじだがね。」
全く口からでまかせだった。
「あれうまいこと言うて若さあ、ほんまがいね。」
「うん、きっとや、約束するがいね。絶対に何もせんて、温くうなるまでだけじゃ」
「本当やね、若さあ、だまくらかいたらいかんがね。」
「うん、きっとや、ただしな、一個だけ触るのはええやろがね。」
私は抜け目無く言い足した。
「触るてえ、どこをやの。」
「ちょこっと乳とそいから臍ん所じゃ。」
「あれまあ、乳と臍がいね・・」
たまげたと言った様子で久は見つめた。
それは明らかに温まると言う言葉とは関係ないことだった。
「何で?若さあ、あての乳と臍が好きなんかね?」
それはからかうような口調だった。
「何でもじゃあ、ちょこっと触るだけじゃあ・・・」
「ふ~ん、乳を触るのは赤子みてえやがいね?若さあ、赤子がいねし。」
今思えば久はほんの子供の性的な要求に内心ほくそえみながらからかっていたに違いなかった。
「うるさいがいね・・たんださわりたいだけじゃ。」
怒気を含んだ言葉に流石に久は引き下がった。
「ふ~ん、本当にちょこっと乳と臍だけ触るだけじゃねえ?」
「うん、きっとじゃあ。」
久は暫くじっと私の見つめていたがやがて、分かったと言う様に軽く頷いた。
「そんならええです。だけどもがいなら(乱暴)したらいかんよ。なあ、若さあ、がいならしいがねし。」
私はただ一人の男子で我がまま放題で育てられ、奥ではがいならしい(乱暴者)として通っていたのは自分でも心えていたから久の言葉は自然だった。
「うん、がいならはせんよ。約束する。」
続けて久が言った言葉は全く予想外だった。
「ほんだら、あての方も若さあの臍を触ってもええかね?」
私はどうして久がそんなところを触りたいのか全く分からなかったが、断ることは出来なかったから、すぐに承諾した。
    
「なあ、ええですか。若さあだけやよ、こげなことは・・・・・ほんだでね、絶対に他の人には言うたらあかんよ。な、約束やよ。」
久の真剣な声に私も真剣に応えた。
「うん、絶対に誰にも言わん、約束じゃ、違えたら針千本飲んだる。」
それで決まりだった。
    
男と女の間にはそうしたお互いの了解の嘘が必要なのだと私はその時学んだのだった。
私は久が二人の秘密だと仄めかした事がとても嬉しく、興奮を覚えた。
それは大人の女である久と自分だけの密かな秘め事の誘いのように感じられた。
それを許した久は自分を赤子だと言いながらも対等な大人として扱ってくれたような気もしたのである。
   
五 初めての精通
    
 私は久の体を抱きしめながら布団の中に引きずり込んだ。
薄手の綿の寝巻きに包まれた久の体を横向きになってしっかりと抱き寄せた。
久も横向きになって私の小柄な体に手を回して抱き返した。
小さな布団の中で十二歳の子供と三十半ばを過ぎた大人の女がしっかりと抱き合う形になったのである。
それは傍から見れば単なる母子の添い寝のような感じだったが、私の気持ちは全くちがっていた。妻を抱く夫の気持ちのようなものだった。
    
真っ暗な部屋の中で私たちは完全に二人だけの世界に住んでいるようだった。
私は初めて自分のものとして抱いた大人の女の体に陶酔していた。
その温もり。
柔らかい体。
ふくよかでたっぷりした腰と丸く弾力の有る大きな尻。
そして久の吐く息。
大人の女の匂い。
その圧倒的な女としての存在感・・・
     
それらはすべてが清とは全く異なる本当の女だった。
私は夢中になって久の寝巻きを肌けてたっぷりした乳房に頬刷りし手で揉みしだいた。
「若さあ、な、きつうしたらいかんよ、なあ、がいたら(乱暴に)いかんよ・・」
夢中になっていた私は氷嚢のようにちゃぷちゃぷとした乳房を、繰り返し力任せに、ぎゅっと手で握り締めていた。
「うん・・」
片手で握りながらもう一方の乳房を頬すりし口を押しつけた。
「ああ、若さあ、そいだら事したらまるきし赤ちゃんやがね・・」
久は可笑しそうに言いながらも私の体を抱きしめていた。
私は久のたわわな両の乳房を代わる代わる口に含み頬張りチュウチュウと音立てて吸い続けた。
乳房の先端の大きな干し葡萄のような乳首を吸いたてると私の背中に回した久の手がぎゅっときつくなるのを不思議に感じていた。
大人の女が子供である自分の行為に反応するなどとは全く思っても見なったのである。
顔を離すと
「若さあ、ほんに赤ちゃんやがあ、上手におっぱいを吸うんじゃんねえ・・・清さんにもこんなんにしたんか?」
久が清の名を出したのが少し不愉快だった。
あれは、単なる子供だ・・・全く違っているのに比較になんかなるものか・・・・
    
「ううん、清はぺちゃんこじゃから、嫌いだがねし。」
それは本当だった。
いつも寝床の中で清の胸をまさぐったがまだ十七にしかならない少年のように青い体は全く堅く平板で色気の対象には程遠かった。
「ふうん、お清さんはぺちゃんこがいね・・」
久はくくくと、含み笑いを噛み殺すように言った。
「なあ、若さあ、そいたらあてのは、ええがねし?」
そう言うと、乳を揉む私の手に手を重ねてぎゅっと押し付けた。
もっと触ってくれと言っているようで驚いた。
手の中でふにゃふにゃと膨らみ揺れる大人の女の乳房は少しも飽きなかった。
久もそれを心地よく感じている様子だった。
    
 乳房を散々弄んだ後はもう残る場所は一箇所しかなかった。
再び乳房を口に含みながら手を久の柔らかな腹に沿わせた。
そこも清とは全く違った大人の女の感触だった。
すべすべとしてなおかつ、たぷんたぷんとした柔らかさ。
私の興奮は最高潮に達しておりすぐに手を下に這わせた。
    
「あっ、あかん、そこ・・・・・」
久の手が押しとどめる。
しかしもう堰を切った興奮は止めようも無かった。
一気に手を下腹に這わせる。
「若さあ、そこはあかん、あかんがねし・・・」
私は全く聞いては居なかった。
柔らかなたっぷりした下腹の感触、ゆるくたるんだ下腹の肉は手の中で掴み取れるたっぷりした豊かさだった。
そこを手でぎゅっと握り更に進めると、意外にも、じょりっとした違和感の有る手触りが返ってきた。
それは風呂場で垣間見た真っ黒な三角の茂みに相違なかった。
それこそが大人の女の印だった。
清はかすかに僅かな毛がしょぼしょぼと生えていただけだった。
濃くて真っ黒な大きな三角の茂み。
母屋の風呂場で、他の下女のものも何度か盗み見た事があったがあれこそが大人の女の圧倒的な象徴だった。大人の女は皆例外なく下腹にべっとりと真っ黒な三角の茂みを生やしている。それが風呂場で下女を覗き見したときの強烈な印象だった。
それに今、自分は触れているのだった。
    
 私はそれを確かめるために茂みを指先に何度も絡めては確かめた。
「若さあ、あかん、もうあかんて、な、もう堪忍して・・・」
久は今までとは違った、本気の様子で躊躇いを見せていた。
しかし私は辞められるはずは無かった。
「あかん、あかん、な、若さあ、やめて・・・」
無論聞く耳は無かった。
「若さあ、そんならあてもお返しに若さのここを触ったるから・・」
久は約束どおり、向き合った私の寝巻きをまくって下腹に手を伸ばしたのである。
あっと思ったがすぐに越中ふんどしの中に手を潜り込ませて来た。
痛いほどに堅く硬直した性器が柔らかな暖かい手に包まれた。
瞬間、ぞくっとする心地よさが全身を貫いた。
「ああっ・・」
私は思わず声を上げていた。
恥ずかしい硬直を久に知られて握り締められた狼狽で私は反射的に逃げようともがいた。しかし今度は久が逃がさなかった。
「若さあ、あかん、お返しやからねし・・」
体は抱きしめられているし、その上に硬直した性器をしっかりと握り締められ私は酷く狼狽した。
「さあ、若さあ、触ってもええよ、お互い様やからねし。」
そう言われたらもう狼狽などしていられなかった、背中を押される気分で焦って手を這わせた。
十二歳の子供はやはり大人の女の前では、仏の手のひらの上で良いように遊ばれている孫悟空同様だった。
結局私は急所を握られて久の下腹を探る許可を得たのだった。
    
 私は再び手に触れている久の下腹に意識を奪われた。
そしてとうとう、茂みの奥の最後のところに手を潜り込ませていったのである。
清のもので知ってはいたが、やはり大人の女の急所は全く別物のような気がして、初めて触れる未知の神秘な世界そのものに思えた。
太ももに挟まれて窮屈な手の先に柔らかく「くちゃっ」とした肉片の重なりが有った。
清には無かった、柔らかな「くしゃっ」と重なり合う感触・・・・
どうなっているのだろう?
清のを思い出しながらいじったが、どこがどうなっているのか、良くは分からなかった。くしゃっと重なり合った肉片を指先でつまみいじる。
指先を重なり合った中心に探りを入れる。
すると暖かい濡れた感触があり、指先が更に中に入り込みそうになった。
「あぁ・・、あかん、あかん、なあ若さあ、きつうせんといて・・」
・・・
「若さあ、そこは、おなごの一番大切なところやさけえな、がいたらあかんよ絶対にな」私は恐る恐る見知らぬ地を探検するような手探りの慎重な行為だったから、久の言葉に戸惑いを覚えた。がいたら(乱暴に)しているつもりは全く無いのだった。
しかし、おなごの一番大切なところ、と言う言葉には酷く興奮を覚えた。
そうなのだ、自分は今、正に大人の女のもっとも大切な部分をまさぐっているのだ。
   
「若さあ、な、そっとさすってや、そっとやよ・・」
うんと、こっくりして私は指先に触れている「クシャ」とした柔らかな肉の重なりをそっとさすった。
ゆるりとさすると、そこはぬるっと何か濡れているらしかった。
おしっこ?
子供の私にはそれくらいしか思いつかなかった。
清はそうではなかった、と思う。
大人なのにおしっこを漏らしたのだろうか?
しかし汚いとは少しも感じなった。
かえって大人の女がその秘密の場所をおしっこで濡らしていると思うと、隠された秘密を知ったような卑猥な興奮を覚えた。
そこをさすっていると、ぬるぬるした感じが一層強くなってくるようだった。
そして「くちゃとした」中心部の奥に指先がするっと潜り込む深みを感じた。
少し周りを確かめて薄い肉片のようなものを摘み確かめる。
それから、思い切って肉片に囲まれた中心部にひとさし指を入れてみる。
ぬるっとした感触があり指は吸い付くような感触の中に嵌まり込んだ。
途端に、
「ああ、若さ、あかん、あかん・・」
久が小さな声を上げ、硬直した性器を包んでいた手にぎゅっと力が入った。
私は自分の行為が久にその反応を与えたのだと、幼いながらも直感して興奮を覚えた。
    
 指先をぐっと奥まで進める。
ねばっとしたまとわり憑くような感触が人差し指を包み込む。
中を捏ねるようにゆっくりとまさぐる。
「はあ、・・」
それに反応してか、久が小さな嗚咽を漏らして性器を握った手にぎゅっと力が入る。
私はゆっくりと指を引き抜き再び奥まで突き入れる。
久はその都度、反応してぎゅっと手で握り返してきた。
今や自分の指の動きが久に何らかの痛み?か何かを与えて反応を引き起こしているのは間違いなかった。
私は夢中になって指を使った。
そして硬直した性器は都度、久の柔らかな手でぎゅっ、ぎゅっとしごかれて、興奮は一気に高まっていた。
「はあ~~」
久が感極まったように熱い息を漏らして私の体をきつく抱きしめ、手を激しくしごいたときだった。何かがぴかっと光って背筋から脳天にかけて、さ~~っと歓喜の電流が一気に突き抜けた。
何が起こったのかわからなかった。
ドクドクと私は生まれて初めての精液を久の暖かく柔らかな掌の中に放ち終えていた。
暫くの間、呆然として声も出せずただただ、必死に久にしがみついていた。
久は放ち終えた私の汚れた性器を自分の寝巻きの裾で包み込み掌の中でしっかりと握ってくれていた。
何が起こったのだろう?
何がチン○の先から漏れ出したのだろう?
あれは一体なんだったのだろう?
早熟で性的好奇心が旺盛な子供だったが、もとより性の知識が有るわけも無く、友達は晩生で何も教えてはくれなかったから精通についての知識は全く無かった。
    
 私は呆然としていたが気だるい気分の中にも深い充足感と幸福感を覚えていた。
ただ、おしっこのようなものを久の手に漏らしてしまった、決まりの悪さは有ったがそれでも、久は少しも嫌な様子ではなく優しくしっかりと握り締めていてくれるのが嬉しかった。そう、久が確かに自分に起こった衝撃の一瞬をしっかりと受け止めてくれたのである。久を相手に男としての何事かを行ったのだと思った。それがあの男と女の間の性行為なのかはよく分からなかったが、それでも満足だった。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、久は私に優しく頬擦りししっかりと抱きしめてくれていた。私は久をこの上なく好もしく、親しく、今まで誰にも覚えなかった、いとおしいものに思えた。今や久は誰とも違った、清でさえ遠い存在に思えるほど親しい特別な存在に思えた。
   
 どれほどそうしていたのだろう、やがて久が声をかけてきた。
「若さあ、やっぱし立派な大人の男子やがね・・・」
そう言って、優しく頬刷りをしてくれた。
硬直した性器の先端から何かの汁を放ったのが、大人の印らしかった。
「若さあ、知っとるがいね?大人の男子はねし、こがいにして、チン○の先から子種の汁を出しておなごを孕ませるんやよ。」
頬擦りしながら耳元で囁いた。
「子種の汁?」
「うん、子種の汁じゃがいねし。」
「これで赤ん坊が出来るんか?」
「はい、それをおなごのお腹の中に漏らすんだがいね。」
「どうやっておなごのお腹に漏らすんや?」
久は少し躊躇って、
「若さあ、お清はんは何にも言わんかったんがいね?」
「うん」
「そうかあ、ほしたらなあ、今度からあ、あてが先生になってあげます。ええですか、若さあ?」
「うん」
私は、もう単なる十二歳の幼い子供に戻っていた。
主(あるじ)だとか元服とかいっぱしになって気取っていた外の鎧は完全に脱げ落ちていた。今や久の手のひらの中で自分の急所はしっかりと握られており、完全に逸った気持ちは抜け落ち、十二歳の子供と三十七歳の大人の関係に戻っていた。
久は自分より経験豊富な大人であり性について先生になるのは当然のことだと素直に思った。従順に自分の言いつけに従うだけの幼い清とは全く違っていた。
久は下女では有ったが、それ以上に、私にとっては「妻」であり、その前に大人の女であり、そして自分の先導者だと素直に認めたのである。
「なあ、お久はん、どうやっておなごのお腹の中にその汁を漏らすんや?」
重要な疑問がまだ残っていた。しかし、久は
「それは、若さあ、また今度のお楽しみや・・・」
とくっくっくっと含み笑いをしてごまかしてしまった。
    
 やがて、久は、つと寝床を出ると再び戻ってきて丁寧に汚れた下腹を手拭で拭き清めてくれたのだった。
それが50年の月日を経てもなお昨日のように鮮明に覚えている、私と久の「初夜」の一部始終の出来事だった。
   
    ・・・・・  続く ・・・・・
    

「奥さんのツボがわかりましたよ」 しばらく指による責めが続くと、 「あっ、あっ、あっ・・・」 「いいでしょ?」

ついにこの時が来た!
ファミレスのテーブル。僕たち夫婦の前には単独男性が座っている。
30代だが、かなり若い印象。
爽やかと言えば爽やか。多少軽いか?
まあ、遊びの相手ならこれくらい軽い方がいいかも知れない。


軽い食事をしながら、当たり障りのない自己紹介をするが、三人ともこの後のことで頭はいっぱいのはず。
男は半立ち、妻ももう濡れているに違いない。
男性がトイレに立った隙に妻に尋ねる。
「どう?できそう?」
「ここまで来てもらって、今更断れないでしょ?」
覚悟は決まったようだ。
というより、女には言い訳が必要なんだな。
7、8年前から説得し続けて、やっと承諾した「他人棒」。
「最後のチャンスだと思うよ?歳取ってからだと見苦しいよ」
という言葉が利いたようだ。
僕の望みはスワップでも3Pでもなく、目の前で妻が他の男に抱かれているところを見ること。
他の男で妻がどんな反応をするか見ること。
他の男にイカされて乱れまくる妻を見ることだ。
ここは僕が払うからと店を出る。
ホテル代は単独さんが払うことで話はついている。
車の中でも単独さんは妻を褒め続けている。
褒められて悪い気のする女性はいないよね。
ガレージから部屋に直通タイプのラブホテルに入る。
一瞬の沈黙。
「お風呂にお湯入れてくるよ」と僕が席を立つ。
お風呂の準備をして戻っても、二人はよそよそしい雰囲気で上辺だけの会話をしている。
数分して「まだお湯溜まってないだろうけど、シャワー浴びてくれば?」と妻に促す。
「うん、そうする」と風呂に消える妻。
「どうですか?ぶっちゃけ、妻は」
「いやぁ、もう最高です!素敵です!素人っぽいというか、素人だから当たり前なんですけど(笑)」
「ははは・・・今回、うまくいけば次は二人でデートもありかもしれないから」
「頑張ります!奥さんに喜んでもらえるように。そしてご主人にも喜んでもらえるように!」
なかなか心得ている単独さんです。
「お風呂、一緒に入っちゃえば?」
「いいんですか?」
「いいんじゃない?最初は嫌がるかもしれないけど。 普通に洗いっこでもすれば、うちとけるでしょ?」
「はい。じゃあそうさせていただきます!」
単独さんが入ると妻がきゃーきゃー言っている声が聞こえたが、すぐに普通の話し声になった。
その間、僕はビデオの三脚をセットしたり、デジカメをスタンバイしたり・・・
しばらく経つと風呂場は静かになった。
もしやと思ってのぞきに行くと・・・
男性のため息が聞こえる。
ドアを開けてみると、立ちつくす男性の前にひざまづき、妻がフェラをしていた。
ちょうど真横から見る形だ。
男性はこちらに気づいて、「どうもすいません」と照れ笑い。
妻は無言でしゃぶり続けているが、一瞬こっちを見た目が悪戯っぽいと言うか、僕を挑発しているかのようだった。
すかさず一枚目の写真撮影。
好調な滑り出しだ。
相性いいのかも知れない。
「そこで始めちゃう気?」とどちらに言うともなく僕が言うと、
単独さんが「すいません。つい、成り行きで。でも・・・気持ちよくって」
その言葉を聞くと妻の動きが一段と早くなる。
「ああ、ダメです!そんなにしたら、イッちゃいますよ!」
その言葉で妻の動きがゆるむ。
「二回や三回イケルでしょ?若いから」と僕が聞くと、
「もう奥さん相手でしたら、何度でも・・・うっ」
これを聞いて妻の動きがまた活発になる。
僕は一度イッちゃったらお終いなんで、心配したんだろう。
吸い付くように咥えながら、激しくジュパジュパ音をさせて顔を前後させ、右手で竿をしごき、左手で玉をさすっている妻。
慌てて僕はビデオカメラを取りに行った。
ビデオで風呂の二人を撮り続けていると、単独さんは堪えきれずに湯船の端に腰を掛けた。
今度は上下に動く妻の頭。
右手で激しくしごきあげている。
単独さんの足がつっぱる。
「ああ!イキます!」
その瞬間、妻は口を離し、手でしごき続ける。
妻の首から胸にかけて放出される精子。
さすがにいきなり口内射精はダメみたいだった。
「体冷えちゃったね?ゆっくり暖まって」と言って僕はドアを閉める。
鼓動が早まり、息が荒くなっている自分に気づく。
勿論あそこは我慢汁でビショビショだ。
妻も単独さんを気に入ったみたいだし、僕の目を意識して過激に振る舞っている。
夢が叶った!至福の時だ。
ビデオカメラを三脚にセットして、デジカメの方の画像を見返したりしてると二人が風呂から出てきた。
バスタオルを巻いているが、単独さんの手は妻の腰に回され、まるで気心の知れた恋人同士のようだ。
「じゃあ、続きはベッドでどうぞ」と僕が言うと、
「はい、じゃあ・・・」と単独さんのリードでベッドに腰掛ける。
キスを始める二人。写真を撮りまくる僕。
長いキスだ。
妻の手はバスタオルの上から単独さんの股間をさすっている。
単独さんの手が妻のバスタオルをはずした。
露わになる妻の胸、そして見たことのないショーツ。
「あれ?それどうしたの?」
「○○さんがプレゼントしてくれたの・・・」
「あはは、今日のために用意しました」
単独さんからもらった下着は黒のティーバック。
その面積の少ない布の上から、単独さんの指が妻の秘所を責める。
「ああ~ん・・・」妻の口から声が漏れる。
単独さんはティーバックの横から指を滑り込ませ、直接妻の秘所を責める。
我慢できなくなった妻がキスをやめ、単独さんの股間に顔を持っていこうとする。
しかし「今度は僕が・・・・」
と単独さんは妻を寝かせ、股間に顔を埋めようとする。
「ダメっ!やだ!恥ずかしい」
普段から妻は極端にクンニを恥ずかしがるのだ。
それでも単独さんはあきらめない。強引にショーツの上から口を押し当てる。
「や~ん・・・」
舌で刺激をつづける単独さん。
妻の声が一段と大きくなる。
どうやらティーバックをずらして直接舐めているようだ。
しばらくすると単独さんは体を離し、妻を四つん這いにさせた。
妻の熟した大きなお尻にティーバックがよく似合う。
妻はもうなすがままだ。
お尻を撫で回した後、またティーバックをズラして直接舐める。
そして顔を離すと今度は指を這わせる。
妻のアソコは濡れそぼって光っているのがわかる。
クリをいじったり、割れ目に沿って指を這わせたり、
(いい写真が撮れた。)
そして、ついに妻の中に指が吸い込まれていく。
妻は腰を振って感じている。
「ああ~、もっとぉ・・・・」
「こうですか?」
単独さんは指を二本にして、激しくピストンする。
すると・・・
「ああぁぁ~っ!」
妻の体が硬直し、その直後軽く痙攣した。
前戯で、指のピストンで妻がイったのを初めて見た。
妻はうつぶせでぐったりしている。
単独さんのモノはバスタオルを押し上げるほどに回復している。
いよいよかと思ったが、単独さんは妻を仰向けにするとショーツを脱がせ、また指による攻撃を始めた。
「奥さんのツボがわかりましたよ」
しばらく指による責めが続くと、
「あっ、あっ、あっ・・・」
「いいでしょ?」
「いい!ダメ!いい!なんか出るぅ!」
一段と激しくなる指の責め。
「ダメダメダメダメ!」
と言いながら、体をずらして逃げようとする妻、でも単独さんは逃がさない。
そしてついに、妻は大量の潮を吹いた。
この単独さん、最高だ。
夫婦だと妻が嫌がり、僕も深追いしないから、ここまでの経験はなかった。
見事に妻の本当を引き出してくれた。
妻はもうぐったりとしている。
その口元に単独さんはペニスを近づける。
ほとんど無意識に、本能のように咥え込む妻。
妻に跨ってのイラマチオだ。
しかも、なんと妻は自分の指でクリトリスをまさぐっている。
モノが120%回復すると、単独さんは妻の口から抜いた。
妻はまだ自分で体を触り続けている。
声は「あ~」ではなく「う゛~」という呻き声に近くなっている。
「挿れますよ?」単独さんがゴムを付けながら尋ねる。
妻は「う~ん・・・」と返事ともわからない声を出す。
単独さんが妻の両脚を抱え込み、その間に割ってはいる。
「ああ~っ!」妻の声が一段と大きくなる。
うつろな目で妻が僕の方を見ている。
「入っちゃったね?」僕が言う。
「入っちゃった・・・あん」
「気持ちいい?」
「気持ち・・・いい!」
単独さんは味わうように、ゆっくりピストンを続ける。
「ああ、気持ちいい。あなた~、○○さんの気持ちいいよ~」
黙々とピストンを続ける単独さん。浅く、深く。段々早く。
「あなた~、嫌いにならない?こんなことしてる私・・・」
「嫌いになんかならないよ。最高だよ。素敵だよ。」
「ああ!」

続き。。。。

「キノコの子」と呼ばれた俺の性の自叙伝~小学時代~

 俺は母子家庭だった。父親はどこかの中小企業の社長だったそうだ。つまり、母親は妾だ。バブル崩壊後に音信不通になったらしい。
 俺が高校2年の6月に母は43歳で亡くなった。それまでは小さなスナックをやっていたが、それだけでは性活は苦しく、常連客に身体を売っていた。スナックはメゾネット形式の部屋が棟割のようになった建物で、2階に6畳の和室があった。そこで客と寝ていた。
 僕の女性相手の初体験は10歳、小学4年生の時だった。相手はスナックの常連客の知り合いの30代半ばの女性だった。あえて女性相手と言ったのは、その少し前に男相手に性的な悪戯をされていたからだ。
 俺が小学生になった頃バブルが弾けた。当時30歳を過ぎた母親の体は商品価値が下がりつつあった。そして、俺が小4になってすぐ、母から、
「おじさんのいうとおりにしなさい。」
と言われ、40歳くらいのおじさんに悪戯された。おじさんにチ○ポを弄られると射精する能力はなかったが立った。ランドセルを背負ったまま下半身だけ裸にされ立たされたチ○ポを晒した写真を撮られた。公園でブランコに乗ったり、自転車に乗ったり、全てチ○ポを立たせたままの姿を撮られた。
 おじさんと一緒に風呂に入り、包茎チ○ポの皮を剥かれた。痛くて泣いた。おじさんは「小さいうちに剥いたほうが良いんだ。」と言って、恥垢を綺麗に洗い、
「お風呂で毎日剥いて洗いなさい。」
と言った。俺は言い付けを守って毎日剥いて洗ったので早い段階から包茎ではなかった。風呂から上がると、おじさんにチ○ポを舐められて気持ちが良くなった。まだSEXなど知らない俺は、ただ恥ずかしいのと気持ちが良いの区別さえも出来なかった。その後、おじさんのチ○ポを舐めさせられ、顔に精液をかけられてびっくりした。

 おじさんの悪戯はエスカレートし、下半身だけ裸の俺をM字開脚で椅子に拘束してチンポを紐で縛り、更にお尻の穴に魚肉ソーセージを突っ込んで写真を撮られた。傍らにいつもランドセルが写るようにしてあった。俺は、身動きを禁じられながらも快楽で女の子みたいな声を漏らしていたような記憶がある。
 小4の冬、そのおじさんが母親と同年代の30代半ばの女性を連れてきた。俺は、その女性に裸にされ、チ○ポを舐められ立たされた。そして、仰向けになった俺に跨りチ○ポを自分の膣に挿入し腰を振り始めた。俺はびっくりしたと同時に気持ちよくてされるがままだった。俺は、おじさんに教えられるまま、その女性に正常位や後背位で挿入して腰を振った。俺は、射精する能力はまだ無かったので、いつまでも生SEXをさせられた。これが俺の初体験だった。もちろん写真を撮られた。

 そのうち俺は、20代後半から40代半ばくらいの女性数人の相手をさせられていた。いつの間にか、母が身体を売る頻度は少なくなり、俺がスナックの2階で客を取るようになっていた。俺は「きのこの子」と呼ばれた。小学生の俺とのSEXは秘密裏に会員制で行われ、スナック開店前に俺はスナックの2階で客を待った。
 小5には、既に5人の女性と関係していた。女性は気持ち良いと、
「あはん、うふん」
と喘ぐものだと知った。
「この子包茎じゃないのね。」
とか、
「子供でこの大きさってすごいわね。」
とかいわれた。そういえば、あの悪戯オジサンと俺のチ○ポは色は違ったが大きさはそう変わらなかった。そして、女性の膣内のどこを刺激すれば悦ぶかを覚え、その位置が人により異なるが大抵上側にあることも経験で学習した。
 小6になるとSEXについて学習した。自分のしていることが生殖行為だと知った。でも、射精はまだ出来なかった。俺の女性経験は10人を超えた。引っ越した人や転勤した人もいるので、会員としては8人だが、小6の俺は彼女たちを逝かせることが出来ていた。皆、女のロリコンだ。彼女達の多くはSEXするだけでなく、俺のチ○ポを玩んで喜んでいる。
「ボクちゃんのチ○チ○、可愛いのねー」
と弄り、立ってくると
「アラアラ、生意気にでかいのねー」
と言ってフェラする。俺の鼻息が荒くなり腰が動くと、
「可哀相にねぇ。逝きたくてもまだ出ないのよねぇ。」
と言って仰向けになり、股を開く。俺は、チ○ポを挿入してとにかく早く逝かせることに集中した。気持ちは良かったが射精の快感はまだ味わっていなかったので、早く終わらせて遊びたいし、テレビも見たかった。何せまだ小6だった。
 俺は小学生で10人以上の女性とSEXし、女性を逝かせることが出来たが、それは機械的なものでしかなかった。

「あたしの弟」小学校時代Pato3

早寝は苦手だけど早起きは得意なあたしは一番先に目が覚めた。
いつでも早起きだけど、こうやって田舎に遊びに来たときは特にね。
目が覚めてすぐ、薄暗い中でとなりにいきなり外人の子が寝てて
ちょっとびっくりしたけど、すぐに「あ、そっか。カレンだっけ」って
思い出した。
なんかね、寝顔がすっごくかわいいの。
まるでちっちゃい子がお昼寝してるときみたい。
カレンってば10才なのに大人っぽい感じだったから、
ちょっとだけくやしい気がしてたけど、こーいう寝顔見ちゃったら、
ま、いっか、っていう気分になる。

時計を見たら朝の5時をちょっと過ぎたところ。
おじーちゃんやおばーちゃんも早起きだけど、さすがにまだ寝てるよね。
あー、なんだかうれしいな。あたしひとりだけ起きてるって。
みぃんな寝てるのにあたしだけが起きてるのよ。ふふっ。

反対側のとなりは倫悟。ぐっすり寝ちゃってる。
こっちはバカみたいな寝顔ね。なんかにくたらしいって感じ。
反抗的な性格だから寝てるときの顔まで生意気っぽいんだから。

そう言えば、男子は朝、勃起するってクラスの男子たちが
言ってたけれど、倫悟もするのかな?
この前、ちんちんにマジックでいたずら書きしたときは、
別に立ってなかったけど。
でも、こいつ最近だんだんスケベになってきてるからもしかしたら…。
これは姉として調べなきゃいけないわね、うん。

あたしはそっと倫悟のふとんの中に手をもぐりこませた。
………あった。パジャマの上からゆっくり触ってみる。
あれ…。やっぱり立ってないみたい。ぐにゃぐにゃだー。
つまんないの。
あ、でも………、ちょっと触ってたら少し固くなってきた。
よぉし。
パジャマとブリーフの中へじかに手を入れて軽くにぎってみた。
わあ、すごいすごい。ちんちんは面白いぐらいすぐに勃起して、
いきなり大きくなってきたの。
ほんっとに男子ってばヘンな物がついてるわよね。
親指ぐらいしかなかったのが、急に大きくなったり小さくなったり。
オマケにきたない精子まで出すし。
あっ、そぉだ…。
またマスターベーションさせて、ブリーフの中に精子を出してやろっと。
そういうのって、確か夢精っていうのよね。
昼間、生意気な態度を取った罰よ。

ごしごしごしごし…………

あたしはぎゅっとにぎりしめてこすった。
まだ少しやわらさが残っていたちんちんも最高に固くなる。
そうそう。
ちんちんが「どくっどくっ」ってなりだしたら、
すぐに手を離さないとね。精子が手にかかった死ぬほど気持ち悪いし、
あれって取れないんだもん。すごくくさいし。
…とか考えていたら、射精する前に倫悟が起きちゃった。

「………あっ、なに…!? おね…お姉ちゃんっ?
 もうっ、何やってんだよお!」
「あー、起きちゃった。残念っ」
「もおっ、やめてよ! やめてってば!」
「何言ってんのよ。ほんとはもっとやってほしいくせに」
「そんなことあるもんかっ。お母さんに言うぞ」
「言えばー。この前、精子がついたパンツ、おかーさんに見つかって、
 真っ赤になって泣いたの誰だったかなぁ」
「お姉ちゃんのバカーっ!
 …お姉ちゃんだって………前、ぼくにたたかれて、
 学校でめちゃくちゃ泣いたじゃないか……」
「あんた本気で殺すわよ?」

すごいムカつくこと言うから、パジャマのえりをつかんで
引っ張ったとき、

「…もぉ、なにぃ……。
 朝っぱらからまた姉弟ゲンカぁ……?」

大声出してたから幹ネエが起きちゃった。

「What’s the matter...?」

カレンも目を覚ましちゃったみたい。
あーあ。せっかくあたしひとりだけが起きてる貴重な時間が
終わったちゃったじゃないの。全部倫悟のせいよ。
倫悟のやつったら、反省するどころか「ふんっ」ってそっぽ向くし。
もおー、に・く・た・ら・しぃー。
後で超泣かすから覚えてなさいよね。

「あたしの弟」小学校時代Pato2

「わあっ……!?
 な、なにすんのさっ、お姉ちゃん!」

朝、ぼくはぐっすり眠っていたのに、お姉ちゃんのいたずらで
びっくりして目が覚めた。
ぼくが寝ている間にお姉ちゃんは、ぼくのパジャマの
ズボンとブリーフをずらして、ちんちんの上の方に
黒のマジックで落書きをしてたんだよ!

「ふっふふふ……、遅起きは3文の損って言うでしょ」
「い、言わないよっ。出てってよ!」

ぼくは布団を頭からかぶって、ずらされたパジャマをはき直す。

「人がせっかくあそこの毛を生やしてあげたっていうのに」

真っ暗な布団の中でぼくの顔は、かあっと赤くなる。

「へ、変なことしないでよ! こんなの誰かに見られたら
 どうするのさぁっ」
「へーえ、倫悟って人前であそこを見せたりするんだぁ。
 やだぁ、変態じゃないのー」
「うるさいっ、早く出てけぇ!」

急にしんと静かになる。
あれ? お姉ちゃん何も言い返してこないぞ…。
ぼくが恐る恐る布団から顔を出してみると――

がんっ!

ぼくの目には星がちかちかと点滅したように見えた。
お姉ちゃんの跳び蹴りを、もろに顔面に受けたからだ。

「ひっ…ひいいぃ!
 痛い…痛いよおーっ! うわあーんっ!!」

泣き虫なぼくはすぐに大声で泣きだしてしまった。

どす、どす、どす。
ばたんっ!

「未甘っ、朝から何をやってるんだい!」

鬼より恐いお母さんがぼくの部屋にやってきた。

「あ、あたし、何もやってないわよぉ。
 倫悟がまだ寝てたから起こしてやっただけだもん」

「じゃあ、なんで泣いてるんだい」
「し、知らないわよ。恐い夢でも見たんじゃないの。
 ねえ、倫悟。そうでしょっ」

お姉ちゃんは恐い顔でぼくの顔をのぞき込む。

「お……お姉…ちゃんが……、ぼくの…ぼくの顔を
 蹴ったんだぁ…」

ごんっ!

「きゃあんっ!」

鈍い音がお姉ちゃんの頭の上で炸裂した。

「どうやら朝っぱらからお前にはお灸をすえなきゃ
 いけないようだねっ。
 こっちに来な」
「やっ、やだぁ! 離して、おかーさんっ、離してっ…」

じたばたと暴れるお姉ちゃんを、お母さんはひょいと
抱え上げてぼくの部屋から連れ出して行った。
隣のお姉ちゃんの部屋が開く音がして、すぐにぴしゃりぴしゃりと
いうお尻を叩く音が何度も聞こえてくる。
いい気味だよ。ふんっ。
ぼくは時計に目をやって、あわてて着替え始める。


**未甘**

いったぁ~。
おかーさんったら本気で叩くんだから。
今時、パンツを下ろしてお尻を叩く親なんてうちの
おかーさんぐらいなものよ。
あたしはじんじんするお尻を押さえながら階段を下りた。
キッチンでは、憎ったらしい倫悟があたしの目を
さけるようにして朝ご飯を食べている。

「早く食べな。遅刻するよ」

そう言っておかーさんはあたしの前に
こんがり焼けたパンを置いた。

「いっただきまぁす」

あたしは元気よくパンにかぶりつく。

「ふぅ、未甘も、もう少しおしとやかにならないかなあ」

おとーさんがコーヒーを飲みながらぼやいた。
さっき、倫悟を泣かしたことを言ってるんだろう。

「誰に似たんだろうね」

そう言っておとーさんはおかーさんの方を見る。

「お父さんじゃないのは確かだね」

おかーさんはおとーさんの顔を見ながら、にやりと言った。

「おかわりっ」

あたしは2つあったパンを両方ともたいらげて
お皿を出した。

「もう食べたのかい。それだけ食べてよく太らないねえ」
「あたしはおとーさんに似たのっ」
「倫悟もどうだい?」

おかーさんに聞かれた倫悟は首を横に振って答えた。
だって倫悟ったら、あたしより先に食べてるくせに
まだ1つ目のパンを持て余しているんだもの。


さて、この辺で自己紹介しようかしら。
あたしは古津 未甘。(ふるつ みかん)
小学校6年生よ。で、さっきあたしがこてんぱんに
いじめてやったのが弟の倫悟(りんご)。
おっかしな名前でしょー?
体は小さいくせに、生意気にもあたしと同じ6年生。
兄弟なのにあたし達兄弟は同い年。

そう。あたしと倫悟はなんと双子なんだ。
でも全っ然、似てないの。なんでも「にらんせいソーセージ」
がどうのこうのっていう難しいのがあって、あたし達は
あまり似てないんだってさ。なんでソーセージが関係あるのか
よく知らないけど、とにかく倫悟の奴とあたしは一緒に
生まれたらしいの。

でも生意気でさー。さっきだって、あたしよりてんで
弱いくせに歯向かってくるのよ。ヒョロっとしてて見た目も
なんだか女の子みたいなくせに。
いい年してTVアニメやファミコンなんかに夢中になってて、
恥ずかしいったらありゃしない。
あたし? あたしはいわゆる体育会系ってヤツ。
自慢だけどケンカだってうちの学校じゃ一番強いんだから。

だけどそんなあたしも、さすがにおかーさんにはかなわない。
倫悟を泣かすとすぐに飛んできてあたしのことぶったり
するんだもん。めちゃくちゃ大きいおかーさんでね、
もうまるで相撲取りみたい。
あ、これ内緒よ。こんなこと言ったのバレたらまた
お仕置きされちゃうから。
それで、まるで正反対なのがおとーさん。すらっとしてて
いかにも紳士っていう感じ。
あたしがおかーさんに思いっ切り叱られて落ち込んで
いる時も、おとーさんはいつでも優しくしてくれるの。
ファッションもおしゃれで結構かっこいいんだから。
父兄参観日なんかあると、とっても嬉しいのよね。

かっこいいっていえば担任の先生もいい線いってるの。
男の先生でね、すっごく優しくてかっこいいし、スポーツ万能。
他のクラスの子がうらやましがるくらいなんだから。
それに滅多にあたし達のこと怒らないし、よっぽどのことで
ないと手を出さない先生なの。
今までに先生に叩かれた子はたったひとり。誰だと思う?

え、あたし? あたしはそんな悪いことしませんー。
誰だかわからない? 実はそれはね、なんとあの倫悟なの。
意外でしょ?
しかもね、叩かれた理由は教室であたしの服を引っ張って
胸をクラスの子に見せたからなのよ。最低でしょおー。
あたしだって女の子だもん。びっくりして泣いちゃって
それからちょっとの間は、ずっと落ち込んでた。
あの頃は元気がなくなってあたしらしくなかったな。
まあ、倫悟がそんなことしたのは元はといえばあたしが
悪いんだけど……。
その後はちゃんと仲直りしたけどね。

あっ…と、いっけない。もうこんな時間!
うちの担任の先生ってば、いつも優しいけど遅刻とかには
うるさいのよね。
ほら、行くよ、倫悟っ。


**倫悟**

ぼくは今日一日中、授業中も休み時間の間も
落ち着かなかった。だってお姉ちゃんのいたずら書きが
気になってしょうがないんだもの。
あーあ、こんなのトイレに行った時、もし誰かに見られたり
したらぼく、二度と学校に来られなくなるよぉ。
ふう、今日は水泳の時間がなくてよかった…。

図書室で本を借りて教室へ戻っているとき、廊下で肩にポンと
手を置いて誰かが声をかけてきた。

「今日は元気ないな」

担任の先生だ。

「そんなことないよ」

ぼくは無理に元気そうな振りをして答えたけれど、
余計にわざとらしい返事になってしまった。

「誰かとケンカでもしたのか?」

先生は歩きながらぼくの肩に手を回して聞いた。

「別に……」
「もう未甘とはきちんと仲直りできてるんだろう?」

ぼくは前を向いたまま、小さくこくりとうなずいて答える。

「だったらちょっとぐらいケンカしたって気にするなって。
 ほら、よく言うだろう。ケンカするほど仲がいいって」
「仲なんかよくないもん…」

ぼくは自分でも恥ずかしいくらい、ふてくされたように言った。
しばらく、ぼくも先生も黙ったまま歩いていたけど、
急に先生は言った。

「倫悟」
「え?」

先生は立ち止まってしゃがみこむと、ぼくの目を見た。
優しく、とても真面目な目をしてぼくを見る。

「どうして未甘がお前にちょっかいばかり出すかわかるか?」
「どうしてって……、そりゃあ…。
 ぼくが困ったりするのを面白がって…」
「あの子はあれで………すごく寂しがりやなんだ」
「え……?」

あのお姉ちゃんが寂しがりやだって?

「未甘が本当に心を許しているのは倫悟、お前だけなんだよ」
「うそ…」

声に出して言うつもりはなかったのに、思わず口をついて出た。
それぐらい意外だった。
なんで先生はそんなことを言うんだろう。本気で言ってるのかな。
本当にお姉ちゃんはぼくのこと、そんなふうに思ってるの?

「お姉ちゃんを大切にするんだぞ」

先生はぼくの頭をくしゃくしゃになるぐらい強くなで回して
立ち上がった。

「じゃあな」

ポンポンってぼくの背中を軽く叩くと、職員室の方に
行ってしまった。


ぼくも教室に戻ろうとした時だった。
ふと足下を見るとハンカチが落ちている。
ピンク地に、淡い赤や紫の花柄のハンカチで、ぼくらが持つには
ちょっと大人っぽい。誰のだろうって拾ってみると端の方に名前が
書いてあった。

”6年3組 富良羽 さくら”

あっ、これ、さくらちゃんのだ!
隣のクラスの女の子で、すっごくかわいいんだ。
べ…別に、す、好きなわけじゃ……ないんだからっ…。
周りをきょろきょろ見回すと、さくらちゃんが廊下の少し先の
方をまだ歩いているのが見える。

「ねえっ、ねえ!」

かけっことかあまり得意じゃないけど、ぼくは全速力で
さくらちゃんに追いついた。12年間生きてきて一番速く
走ったんじゃないかと思うくらい思いっ切り急いだ。

「はあ……はあ…はあ………はあ…。
 こ、これ……はい…」

そういって、ぼくはぜいぜい息をしながらさくらちゃんに
ハンカチを渡した。

「私のハンカチ。さっき落としちゃったのかな。
 拾ってくれてありがとう、古津君」
「えっ、ぼくのこと……知ってるの?」
「だって古津君、お姉ちゃんと双子なんでしょ。
 とっても有名だもん。知らない子なんていないよ」

確かにそうだ。双子だけでも珍しいのに、ぼくらは同じクラス。
しかもお姉ちゃんは学校一の暴れん坊ときてる。
って、こんなこと言ってるの知れたら半殺しの目にあうけど。

「古津君こそ私のことよく知ってたのね」
「そ…そりゃ…富良羽さんだって、学校じゃ有名だもん」
「え、どうして?」

さくらちゃんはにっこり笑って言った。
わあ…、胸がドキドキする……。

「だってかわいいもの」

ぼくは思ったことを、ついそのまま口に出してしまった。
すぐに「しまった」と後悔した。こんなこと面と向かって
言う男子なんてきっと嫌われる…!
だけど、ぼくの心配をよそに、さくらちゃんは少しほっぺたを
赤くして照れながら言った。

「やだ、古津君ったら。そんなにストレートに言われたら
 恥ずかしいよ。
 でも少し嬉しかったりしてぇ…。
 ねっ、私達友達にならない?」

ええっ!!
う、うそ……うそだ…!
さくらちゃんが自分の方から友達にならないって……。

「本当っ? なるなるっ!」

ぼくはすぐに返事をした。

「じゃあさ、今日さっそく遊ぼ。
 学校が終わったら…」

ぼくが夢でも見てるんじゃないかと舞い上がっていたその時!

「倫悟。何を話してるの?」

ぎくっ。

ぼくはその声に、体へ雷でも落ちたぐらいにびっくりした。
振り向くと、そこには不敵な笑み(としか言いようがない)を
浮かべた「鬼」(やっぱりそうとしか言えない)、
お姉ちゃんが腕組みをして立っていたんだ。

「古津君のお姉ちゃんでしょ?」
「う、うん………。
 何だよ、お姉ちゃん…」

ぼくは精いっぱい無理をして強がってみせる。

「あんた遊ぶ約束なんかをしてたみたいだけど、
 今日はうちの用事があるのを忘れてやしないでしょうね?」
「ええっ、古津君、用事があったのぉ」

そんなこと聞いてないっ。
ぼくはすぐにお姉ちゃんの意地悪だとわかった。

「そんなのぼく聞…」

ぼくが言いかけたとき、お姉ちゃんはつかつかと
寄ってきて、ぼくの手首をぎゅっと握った。
お姉ちゃんは手にすごく力を入れてくる。

「あっ…痛!」
「ダメでしょ、倫悟。おかーさんとの約束忘れちゃ。
 あのね、今日の夕方、あたし達買い物に行く約束をしてるの。
 悪いけどまた今度遊んでやってね」

お姉ちゃんはそう言うと、ぼくの腕をぐいぐい引っ張って行く。

「それじゃあ、また今度遊ぼうねっ」

さくらちゃんはそう言うと、すたすたと自分の教室の方に
戻っていく。
ああ、さくらちゃんがあ……。
ぼくはさくらちゃんを呼び止めて、これはお姉ちゃんの
意地悪なんだって言いたかった。
だけど腕に爪を立ててじろりとぼくをにらむから、
本当のことを伝えたくても伝えられない。
せっかくさくらちゃんと仲良くできるチャンスだったのに!!


**未甘**

その日の帰り道、倫悟は珍しくすごく強気な態度で
文句を言ってきた。

「ひどいよ、お姉ちゃん。あんまりだ」
「何のこと? さっぱりわからないわよ」

あたしはわざと知らない振りをする。

「今日、学校で嘘を言って、さくらちゃんと遊ぶ約束を
 邪魔したじゃないか」
「あーっ、『さくらちゃん』だって。
 倫悟ったら富良羽さんのこと、すごくなれなれしく
 呼んでるぅ。あの子が好きなんだぁ」
「ちっ…違うよっ…!」

途端に倫悟のほっぺたは赤くなる。

「やーい、赤くなった、赤くなったぁ。
 好きなんだ、好きなんだー。やらしー」

あたしは調子に乗ってはやし立てた。

「お姉ちゃんのバカぁっ!」

むかっ。バカですって? 倫悟のくせに!

「もういっぺん言ってみなさいよ」

あたしが恐い顔ですごんでみせると、すぐに倫悟は黙り込んだ。

「あれは朝のお返しよ。あんたがあたしの言った通り、
 ”恐い夢を見て泣いていた”って言えばおかーさんに
 叩かれなくてすんだんだから」
「だ、だって、あれはお姉ちゃんがぼくに変なこと
 したからじゃないかぁ…」
「ごちゃごちゃとうるさいわねっ。あたしに逆らう気?」

あたしはじろっとにらむ。倫悟はこれにめちゃくちゃ弱いんだ。

「もういいよ…」
「よくないわよ。あたしに『バカ』なんて言った罪は重いのよ」
「ごめんっ、ぼく謝るからぁ……」
「だめよ。今夜、罰を与えるから覚悟しておくのね」
「や、やだっ…待ってよ、お姉ちゃん!」

しっかりおどかしておいて、あたしは早足に家へ帰った。
見てなさい。とっておきの「罰」を与えてあげるんだから。


**倫悟**

あーあ、気が重いよ。
うちに帰ったらきっとひどい目にあわされる。
なるべく帰る時間が遅くなるように、本屋で立ち読みを
したりして時間をつぶした。
けど、あまり遅くなっても今度はお母さんに叱られる。
仕方なく、ぼくは6時頃にうちに帰った。

お姉ちゃんが何か言って来ないかとびくびくしながら、
とりあえずお母さんのいる安全な台所に向かう。
今のところ、お姉ちゃんは姿を見せない。
でも油断はキンモツだ。

「おや、お帰り倫悟。今日は珍しく遅かったんだね」

お母さんは流しの前で料理をしながら、首だけこっちに
向けて言った。

「う、うん。ちょっと遊んでたら遅くなったんだ」
「そうかい。それじゃ早く支度しな」

お母さんはもう一度前を向いて料理の続きをし始める。

「えっ、支度って?」
「未甘とお風呂屋さんに行くんだろう? 未甘はとっくに
 準備を済ませて待ってるよ」

振り向きもせずにそう言った。

「そんなの…」

お姉ちゃんの嘘だよ、と言おうとした時だった。

「倫悟、ずいぶん遅かったじゃない」

なんてこった! いつの間にかぼくの後ろにお姉ちゃんが
立っていた。
洗面器を抱えていて、その中にタオルやシャンプーなんかを
詰め込んでいる。

「あんたも早く用意しなさい」

嫌だ、と言おうと思った。でもその前にお姉ちゃんが
お母さんに聞こえないようにそっと耳打ちした。

『あんたが前、部屋でマスターベーションしたこと
 おかーさんに言っちゃおうかなあ…』
『やっ…やめてよ!!』

ぼくは顔を真っ赤にして、お姉ちゃんとお母さんを見ながら
小声で叫んだ。

『あれはお姉ちゃんがぼくに無理やりやらせたんじゃないか!
 そんなことしたら、お姉ちゃんも怒られるんだからっ』

必死でぼくは抵抗する。だけど無駄だった。

『学校でも言いふらすから。
 クラスのみんな、びっくりするわよね、きっと。
 みんなに笑われるわよ、あんた』
『やめてよ、お願いだからやめてよぉ…』

もうダメだった。
ぼくは半泣きでお姉ちゃんにお願いするハメになる。
なんでこうなるんだろう。ぼく、なんにも悪いこと
してないのに……。

『じゃあ行くのね?』
『………』

ぼくは黙って答えなかった。「うん」って言ったらおしまいだ。
だって、ちんちんにヘンな落書きされてるのに、
お風呂屋さんなんていけるわけないよ!

「おかーさーん、あのねー。倫悟ったら…」
「ワーッ、わー、わあーっ!」

あわててお姉ちゃんの口を押さえる。

「なんだい、またケンカしてんのかい?」

お母さんがじろりとこっちを見る。

「違うもーん。あのね、倫悟ったらね、マ…」
「お姉ちゃんっ、早くお風呂屋さんに行こうよぅ」

ぼくは今にも泣きそうな顔で、お姉ちゃんの手を引っ張って
台所を出ていくしかなかった。


**未甘**

あたし達は近所の銭湯「森の湯」に来た。
ちょっと古くさい名前だけど、あたしが4年生の時に
建て直して、ちょっとしたレジャーランドみたいな感じに
なったんだ。
泡風呂や電気がビリビリくるやつなんかはもちろん、
体中に塩をいっぱいつけれるサウナや、温泉の素が入ってる
お風呂なんかもあって結構面白いんだから。

ここへ来るまでの間中、倫悟ったらずぅーっと黙ったまま。
あたしが何か言っても無視してるから、頭をパンって叩いたら
またすぐに泣き出すし。
ほんっと、泣き虫なんだから。

森の湯に着いても、倫悟は入り口の前でじっと突っ立っている。

「さ、何してるの。入るわよ」
「ぼくお金もらってないよ…?」
「あたしがおかーさんからもらってるわ」
「ぼくの分、ちょうだいよ」
「あたしがまとめて払うの」
「そんなこと言ったって男湯と女湯、入り口が別々じゃないか」

あたしはにっこりと笑った。そう、倫悟に意地悪するときの
あの笑顔だ。

「誰があんたは男湯に入っていいって言った?
 あんたも女湯に入るのよ」

途端に倫悟の顔は真っ青になる。

「いっ……、嫌だよぉ!!」
「言ったでしょ。罰を与えるって」
「やだもん! ぼく、帰るっ」

倫悟は走って逃げようとしたけど、あたしは素早く腕をつかんで
捕まえたわ。逃がさないんだから。

「は、離してよお!」
「女湯に入るんだったら離してあげる」
「嫌だもん! お母さんに言いつけるよっ」
「あ、そぉー。へえぇ。
 いいのかなぁ……」

あたしはそっぽを向いて言った。

「おっ…お父さんにも嫌われるんだからっ!」

ふんっ、そんな脅しがあたしに通用すると思ってるの?
甘いわよ、倫悟。

「皆さん、聞いて下さぁい!」

あたしは倫悟の腕をつかんだまま突然大声を上げた。
道を歩いている人達がこっちを振り向く。
倫悟はもう大あわて。

「ここにいる古津倫悟はぁー、まだ小学生のくせにぃー、
 毎日マスタ…」
「わあーっ、ワーワー!!」
「しかも姉のあたしにやらせろって言いまぁーす!
 何をやらせろって言うとぉー、セッ…」
「ウソだぁ! お姉ちゃんが言ってること、全部全部
 ぜーんぶウソだあっ!」

みんながこっちをじろじろ見たり、くすくす笑ったり
している。それに気づいた倫悟は急にうつむいて
もじもじしだした。

「やめてよ…、なんであんなウソつくんだよぉ。
 ねえ、もう許して。ぼく…謝るから」

叱られた小さな子みたいに、上目づかいで倫悟は困り果てる。

「だめ」

あたしはあっさり首を横に振った。

「だいたい、ぼく男なのに入れるわけないよ。
 お風呂屋さんに怒られちゃうよ」
「心配いらないわよ。あんた見た感じ女の子だもん。
 下さえ隠してればわかりゃしないから」
「そんなわけないよっ。絶対わかるよ。
 そしたらぼく、警察につかまっちゃうよ」
「バッカねえ。そんなことでいちいち警察につかまるわけ
 ないじゃない。
 いいからぐずぐず言わずに入りなさいっ」
「やだあーっ!」

腕を力いっぱい引っ張ると、倫悟は入り口の柱に
つかまって抵抗した。往生際の悪い子ねぇ。

「あと5秒以内に入らなかったら思いっ切り叩くわよ」
「そんなあ!」

あたしはげんこつを作って腕を大きく振り上げた。

「5……4……」
「ひどいよ。そんなのないよ」
「3・2・1」

あたしが手を振り下ろそうとしたら、倫悟は飛び上がって

「森の湯」の女湯へ駆け込んだ。
さあ、たっぷり仕返しをしてやるんだから。

2ページ

**倫悟**

とうとうぼくは女湯に入ってしまった。
ど…ど、どうしよう…。当たり前だけど中は女の人で
いっぱいだ。
それに、やっぱり当たり前だけどみんな裸…!
男湯とは違う、女の人の匂いが周りに漂っていて、
胸のドキドキはいっそう早くなる。
とてもまともに前は見れなかった。

そんなぼくをよそにお姉ちゃんは、カウンターに行って
お金を払っている。

「子供2人です」
「はい、じゃあちょうど頂くわね。
 石鹸やシャンプーはいかが?」
「いりません。自分で持ってきたから」
「そう。それじゃごゆっくりね」
「ほら、倫悟。行くよ」

お姉ちゃんはひとりで勝手に脱衣場の方へ行ってしまう。

「あ、待って…」

ドキリ!
顔を上げたら、すぐ近くにいた裸の女の人が目に入っちゃった!

「わあっ、ごめんなさい!」

ぼくは耳まで真っ赤になって顔を下に向けた。
怒られる、と思って身構えたけど、その人はぼくを気にせず
浴場の方へ行ってしまった。

ふううぅ~。
もう、今度こそ前どころか足下だけしか見れない。
ぼくの頭の中にはさっき見た裸が勝手に浮かんでくる。
大きな胸とあそこにいっぱい生えてる毛……。
や、やだっ…、ち…ちんちんがおっきく……。
あんなの見て興奮してるなんて、ぼくってきっとヘンタイ
なんだ。普通じゃないんだ。ぐすっ……。
それにもし、ぼくが男だってバレたら……。
ああ、どうしよう……どうしよう……。
胸はドキドキ、足はガクガク。
恐くて恐くてたまらない。
もう帰りたい……。

そうだ!
こっそり帰っちゃえばいいんじゃないか。
これだけ大勢の人がいればお姉ちゃんもさすがにわからないはず。
なんでこんなことに気づかなかったんだろう。
ぼくってバッカだなあ。
逃げることに決めたぼくは、そろりそろりと歩いて
出入り口に向かう。
足下ばっかり見て歩いているからなかなか靴箱の所まで
たどりつけない。

どんっ。

「あっ、ごめんなさい」

誰かにぶつか……、うわっ!!

「どこに行く気なの? り・ん・ご」
「お姉ちゃん!」

ぼくがぶつかったのは鬼のように恐い顔して腰に手を
当てているお姉ちゃんだった。

「まさか逃げたりするつもりじゃないわよね?」

ボキボキと指を鳴らしながらお姉ちゃんは立ちふさがる。

「だって……」
「ここから先、一歩でも進んだらあんたが男だってこと
 今すぐバラすわよ」
「そんなことしないでっ」
「だったらさっさと戻って服を脱ぎなさいよ」

ぼくはしぶしぶ、脱衣場まで戻るしかなかった。
お姉ちゃん、後先考えずに行動するから本当に
バラすかも知れない。そんなことして怒られるのは
お姉ちゃんも一緒なのに。

脱衣場に戻るとお姉ちゃんはさっさと服を脱ぎだした。
でもぼくはお姉ちゃんに背中を向けてじっとしている。

「何してんのよ」
「だって…」
「だってじゃないわよ。早く脱ぎなさいよ」

お姉ちゃんは上半身スリップ姿でぼくの服を
つかんでくる。

「やめてよ、自分で脱ぐよぉ」

ぼくはお姉ちゃんの手を振り払って後ずさりした。
お姉ちゃんはぼくに裸を見られても恥ずかしくないの?
ぼくは見られるのヤだよ……。
少しでも恥ずかしいのをまぎらわそうと、ぼくは目をつぶって
服のボタンを外した。目をつぶったまま、シャツと半ズボンも…。

あっ。

ぼくはシャツを脱いだ時になって初めて気がついた。
ぼく、男のパンツをはいてるんじゃないか。
前を隠す前にこんなの見られたらすぐにわかっちゃう。

「ねえっ…、お姉ちゃん…」

ぼくはお姉ちゃんに背中を向けたまま声をかけた。

「何よ? あんたまだぐずぐずしてるわけ?」
「だって、ぼくブリーフをはいてるんだよ。
 ズボン脱げないよぉ」

困った声で言いながらも、本当はほっとしていた。
だって、これなら入らずに済みそうだもん。

「うーん、そうねえ…。気がつかなかったなあ」

お姉ちゃんも「しまった」と言ったふうに考える。

「でしょ、でしょっ」

ぼくは嬉しくなって思わず振り向いた。

「わっ!」

またぼくは急いで前を向いた。
お、お…お姉ちゃん……真っ裸…!!
あ……あそこも…見ちゃった……。
前、お姉ちゃんが言ってた通り、本当に少しだけど生えてる…。
気がつくとぼくのちんちんは、びっくりするぐらい力いっぱい
大きくなっていた。こんなの見られたら大変だ。
あわててぼくは両手で前を押さえた。

「そうだっ」
「うわあっ!」

突然、お姉ちゃんが大きな声を出すから、
反射的に身構えてしまった。

「なに、ひとりでびびってるのよ。バッカじゃないの」
「お姉ちゃんがいきなり大声出すからだよ」

後ろを向かずにぼくは言い返した。

「口答えしないのっ。
 それよりあたし、いいこと思いついちゃった♪」

ぎくっ。
お姉ちゃんの思いつく「いいこと」なんて、
いいことだった試しがない。
どうせズボンをはいたまま入れとか、家に戻ってお姉ちゃんの
女用のパンツをはいて来いとか言うんだ。

「ぼく、やだよっ」
「聞きもしないで何言ってんのよ」

聞かなくてもわかるし、聞いたからって逆らえるわけでも
ないのに。でもそれを口に出して言えばお姉ちゃんの必殺の
パンチが飛んでくるんだ。ぼくってすごくみじめだよ…。

「あそこにトイレがあるでしょ。あそこで脱いで来なさいよ」

あれ、めずらしくずいぶんまともなアイデアだ。
変なことさせられないでよかった。
…と、ホッとしてる場合じゃないぞっ。結局、女湯に入らなきゃ
いけないんだ……。
とほほ……。多分、日本中で一番不幸な小学生は
ぼくだよ、きっと。
逆らっても無駄だとわかっているぼくは、前を隠すための
タオルを手に持って、とぼとぼとトイレに向かった。


**未甘**

1分ぐらいして倫悟はやっと戻ってきた。
右手にタオルを持って前を隠し、左手には丸めたズボンの中に
パンツを隠している。
やっだー、すっごくまぬけなかっこー。
おかしかったけど、あまり笑うとまたぐずぐず言って
面倒だからあたしはがまんした。あたしってばお姉さんよね~。

「ズボンとかロッカーに入れるからそれ貸しなさいよ」
「はぁい…」

倫悟はあたしから目をそらしてズボンを渡した。
あたしはとっくに真っ裸になっちゃってるわ。
何をそんなに恥ずかしがってるのよ、この子。
ふふっ、大人っぽいボディラインのあたしが、そんなに
魅力的かしら?
きっと周りのみんなも、あたしが中学生じゃなくて
まだ小学生だって知ったらびっくりするだろうなぁ。
あたしは服を全部ロッカーに放り込んでカギをかけた。

「いい? カギはあたしが持っておくから途中で
 こっそり帰ろうなんて考えても無駄だからね」

残念そうに倫悟はうなだれる。
あたしの作戦はカンペキなんだから。

「それじゃ浴場へレッツ・ゴオゥ!」

あたしは大はしゃぎで、倫悟はこの世の終わりが来たみたいに
嫌そうな顔をして、湯気でくもったガラス戸を開けた。


浴場に入ってすぐ、倫悟はいきなり湯船に入ろうとした。

「ちょっと倫悟。まさかあんた、体も洗わずにお風呂に
 入る気じゃないでしょうね?」

倫悟は入りかけたつま先をびくっと引っ込めて、
こっちに背中を向けたまま言った。

「だってぼく、いつもすぐ入るんだもん」
「やだ、うっそー、汚ーい。
 普通、頭と体を洗ってから入るもんでしょお」
「い、いいじゃないっ。そんなのぼくの勝手じゃないか」

倫悟はかまわず足を湯船に沈めようとする。

「待ちなさい!」
あたしは倫悟の手をつかんで引っ張った。

「うわっ!? あっ、あっ……あ…」

バランスを崩した倫悟は、そのままステンと転んで
しりもちをついた。

「わぁーっ!」

あわてて前をタオルで隠す倫悟。ちんちんにはまだ、
あたしが今朝書いたまぬけな落書きがくっきり残っていた。
ぷっ…、ヘンなのぉ。

「な、な、何するんだよお!」

座り込んだ倫悟はこっちを振り向いて怒鳴る。
だけどあたしのハダカを目にするとすぐに前を向いて、
体操座りみたいにうずくまる。

「ちゃんと体を洗うまで入らせないわよ。
 勝手に汚い体で入ったらそのタオル、取り上げるからね」
「…………」
「返事は?」
「ぅ……わかったよぉ…」

倫悟は不満そうに返事をした。どうも気に入らないわね。
ちょっと罰を与えようかしら。
あたしは倫悟の真後ろにしゃがみこんでささやいた。

「あんた、今あたしのハダカ見てボッキしてるでしょ」
「えっ……!
 ボ…ボッキって………なに…?」

顔を赤くしてドギマギしながら倫悟は言った。
前を押さえるタオルに力が入ってるところから、
そうとう大きくなってるのがわかる。

「ちんちんが立つことよ」
「た、立ってないよっ」
「あたしのハダカ見て興奮するなんてあんた変態よねぇ」

あたしは白い目で見てやった。黙り込んで何も言えない倫悟。

「兄弟のハダカ見て興奮なんかしちゃいけないのよ。
 こういうのキンシンソウカンって言うんだから」

あたしは最近覚えた難しい言葉を使った。ふふん、物知りでしょ。

「ぼ…ぼく……別に…」

何とか言い返そうとするけど、すぐにあたしは続ける。

「倫悟ってホント、スケベよね。サイテー。
 変態の変人の変質者だわ。
 こんなの警察に知られたらタイホされてチョウエキ100年の
 刑になるんだから。刑務所から出てきたらあんた、
 よぼよぼのおじーさんよ」
「う………うう…うっ…………ひどい……あんまりだ…」

な、何、涙声になってんのよ。

「ひどいよ……ああ~ん!」

ちょっとからかっただけなのに倫悟は泣き出してしまった。
幼稚園の子供みたいに足を投げ出して、両手で涙を押さえながら
泣いている。

「何も泣くことないでしょっ。
 ほら、みんな見てるよっ」

それでもかまわず倫悟は泣くのをやめない。むしろ泣き声は
大きくなっている。
やだあ、みんなこっち見てるよ~。まずいなあ…。

「倫悟っ、さっさと泣きやまないと後でひどいよ!」
「だって、だって…ひっく………ひっく…」
「泣くのをやめたら許してあげるけど、まだ泣くんだったら
 容赦しないわよ」

あたしは手をグーにして倫悟の目の前でちらつかせた。

「わかったからやめてよぉ………うっく…」

倫悟には優しい言葉をかけるよりも、脅しをかける方が
よっぽど効き目があるんだ。
とりあえずおとなしくなった倫悟を連れて、洗い場の方へ行った。


うひゃー。
洗い場はめちゃくちゃ混んでいた。今が一番人の多い時間帯
だからしょうがないか。それにこの辺でお風呂屋さんって
ここしかないし。
えーと、空いてる場所は……と。
あった。
ちょうどふたり分、空いている所を見つけたあたしは
そこに座る。

「あれ? 古津さん?」

へっ?

「あ、やっぱり古津さんだー」

隣に座っていた、あたしと同じくらいの年の女の子が
なれなれしくあたしに話しかけてくる。
誰よ、この子?
最初、わけがわからずきょとんとしていたあたしだけど、
それが誰なのか気づいたとき、思わず「あっ」と声を上げて
しまった。
大変、大変! 未甘ちゃん大ピンチ!

3ページ

**倫悟**

さ……さくらちゃんっ!!
お姉ちゃんの向こう側に座っている子、さくらちゃんだっ。
やばい、やばいよおっ…。
ぼくはお姉ちゃんの隣に座ったまま、すぐに首を反対側に向けて
顔をそらした。

「古津さん、わからないの? 私よ、富良羽。
 ほら、今日学校で古津君と話してたでしょ?」
「あ…、ああー、ああ。うん、富良羽さんね」

やっとお姉ちゃんも気づいたみたいだ。
まさか、お姉ちゃん、ぼくのことバラしたりしないよね…?
ぼくはどきどきしながらふたりの話に耳を傾ける。

「古津さんもよくここに来るの?
 すっごい偶然よね」
「そ、そぉーね…。あははは…」

何を笑ってんだろ?
それより早く逃げなきゃまずいよぉ。

「ね、今日何を買ったの?」
「え??」

さくらちゃんの言ってることにお姉ちゃんは「?」となる。
ぼくもだった。いったい何のこと言ってるんだろう。

「今日、古津君やお母さんとお買い物に行ったんでしょう」
「あたしが?」

わけがわからない、といった感じのお姉ちゃん。
だけど、ぼくはピンときた。
ほら、お姉ちゃんが昼間ついたウソのことじゃないか。
ぼくはひじでお姉ちゃんの背中をつついて教える。

「なに? くすぐったいじゃないの、倫悟」
「えっ!!」

さくらちゃんのびっくりした声が周りに響く。
お姉ちゃんのバカ!
ぼくの背中は、まるで水をバシャリとかけられたみたいに
冷たくなる。

「倫悟って…、まさか古津君がいるの!?
 あれ……、もしかしてそこにいる子?」

ギクゥッ!!

「え……あ、あ、違うの。リンゴじゃなくて……リンコ…、
 そう、リンコっていったのよ」
「リンコ?」

お姉ちゃんの苦しまぎれの嘘に、さくらちゃんは納得が
いかない様子で聞き返している。
ぼくはもう、肩をすくめておどおどしているだけ。
神様、仏様、どうかバレませんように……!

「そう、そーなのよ。親戚の子がウチに泊まりに来ててねー…」
「なんだか珍しい名前ね、リンコって。
 それにその子、学校はどうしたの?」

うわー、さすがさくらちゃんだ。鋭いつっこみを入れてくる。

「え、えとぉ、それは、それはぁ…」

こういう時にうまいことがさっと言えないお姉ちゃんは
しどろもどろになって言葉につまる。

「ねえ、もしかして……。その子、倫…」

こうなったらイチかバチかっ。

「あのっ……私、本当はスズコっていうの。鈴木さんの”鈴”に
 子供の”子”で”鈴子”って書くの。
 でも未甘ちゃんは頭が悪いからリンコって間違えて読んじゃって、
 今でもずっと私のことそう呼ぶの」

ぼくは背中を向けたまま、腹話術みたいに裏返った高い声を
出して一気にしゃべった。

「誰が頭が悪いってえ?」
「イタタタタッ!!」

お姉ちゃんがぼくのお尻を思いっ切りつねった。

「痛いよ、痛ぁい!」
「倫悟君の声じゃない!」

しまった!

「そ、そーお? イトコだからよく似てるんじゃない?」
「そうなの?」
「あ、あったりまえじゃない。だいたい、女湯なのになんで
 倫悟がいるのよ。倫悟なら男湯の方にちゃんといるわ」

言いながらお姉ちゃんの手はまだぼくのお尻をぐいぐい
つねっている。
声を出すに出せず、僕は涙目で必死にこらえる。
ううぅ、お母さぁん…!

「でも学校はどうしたの? まだ夏休みには入ってないのに」
「それは……それはぁ…」

うう、どう言ってごまかせばいいんだ。
うーん、うーん、いい方法は…………。
………。
…………。
……そうだっ!
完璧な言い訳がある!!

「あのね。実は私、沖縄に住んでいるの。
 沖縄って夏休みが始まる日が他の学校より少し早いの。
 その代わり、冬休みが短いけれど」

ぼくは背中を向けたまま、ヘンテコな裏声で
さくらちゃんに言った。
どうだい。ぼくもなかなか上手にウソが言えるでしょ?
…といっても、この前TVでやってたのを
たまたま思い出しただけなんだけど。

「でも、全然日焼けしてないのね?」
「……………」
「……………」

そ、そんなあ~。せっかく思いついた名案だったのに…。

「にゅ……入院してたのよっ!」

お姉ちゃんが弾かれたように叫んだ。
でも、そんなわざとらしいこと言ったって、
今さらこんなに鋭いさくらちゃんを
ごまかせるわけないよ…。

「なあんだ。そうだったの。
 それじゃあ色白でも変じゃないわよね」

うそぉー!?

「それじゃ、遅くなるとママが心配するから
 もう帰るね」

そう言うとさくらちゃんは体を洗い流して
すたすたと浴場から出ていった。

「な……」
「よ、よかったね……? お姉ちゃん」
「うん……まあ…」

意外とさくらちゃんってわからないなあ…。


**未甘**

富良羽さんが帰っちゃった後は緊張が解けて、
あたしはすっかりリラックスしていた。
ごしごしと体を洗うのはすっごく気持ちいい。
うん、未甘ちゃん自慢のすべすべお肌。
倫悟もこんなにかわいいお姉ちゃんがいてきっと
鼻が高…………。

いない!?

気がつくと隣にいたはずの倫悟がいつの間にか
消えていなくなっていた。
逃げたわねぇ……バカ倫悟!
でもロッカーのカギはあたしの手首についてるんだし
ここから逃げることはできないはず。
まだ無駄な抵抗をするなんて、ほんっとにあきらめの悪い子ね。
そーゆー子にはお仕置きが必要よね。
こんな場所で隠れたって、狭いんだからすぐにわかるのに。
バカなんだから。
あたしは、捕まえたらどんな罰を与えてやろうかしらと
あれこれ考えながら倫悟を探し歩く。


ここかな。


あれ、じゃあここかな。


ぜーったいここだっ。


うーん、おっかしーなあ…。


じゃあもうあそこしか見てない所ってないからきっと…。
あれぇ……。


いったいどこに隠れたっていうのよ!
倫悟は全然見つからなかった。
10分ぐらい、浴場も、脱衣場もぜーんぶ残らず探したのに。
まさか裸で帰ったんじゃあ…。
そんなわけないか。あの子にそんな勇気があると思えないし。
まさかお風呂屋さんに言ったんじゃ……!
ううん、それもあり得ないわね。
そんなことしたら後で必殺の鬼殺しキック(自分で名付けた)を
いやというほど受けなきゃいけないってわかってるだろうし。
第一、そんなことしてたらお風呂屋さんが今頃大騒ぎしてるはずよ。
でも、それならいったいどこに倫悟は……。
あたしが、もう一度浴場をよく見てみようと、
脱衣場を出かけたときのことだった。

「ねえ、誰か入ってるの? もう10分も経ってるわよ」

高校生ぐらいのお姉さんがトイレの前でドアをノックして
いるのが目に入った。
ドアの取手の所は「赤」になっていて誰かが入ってる。
でもそのお姉さんがいくら呼びかけても、全然中から返事がない。
あたしはピーンとくるものがあった。

「ちょっとすみません」

お姉さんの前にするりと割り込んでドアをドンドン叩いた。

「倫悟、そこにいるんでしょ! わかってるのよ」

返事はしないけれど中に誰かがいる気配がする。
その気配が倫悟のものだということがあたしにはわかる。
もう一度、さっきより強くドアを叩いた。

「開けなさい、倫悟」

だけど開けようとする気配はない。割としぶといわね。
もう一回ドアを叩こうと手を振り上げたときだった。

ちゃ……。

カギが「赤」から「青」に代わって、小さな隙間が空いた。
その中からこっちを見るおどおどした倫悟の目。
無理やりドアを開いて、あたしは倫悟の手を引っ張り出した。

「ごめんなさい。どーぞ、使って下さい」

変な目であたし達を見ているお姉さんを無視して、
あたしは倫悟を連れて浴場に戻った。
浴場の片すみに連れ戻された倫悟は、びくびくしながら目を
そらしている。

「わかってるわね?」

怒っているのか笑っているのか自分でもわからないような
恐い笑顔をにっこり浮かべて言った。

4ページ

**倫悟**

ぼくは泡がいっぱい出てくるお風呂の前に立たされていた。
いったいお姉ちゃんはどうするつもりなんだろう。

「入んなさい」

ジロっとにらみながらあごで指した。嫌だったけれど、
機嫌の悪いお姉ちゃんに逆らったら何をされるか
わかったものじゃない。
ぼくはしぶしぶ泡風呂に足を入れた。
このお風呂は、壁にジェットなんとかっていうあぶくを
噴き出す穴があって、底のタイルも座りやすいように、
うねっと曲がった形をしている。
とにかく洗剤でも入ってるんじゃないかって思うくらい
泡だらけで、お湯は真っ白だった。

「そこに座るの」

お姉ちゃんは言いながら自分も泡の出てくる場所に腰かけた。
同じように僕も隣に座る。

「ここなら誰にもわからないでしょ」

何のことを言っているのかわからない。

「どういうこと…?」
「決まってんでしょ。あたしから逃げた罰をあげるのよ」
「えぇー……」
「なに? 文句あるの?」

すっごく恐い顔でギロリとにらまれたら、ぼくはだまって
しまうしかない。
怒っている時のお姉ちゃんを、もっと怒らせたりしたら
本当に殺されるよ。

「ここならアワがいっぱいだからマスターベーションをしても
 わからないでしょ。
 やんなさい」
「う、うそでしょっ!?
 だ、だだ、だってみんな見てる場所でそんなのできないよお」
「あんたがちんちんをこすってることなんて、誰にもわかりゃ
 しないわよ」
「嫌だよ。ぼく、絶対に嫌だからね」

ぼくが立ち上がろうとすると、お姉ちゃんはぼくの足に自分の足を
引っかけた。

バシャンっ。

ぼくはバランスをくずして後ろに転んでしまった。

「げほっ、げほっ…ごほっ……」

転んだひょうしにお湯を少し飲んじゃって、のどがむせる。

「ひ、ひどいよ…げほんっ、えほっ…」
「逃げようとするからでしょ」

ぼくを転かしたくせにそっぽを向いている。

わかったよ、お姉ちゃんがそこまでいじわるするんだったら
こっちだって…。
ぼくは泡の出ている所に座り直した。お姉ちゃんは満足そうに、
にやにやしている。
だけどぼくは、座り直したきり何もしなかった。
最初はぼくがちんちんをにぎっていると思っていたお姉ちゃんも、
だんだん怪しみだしてくる。

「ちょっと、あんた。ちゃんとやってるの」
「やってないよ」

ぼくは平然と答えた。…つもりだったけれど、恐くて声が
少し震えた。

「ふざけてるわけ?」
「ぼく……お風呂屋さんが閉まるまで、ここでずっとこうして
 いるから。そしたら変なことさせられずに済むもん」
「そんなチャチなマネが通用するとでも思ってるの」

お姉ちゃんの脅かす時の声は、まるで学校の近くに
時々いる悪い中学生達みたいに恐かった。
いくら強がって見せても歯がカチカチなりそうなくらいだよ。
でも。ここで負けちゃダメなんだ。
お風呂の中で、しかも女湯で、みんなが見てる中で、
そんな変なことしたくない。
そうだよ、先生だって言ってた。
誰が相手でも、したくないことをさせられそうになったときは、
はっきり「嫌だ」って言わなきゃいけないって。

「ぼ、ぼ…ぼく……ぼくは…、何でもお姉ちゃんの言いなりに
 なったりしないからねっ」

それだけ言うのが精いっぱいだった。後は横にいるお姉ちゃんと
目を合わせないように、じっと前を向いているしかない。
お姉ちゃんの目を見たら、これ以上は逆らえないもの。
ずっと心臓がドキドキしっぱなしだ。

「いい根性してるじゃない」
「い…嫌なものは……、嫌だもん。
 先生だって……言ってたじゃないかぁ」
「へえ…。じゃあ、どうしてもやらないって言うのね」
「そうだよ。た、叩かれてもぼく、やらないからねっ…!」

わぁ……もうダメだ…。
こんなこと言っちゃったら半殺しの目にあわされる。
や、やっぱり謝ろうかな………。
すごく嫌だけど、マスターベーションをするのと痛い思いを
するのとじゃ、痛い方がやっぱり…やだよぉ…。

「じゃあやらなくてもいいわよ」

えっ………?
今、お姉ちゃん…。

「その代わり、あたしがするから」
「え!?」

言ったとたん、お姉ちゃんはぼくのちんちんをぎゅっとつかんだ。

「や、やめてよっ。何すんだよ!」
「あたしが代わりにしごくの」

そう言って、前にぼくがした時みたいに、お姉ちゃんは
ちんちんをにぎりしめる。

「嫌だよっ、エッチっ!」

逃げようとしたけれど、もう片方の手で耳をつねられて
しまった。

「いたたたたっ!!」
「じっとしてなさい。
 ちょっとでも動いたらお風呂に顔をつけるわよ」

ぼくがひるんだスキをついて、耳から手を離して髪の毛を
つかみ直す。それをぐいっと引っ張ってぼくの顔を、
お湯のあぶくがはねてかかるところまで近づけた。
もうぼくは逃げようとしたりできなかった。

4年生の時に、お姉ちゃんがふざけて家のお風呂でぼくの
頭をお湯に沈めたことがあったんだ。
お姉ちゃんは冗談のつもりだったんだけど、
ぼくはあのおぼれかけた時、本当に死ぬかと思った。
その時の怖さを一気に思い出してしまったんだ。
お姉ちゃんは、ぼくが逆らう気を無くしたことがわかると、
ごしごしとちんちんをこすり始めた。


**未甘**

倫悟のちんちんを触るのは別に初めてじゃなかった。
なのになんだか今はすごくドキドキする。
さいしょはキノコみたいに、ぶにょぶにょで柔らかかったくせに
ちょっとこすっただけでウソみたいに固くて太くなった。
倫悟の髪の毛をつかんでいた手を離してやったけど、
もう逃げようとしたりはしなかった。
さっきのおどしがきいたのかしら?
でも、それとはまた違う様子にも見える。

「な、なに…あんた。
 まさか感じてるわけ……?」
「や……やめ…て………。
 ほんと…お願いだから………。
 早くやめてくれないと……で、出ちゃうよ……!」

もう泣きそうな顔をしながら、ハッハッと苦しそうな
声を出している。

どうしよう…。
ちょっとやりすぎかな?
もっと、こう……半分嫌がって、半分は嬉しがると思ってたのに、
冗談抜きで嫌がってる。本気で嫌がられたら面白くないじゃない。

そう言えば――
…よく考えたら、この子が射精して精子があたしの体の中に
入ったら、あたし妊娠しちゃうじゃない!!
冗談じゃないわっ。
こすっていた手を急いで離そうとした時だった。

「あ…っ………!」

倫悟が薄く目を閉じて、体を震わせながら変な声を上げた。

ビクン!

あたしの手の中で、大きくなった倫悟のちんちんが
激しく揺れた。
一瞬、何が起こったのかわからなくなって、思わず手を離すのが
遅れてしまった。
それが失敗だった。
あたしの手に変な感じのするものがひっついてくる。

「やっ、やだあーっ!」

立ち上がって、お湯から上げた手を見てみたら、ぬるぬるする
工作の時間に使うのりみたいな何かがくっついている。
これ、倫悟の精子じゃないっ!

「いやっ、汚い!!」

あわててタイルの壁になすりつけた後、洗い場へ飛んでいって
蛇口を思いっ切りひねって水を全開にした。
滝みたいにジャージャー流れる水で、あたしは必死に
洗い流した。

うそでしょ、うそでしょ、うそでしょっ…?
あ、あたし……妊娠しちゃったの……?


家に帰ってベッドに入っても、あたしは全然寝られなかった。
どうしよう……。
どうしよう……。
赤ちゃんができたりしたらあたし…。
おかーさんやおとーさんに叱られて、先生にも叱られる。
それにあたし、倫悟と結婚しなくちゃいけないの?
学校に赤ちゃんを連れってってもいいのかな?
もしかしたら学校をやめさせられるかも知れない。
子供のくせに赤ちゃん生んだら、警察に捕まるかも知れない。
どうしよう、どうしよう。
恐い………、恐い………。

いつの間にか涙が出てきてた。
泣かないように頑張っても、全然涙は止まらなかった。

神様、ごめんなさい。もう二度とこんなことしません。
絶対にしないって約束します。
だから、赤ちゃんができないようにして下さい。
お願いします、神様。


次の日、あたしは給食の後の休み時間に保健室の前に来ていた。
中に入ろうかどうか迷った。
昨日、思い切って保健の植野先生に相談しようって決めたんだ。
植野先生、若くて美人で優しいから人気がある先生なの。
保健の先生だから色々知ってるだろうし。
だけど、せっかく相談しに来たのに、保健室へ遊びに来て
いる他の子の話し声が中から聞こえる。
赤ちゃんができたことを植野先生以外の子に聞かれたくない。
どうしようかとずっと迷っていたら、あっと言う間に休み時間が
終わっちゃって予鈴が鳴った。

ガラガラガラ。

保健室のドアが開いた。
あたしはビクッとなってドアから少し離れた。

「はいはい、もうチャイムは鳴ったんだから戻りなさい」
「今のまだ予鈴でしょー?」
「もうちょっといたっていいじゃん」
「だーめ。そんなこと言ってるから授業に遅れるのよ。
 はい、みんな戻る」
「はぁい」
「また放課後遊びに来るねっ」

みんなが散り散りに教室に戻って行く。
今がチャンスよ。
でも、心の中ではそう思っていても、声がなかなかでなかった。
やっぱり、言うのやめとこうかな。植野先生、言いふらすかも
知れないし……。

「未甘さん、何をしてるの?
 もうとっくに予鈴は鳴ったわよ」

あたしに気づいた先生は、向こうから声をかけてきた。
どうしよう。でも、言うしか……。

「あの…先生……」
「なぁに? 何か用があって来たの」
「うん……」

5ページ

**倫悟**

ぼくは昨日も今日も、お姉ちゃんと口をきいていなかった。
頭の中では、昨日からずっと同じ声がしている。
お姉ちゃんの「いやっ、汚い!!」って言葉。
ぼくは昨日ずっと泣きっぱなしだった。
女湯でマスターベーションなんかしてしまったことも
いやだったけれど、それよりも、もっといやだったのが
お姉ちゃんのあの言葉。

なんだよ、ひどいよ、あんまりだよ。
「汚い」だなんて…。自分でやったくせに……。
あまり何回も同じことを考えていると、鼻がつぅんとしてきて
涙がじわっとなるから、他のことを考えるようにしてる。
今日も図書館にいるけれど、開いている本はシオリを
はさんであるページから全然進んでいない。

「り・ん・ご・君っ」

後ろから誰かが声をかけてきた。
誰だろう、と振り向くとそこには…。

「さくらちゃんっ」
「ねえねえ、何読んでるの?」

そう言ってさくらちゃんは本をのぞきこんでくる。
昨日、お風呂屋さんでかいだのと同じ匂いのシャンプーが、
さらさらの髪からやってくる。
きっと今、ぼくのほっぺた赤くなってる…。
さくらちゃんに笑われないかな。

「え、えとね、『無人島に生きる16人』って本だよ。
 ずっと昔の話で、日本の船が太平洋で嵐にあって遭難するんだ。
 船は粉みじんに壊れちゃって、ほんの少し残った食料や
 道具だけで、すっごく小さな島にたどりつくんだ。
 そこで船員の16人は助けが来るまでいろんな工夫をして
 暮らすんだ。これ、本当にあった話なんだよ」
「ふぅん…。
 倫悟君ってそういうの好きなんだ」
「へ…変かな…?」
「ううん。意外って思っただけ。
 倫悟君ってもっと女の子っぽい本が好きなのかと
 思ってたから。だって…」
「だって?」

ぼくはわけもなく、急に胸がドキドキしはじめた。
さくらちゃんが隣にいるからってだけじゃないような気がする。
何かすごくいやな予感がするよ。

「だって…」

さくらちゃんは両手で輪っかを作って、手を丸めてぼくの耳に
当てた。そしてそっと内緒話をするようにささやいた。

「倫悟君、女の子のふりして女湯に入ったりするんだもん」

!!

ぼく、初めて心臓が止まりそうになる、って気持ちを味わった。

ドクドクドクドクドクドクドク!

このままだとどうかしちゃうんじゃないかっていうぐらい、
心臓はデタラメに速くなる。

「あ………ぅ………」

もうダメだ。
本当の本当にダメだ。
警察に連れて行かれて牢屋に入れられる。
もしかしたら死刑になるかもしれない……!!
お姉ちゃんに叩かれても「いやだ」って言って
女湯なんかに入らなきゃよかった!
ぼくはぎゅっと目をつぶって、同じくらい強く手をぎゅっと
にぎりしめた。

「大丈夫、安心して。
 私、誰にも言ったりしないから」

ぼくはつぶっていた目をパッと開いた。

「本当? 本当に?」
「うん。
 だって倫悟君、お姉ちゃんに無理やり入らされたんでしょ?」
「えっ…。どうしてそれ知ってるの?」
「じゃなきゃ倫悟君が女湯なんかに入ったりするわけないもん。
 倫悟君、いっつもお姉ちゃんにひどいことされてるじゃない」

良かったぁ…。
嫌われるどころか、さくらちゃん、ぼくのこと
よくわかってくれてた。
ほっとしたら急に大胆になってきた。

「そうなんだ。お姉ちゃんってばひどいんだよ。
 ぼくに無茶なことばっかり言って、できなかったら
 叩いたり蹴ったりするんだ」
「ひっどーい。そんなのひどいわよ」
「でしょ、そう思うよね」
「ね、ところで倫悟君」
「なに?」
「昨日、私の裸見たでしょ」
「っ………!!」

さくらちゃんは怒ってるふうじゃなかったけれど、
ぼくはすごく恐くなった。
そう…確かに見ちゃった。でもちらっとだけしか…。

「男の子に裸を見られちゃったら私、もうお嫁に行けないなぁ」
「あの、その、ぼく…」
「倫悟君に責任取ってもらおうかなぁ」
「セ、セキニン??」
「そ。
 倫悟君のお嫁さんにしてもらおっと…」
「そんなの、あの……、困るよ。そんなの困るよ……」

ぼくは真っ赤な顔から真っ青になっていた。
結婚だなんて、そんなことしたらお父さんやお母さんに
怒られちゃうよ。

「ふっふふふ。
 う・そ」
「えっ……………?」
「もう、やだァ。倫悟君ったら本気にするんだからー、もぉ」
「な、なんだ、うそだったの。
 おどかさないでよぉ、さくらちゃんのイジワルっ」
「ごめーん」

さくらちゃんは両手を合わせて、ぺろっとしたを出した。
なんか、一気にさくらちゃんと仲良しになれちゃった!
ぼくね、そのまま昼休みの間中、さくらちゃんと話をして、
今日の放課後に遊ぶ約束までしたんだ。


**植野**

とりあえず、私は未甘さんを保健室に入れることにした。
いつも元気だけが取り柄のような子が、今日はいつになく
静かだった。何かを思い詰めているように見える。
私はドアを閉めると、椅子を勧めて、自分も職員用の肘掛け椅子に
腰を下ろした。

「どうしたの。今日は元気がないのね」

未甘さんは一見、保健室とは無縁に見える生徒だった。
保健室へ遊びに来る子はだいたいおとなしい感じの生徒が多く、
外よりは室内で遊ぶのが好きな子が大半を占めていた。
未甘さんが保健室へ遊びに来ることはほとんどなく、
ここへ来るときは、大抵遊んでいて怪我をしたか、
あるいは怪我をさせた時ぐらいだった。
とても活発で目立つ子だったから私もすぐに名前を覚えた。

「何か悩み事でもあるの?」
「………」
「もし、そうなのなら話してみて」
「………」

普段はしょっちゅう男の子達とケンカをして、その騒ぎ声が
保健室まで聞こえてくることもある子とは思えないほど、
今日の未甘さんは妙にしおらしかった。
「デビル」だとか「帝王」だとかいった、女の子らしくない
あだ名をつけられている子とは思えないほど、貝のように口を
閉ざしている。
さっきから未甘さんは黙ったまま、膝の上に置いている手を
見つめているばかりだった。

キーン、コーン、カーン、コーン…

本鈴が鳴り始めた。
未甘さんは立ち上がろうとした。それを私は彼女の肩に軽く手を
当てて座るように指示する。

「え……、でも…」
「いいの。5時間目は授業に出なくてもいいわ。
 私から担任の先生に連絡するから」

私はそう言って備え付けのインターホンを取って、内線を職員室に
つないだ。

「ええ、そう言うわけで5時間目は保健室で授業を受けるという
 形で通しておいて下さい。
 …はい………はい…、ええ、わかりました。
 それではよろしくお願いします」

私が受話器を置くと未甘さんは不安そうに言った。

「先生、あたし授業に出なくていいの?」
「大丈夫。欠席になったりしないから、心配しなくていいのよ」
「でも、みんなが変に思う……」
「担任の先生が、『未甘さんは具合が悪くなったから保健室で
 休んでいる』って、みんなに伝えてくれているから、
 そんなこと気にしないの」
「………」
「さっ、聞かせて。
 何か言いたいことがあって来たんでしょう?」

それでも未甘さんはまだもじもじとしている。

「誰にも………言わない?」
「もちろんよ」
「他の子にも、他の先生にも?」
「ええ、決して言ったりしないわ。秘密は絶対に守るから。
 先生、口はとっても固いのよ」


ようやく未甘さんは重い口を開いてくれた。
話の全部を聞いたとき、さすがに私もショックは
隠し切れなかった。
弟の倫悟君にいじわるするために彼を女湯に入れたこと。
その中で、湯船で未甘さんが倫悟君の性器を勃起させて
手淫をしたこと。
かなりおてんばな子だとは思っていたけれど、
まさかそんなことをするなんて……。
初めは嘘か冗談とばかり思ったけれど、落ち込みようからして
本当に悩んでいる様子。

「じゃあ、お風呂の中で倫悟君のおちんちんをにぎって
 射精させただけなのね?」

私はなるべく優しく話しかけるように努めた。
けれど未甘さんは始終、いたずらが見つかった子のように
口数は少な目で、小さくうなずいてばかりだった。

「大丈夫よ、安心して。男の子の精子ってとっても熱に
 弱いの。だからお湯の中に出てもほとんどがあっと言う間に
 死んじゃうし、未甘さんもすぐにお風呂から出たんでしょ?
 なら心配いらないわ」
「本当? 本当に本当なの?」
「先生が嘘を言うように見える?」

未甘さんはぶるぶると首を横に振った。

「良かったぁ…。
 私、すごく不安だったの。赤ちゃんができたらどうしようって。
 倫悟と結婚しなきゃいけないのかなって」
「でもね…」
「えっ」

ほっとしたのも束の間、未甘さんはまた不安そうな顔になる。

「ううん、未甘さんが妊娠したりするようなことはないわ。
 だけどね、未甘さんがしたことはあまり褒められるような
 ことじゃないわよね? それはわかるでしょ?」

口をつぐんで、またうつむきかげんになり始めた。

「どうしてそんなことしたのかしら?
 男の子の体にちょっと興味があったからなのかな?」

未甘さんは、まただんまりになってしまった。
私は笑顔と明るい声を保ったまま続けた。

「先生、怒ってなんかないのよ。
 ただ、未甘さんがどうしてそんなことしちゃったのかなぁ、
 って思っただけ。
 ……前に倫悟君にひどいことされた時の仕返しかな?」

この問いには大きく横にかぶりを振って答えた。

「私………」
「ん、なあに?」
「私、なんか……すごく…、倫悟が憎たらしくて。
 それで……」
「どうして? いつもすごく仲がいいじゃない」
「あたしと倫悟が?」

未甘さんは意外そうに顔を上げた。

「ええ。
 毎日一緒に登校や下校をしてるし、倫悟君がいじめられてたら
 未甘さんはいつも助けてあげてるじゃない」
「…………」
「先生、兄弟がいないからうらやましいなぁ、って思ってるのよ」
「…………」

何も答えなかったけれど、未甘さんは決まり悪そうに、
はにかんでいる。

「先生………」
「うん?」
「倫悟、怒ってるかな…?」
「そうねえ……。
 未甘さんはどう思う?」
「きっとすごく怒ってるに決まってる。
 だってあたし達、昨日から全然話をしてないもん」
「そう思うんだったら、ちゃんとごめんなさいって
 言った方がいいんじゃないかな?」
「うん………」
「本当に心から謝れば許してくれるわよ。
 もう二度としないって」
「しないわ。あんなに恐い思いしたの、生まれて初めてだもん」
「ふふふ…」

未甘さんは今回のいたずら(にしてはちょっと度が過ぎて
いたけれど)に心底懲りた様子だった。

「さてっと。
 5時間目が終わるまでここでゆっくりしていきなさい」
「えっ、でもずる休みになっちゃう」
「あら、それなら算数ドリルでもやる?」

いたずらっぽく私が引き出しからドリルを出そうとすると、
未甘さんはオーバーに首を横に振ってみせた。

6ページ

**未甘**

5時間目が終わった後、あたしは教室に戻った。
みんながちらっとこっちを見たり



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