萌え体験談

萌え体験談、エッチな体験、投稿体験談を配信しています。

ラブホ

中国人の人妻K

バイクとはほとんど関係ないが書かしてください。聞いて欲しいだけです。
しかしバイクが好きだからここに書きたいんです。ここから口調を変えます。

自分のことをYと置こう。18歳で浪人生だ。ちなみに童貞だ。彼女もいたことはない。
高校までいわゆるデブで、積極的に女性に接することが出来るようになって2年くらいだ。
YはYB-1に乗っている。15万+α位を愛車に使った。
女の人をKと置く。この女性は中国国籍だった。前書きはここまで。

俺は今年の4月の始めに普通自動車の免許を取るために教習場に行った。
車の免許なんか後でいいと思っていて、本当は普通二輪免許が欲しかった。
でも祖父母が車の教習料を出してくれるらしい。
急いでなかったので車をとってから二輪にいっても遅くはないし、二輪の授業料が10万ほど安くなる。
だから車の教習だ。まず入所して始めに適性検査があった。そこには俺・Kさん・50歳位のおじさんが居た。
Kさんは中国人で日本語がほとんど分からない。というか、もともと日本語は難しい。
俺は親しみやすいと言うか人なつっこいと言うのだろうか。そんな性格をしている。
年上(おばさん)うけはかなりいい。かわいいと言われる。それが教官には分かったのだろうか。
教官は質問の内容をKさんに説明できなくて、若い俺に説明してくれと言ってきた。
「おひとよし」な俺はもちろん引き受けた。(教官と例を挙げて一緒に説明した。)
Kさんはとても感謝してくれた。ちなみにこのとき俺はKさんを27歳位だと思っていた。
教習の間、俺とKさんがたまたま同じ日・時間に居る場合はかなり俺を頼ってくれた。(言葉の面で)
だから2人でいることも自然に増えた。遠目で俺が教習に来ると手を振ってくれたりもした。
お互い、会うために相手が居る時間を狙ったのではない。少なくとも俺は。
ほとんど女性に頼りにされた事がない俺はKさんを少し気になりだしたのだった。

話はかなり飛ぶ。

俺は卒業試験を迎えた。たまたまKさんも同じ日に卒業試験を受けた。
2人を含めて他の人も全員受かった。少しほっとした。(この話は全く関係無いが)
卒業の時、書類(みたいの)を書いた。案の定、Kさんは混乱していた。
しかしこの時俺は別に何もしてない。教官がきれいに教えていたんだ。
この日はKさんには友達みたいな人(女性)が一緒に居てあまり話はしなかった。
連絡先を聞こうと思ったがそんな「勇気」と「Kさんをそこまで好きな気持ち」は無く聞かずに帰ろうとしていた。
YBのキックを蹴って暖気をしていた。すると、そこにKさんが来て一緒に試験場に行こうと言ってきた。
俺はここぞとばかりに電話番号を聞いた。そして番号をGetしたのだった。
後日気付いたがやっぱりアドレスも聞いておくべきだった。時々電話じゃ何を言っているか分からない。
メールアドレスを伝えようとしたが、電話ではメールアドレスもまともに伝わらない。
そこで俺は思い切って家に行っていいか?と聞いた。返事は即答。OKだ。

俺はYBをかっ飛ばしてKさんの家に向かった。意外にも、頻繁に通る所にあったので少しビックリした。
田舎だからという理由もあるが、家はでかかった。言うまでも無く、土地も広い。田・畑もかなりあるらしい。
家に入っていろんな話をした。
結婚していて、この家は義父の家だとか。30歳だとか。結婚は形だけで愛は無く、世間体のためだけに結婚しただとか。
義父の作った梅酒があってそれを飲ましてくれるとか。(ちなみに少し飲んだ。バイクだが許してくれ。ほぼジュースだ。)
日本に来て1年半だとか。日本の主婦はしんどいだとか。離婚したいだとか。(結婚1年目) 何日に試験に行く?だとか。
これは俺の勝手な想像だが、おそらく夫は内気というか目立つタイプじゃないんだろう。
俺達はほほをくっつけあって写真を撮ったりした。正直ビンビンだった。胸は…無い。Aか、せめてB位だろう。
しかしこの日は何もしていない。キスもしていない。
自分でもそこまで進展するとは思わなかったし、童貞の俺が避妊具なんか持っているはずもない。
しかし、俺にとってはかなり勇気を振り絞った行動だったんだ。これはきっと俺にとって大人への一歩になるだろう。
年上で拒否されなかったから積極的に出来たのだろう。(今の俺では同年代や年下には出来ないことだ。)
そして俺は帰路についた。帰るときに俺は軽く抱擁した。「好きだよ」と言って。
この時、俺は30歳の中国国籍の主婦に恋をしていたんだ。それは確かだ。
次の日からメールをしたりして火曜日に一緒に服を買いに行こうと誘った。勿論というかOKだった。
結婚生活に幸せを感じてないのなら。と個人的な勘で「勿論」と思った。わかる人も居るだろうが、火曜日=今日だ。

好きだった。しかし家に帰って考えていたら、ホントに好きなのか?とか思ってきた。
今まで告白した2人の女の子は真剣に好きだった。ここに書いた事とは比べられない。本気だった。
俺の中でKさんへの恋は本気ではないということになった。Kさんに恋した気になっていたのか?
俺は女性に飢えていたんだろう。都合のいい女・男の仲になろうと思った。
最初から不倫だ。俺がどんな奴か想像はつくだろう。そう、根性無しだ。
嫌いなことは乗り気じゃない。好きなことはやり尽くす。FF10は発売後の夏休みで400時間した。
書いたが、今日行ってきた。
「そこ」まで持っていこうと思ったのでコンドームを買おうと薬局に行く。
しかし何処にあるんだ?ここには無いのか?そこまでうまくいかないか…とか思い買わなかった。
10時にKさんの家の近くに待ち合わせてた。15分前に着いたが、すでにそこにKさんは居た。
そこから駅まで20分ほど歩いた。読んだら大体わかるだろうが、車の免許はまだ持ってない。

服は荷物になるだろうから先に映画でも行こうか、ということになった。
その前に俺は朝ご飯を食べてなかった。お昼ご飯も兼ねて喫茶店(コーヒーショップ?)に入った。
店の名前は忘れたが、確かアルファベット6文字だったはずだ。CとOとUが入っていたと思う。
食べるとこを見たりして「女として見られてる!」と意識させるようにした。効果はわからない。
でも最初は手もつながなかったが、自然に手もつないでくれた。腕も組んでくれた。
映画館に行く途中にメガネ屋があった。メガネをかけたい、みたいなことを言われた。
正直「買ってくれ」という意味か!?と本気で考えた。とりあえずメガネをかけた彼女を褒めた。
ここだけではない。書いてなかったがずっと「かわいい」とか「きれいですよ」とか言っていた。
僕に甘え、僕を頼っているKさんは本当にかわいかった。ただ、本気で好きなのではなかった。
メガネは無邪気に見せたかったのだろう。別に買わなかった。Kさんは先生みたいだった。
そして映画館に行った。しかし自分で映画館に行ったことは無い。
途中で元気そうなお兄ちゃん(22歳位)に道を聞いた。見ていたらもう一度「有り難う」と言いたい。
俺は石田ゆり子さんが大好きだ。清楚できれいだからだ。というわけで四日間の奇蹟が見たかった。
映画館に入って待っていた。というかKさんとじゃれていた。すっかり恋人だった。
ちなみに火曜のお昼なので広い館内の中には20人くらいだ。男は俺だけだったのかも知れない。
体を俺の方に倒してきたりした。Kさんは俺に許してくれたのだろう。
先に書くが俺は知識だけはある。だけだが。

話は少し戻るが、俺は電車の中でKさんが映画を見て楽しんでくれるのか?と思った。
映画のように聞き直すことが出来ないものは話がわからずに話が進んでしまう。
俺は、俺だけが楽しいというようなことはしたくなかった。2人で楽しみたい。
しかし、女友達が多いKさんはカラオケもボーリングもほとんどしないと言う。
趣味はショッピングとのことだ。でもウィンドウショッピングだけでは、何より俺が退屈過ぎだ。
というわけで映画にした。1年半も日本に居たから、それなりに日本語はわかっていた。

Kさんがどんな人か書きます。
身長は158?と聞いた。細身で体重は50kgないと思う。髪は茶髪でロングだ。
外見はマルシアをやさしくした感じだ。性格は全然違う。あえて書かないでおこう。
やはり近くで顔を見たら肌が30歳かそれ以上の雰囲気はあった。
目は力無い感じで細く、疲れているという様だった。

とまぁ、映画館に行ったんだ。ちなみにお金は俺が出そうと思っていたが、Kさんが出してくれた。
Kさんは俺に左に座った。映画が始まるまでには少し時間があった。手をつないでじゃれあっていた。
俺の膝の上に寝転んでくれたりしたらKさんの髪の香りがした。髪をさわったりもした。
なんとなく見つめていたりしたら目が合って、キスをしたよ。ディープだ。
Kさんは何も言わなかった。舌も動かしてくれた。もしかしたら待っていたのかも知れない。
15秒位だろうか。し終わってお互いに見つめて微笑んだ。
ファーストキスだった。我ながらよく頑張ったと思う。
拒否されたらイヤだ、怖い。とか思ったが俺はそういう行動に出た。
「おそらく」拒否はされないだろう、と俺は思っていたところがあったからだ。
以前からKさんは俺のことを気に入ってくれているようだった。
「Y君はカッコいい。」「本当にやさしい。」「日本ではこんな人は初めてだよ。」等言ってくれた。
俺はそれがうれしかった。実際Kさんは日本人の友達は居ないらしい。
ちなみに見えるほどきれいには話せていない。外人だな。と思う話し方だ。片言と言うのだろうか。
キスは全部で3回したが、2回目はチュパチュパと音を出していた。周りのおばさんは引いただろう。

そんなことをしていたら映画が始まった。最初は2人は手をつないで普通に映画を見ていた。
普通じゃなくなったのは映画が始まって15分位経ってからだ。
俺達は手を握り合ったり見つめあったりしていた。そんなことをしていたときだ。
俺は何の前触れも無くKさんの胸をつついてみた。Kさんは笑って俺の手を軽く叩いた。
そこで俺は「いける!」と思った。左ブラの中に左手を入れて軽く胸を揉んだ。やっぱり胸は無い。
普通はブラジャーにはワイヤーが入っていると思うがそれさえも無かったように思う。
Kさんは照れているのだろうか。それともお決まりの台詞なのだろうか。
「ここは映画館だよ。」と言って俺の手をブラから抜く。しかし俺の手は止まるはずもない。
今度は乳首を摘もうと探した。しかし左の乳首は陥没型で摘むことは出来ない。俺は乳輪ごと摘んだ。
コリコリと言うか、しばらくKさんの左胸をいじっていた。乳首を出してやろうとか思っていたんだ。
けど、俺には出来なかった。誰も出来ないのかも知れないが、Kさんの左乳首は顔を出さなかった。
今度は右手を右のブラに入れてみた。右胸の乳首は摘むことが出来る。少し感動した。
知識はある俺。人差し指と中指の間にはさんでバイブしてみる。すると乳首が立ってきた。
「やめてよぉ!」と言うが、俺は続ける。「してほしいんとちゃうん?」と言葉でも攻める俺。
知らないうちに映画は進んでいた。映画の途中だが、俺はトイレに行きたくなってきた。
一緒にトイレに行った。勿論というかわからないが、男子トイレと女子トイレに分かれた。
俺は用を足して、ヌメヌメなっているとこを洗った。人が来ないかドキドキしながら。
そして2人で劇場に戻った。今度は俺が左側に座った。おばさん達の目が痛い。何もしてないって!

しかし座って早速右胸を揉んだ。さっきは触りにくかったが今度は揉みやすい。
胸だけでは刺激が無くなってきた。もう映画館なんか関係無い。
ついに俺は下の部分も触ろうとした。ズボンの上から刺激したがズボンの股の部分は固かった。
Kさんは拒否なんかしない。うれしそうにも見える。俺は手を入れることにした。
最初はチャックを下ろさなくて、手をズボンの隙間から入れた。Kさんの肌はスベスベだった。
しかしやっぱり触るには無理があった。俺はチャックを下ろすことにした。Kさんが俺の手をつかむ。
俺は「いーやろ?」と言ってKさんの指を1本ずつほどいた。抵抗はない。
ベルトはしていなかった。ボタンをはずして、ゆっくりとチャックを下ろしていく。
半分くらいチャックを下ろして最初はパンツの上から、ゆっくりパンツの中へと手を入れていった。
俺は「毛少ないなー」とか「肌触るんメッチャ気持ちいいよ」とか言った。
なぜだろうか。Kさんは俺の手をパンツから抜いてチャックをあげはじめた。お約束か?
「ホテルに行こうか」と言われた。俺は映画も見たかった。「終わったら行こうか」と答えた。
あと映画は30分もある。ホントはホテルに早く行きたかった。でも映画も見たかったんだ。

でもここで終わる俺じゃなくなっていた。胸を揉んでもう一度チャックを下ろした。今度は全開だ。
今度は割れ目まで行った。指を割れ目に入れる。Kさんは足に力を入れて挟んでくる。
「ク○ト○スって何処?」と意地悪っぽく笑って聞いた。Kさんは答えてくれなかった。
「そこ」の知識は流石に無い。俺はいろいろ触ってみた。と奥の方に穴を見つけた。
俺は中指を入れてみる。あれは濡れていたのだろうか。あれで普通の状態だったのかも知れない。
Kさんの足の力がいっそう強くなる。ゆっくりと足を開かせた。おとなしく開いてくれる。
そして俺は指を速く動かした。するとKさんは声を出してしまった。
大きい声ではない。それでも4列前に座っていたおばさんは聞こえてしまっただろう。
「ゴメン。」と言って手を抜く俺。Kさんはチャックをあげた。
ウェットティッシュを出して指を拭いてくれた。そこからはおとなしくしていた。
でも俺は、早く映画終わってくれ、と思っていた。
暴露すると、この映画の最後の方はゆっくりと話が進んでいて見ても見なくても同じようなものだった。
石田ゆり子さんが主演女優じゃなかったら俺達はすぐにホテルへと向かっただろう。しかし、俺には…。
しっかり主題歌も聞いて俺とKさんは映画館を出た。
しかし俺は近くにホテルがあるのかどうか知らなかった。
俺は郊外のホテル街しか知らなかったのでそこに行こうと思い駅に向かった。
気分はルンルンだった。つないだ手は振り子のように前後していた。肘で胸をつついたりもした。
映画館で「あんなこと」や「こんなこと」をした俺に羞恥心など無い。

駅に行って電車に乗った。勿論ラブホテルに行くためだ。
電車の中では俺とKさんの間で小声で話をしていた。話の内容は…とんでも無いことだ。
俺は都合のいい体だけの仲がいいと書いた。しかし俺は怖かったんだ。
結婚してくれと言われることと、夫さんにバレたときのことが。
慰謝料なんかを請求されたら俺の家は壊れてしまうだろう。実際俺は国公立大学進学が義務だ。
俺は浪人生でいい子を装っている。親は泣くだろう。俺は親を泣かせたくなんかない!
俺は小心者だ。そこで、異例だろう。体の関係を持つ前にKさんに話しておこうと思ったんだ。
「俺はKさんと結婚することは出来ないし、長い間Kさんのそばに居ることも出来ないかもしれない。
それでも俺とHをしてもいいのか?俺でいいのか?」
おおむねこんなことを真剣な目をして言った。
返ってきた言葉は少し意外だった。
「もちろんいいよ。愛人になって欲しい。だから体だけの関係でいい。結婚は私も出来ない。
私の家を壊したくないし、Y君には幸せになって欲しい。」
ゴメン。Kさんはなんて言ったかよく覚えてない。大体こんなところだろう。
しかし、たった一言。忘れもしない。「愛人」という言葉は出てきた。これに俺はビックリしたんだ。
よく考えたら確かにそうだ。でも俺はセッ○スフレンドになるんだろう、と軽い気持ちでいた。
Kさんが朝からそう考えていたのか、映画館でそう考えたのか、そのときとっさに考えたのかはわからない。
ただ、OKだと言うことはわかった。そしてお互いが了解してラブホテルに向かった

駅からホテルまで10分弱だった。さっきの話は無かったの様に明るい元気な2人だった。
手をつなぎ、どう見ても男と女だった。すれ違う人達には兄弟には見えなかっただろう。
俺もKさんもラブホテルに行ったことは無い。少なくとも俺は絶対に。
小さい窓口から、どうしたらいいか聞いた。少し笑われるかと思ったが、やさしく教えてくれた。
とりあえず2時間居るつもりでいた。一番安い部屋を選んだ。
エレベーターで部屋へと向かう。俺は「ここで襲おうか?^^」とか言って胸を揉んだりした。
しかしすぐエレベーターは着いた。部屋へと向かう。当然だが部屋は空いていた。
どっちが先シャワーを浴びる?見たいな会話が飛ぶ。
「このままでもいいよ?」といって俺はKさんをベッドに押し倒した。冗談で、だ。
「先入ってきて。」とKさんが言う。俺は素直に先にシャワーを浴びに行った。
入念に洗って出た。あそこはすでにヌルヌルだ。そこは特に念入りに。
俺は5分位だろうか。すぐにお風呂場から出た。そしてKさんにシャワーを浴びるように言う。
Kさんは下着を脱いでいる最中だった。Kさんは俺が出てくるのが早いと言う。ちゃんと洗った?とか。
正直に言うと俺は脱がしたかった。ちょっと残念な気がした。

話はそれるが俺は少しだけロリコンの気がある。タイプは「かわいいお姉さん」だ。
例を挙げると優香・小野真弓とかだ。石田ゆり子さんは結婚したいタイプと言うか、また違う。
近所にお姉さんとしていて欲しい。憧れと言うのかな。話を戻そう。

俺は歯を磨くことにした。本当は最後にしか磨かないのかも知れない。でもいい。
誰にでも最初はあるんだ。俺は間違ったことをしても恥ずかしくなかった。AVを見ながら歯を磨いた。
Kさんがシャワーから出てきた。俺は小をしたくなりトイレへ行った。
トイレから出てくるとKさんが歯磨きを終えようとしている所だった。
俺の歯磨きの痕を見てしただけかも知れない。「俺は洗ってくるよ。」と言って風呂場に入った。
すぐに出てKさんが居るべッドに座った。わかるだろうが俺には未知の世界だ。
Kさんにリードしてくれとあらかじめ言っていた。俺はこんなことも恥ずかしくない奴だ。
だけどKさんはきちんと出来なくてもいいから、俺にして欲しいと言った。
Kさんは大人だから、俺の「最初」は「男」としてリードさせてあげたかったのだろう。
今となってそれをうれしく思う。子供な俺には後になってそれがわかるんだ。

今思うともっといろんなことが出来たはずだと悔やんで仕方ない。

俺とKさんは布団にもぐり、キスをした。
そしてゆっくり左胸を揉む。相変わらずKさんの左乳首は立たなかった。
右を責めることにした。乳首は攻めない。ゆっくり揉んで俺の舌は耳に行く。
だんだんと乳輪・乳首と攻めていく。乳輪は小さかった。
胸を舐めた。吸って、舌を動かすと気持ちいいらしいと聞いたことがあったのでやってみた。
しかし、舌を速く動かすことは出来なかった。最初だから…と許して欲しい。
舌は首筋へ。5分も経ってないが手は秘所へやった。手は何処を触っているのかわからない。
俺はク○ト○スが最後までわからなかった。そこが一番気持ちイイという女性は多いらしいが…。
小さいとかではないと思う。俺がわからないだけなんだ。
俺は膣に指を出し入れした。というかこれが一番反応してくれて、俺がうれしかったんだ。
出来るだけ速く出し入れ、奥まで入れたりかき回したり、指を曲げていろんなとこを刺激した。
1本だった指も2本にした。が痛いそうなので止めた。
申し訳ないのは爪を切ってなかったことだ。もしかしたら、切れているかもしれない。
Kさんが痛いと言ったからには相当だったことと思う。

え?俺痛いの?当たり前か…
痛くてもいいよ。ネット上だけで、現実に俺と会わないだろうから暴露する。
よかったら何処が痛いか教えて欲しい。
本当の俺ならしないことでも、相手がKさんだからしていることもある。12歳差に甘えてるんだよ。
本当の俺がすることを痛いと言われたら仕方ないが。
読んでくれた人には最後まで読んで欲しい。理由があるんだ。
・・・続き書きに入る。

俺はKさんの秘所を舐めた。ク○ニをしたってことだ。
でも大したことは出来なかった。舐める・吸う・舌を入れる位だ。
正直に言うと、毛が邪魔だった。それと少ししょっぱかった。あんまりしたいことだとは思わない。
女性の方が見ていたらゴメン。でも「その人」が「その人」だから出来るんだ。
初めて10分位だろうか。俺は入れようとした。
最初はナマで入れてみた。そうしたかったんだ。でも俺はすぐに抜いたよ。
「コンドーム着けるからちょっと待って。」と俺は言った。
Kさんは「今日は安全日だからそのままでいいよ。」と言った。けれど俺は怖かったんだ。
「もしも…」という考えが頭をよぎった。しかし俺はこれも初めてだった。
根元まで入らない。ここでいいのか?それすらもわからない俺。これでやってみることにした。
Kさんに「入れるよ」ときいた。やさしく「うん…」って答えてくれた。
Kさんの腰の下に枕を置いた。それが楽だと友達に聞いていたからだ。
とりあえず俺は腰を振ってみた。でも速く振ると俺自身がKさんから出てしまうし、
ゆっくりだったら、気持ちよくない。

ちょっと話は飛ぶ。
だんだん感じが分かってきた。速く動かすことが出来るようになっていた。
でもKさんは濡れていなかったのだろう。ローションを使って欲しいと言われた。少しショックな俺。
俺は風呂場にローションを取りに行った。そして塗ってした。
余談だが、コンドームはだんだん俺自身の根元まで来ていた。(さっきは来なかったのに…
俺は初めてで下手だからか?遅漏なのか?コンドーム装着状態ならどうしても出なかった。
どうしようか…2人で迷った。俺は女性に騎乗位をしてほしいと思っていたんだ。3年間くらい。
そこでKさんに騎乗位をしてくれと頼んだ。Kさんはしてくれた。
Kさんがゆっくり動いてくれた。俺は下から突いてみた。
しかしここでまた問題が発生したんだ。痛いらしい。体重が全部かかる体位だ。
Kさんは俺自身が大きいからだと言う。どうなんだ?
ちなみにスペックは12、4?。○リ横幅3、7?周り11?。根元横幅4、5?周り14?だ。
指2本が入らないKさんが小さいと思うのだが…そんなことは実際には俺にはわからない

騎乗位は10回も上下してないだろう。Kさんが痛いと言うのですぐに止めた。それでも俺は嬉しかった。
痛がっているのもカワいかった。俺は少しS気があるのかも知れない。
正常位に戻った。コンドームを着けてだったら相変わらず気持ちよくなかった。
遂に俺ははずしてやることにした。3:1で緩く:奥まで。この割合で腰を振った。友達談だ。
奥まで突くとKさんは声を上げる。それが痛いのか、気持ちいいのかは俺には知る術は無かった。
着けないと気持ちよかった。中で出さないように外に出した。Kさんの上に出した。
俺はKさんの上に出した液体を拭いて一緒にシャワーを浴びた。入って40分ほど経っていた。

ここからが問題だ。
俺は自分勝手になっていた。自己中な俺が出たのかも知れない。ぃゃ、出たんだ。
もうすぐ1時間…最初俺は2時間居る予定だった。でももうHをしたくなかったんだ。
思っていたほど気持ちいいものではなかったよ。愛が無いからか?俺が最初で下手だからか?
それに俺はKさんに少し幻滅した。俺の理想とはかけ離れて過ぎていた。
俺は初めてする女の子は、処女かあまり経験してない子がいいと思っていた。
童貞らしいと思ってくれ。とにかく違ったんだ。俺が奥まで突くと声を出して俺の背中を摘む。
正直少し引いたよ。今考えれば映画館が一番楽しかった。

風呂を出て二人でベッドに座っていた。そんな俺はまたとんでもないことを言い出した。
初めてのHは思ったより気持ちよく無かった。Kさんとはもうあまり会わないかもしれない。
毎日メールをすると言っていたがそれも分からない。この3つかな・・・。
今考えると、Kさんは何もかも初めての俺に文句ひとつ言わずに付き合って、Hをしてくれた。
1日だが、Kさんはかなり俺に尽くしてくれた。そんな人に俺はひどいことを言ったんだ。
やっぱり俺はこんな奴なんだ。努力をしたといえるだろうか?してないと皆は言うだろう。
これが俺の書きたかったことだ。最後まで書かせてもらう。

Kさんは少し悲しそうに見えた。哀しいの方が正しいのかもしれない。
それでもKさんはこんな俺を許してくれた。というかそれでいいと言ってくれたんだ。
俺は将来は真面目に就職して、良い奥さんと幸せに暮らすはずだ、とか言ってくれた。
俺とKさんは1時間でホテルを出た。この話をしてサッサと出たよ。ホテル代は俺が出した。
それでも俺達は手をつないで駅へと歩いた・・・。会話はほとんどない。ここからは早いものだ。
駅からKさんの家の最寄り駅へ、駅前のタクシーで朝の待ち合わせ場所へ、と。
タクシー代はKさんが払ってくれた。
結果的には俺が都合のいいデートをしてKさんを捨てたんだ。ここからは俺の想像だ。
Kさんはやさしく言ってくれたが心は深く傷ついたと思う。俺を騙すようには見えなかったからだ。
簡単に書くと、Kさんは女性で僕を男として純粋に見ていたと思う。それを裏切った俺。
Kさんは家で泣いたかも知れない。ちなみに昨日・今日と、連絡はとってない。
俺はどうするべきなんだ?連絡くらいとって謝るのがいいのか?
少しの間、愛人になるのがいいのか?それともこのまま連絡をとらないのがいいのか・・・
 
    終わりです。皆さん有り難う御座いました。
    これを書きたいがために書きました。
    僕の問い掛けに答えてもらえたら嬉しいです。

高校時代の一つ上の先輩真弓

数年前に知り合いに花束をプレゼントする事になり、花屋に行って
いろいろな花を物色していたら、後ろから「233君?」と、声を掛けられた。
振り替えって見ると高校時代の一つ上の先輩だった。
「あ!久しぶりです。真弓さん(先輩)」
「どーしたの?」
「花束をプレゼントするから選びにね。」
「あらー?そんな良い人が?(笑)」
「ちゃいますよー!」
などと雑談しながら花を選びながら花束を作ってもらった。
そして会計の時に携帯の番号を書いた紙を渡し
「またゆっくり話しをしたいです。電話して下さい」と言い残し、その場を離れた。
数日後、仕事帰りに見慣れぬ番号が携帯に…
「もしかして?」
と、期待して出ると真弓さんだった。
「突然だけど今日空いてる?」
「空いてます!空いてなくても空いてます」
「ふふ。相変わらずね。」
「で?なんでしょ?」
「今日、ご飯の支度しなくて良いからご飯に付き合ってくれない?」との事。
真弓さんは主婦だが旦那さんと子供で出掛けたらしく自分一人のご飯を作るのが
面倒だと…。
もちろんOKし、店と時間を決めて集合する事に。

(ここから居酒屋での会話)
「久しぶりだねー、まだ乗って(バイク)るの?」
「乗ってますよー。」
「良いなー…うちの旦那も乗ってるけどいつも一人で走るから留守番ばっかりでね」
「免許取ったら?」
「そんなお金無いわよ!」
「んじゃ、後ろで良ければ乗る?」
「良いの?」
「真弓さんが嫌じゃなければ…っつーか乗って下さい」
「しょーがない乗ってやるか!」
などと雑談に花が咲いた。
俺は下戸だが真弓さんはイケる口なので酔っぱらううちに
「飲めない233はおこちゃまだー!」と小馬鹿にする
だいぶ飲んでるので
「帰りは送らせてやる!そして明日、店まで車を取りに来るのも頼む!」
と、かなり強きな態度だが旦那への不満からストレスが
たまっている様子なので逆に可哀想な気もした。
他の会話で盛り上がりもあって楽しく過ごせた
そしてそこそこの時間になり約束通り送るため、俺の車に乗せて走りだした。
車内でも会話が盛り上がり楽しく走行中、信号に引っ掛かると同時に会話も途切れちょっと気まずいと言うか
変なふいんき(ryになった…
真弓さんを見てみるとこっちをジッと見てるではありませんか。
「これはチャンス!」と

濃厚なキスをしたら真弓さんも舌を絡ませて来た。
信号が変わったので「ご…ごめんなさい」と謝ったら「ご馳走様は?」と言い
二人で爆笑した。

その日はそのまま送り俺も帰宅した。

それから数日後、仕事が休みの前日に
「明日、休みだからバイク乗る?」とメールしたら「乗る乗るー!」と、返事が来たので集合場所と時間を打ち合わせ就寝した。
翌日、集合場所に行くとすでに真弓さんは来ていて「ワクワクして寝られなかったわー」などと
可愛い事を言いながらはしゃいでいる
「じゃ、行こうか?」
「うん!でも、どうすれば良いの?」
と聞くので、座る位置、手や足の位置、走行中の注意事項を簡単に説明し出発した。
海や山や川など季節を感じられる場所を走り夕方になり帰る途中
夕日の見える丘に休憩していた。

「今日はありがとう。とても気持ち良かったわ。また誘ってよ?」
「良いけど、今度は俺が乗せてよ?」
「え?何に?車?」
「あ、いや何でも無い!」
「あ?!わかった!馬鹿!(笑)」
「俺だけ乗せたら不公平やん(笑)」
「そうねー…とでも言うと思ったか!」
と言いながら首を抱えて絞めて来たが…
その瞬間キスをされた。
しかも長く長くたっぷりと…
「これで許して…」
(許してってティムポがガチガチになってもーたのに…)
「う…うん…」
「さ、帰ろう。」
「うん」
と、気の効かぬ返事でその場を離れしばらく走ってたときに

真弓さんが(バイクで走ってる時)
「さっき、興奮した?」なんて聞いて来たから
「めちゃくちゃね!」
「うそ?」
「ホントだよ!ほれ!」と、言いながら真弓さんの手を激熱のティムポに当てた
「馬鹿!」と言うが構わず触らせた。
「この責任はどーすんの?」
「知らない馬鹿!」
なんて言いながらモミモミしている。(もちろん俺の手が離さないのもあるが)
「なんとかしてよー」
「駄目!」
の会話がしばらく続くが手はそのままだった。
「じゃ、帰るまでの間だけ触ってて!暗くなったから回りから見えないし」
「帰るまでだよ?」
と…約束

しかし、すぐ先の峠を越えるとホテルは1件のみ
それを越えると町中で真弓さんの車までかなり近い…
仕方ないが諦めて触ってくれてる感触だけを楽しんだ。
そして峠を越え、下りだす途中に
「トイレ…行きたいんだけど…」
「ちょうどすぐ先にあるから寄るね」
と言い峠の途中のパーキングのトイレ(狭く、暗く、汚い)に寄った。
「ちょっと待ってて」と言いながら小走りでトイレに駆け込む真弓さん。
が、しかしすぐに戻ってきて
「怖いから一緒に来て」
「でも…」「良いから!暗くて怖いの!」と、女子トイレの中へと…

先に個室に入る真弓さん。
「じゃ、ここで耳塞いでるからね」とドアの外で言うと
「駄目!怖い!来て!」と手を取り中へ連れ込まれる。
「だけど…」
「だから目隠しさせて、手は耳を塞いでね!で、何かしゃべってて!」
と、言いながらハンカチで目隠しをされ、自主的に耳を塞いで今日走ったルートの説明を始めた。
しばらくし「もう、良い?良いなら頭を軽く叩いて下さいね。」と聞いても返事が無いので、まだだろうと思った時、
真弓さんがビンビンのティムポを触り始めた
慌てて目隠しを取り「え?」と呟くと
「恥ずかしいから見ちゃだめ!」

と、言いながらチャックを下ろしティムポを出しむしゃぶりついてきた。
口の粘膜がほどよく暖かく唾液でヌルヌルなのでディープスロートするとマムコに入れているようだった。
「あぁっ…ま…真弓さん!」「ング…ング…ジュルジュルチュパチュパ」と、音をたてて美味しそうにしゃぶってくれる
「あ!だめ!イキそう!」「だぁ?め!イッちゃ駄目!」と、スロートを止める
「イカせてー!」「だぁ?め!フフ…」と、上目使いで立ち上がるとなんと!
下半身が露になっていた。
(さっきずいぶん長く返事が無かったと思ったら脱いでたのか…)

しかもしきりに「見ちゃだめ」ってのはこれだったから…
と、気が付いた。
真弓さんはなにかが弾けたようにディープキスしながらティムポを刺激し
俺の手を自分のあそこに誘導してきた…
「貴方がいけないのよ…ずっと触らせるから…責任取りなさい」と両手で頭をおさえ
雌の匂いがするマムコを舐めさせられた。
「ン…クッ…ハァハァ…」(ピチャピチャ…)
「もっと…もっと…あぁ?い?!欲しい!責任取りなさい!」「はい。」
「あ?!良い?!気持ち良い?!めちゃくちゃにしてー!」
「めちゃくちゃにして良いの?!」「してしてー!」
「そうか…じゃあ質問に答えろ」「う…うん…」
「ホントはティムポ触れて嬉しかったんだろ?」「は…はい…」
「旦那とはしないのか?」「も…もうすぐ離婚するの…もう何年もしてなくて…欲求不満だったの…」
そのまま、Cカップ(推定)を揉みながら立ちバックで質問攻めにして
返答を嫌がると「じゃあ抜くよ?」と言うと「抜かないで!お願いします。答えます」と懇願してくる。
しばらく堪能したあと「イクイク?」と真弓さんがイッたと
同時に俺も中出しした…
後処理し、服を着てトイレから出た時、真弓さんは恥ずかしそうに
「責任取れたかな?」と聞いて来たので
「まだまだ!」
「えっち!私の責任も取ってもらわないとね!」と言いながら優しくキスしてくれた…

携帯からなので改行が下手だったりするかもしれませんが
どうかご了承下さい

はまった男  5

はまった男  4


王のことは忘れようと思っていても、王の写真、手紙、ハンカチ、アルバムなどが、忘れようとする心を邪魔する。

忘れようと思いながらも、王の写真は、必ず見ている。

僕は、机に写真を置いたまま、会社で寝た。

(前にも書きましたが家と会社は、隣です。僕は会社で寝泊まるする方が多いです。(^^)/)

次の日、社員達が、「社長の大連の彼女って、香港のカラオケの女だったんですね。」と言ってきた。

写真を見られた。でも、今更バレたって関係ない。

僕  「そうだよ、ウソついてたんだよ。もう彼女とは別れたから、その写真捨ててきて。」

社員 「そうなんですか?思い出として、取っておきましょうよ。大連で、散々僕達に自慢していた彼女じゃないですか。」

そうだ、自慢したくなるような、可愛い、可愛い女の子だった!

僕は、仕事に手がつかない。

このままでは、僕はおかしくなる。どうしたら、いいのか?

遠距離恋愛をして失恋した男達は、みんなこんなに苦しむのだろうか???

10月16日、S・K社長から、電話がくる。

23日から、大連に行くそうだ。

僕は、一緒に行きたいといった。

少しは気分転換になるかも知れない。しかし、社員達は文句を言ってきた。

当然だ。この間、香港から、帰ってきたばかりなのに。

僕は、今回はS・K社長と、仕事で大連に行くと、言って、社員達を説得したが社員達は、S・K社長と一緒なんて、余計に怪しい、どうせ女遊びをするだけだ!と言っている。

S・K社長は、信用度ゼロだ。結構立派な人なのだが・・・・・。

僕は、1週間休みを取った。

これにも社員達は、大ブーイングだった。

休みが長すぎる!どうせ、大連には仕事など無いくせに!!と言っている。

文句があるなら、お前ら、やめちまえ!と言い返した。

しかし、冷静になって考えてみたら、王は、もう大連にはいない。

今更、大連に行っても、しかたないのは、わかっているのだが・・・・・・。

僕と、S・K社長は23日、大連に飛び立った。

今思えば、この行動は大正解だ!!

僕とS・K社長は、今回は南山ホテルにした。静かで、良いホテルだ。

S・K社長は、早速、新しい女をホテルまで呼んでいる。李さんのほうが遙かに美人だ。

この人は、どうして女をコロコロ変えるのだろうか?

僕は、大連に着いたことをS君に知らせた。

S君、李さんには、通訳で散々お世話になった。この二人には、今でも、中国に着いたら、会えなくても、必ず電話をしている。

僕  「あ、S君?今、大連にいるんだ。用は無いけど、一応電話だけしておこうと思って・・・・。」

S君 「そうですか、大連にいるのですか・・・。北京には、来る用事は無いのですか?」

僕  「北京かァ。S君には会いたいな。お礼もしたいし。でも、今回はS・K社長も一緒だからなあ。そういえば、S・K社長がS君にお願いをして口説いた女ってあまり可愛くないね・・・。」

S君 「僕が通訳した女の子は、北京にいますよ。そのコではないと思いますが・・・。」

S・K社長は、ホントに女好きだ。大連に北京、まったくしょうがないな。

僕  「そういえば、王は今北京にいるんだよね、元気かな?」

S君 「・・・・・・・・・」

僕  「あれから、王から連絡あった?もし、連絡あったら、よろしく伝えておいて。」

S君 「あの・・・・・・」

僕  「何?どうしたの?」

S君 「いえ、なんでもないです・・・・・。」

僕  「どうしたの?一度言いかけたんだから、話してよ。」

S君 「あの、王さんから、Tさんに連絡は無いのですか?」

僕  「あるわけ無いじゃん。王は、電話番号変わっちゃったし、引っ越しちゃったし。僕達は、もう終わったんだよ。」

S君 「でも、王さんは、Tさんのことを、まだ愛していると思います。」

僕  「そんなわけないよ、電話来ないし・・・・。」

S君 「それは、Tさんが、王さんに冷たくしたから、電話をかけられないんですよ。」

僕  「だって、ほかに男がいるんだから、しょうがないよ。
その男とうまくいっていれば、いいんだけど・・・。」

S君 「その男は、本当に王さんの彼氏ですかね?Tさんは、その男の存在をどうやって知ったのですか?」

僕  「どうしたの?今更、関係ないじゃん。僕と王は、もう終わったんだから。」

S君 「ちょっと気になって。その男を、どうして知ったのですか?教えてもらえませんか?」

僕は、香港で食事をしていたときの会話、香港のラマダホテルでの会話を話した。

上海の元彼氏のことを、知っているS君に話すのは、少し恥ずかしかったのだが。

僕  「・・・・・と言うわけで、王には、福建省にも、彼氏がいたんだよ。」

S君 「Tさん、それは、とんでもない勘違いですよ。勉強不足です。やっとわかりました。」

僕  「何がわかったの?」

S君 「どうして、香港のラマダホテルでの会話を、教えてくれなかったんですか?どうして、王さんのウソを、教えてくれなかったのですか?」

僕  「だって、弟なんていないのに、弟と話していたなんてウソ、恥ずかしくて・・。」

S君 「王さんは、まだ日本語が上手くないんですよ!Tさんも勉強するべきです!」

僕  「意味がわかんないよ。」

S君 「Tさん、今回は、仕事で大連に来ているのですか?それとも遊びですか?」

僕  「S・K社長と一緒に来てるんだよ?遊びに決まっているよ。」

S君 「王さんのこと、まだ愛していますか?逢いたいですか?」

僕  「そりゃあ・・・・逢いたいよ、今すぐにでも逢いたい・・・。」

S君 「一昨日、僕は王さんと会いました。」

僕  「え?!!王にあったの?!!どこで?!!」

S君 「北京のKTVです。王からは、Tさんには言わないでくれ、内緒にしてくれと言われたのですが・・・・。」

僕  「・・・・・・・・・」

S君 「遊びだったら、大連にいる必要はないですよね?北京に来られませんか?」

僕  「・・・・・今日行く。すぐに行く。」

S君は、夜のガイドも、やっている。

毎日のように、夜のガイドを頼まれている・・・・。

20時30分、北京に到着した。大連から、約1時間、近いもんだ。

S君と再会の握手を交わし、タクシーに乗り込む。

僕  「王がKTVで、働いているのは、本当なの?」

S君 「働いていると言っても、今月終わりまでの、何日間かですよ。」

僕  「そう・・・。お客に、持ち帰りとか、されてるのかな・・・・・。」

S君 「それはないです、大丈夫ですよ、安心して下さい。」

S君は僕を安心させるように、にこやかに言う。

僕  「どうして大丈夫なの?わからないよ。持ち帰りされているかも知れない。」

S君 「大丈夫です。そこのKTVは、お持ち帰りのコは、黒いスカーフをしているんです。王さんは、スカーフをしていませんでした。福建省に帰る間の、軽いアルバイトみたいなもんですよ。」

S君は、北京の夜の世界に詳しい。僕は少し安心した。

僕  「S君が言っていた、とんでもない勘違いって、何のこと?」

S君 「王さんが言った、おとうと、と言うのは彼氏じゃないです。間違い有りません。」

僕  「どうして、そんなことわかるの?」

S君 「年下のいとこ、年下の知人のことを、おとうと、と言ったと思います。王さんはまだ、日本語が下手なので、うまく説明出来なかったんでしょう。だから、おとうと、おとうと、と言ったんだと思います。」

僕  「・・・・・・・・・」

S君 「王さんに、直接聞けば、わかることです。」

僕  「王に聞かなくても、その男の携帯番号を知っている・・・・。」

王の携帯の発信履歴から、男の番号をメモリーしてある。

S君 「それなら、話は早い。僕が電話をするので、番号を教えて下さい。」

僕は、番号を読み上げた。S君が電話をし、流暢な中国語で話す。

僕は、緊張しながら、S君のことを見ていた。

話し終わり電話を切る。

S君 「やはり、思った通りです。彼は恋人ではなく、王さんのいとこです。Tさんのことも、知っていました。「お姉ちゃんの恋人でしょ?」と言っていましたよ。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「彼は、誕生日が10月3日だそうです。」

僕の誕生日の1日前だ。

だから、王は、誕生日プレゼントを買った、と言っていたのか・・・・。

僕は、バカだ!香港で、王を無理矢理食事に誘い、イヤな思いをさせた挙げ句勝手に、いとこを恋人と勘違いをし、王に冷たくした。傷つけた。

王は、悲しかっただろう、辛かっただろう。

謝って許してくれるだろうか?

僕  「王は、僕のこと、許してくれるかな・・・・。」

S君 「大丈夫ですよ、王さんは、まだTさんのことを愛しています。」

僕  「どうしてわかるの?もう、嫌いかも知れない。あんなヒドイことをして。」

S君 「一昨日、日本人のガイドをして、KTVで、王さんと会いました。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「王さんは、僕の顔を見るなり、驚いて、走って部屋から、出て行きました。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「僕は、「今、部屋から出て行った女の子を呼んで!」と言い、王さんが僕の隣に着きました。王さんは「Tさんには、絶対に内緒にして下さい!お願いです!」と何度も言いました。Tさんには、知られたくなかったのでしょう。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「ガイドをした、日本人が、「あなたは、恋人いるの?」と王さんに聞いたらハッキリと、「わたしは日本に恋人がいます。わたしのことを、とても愛してくれています。」と答えました。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「ガイドした日本人が、「なかなか逢えなくて、寂しいでしょ?」と言ったら、「今、彼は忙しくて、なかなか逢えませんが、お互い愛し合っているので寂しくありません。」と言ってました。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「だから、大丈夫です。王さんはTさんのことを、まだ愛しています。」

僕  「・・・・・・・・・王は、今、どこにいるの?」

S君 「おばさんの家にいます。さっき、僕は王さんに、ウソを付きました。「王さんが引っ越したので、住所がわからないから、僕の会社に、Tさんから、手紙が来ました。Tさんが、王さん宛に書いたものです。夜、おばさんの家に、持って行きたいのですが、いいですか?」と聞いたら、「持ってきて下さい、わたし見たいです!」と言っていました。」

僕  「王は・・・・可愛いね・・・・・。」

S君 「とても可愛い女の子です。Tさんを連れて行けば、ビックリしますよ!喜びますよ!もうすぐ、おばさんの家です!」

S君って、どこまで良い奴なんだろう。

王のおばさんの家に、着いた。

僕はドキドキしながら、階段を上った。

王のおばさんの、家の前に着いた。S君が扉をノックする。

僕は、階段の陰に隠れていた。王は驚くかな?喜んでくれるかな?

扉が開く音がして、王の声が聞こえる。

懐かしい、すぐそこに王がいる。

S君と王が話している。早く飛び出して、王に逢いたい!抱きしめたい!

S君が、僕のことを呼ぶ。僕は、努めて冷静に、王の前に姿を現した。

王の、驚いた顔が、目に入いる。少しの間、お互い見つめ合ったままだ。

僕 「逢いたかった・・・・」

この言葉を言い終わる前に、王は僕を睨み、力一杯突き飛ばした。

王の、思いがけない行動に、僕はよろけて床に手を着いた。

S君は、唖然としている。

僕は、立ち上がり、呆然と王を見つめた。

王は扉を閉める。

S君は、扉の中だ。僕1人だけ、家の外に置き去りだ。

王は、S君に怒鳴り声をあげている。

S君も、いつもより激しい口調で話している。何を話しているんだ?王の口調は、明らかに怒っている。やはり、怒っていたのか。

当然だ、僕は王にひどいことをした。王を苦しめた。

とにかく、話だけでも聞いてもらいたい。王に、謝りたい!

王の泣き声が聞こえた。泣きながら、S君に怒鳴っている。

僕は、扉を叩き、中にいるS君に

僕  「S君、聞こえる?王は何て言っているの?」

S君 「いや、その・・・王さんは、興奮していて、その・・・・。」

僕  「ハッキリ言って。王は何て言っているの?」

S君 「いや、なんというか・・・帰ってくれと言っています・・・顔も見たくないと・・・・」

僕  「そうか・・・・・・。」

S君 「しばらくすれば、落ち着くとは思うのですが・・・・。」

あれだけ傷つけたのだから、王の気持ちは、よくわかる。

一方的に勘違いをし、一方的に別れようと言った。

王の言い分を、聞こうともしなかった。

王が、必死になって訴えていたのに、僕は耳も傾けなかった。

顔も見たくない、か・・・・。そう言われて当然だ・・・・。

再会の喜びは、王には無かった。

僕は、王にとって憎しみの対象だ。

僕は、とにかく話だけでも聞いてもらおう、とにかく謝ろう、そう思い

僕  「王、聞こえる?本当にゴメン、話だけでも聞いて。S君、扉越しに通訳してくれ。」

S君 「わかりました。」

王の返事は無い。

僕 「僕は、大変な勘違いをしていた。王が電話で話していた相手を勝手に恋人だと思っていた。本当にに申し訳ない。」

王 「・・・・・・・・・・」

僕 「言い訳になるけど、王は最初、「お母さんと話していた。」と言ったでしょ?僕は、その言葉を聞いて、またウソを吐いている!と思った。」

王 「・・・・・・・・・・」

僕 「その後に、「おとうと、と話していた」って言ったでしょ?でも、王は一人っ子、弟はいない。だから僕はまたウソを吐いた!恋人と話していたんだ!と勘違いをした。」

王 「・・・・・・・・・・」

僕 「日本では、年下のいとこや、仲のいい年下の知人を、おとうと、とは言わない。でも、中国では言うみたいだね。僕は、中国のことを知らなすぎた。勉強不足だった。」

王 「・・・・・・・・・・」

僕 「王のことが好きだから、余計に怒りすぎた。好きじゃない女だったら僕は怒りはしない。日本に帰ってからも、王に逢いたくて、逢いたくて仕方なかった。」

王 「・・・・・・・・・・」

僕 「王の些細なウソと、僕が王のことを信じられなかったから、こんな結果になったけど僕は、まだお互い愛し合っていると、信じている。王、扉を開けて。王の顔が見たい。」

王 「・・・・・・・・・・」

扉は開かない。

僕 「僕が馬鹿だった。王のことを苦しめた。でも、王もまだ僕のことを愛しているでしょ?」

やっと、王の言葉が聞こえ始めたのだが・・・・

王 「・・・・・あなた、おかしい。」

僕 「え・・・・?」

王 「わたしは、あなたのことは好きでもないし、愛してもいない!」

僕 「・・・・・・・・・・」

王 「わたしは、もう恋人がいる!日本人の恋人が!だからあなたは、帰って!」

僕 「・・・・どうしてそんなウソを吐くの?」

王 「ウソじゃない!日本人の恋人が出来たの!早く帰って!!」

僕 「・・・・じゃあ、その人の名前を言ってみて。」

王 「・・・・・・・・・・」

僕以外の名前を、言えるわけが無い。王は日本人の名前など知らない。

僕 「ウソは吐かないで。王の顔が見たいんだ。扉を開けて。」

しばらく沈黙が続いた。

僕はタクシーの中で、S君から、王がまだ僕のことを愛している、と聞いた。

だから、元の仲に戻れるのは、簡単だと思ったのだが・・・・。

王 「あなた、わたしのこと、まだ愛しているの?」

僕 「もちろん、愛しているよ。」

王 「・・・・・・わたし、もう騙されたくない。」
 
僕 「・・・・・・・・・・」

また、沈黙が続く・・・。

しばらくして、扉が開いた。
王は、黙ったまま僕のほうを見つめている。

王 「・・・・あなたは、私に逢いに来てくれたの?」

僕 「・・・・当たり前でしょ?」

王 「そう・・・・・ありがとう。・・・・・。」

王の目に涙が浮かぶ。声を詰まらせた。

王 「・・・・・あなた、私のことをいつも心配してくれた。」

僕 「・・・・・・・・・・」

王 「・・・・・いつも遠くから逢いに来てくれて。」

僕 「・・・・・・・・・・」

王 「・・・・・お正月、逢いに来てくれたとき、感動した。この人はウソを吐かない、信じられる、わたしはそう信じていた・・・・。」

僕 「・・・・・・・・・・」

王 「・・・・・あなたの勘違いは、本当かもしれない。私に逢いに来てくれたのも本当かもしれない・・・・・。」

僕 「・・・・・・・・・・」

王 「でも・・・・・・・・」

僕 「・・・・・・・・!」

王の大きい瞳から、涙がこぼれ始めた。

王は、怒って泣くときは、声を上げるが、心の底から悲しいときは、声を上げずに、涙だけがこぼれる。

僕は、ダメか・・・・、と半ば諦めた。

王は、声を詰まらせながら、苦しそうに
王 「・・・あなたのことを、もう信じることはできない。」

僕 「・・・・・」

王 「・・・あなたとわたしは、こうなってしまった以上、仕方ないでしょう?」

僕 「・・・・・」

王 「・・・・・」

僕と王は見つめあったままだ。

王は黙ったまま、涙だけが落ちている。

上海の元恋人と、別れた時と同じだ。

今度は僕が捨てられる番だ・・・・・。

しばらく、3人とも黙っていた。僕は言葉が出ない。
王は涙が止まらない。

S君はチラッと王を見て

S君 「王さんは、今パニックになっています。少し考える時間をあげましょう。」

僕  「王とは・・・もうダメみたいだね・・・・。」

S君 「とにかく、王さんに時間をあげましょう。」

僕  「でも、もう二度と逢えなくなっちゃうかも・・・・・。」

S君 「大丈夫ですよ、心配ないです。」

どこが大丈夫なんだ?

僕は、もう捨てられる寸前じゃないか!

気が気でない。

S君が話しかける。

S君 「Tさん、行きましょう。」

僕は、少しでも王と話したくて

僕 「・・・・・もう、僕のことは好きじゃない?」

王 「・・・・・・・・」

返事は無い。

僕 「僕は何日間か中国にいる。北京にいるか、わからないけど、僕に逢いたくなったら、電話をして。」

王 「もう、電話番号忘れた・・・。」

僕 「・・また、ウソを吐く。あんなにたくさん、僕に電話をくれたでしょ?ちゃんと覚えているでしょ?僕は、前の王の番号覚えているよ。」

王 「・・・・・・・・・・」

そういえば、今の王の番号は知らない。後でS君に教えてもらわないと。

僕はバックからお金を取り出し、

僕 「これ、少ないけど使って。」 

お金を渡すのも、最後になるのかな・・・・。

王 「・・・・・いらない。もう大丈夫。」

僕 「約束は約束だよ。」

僕は無理やり渡した。

S君 「Tさん、行きましょう。」

王  「どこに行くの?泊まるところはあるの?」

S君 「知っているホテルを予約してあります。心配しないで下さい。」

王  「そう・・・・どこのホテル?」

S君 「京広新世界飯店です。」

王  「すぐ、そこのホテル・・・・・。」

王は、少し穏やかな表情になった。

本当は、ホテルの予約など、まだしていない。

どうやらS君は、ウソを吐いて、おばさんの家から近くのホテルを言ったようだ。

僕とS君は、おばさんの家を離れホテルに向かった。

京広新世界飯店は高い建物で立派そうに見えるが部屋は狭かった。

これが5つ星ホテル?と感じるほど。

荷物を置き、食事をすることにした。

食欲は無かったが、S君が、安くて美味しい北京ダックの店に案内してくれた。

そういえば僕は、本場の北京ダックを食べるのは、初めてだ。

王が一緒なら、美味しさが何倍にもなるのに・・・・。

僕はS君に話しかける。

僕  「S君、さっき「大丈夫、心配ない」って言ってたけど、どうして?」

S君 「中国の女性は、面子を重んじます。王さんは面子を潰されたことが許せなかったのでしょう。冷静になれば、気持ちは変わりますよ。」

僕  「そうなの?あんなに怒っていたのに?僕を突き飛ばしたんだよ?」あんなに泣いてたんだよ?気持ちが変わるかな??」

急にS君が笑い始めた。

僕 「どうしたの?何で笑っているの?」

S君「あ、すみません・・・・・。」 まだ笑っている。

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「・・・・王さんの、小さな体でTさんが倒れるものなんだなって。」

僕の顔が赤くなる。

S君 「王さんは、小さいのに、すごいパワーですね。」

僕  「あれは、いきなりだったから・・・。」

S君 「王さんは、Tさんだから突き飛ばしたんですよ。そこまで出来る仲はそうはいません。」 

まだ笑っている・・・・。

僕  「それって、褒めてるの?馬鹿にしてるの?」

S君 「いや、すみません。とにかく、ホテルの名前を言ったとき、王さんはホッとしていました。Tさんのことが心配だし、近くのホテルだから安心したのでしょう。」 

僕  「僕もそう思った。これからどうしよう、どうしたら王、許してくれるな?」

S君 「そうですね、少し様子を見ましょう。王さんはTさんを愛しています。間違いありません。ただ、面子が・・。素直になってくれるといいんですが。」 

僕  「様子を見るって言っても、どの位、様子を見ればいいの?なんか、S君のほうが、王のこと詳しいみたい・・・。」

S君 「いえ、そんなことないですよ。」

あわてて言う。

S君 「そういえば、広州のおみやげのガラス細工、まだ貰ってないですね。王さん、今持っているんですかね?」

僕  「どうなんだろ?」

S君 「聞いてみましょうか?」

僕が頷くと、S君は電話をかけた。話し終わり、

S君 「福建省に、ほかの荷物と一緒に、送ってしまったようです。今は持っていないと・・・。」

僕  「そう・・・。」

S君 「もし、王さんが持っていたら、会う口実になったのですが。」

僕  「そうだね。残念だなあ。」

S君 「Tさんは、逢いたがっているから、王さんが逢いたくなったら、連絡を下さい、と言っておきました。とにかく、王さんからの連絡を待ちましょう。」

はたして、連絡が来るのだろうか?

本場北京ダックの味が、わからないまま、僕は食事を終えた。

10月24日、S・K社長から、早く大連に戻って来いと、電話がある。
しかし、僕は今、大連に用は無い。

王の連絡待ちは、ツライ。こっちからは連絡できないなんて。
北京まで来て、すぐ近くに王がいるのに、なんで逢えないんだ?

S君も自分の仕事があるから、僕にばかり、構っていられない。

仕方ないので、昼間は1人で観光に行った。

つまらないなあ。

夜、S君が気を遣って、北京のKTVに案内してくれた。

北京は、とにかく中式KTVが多い。S君のKTV巡りは、女の子を見て、気に入った子がいれば、店で飲む、というやり方なので、気に入った子がいなければ、すぐ店を出て、お金もかからない。

僕1人だけだったら、いったい幾ら取られていただろう?

チップ100元の所から、300元の所まで、15件くらい廻ったが僕は、気に入った子がいなかった。一店に80人位女の子がいたので1000人以上見たのだが。

レベルは大連より、断然、可愛い子が多い。

僕も王がいなかったら、ほとんどの女の子を、気に入ると思うのだが・・。

S君が言った。

S君 「じゃあ、とっておきの所に行きましょう。政府の人間が利用する高級KTVです。中国全土から、可愛い子が集まるので、絶対に気に入る子がいます。」

その店は、確かに店の造り、女の子、値段、どれも大連では味わえないほどの高級KTVで、部屋代だけで3000元以上する。

女の子のチップが400元で、給仕の女の子、ママのチップも400元だ。合計で、ものすごい値段になった。
(ちなみに、お持ちは3000元からだそうです。高い!)
(唸るような美女揃いですよ!機会が有ったら、行ってみてください!)

今思えば、こんな高い飲み代を使うなら、王にあげたほうが、よっぽど良かった。

確かに美女揃いだが、王に比べたら、みんなカボチャに見える。一応、指名はしたがあまり話は、盛り上がらなかった。

店を出て、ホテルに戻る。

S君 「Tさんは、王さん以外の女の子は、目に入らないみたいですね。」

僕  「そうなんだよ。なんで、あいつはあんなに可愛いんだろう?」

僕は、意味不明なことを口にした。

今日、連絡が無かったな・・・。

10月25日の昼、S君の携帯に、王から連絡が入った。

僕の携帯が鳴る。

S君 「Tさん、喜んでください!王さんは、今日、福州に帰るそうです。Tさんによろしく伝えて欲しい、と言っていました。」

僕  「何?それ。僕が、どうして喜ぶの??かえって、悲しいじゃない。」

S君 「王さんが、もし時間があったら、来年のお正月も福建省に遊びに来てください、みんなで楽しく過ごしましょう、と言っていましたよ!」

僕  「ホントに!?」 僕は急に明るくなった。

S君 「早く、広州のおみやげも渡したいです、と言っていました。」

僕  「・・・・何時の飛行機だろう。空港まで行きたいな。逢いたい。」

S君 「18時50分発です。まだ、時間はあるので、聞いてみましょう。ちょっと待っていてください。」

しばらくして

S君 「空港に15時に来て欲しいそうです。「Tさん、わたしのこと怒っていませんか?」と聞いてきたので、王さんに逢いたくて、苦しんでいる、と言ったら「わたしの気持ちが、わかってくれましたか?わたしも苦しみました。」 と言っていました。王さんは、やはりTさんに逢いたいんですよ!」

僕  「素直じゃないね。でも、お互い様かな・・・。」

空港で見た王は、少しよそよそしかったが、次に逢うときは、以前の仲に戻れるだろう。

お正月、逢いに来てください、S君も良かったら一緒に来てください、と言っている。

僕は、きっとお正月まで待てない、もっと早く、逢いに行く!と言った。

王は、笑っている。

王は、僕に謝ってきた。

僕も謝った。

これからは、お互い信じあいましょう、と約束をして王は福建省の福州に飛び立った。

いつもは、王が空港まで、見送りに来てくれたが、今回は逆だ。

空港での別れは、どちらも辛いものだ・・・。

夜、王から電話が来た。僕の携帯電話に、王から電話が来るのは、久しぶりだ。
福州空港に着き、「これから実家に向かう、あなたに早く逢いたい」と言っている。

僕だって早く逢いたい。北京に来たのに、王に逢えた時間は2、3時間くらいか?

僕は、近いうちに、必ず逢いに行く!と言って、電話を切った。

さっきまで、近くにいたのに、王が素直じゃないから、まったく・・・・。

しかし、暇だ。王に逢いに来たのに、王はいない。KTVに行く気は起きない。

S君はガイドの仕事で、忙しい。僕はあまりにも暇なので、李さんに電話をした。

李 「ウェイ?」

僕 「あ、李さん?Tだけど」」

李 「こんな時間にどうしたの?」

僕 「ごめんね、今、1人で暇でさあ・・・。」

僕は、簡単に今までのことを話した。李さんが呆れている。

李 「Tさん、よっぽど王さんのことが、好きなんだね。」

僕 「そうだよ、王に、はまっているんだ。早く逢いたいよ。」

李 「じゃあ、福建省まで、逢いに行けばいいじゃない。どうせ暇なんだから。」

僕 「・・・・・・・・・・」

李 「せっかく中国に来ているんだから。」

僕 「・・・・・そうか!僕が福州に逢いに行けばいいんだ!簡単なことだ!」

李 「私は彼氏に会いに香港に行くから、一緒に行ってあげてもいいよ。」

僕 「ホントに?いつ、来れるの?」

李 「いつでもいいよ。私も暇だから。」

僕 「僕は、早く逢いたい。明後日とかでもいい?」

李 「ずいぶん急だね。べつにいいよ。」 李さんが呆れながら言う。

僕 「福州から、香港まで、どの位時間かかるの?」

李 「福州から深センまで、たぶん、1時間かかんないよ。」

僕 「近いね、じゃあ、福州空港で待ち合わせしよう。本当に来てくれるの?」

李 「旅費、ホテル代は、全部Tさんが持ってよ。通訳代も頂戴ね。」

なんか高くつきそうだ。でも前回、福建省に行ったとき言葉が通じなくて大変だった。

僕 「それでいいよ。また後で電話する。」僕は電話を切った。

でも、李さんから、彼氏に逢いに行くときもあるんだ。何か意外だ。

S君が、ガイドの仕事が終わり、僕の部屋に来た。

僕は、明日、王に福州に逢いに行くと言った。

S君 「福州と、広州は、近いですね。僕も一緒に行きましょうか?」

僕  「広州に近いって、何か関係があるの?」

S君 「広州に知人がいるんですけど、彼の会社の仕事もやっているんですよ。」
(この、広州の人は、結構有名です。知っている人もいるのでは?)

僕  「じゃあ、S君一緒に来てよ。李さんより、S君のほうがいいな。」

S君 「いいですよ、じゃあ、李さんは、断ってください。」

僕は、明日電話をすればいいと思っていたのだが・・・・。

10月26日の朝、僕は李さんに電話をしたが、つながらない。

昼にもう一度かけてみよう。僕は1人寂しく、朝食をとった。

昼過ぎ、李さんから、電話が来た。
李 「航空券、1210元だった。後でちゃんと頂戴ね。」

僕 「・・・・・・・・・・」

李 「もしもし?聞こえてる?」

僕 「・・・・・聞こえてる。何時に福州に着くの?」

李 「午前の11時10分。出発は7時50分。」

僕 「早すぎる!!なんで、そんな飛行機を選んだの!?」

李 「こっちのほうが安かったのよ。安いほうがTさんいいでしょ?」

僕 「それはそうだけど・・・・。」

李さん、気を使ってくれたみたいだ。贅沢好きな李さんが。

しかしまいったな。

S君が一緒に行ってくれるから、李さんは断ろうと思っていたのに。

でも、今更、断れない。かといって、S君を断るのもなあ。どうしよう・・・。

10月27日の朝、僕とS君は、北京空港にいた。考えた末、S君、李さんと3人で王の家に行くことに決めた。人数が多いほうが、王も喜ぶだろう。

お金は、ずいぶんかかるなあ。日本に帰ったら、仕事頑張って、稼がないと!

S君 「李さんという方は、どのような女性ですか?」

僕  「美人で、いい人なんだけど、気が強い。。」

S君は、李さんと電話で話したことはあるが、会うのは初めてだ。

S君 「そういえば、王さんには、今日行くことを、伝えてあるのですか?」

僕  「いや、言っていない。」

S君 「え???言っていない??」

僕  「そうだよ。だって、「来ないで!」、なんて言われたらイヤじゃない。だから何も伝えないで、王の家に行く。」

S君は呆れながら

S君 「そんなことして、もし王さんに逢えなかったら、どうするんですか?」

僕  「それもそうだなあ。じゃあ、王が福州にいることだけでも、確認しよう。」

S君 「わかりました、電話してみます。」

僕  「僕達が、今日行くって言っちゃ駄目だよ。」

S君が王に電話する。僕も話したかったが、我慢した。

S君 「王さんは、友達の親がやっているお店で、今日から働くそうです。」

僕  「何のお店だろう?まさか、KTVじゃないだろうね?」

S君 「それは無いですよ。服の店と言っていました。」

王は勝利広場でも、服を売っていた。それにしても、一昨日の夜、実家に帰ってもう、働くのか。何日間かは、休むのかと思ったのだが、結構、真面目なんだな。

僕とS君は、福州に飛び立った。僕は今年の2月(もう去年になりました)以来福州に行くのは、2度目だ。王と知り合ってから、中国のいろいろな所に行く。

海南航空なんて、聞いたことも無い会社の飛行機だったが、11時20分、ほぼ定刻どおり、無事福州に到着した。

今回は、今までで、一番安心できる旅になりそうだ。

何と言っても、S君、李さん、二人の頼りになる通訳がいる。

李さんのほうが、早く着いている筈だ。僕とS君は、李さんを探した。

李さんを見つけ、S君を紹介した。S君は、中国語で挨拶する。

李  「あなた、本当に日本人なの?すごく中国語上手い。」

僕  「ちょっと、日本語で話してよ。僕がわからない。」

S君は日本語で話す。

S君 「有難う御座います。李さんも、日本語が上手いと聞いています。李さんは、すごい美人ですね。」

僕  「そうかな?王のほうが、可愛いよ。」

S君が笑う。

S君 「まあ、Tさんにとっては、そうですが・・・。」

李  「どうする?食事でもしていく?」

僕  「王に早く逢いたいから、食事は王の家に着いてからにしよう。」

李  「機内食、ほとんど食べなかった。私、お腹空いている。」

僕  「我慢してよ。タクシーで4時間、かからないから。」

S君 「え?そんなに遠いんですか?」

李  「王さんも素直じゃないね。Tさん、これから苦労するな。」

僕  「王が素直じゃなかったのは、僕のせいなんだ。王は悪くないよ。」

S君 「面子を潰したのは、確かに悪かったと思いますが・・・・。」

李  「だって、王さんが素直だったら、わざわざ福州まで来なくても北京で逢っていれば、よかったじゃない。」

僕  「それは、王を悲しませた罰だよ。王は僕を許してくれた。それだけで満足だよ。」

李さんが呆れた顔をしている。

とりあえずタクシーに乗り、王の家に向かった。

舗装された道とガタガタ道が、交互に現れる。2月、来た時と一緒だ。

S君が、中国語で李さんに話しかける。李さんは、なぜか日本語で答える。

S君の中国語に対抗しているのかな?このへんは李さんの、気の強さが出ている。

僕は李さんに「S君の中国語は、李さんの日本語より、遥かに上手いから、中国語で話なよ。」

李さんは、機嫌が悪くなった。ムッとしている。

李さんは、日本語にかなり自信を持っているので、プライドが傷ついたのかもしれない。

僕は、李さんの機嫌を直してもらいたくて

僕 「ねえ、李さん。僕とS君は、北京で一番の高級KTVに行ったけど、李さんより美人の小姐はいなかったよ。李さんは今でも、カラオケ小姐になったらNo1だね。」

李 「・・・・・・・・・・」

余計に機嫌が悪くなった・・・・・。

後で聞いたのだが、カラオケ小姐と比べられたことが、頭にきたらしい。

そういえば、以前王も、「日本人クラブで働けば?」、と僕が言ったら、大激怒していた。

「カラオケ小姐」、この言葉は、しばらくタブーにしておこう。

「あ!!!」 僕は思わず大声を上げた。

S君、李さんが驚いて、「どうしたの?」、と聞いてくる。

僕 「公衆トイレだ!懐かしいな!」

S君 李 「?????」

僕と王が入った公衆トイレだ。僕は、あまりの臭さと汚さで、結局、用を足せなかった。

しばらく走っていくと、僕は、また「あ!!!」と叫んだ。

S君、李さんが、「今度はどうしたの?」、と聞いてくる。

僕 「ここで食事をしたんだ。ここでトイレを借りたんだ。懐かしい。」

S君 李 「?????」 二人とも不思議がっている。

早く逢いたい、もう、あと何時間かで、王に逢える!

16時前、王の家に着いた。3人で階段を上る。王の家は5階だ。

S君がノックをする。僕は心が溢れていた。早く!早く!

扉が開いて、王のお母さんが、顔を出す。

お母さんは、僕とS君を見て驚いている。S君が何か中国語で話している。

お母さんは頷いて、「よく来てくれました。」と歓迎してくれた。

李さんと、王のお母さんは、初対面だ。
お母さんも、李さんのことを「綺麗なかたですね。」、と言っている。

綺麗でも、李さんは、幸せなのかな?

香港人に中国人の彼氏、でも結婚は考えていないみたいだ。

もう、28歳なんだから、幸せになってもらいたい。

家にあがり、お母さんがお茶を出してくれた。王の家のお茶は、最高に美味しい!

僕  「王は、今どこにいるんですか?」

母  「娘は、仕事をしているんですよ。」

S君 「どちらで働いているのですか?」

母  「ここから、歩いて15分位の所ですよ。」

僕は、早く逢いたくて、「王の仕事場に行こう!!」、と言った。

お母さんは、「17時過ぎには、帰ってくると思うから、家で待っていて下さい。」

と言ってくれたが、僕は少しでも早く、王に逢いたい。

お母さんが、場所を教えてくれた。

僕は、S君と李さんの、手を引っ張り、外に出た。

早歩きで、王の働いている店に向かう。

王、驚くだろうな、今度こそ喜んでくれるかな?

完全に、舗装されていない道路なので、李さんは、歩きづらそうだ。

李 「こんな所に、私が泊まるホテルがあるの?」

S君 「ぼくも、今日は、どこに泊まればいいのですか?」

僕  「ホテルが無かったら、王の家に泊まればいいじゃない。」

李  「みんな、泊まれるの?王さんの家、そんなに部屋あったっけ?」

僕  「S君は、台所で寝て。李さんは、王の部屋で、僕と王と3人で寝よう。」

S君 「Tさん、それはないですよ。」

李  「私、絶対にイヤだからね!」

こんな会話をしているうちに、王の仕事場の店に着いた。

僕は、ガラス越しに、王を見つけた。

接客している。

店に入りたかったが、仕事の邪魔をしちゃ悪い。

今はガラス越しに、見ているだけで充分だ。

しばらく見ていたが、僕は我慢できなくなり、ガラス窓をノックした。

王が気がついて、僕を見る。王は、口に手を当てて驚いている。

香港のマクドナルドで、王と初めて会い、カラオケの店で、再会した時も王は、口に手を当てて驚いていた。

あの時と同じ顔だ。

王は僕を見つめている。S君、李さんは、王の目には映っていないだろう。

ガラス越しに、僕だけを見つめている。

僕は、何か買えば、問題ないだろう、と思い、店に入っていった。

王は抱きついてきた。北京で、僕のことを突き飛ばした王は、もういない。

王  「どうしたの?どうしてあなたが、ここにいるの?」

僕  「王に逢いたかったから、来ちゃった。」

王  「ウチには、行ったの?」

僕  「さっき、お母さんと会ってきた。お母さんに、ここを聞いたんだ。」

王  「どうして連絡をくれなかったの?もし逢えなかったら、どうするつもりだったの?」

S君 「僕が朝、王さんに電話したのは、王さんが福州にいるのを確かめたんですよ。」

王  「どうして、S君と、李さんもいるの?」

李さんは、上海語で
李 「Tさん最初、私に通訳を頼んだくせに、S君にも御願いしてたのよ。失礼しちゃう!」

と言ったらしい。

僕とS君が、わからないように、言ったみたいだ。

さっき、僕が「李さんの日本語より、S君の中国語のほうが遥かに上手い」と言ったので、そのお返しかもしれない。

僕  「S君でも、上海語は、わからない?」

S君 「お手上げです。所々、わかる言葉はありますが・・・・・。」

S君のような、プロの通訳でも、わからないのか。

李 「王さん、私、お腹が空いた。どこか美味しいところない?」

王 「あそこの店は美味しいよ。もう少しで終わるから、先に行って待ってて。」

僕達は、王の教えてくれた店に入った。ここは・・・・・・!

お正月に来た、あのグロテスクな食材が、たくさんあるところだ。

ここで食べるのか・・・。
S君と李さんは、大丈夫かな?と思ったが、余計な心配だった。

S君、李さんは、楽しそうに食材を選んでいる。僕は、またも野菜ばかり選んだ。

僕達が先に食べていたら、王が、お母さんを連れて、やって来た。

王は、手になにか持っている。

今回は、S君と、李さん、二人の通訳がいるから、言葉にはまったく不自由しない。

王も、お母さんも、安心してベラベラ話す。

王は、手に持っていた物を、僕に渡した。

広州のおみやげのガラス細工だ。

王 「あけてみて。」 僕は箱を開けた。

鶴のガラス細工だ。

僕 「綺麗・・・。ありがとう、嬉しい。」

王は少し悲しそうな顔をして
王 「あなたは、冷たかった。わたし1人、広州に行かせて。」

僕 「いや、だからそれは・・・・。」

王 「わたしを、沢山傷つけた。わたしは悲しかった。騙されたと思った。」

お母さんが、「Tさんは、娘を騙したんですか?」、と聞いてきた。

僕はあわてて

僕 「違います、騙したりしません。王のことは愛していますよ。本当です。僕の単なる勘違いです。些細な勘違いだったんですよ。」

母 「それなら、いいですけど・・。娘から、いろいろ聞いて、心配で・・。」

王は、お母さんに相談していたらしい。

1人娘だから、お母さんも心配なのだろう。

僕 「僕のほうこそ、王に騙されたのかと思った。ほかに恋人がいるのかと。」

王 「あなたが、勝手に勘違いしたんじゃない。」

僕 「まあ、そうなんだけど・・・。その前に、上海の男のこともあったし・・・。」

王 「それは・・・・・。」

僕 「まあいいや。これからは、信じあいましょう。」

王 「うん!」

王が、僕の手を握ってくる。

王 「わたし、あなたに騙されてから、ご飯が食べられなかった。」

僕 「だから、騙した訳じゃなく・・・・・・。」

王 「毎日悲しかった。あなたの夢を見た日もあった。」

僕は黙って聞いた。

王 「もう、逢うことはないと、諦めていた・・・・でも・・・・・。」

しばらくして
  
    「騙されたのに、まだ好きだったの!」

                                完。

はまった男  4

はまった男  3


王はしばらく泣いていた。僕は言葉をかけられなかった。

結婚まで考えた元恋人との想いが溢れているのだろう。

王は作り笑いをし

王 「お腹空いちゃった。何か食べに行こう。」

僕 「無理しないでいいよ。無理に笑わないで。」

王 「だって、わたし本当にお腹空いている。」

そういえば王は今日、元恋人に会うのに緊張してか、何も食べていない。

王 「そうだ、おばさんの家に行こう!わたし、何か作るよ!」

僕 「え?おばさんって、僕の知っているおばさん?」

王 「お正月にも会ってるし、わたしの誕生日、大連にいたおばさんだよ。」

僕 (やっぱり・・・・。)

あの、ものすごい勢いで、家を買え!と言ってきたおばさんだ。

僕は迷った。S君を連れて行ったら、間違いなく、家を買え!攻撃が始まるだろう。

いままでは、言葉が通じなかったので、おばさんは控えていたが、今回はS君がいる。僕はS君に

僕 「S君は、僕の味方だよね?」

S君 「は?」

僕 「僕の都合のいいように、通訳を頼むよ。」

S君 「それは、もちろんです。任せておいて下さい。」

王と超市で買い物をする。王は楽しそうに食材を選んでいる。
食材を袋に入れて、王のおばさんの家に向かった。
家にはいると、お母さんと、おばさんがいた。

今までは、言葉が通じないので、お母さんと、ほとんど話した
ことがなかったが今回は、S君がいる。何でも来いだ!

王が台所でご飯を作っている間、お母さん、おばさんと話をした。

S君がいるもんだから、おばさんと一緒にものすごい勢いで話しかけてきた。

まるでマシンガンだ。

S君も、2人同時に話しかけてくるものだから、通訳が大変そうだ。

僕の家族構成、学歴、収入、預金、土地の有無、仕事内容、日本の生活しつこいくらいに聞いてくる。

僕  「普通、こんな事、聞いてくるもんなの?」

S君 「生活力を重視しますので、当然聞いてきますよ。」

僕  「まだ、付き合っている段階なんだけどな・・・。」

S君 「お母さんは、そうは思ってないみたいですよ。結婚相手としてみています。Tさんは、実家に泊まったこともあるし。」

王は一人っ子だから、お母さん、心配なのかも知れない。

ご飯が出来上がり、5人で食べることになった。
僕は中華料理は好きなのだが、中国のお米は臭いがあり、好きになれない。

ところが、王のおばさんのお米は、臭いが無く美味しかった。
王の料理も、なかなかいける。実は王は家庭的だったりして。
S君も、美味しいと言っている。

S君 「王さんが以前、カラオケクラブで働いていたとは思えませんね。」

僕  「僕もそう思う。普通の女の子なんだけどな。」
(この発言には、突っ込まないで下さい。深い意味はありません)

王  「何話しているの?」

僕  「美味しい。王は料理できるんだね。なんか意外だ。」

王より先にお母さんが

母 「ウチの娘は、何でも1人で、できるんですよ。しっかりしています。」

王 「結婚したら、毎日作ってあげる。」

母 「Tさんは、どうなんですか?ウチの娘と結婚する気はあるんですか?」

僕 「そうですね、まずお互い言葉を話せるようになり、コミュニケーションがとれないといけません。今、王は日本語を覚えているので近いうちに、取れるようになるでしょう。以前は筆談ばかりでしたが今は、ずいぶん減りました。王は頑張ってくれています。」

母 「あなたは、中国語を覚える気はないんですか?」

僕 「僕は、仕事が忙しくて・・・・。」・・・・ただの言い訳だ(>_<)

母 「コミュニケーションが取れたら、その後はどうするんですか?」

僕 「お互いに、何も問題がなければ、結婚したいですね。王以上に好きになる人は、もう現れないと思います。僕も、もう少しで34歳になりますから、いいかげんな気持ちで付き合うつもりは、ありません。」

お母さんは少し満足したようだ。

S君が通訳を続ける。

母 「それなら、娘を幸せにして下さい。自慢の娘です。」

王の頭を撫でながら言う。王は笑っている。

香港で売春をしていた事を知ったら、倒れてしまうだろう。

おばさん 「結婚するには家が必要でしょう?」

僕は、やはりと思った。これからが大変だ。

僕 「そうですね、結婚した後は、中国にも僕と王の家がほしいですね。」

おばさん 「結婚する前でも、家は必要ですよ。家を買いなさい。」

僕 「でも、今は必要ではないんですよ。今買うのはちょっと・・・・・」

おばさん 「どうせ、中国で暮らすんだから、今買ってもいいでしょ?」

僕 「え?中国で暮らす??」

おばさん 「王と結婚したら、当然中国で暮らすんでしょ?王は日本には連れて行かせません。だから家を買いなさい。」

僕 「・・・・・・・・・」

僕はS君が間違えて通訳しているのかと思った。

僕 「S君、おばさんは、本当にそんなこと言っているの?間違えて通訳していない?」

S君「僕は、ちゃんと通訳していますが・・・・。」

僕 「お母さんは、どうなんですか?王を日本に連れて行くのは反対ですか?」

母 「王は、大事な一人娘ですから、遠くに連れて行かれたら困ります。」

僕 「遠くと言っても、今、王が住んでいる大連から実家の福建省と、東京から福建省まで、距離は同じくらいですよ。そんなに遠くありません。」

母 「国が違えば、来るのも大変でしょう。わたしは反対です。」

僕 「じゃあ、結婚したら、僕と王は離ればなれですよ?王が寂しがります。」

母 「だから、あなたが中国に住みなさい。」

僕 「でも、僕は中国に住む気はありません。日本に仕事もありますし・・・。」

おばさん 「あなたが中国に会社をつくれば?それなら中国に住めるでしょう?」

変な方向に話が進んでる。僕は中国に会社をつくる気は全くない。

S君 「珍しいですね。普通は日本に行きたがるものなんですが・・・・。」

僕もそう思った。王自身はどう思っているのだろう?

僕 「王はどう思っているの?日本に来たくない?」

王 「わたしは、どっちでもいいよ。中国でも日本でも。」

僕 「そう・・。それに関しては、これから決めよう。」

王 「うん。」

おばさん 「とにかく、家がないといけない。買いなさい。」

おばさんの、家を買え攻撃がまた始まった。S君も大変そうだ。
僕は答えを誤魔化しながら、食事を終えた。

S君 「ずいぶん家にこだわっていますね。知り合いでも買わされた人はたくさんいますよ。もし、買うとしたら結婚した後ですね。」

僕もそう思った。結婚する前に家を買うのは抵抗がある。

今日は、どこに泊まろうか?

僕はおばさんの家に泊まる気になれずS君にホテルを取ってもらった。

王は、どうするんだろう?

王も、僕のホテルに行きたいと言い出した。

僕はホッとした。

1人で寝るのは寂しすぎる。ただ、お母さんは、せっかく北京に来たのだからもう少し、おばさんと話していきなさい、と王を叱っている。

福建省でもそうだったが、王のお母さんは、結構厳しい。

王も素直に、言うことを聞く。

王 「話が終わったら、あなたに電話する。」

僕とS君だけで、ホテルに向かうことになった。

S君 「お母さん、厳しいですね。王さんにも、Tさんにも。」

僕  「僕、嫌われているのかな?大事な一人娘だもんなあ。」

S君 「それはないですよ。Tさんのことは、気に入っています。」

僕  「それならいいんだけど・・・・。」

僕とS君はタクシーに乗り込み、ホテルに向かった。
チェックインをして、部屋に入る。

僕  「S君から見て、王はどんな女の子かな?」

S君 「そうですね、おばさんの家を買え!攻撃には参りましたが、王さんは心の優しい人だと思います。Tさんにずいぶん気をつかっていました。」

僕  「あれで気をつかっているの?そうかなあ・・・・。」

S君 「王さんの食器を見ましたか?」

僕  「そういえば、王、あまり食べてなかったね。いつもは、たくさん食べるのに。」

S君 「王さんは、本当は、お腹が空いていなかったんですよ。本当にお腹が空いていたら、その辺のレストランで食べています。自分で作るのは、時間がかかるし、手間です。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「Tさんに、気を使わせたら悪いと思って、無理にお腹が空いたと言って行動に出たのです。僕は、すぐにわかりました。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「本当は、悲しかったと思います。でも、Tさん、お母さん、おばさんに気付かれないように、していたと思います。」

僕  「確かに、口数は少なかった・・・・・。」

長年、中国で生活して、毎日中国人と接している、S君が言うのなら間違いないだろう。

S君の通訳は、素晴らしい。李さんよりも、遙かに上手い。

それでも直接、王と話すのではなく、ワンクッションS君を通して会話をするのでどうしても伝わらない部分が出てきてしまう。行動も把握できない所がある。

いままで、気付かなかった王の優しさも沢山あったのだろう。

僕の携帯が鳴った。王かと思い出ると

社員 「社長、聞いて下さいよ、ひどいんですよ。」

バカ社員だった。

僕  「どうしたの?」

社員 「ガイドを頼んで、飲みに行ったんですけど、全然安くないんですよ。いい店を教えて下さいよ。どこの店がいいですかね?」

僕  「明日、気を付けて帰りな。無事着いたら電話をくれ。」

僕は、すぐ電話を切った。

王だと思ったのに・・・。まったく・・・。

この後、香港のR社、N社長から電話があり、丁度中国にいるので、王と二人で香港に行きました。

R社の社員は、広東語、北京語、英語、日本語、4カ国語を話せるのが、採用最低条件なので、日本語もペラペラです。ホントにスゴイ!!

社長のNさんは、元々香港人ですが、今は帰化して日本人です。

N社長はフランス語も少し話せます。

でも王は、北京語はN社長より、S君の方が上手いと言っていました。

本社は、東京にあり、香港は支店です。シンガポールにも支店があります。

N社長曰く、香港人は中国本土の人を少し下に見る傾向があるようです。

R社の社員の女の子達と食事をしたのですが、北京語が話せるのに、広東語か、日本語で話しています。王1人だけ話せなく可哀想・・・・。

僕が、「北京語で話して下さい。王はまだ日本語が、わからないんです。」と言うと社員の女の子は、「北京語だとT社長が、わからなないですよ。」 だってさ・・。(>_<)

それで奮起してか王は、絶対に日本語を覚えてやる!と言っていましたが・・。

大連ー成田までの航空券はパーになりましたが、香港ー成田の
航空券は安いですね!片道でも、往復でも値段は変わらないのですが、
とにかく安い!広東省に行かれる方、又はその近辺の省に行かれる方、
香港経由は安くてGOODですよ!

僕と王は、香港空港でお別れだ。早朝の便なので、王、眠そうだ。

10月、僕の誕生日に逢う約束をして、香港を発った。

飛行機の中で、王の余韻に浸っていた。

それにしても、R社の社員の女の子達は、王に冷たかったな、失礼だ。

少し言葉が話せるからって、あの社員達は、いい気になるな!王だって北京語、福建語、上海語、少し日本語、4カ国語???話せるんだ!

あの社員達は、可愛さじゃ王に勝てないから、ひがんで意地悪したに違いない。

可愛いコは、意地悪されやすい。可愛すぎる王も罪な女だ。
僕は勝手に想像し、勝手に納得した。(^o^)

夕方、会社に着いた。社員達は、大連は面白くないと文句を言ってきた。
可愛いコはいない、サービスは悪い、値段は高い、ガイドは怪しい

もう行きたくないといっている。僕には、どうでもいいことだ。

大連に、誘ったのは僕だが、店、ガイドは勝手に自分たちで選んだ。

以前だったら、くだらない話でも一緒に参加していたが

王と付き合うようになってからは、大人になった。(もう、34歳、オヤジです(^o^))

僕と王は、10月、別れることになった。

楽しいはずの、僕の誕生日が一転して最悪のものとなった。
出会ってから約9ヶ月、お互い愛し合っていると思っていたのだが、こんな些細なことで、別れることになるとは・・・。

僕が王のことを信じられなかったこと、王のウソ、二つの原因が、この別れを招いた。

9月下旬、僕の誕生日が近づいてきた。

王は「あなたの誕生日プレゼントを用意しておくね。」と言っている。僕は、お礼を言ったが、一番のプレゼントは、王に逢えることだ。

王は、簡単な会話なら、S君、李さんを使わないで話せるようになったので電話をかけてくる回数が増えた。

国際カードを使っているとはいえ、お互い電話代が大変だ。

僕の誕生日にかぶる日程で、N社長から、香港に来てくれないか?と連絡が入った。

マカオ、シンガポールからも来客があるそうだ。

N社長は、「Tくんにも紹介したい。」と言っている。

N社長に言われたら、断るわけにはいかない。

僕の会社は、R社からの仕事で、全体の3分の1の利益が出ている。

せっかく王とゆっくり逢えると思っていたのに・・・。

仕事なので、王を同席させるわけにはいかない。

僕はS君に事情を話して、仕事が終わりしだい大連に飛ぶと、伝えてもらうことにした。

大事な用件はS君を使ってしまう。

僕 「いつも通訳につかって、悪いね。」

S君 「気にしないで下さい。」と言ってくれる。

S君は、いい奴だ。

S君が王に電話をすると、王は怒り始めた。

王 「わたしだってTさんが来るときは、仕事を休んでいるのよ!Tさんも休んで!」

S君 「王さんの気持ちはわかりますが、Tさんは責任ある立場上、仕方ないと思います。仕事が終わり次第、大連に行くといっています。」

王 「何日大連にいるの?」

S君 「1泊か2泊と言っていましたが・・・・。」

王 「何?それ!2ヶ月に一度しか来ないのに2日間しか逢えないの?バカにしている!」

S君 「そんなことないですよ。Tさんは逢いたいはずです。王さんを愛しています。」

王 「じゃあ、わたしが香港に行く。そうすれば問題ないでしょう?」

S君 「王さん、Tさんは、遊びで香港に行くのではないんですよ?仕事ですよ?」

王 「ずっと、仕事をしている訳じゃないでしょ?仕事の邪魔はしないから・・・。」

S君 「じゃあ、Tさんに聞いて、また電話をします。ちょっと待っていて下さい。」

王 「わたし、早く逢いたいと伝えてほしい。」

S君から電話がきた。

S君「王さんは香港で逢いたいと言っていますよ。仕事の邪魔はしないと言っています。」

大連から、わざわざ香港に来るのか・・・。

僕 「そう・・じゃあ香港で逢おう、僕も王に早く逢いたいと、伝えてもらえる?」

S君「わかりました。王さん、喜びますよ。」

僕 「旅費は僕が出すから、飛行機で来てくれ、とも伝えてもらえる?」

王は、8月香港に行くとき、電車で行こう!と、とんでもないことを言い出した。

結局は飛行機にした。

軟臥で、飛行機の約半額だが、時間は何倍もかかる。

僕達は王と香港で逢うことを約束し、10月3日香港に飛んだ

香港空港に着き、N社長と再会し、タクシーでR社に向かう。

N社長、僕を含めて、会議に参加したのは8人。
N社長は日本語、英語、北京語、広東語を使い分けて、みんなに説明する。
スーパーマンみたいだ。今、英語を話していたかと思えば、北京語になる。

僕の発言は、ほとんど無かった。

僕がいなくても、問題ないんじゃないか?

1日目の仕事が終わり、僕は、ラマダホテルに急いだ。王が待っているはずだ。

N社長が、香港のラマダホテルを取ってくれたのだが、香港のラマダホテルは大連のラマダホテルより、ボロい、狭い、臭いで、良いところがない。

ホテル代はN社長持ちなので、文句は言えないのだが。

狭いロビーに、荷物を持った王がぽつんと座っている。僕は王に抱きついた。

僕 「まった?ごめんね。」

王 「たくさん待った。仕事は終わったの?」

僕 「王のために、抜け出してきた。みんなは、まだ会議している。」(ウソ)

王 「私のために?大丈夫?」

僕 「大丈夫。お腹空いてる?何か食べに行こうよ!」

王 「うん!行こう!」

王の荷物を、部屋に運び、僕達は夜の香港に出かけた。

王が、紙袋を持っている。あれは、何だろう?

王と逢えるのは夜だけで、それまで王はひとりぼっち。

せっかく王が、僕の誕生日に大連から逢いに来てくれたのに。

ご飯を食べながら、
僕 「ごめんね。仕事は明日までだから。」

王 「気にしないで。あなたは仕事を頑張って。」

王が、紙袋を僕に渡す。

王 「はい、これ誕生日プレゼント!」

本当は、明日なのだが、王は早く渡したいのだろう。

僕は紙袋の中を見た。

僕が、王の大連の家で見たアルバムだ。

懐かしいな。

大連で見たときは、可愛い、可愛いと、連発したっけ。

僕が楽しそうに見ていたので、このアルバムを誕生日プレゼントに選んだのだろう。

僕にとっては100万円のロレックスより価値がある。

もう一つ、小さい袋がある。

僕 「これは何?」

王 「開けてみて。」

刺繍されたハンカチだ。

男の子と女の子が刺繍されている。僕と王の意味だろう。

王 「これ、あなた。こっち、わたし。」

王は楽しそうに説明する。

僕 「ありがとう、嬉しい。来年、王の誕生日には僕のアルバムをあげるね。」

王 「えー?そんなのいらない。オメガが欲しい。」

何てこった!

僕 「ダメ。僕のアルバム。」

王 「じゃあ、オメガとあなたのアルバムを頂戴。」

またまた何てこった!

僕 「もういい。来年、王の誕生日は、プレゼント無しね。」

王 「今のは、冗談で言ったんだよ。」

僕 「いや、本気で言ってた。王はそんな女だったんだ。」

王 「違うよ!冗談だよ!」

王は、すぐムキになる。そんなところも可愛い。

僕 「僕も、今のは冗談。」

王 「あなた、意地悪だ。」

王が笑っている。

僕は王の笑顔をみられるのだったら、仕事なんかほっぽり出してしまってもいい、と何度思ったことか・・・・。

10月4日、思ったより早く仕事が終わった。
僕の出番はほとんど無く何をしに香港に来たのか、わからない。

N社長とは、池袋、新宿でよく飲むが、その延長上の、軽い誘いだったのだろうか?

N社長は、これから社員達と食事をして、それからカラオケに行こう、と言い出した。

さらに、明日はマカオに遊びに行こう、と言っている。

マカオは美女揃いで、一度T君を連れて行きたいんだ、とも言った。

王がいなければ、N社長と、カラオケでも、マカオでも行くのだが、今の僕にはカラオケやマカオで、ほかの女の子と知り合いたい、セックスしたい、と言う願望はない。

ただ、早く王に逢いたい。

僕はN社長に、王が香港に来ていることを告げ、今日は僕の誕生日だから王と2人で一緒にいたい、と言った。

N社長 「じゃあ、食事だけ一緒に食べよう。王さんも連れてきな。」

僕は、少し迷った。

8月、R社の女子社員達は、王に冷たかった。

今回も同じようなことだったら、困る。僕は断ろうと思ったが、N社長が、せっかく誘ってくれているのに、断るのも失礼だ。

食事だけなら2、3時間で済むだろう。

僕 「王を呼んできますので、ちょっと待っていて下さい。」

急いで、ラマダホテルに向かった。

チャイムを鳴らし、部屋にはいると、化粧品が沢山あった。

お母さん、おばさんへのおみやげらしい。中国本土より、香港のほうが安いみたいだ。

王 「仕事はもう終わったの?」

僕 「終わった。明日からは、王と一緒にいられる。」

王 「よかった。お腹空いたから、何か食べに行こう!わたしノーベビーだよ!」

僕 「僕もノーベビーだ。」

この、ノーベビーという言葉は、お腹が空いた、と言う意味で、僕と王にしかわからない言葉だ。

お腹がいっぱいの時はベビー3、普通の時はベビー2、お腹が空いているときはベビー1、お腹がぺこぺこの時はノーベビーと言っている。

ようは、お腹がいっぱいの時は、お腹が膨れて、赤ちゃんがいるみたたいなので、ベビー○と言っているのだ。

僕と王が、お互い言葉が通じないときに、使っていた言葉である。

他にも、僕と王しかわからない言葉が、沢山ある。

ほかの人が聞いたら、大笑いだろう。

今、王は日本語が話せるようになっても、僕と王にしか、わからない言葉を使う。

N社長は、以前、僕と王の会話を聞いて、大笑いしてたっけ。

僕 「食事はN社長と一緒じゃダメ?」

王 「・・・・・・・・」

僕 「今、N社長達は、レストランで先に待っている。N社長と一緒にいるのは今日で最後だから、一緒に食べようよ。」

王 「この間の、女子社員もいるの?」

僕 「たぶん・・・・いると思う。」

王 「わたし、行きたくない。あなた1人で行ってきて。」

僕 「せっかくN社長が、誘ってくたんだから、一緒に行こうよ。」

王 「わたし、どこかで食べてくるから、1人で行ってきていいよ。」

僕 「ワガママだなあ。ワガママな女は嫌いだよ。」

王 「ワガママじゃないよ!ワガママはあなたでしょ?!」

どっちもどっちだが、行きたくないのを、無理に連れて行くのも可哀想だ。

8月、王はつまらなそうにしてたし、僕が女連れで行くのも、どんなものか?

N社長は、王さんも連れて来な、と言ってくれたが、ほかの人は、仕事に女を連れて来るのは(仕事は終わったのだが・・・。)良い気分はしないだろう。

僕 「じゃあ、ちょっと待ってて。なるべく早く帰ってくるから。それから食事に行こう。」

僕は、部屋を出て行こうとすると、王が僕の腕を掴んだ。

王 「・・・・・わたしも行く。」 

王は嫌々ながらもそう言った。

僕 「たくさん食べよう!N社長がご馳走してくれるんだから!」

僕は王の手を引っ張り、タクシーに乗り込んだ。

今思えば、無理に誘わなければ良かった。

この食事のせいで、僕と王は別れることになる。

僕と王がレストランに入る。

N社長達を探して、席に着いた。

僕の隣は女の子だ。王は、にこやかに挨拶をしているが、内心はどうなんだろう?

食事をしながら、みんなで話す。
やはり、メインは広東語か日本語だ。
僕に気を使ってくれるのは有り難いが、北京語で話して欲しい。
王も、知っている日本語で話そうとするが、みんなの話題についていけない。

N社長は、僕の日本での失敗話を話している。みんな大笑いだ。

N社長を始め、みんなは楽しそうだが、王はつまらなそうに食べている。

王が、可哀想だ。

無理に連れてこなければ良かった。僕は後悔した。

僕はつまらなそうにしている王に、

「明日、どこに行きたい?」と聞いた。

王 「どこでもいいよ。あなたは?」 そっけなく言う。

僕 「香港はつまらないから、明日は、ほかの所に行こう。」

王 「ホント?わたし、広州に行きたい!」 急に明るくなった。

僕 「わかった。明日は広州に行こう。美味しいものたくさん食べよう。広州料理は、日本でも有名だよ。」

僕と王は、指切りをし、親指どうしを押し当てた。

中国にも、約束の指切りは、有るみたいだ。

王は機嫌を直したかのように思えたが、しばらくすると、またつまらなそうな顔になった。

やはり、話し相手がいなければ、誰だってつまらないだろう。

唯一、話し相手の僕も、N社長達の話題に入って、王とあまり話さなかった。

間が持たないのか、王は携帯電話を取りだし、誰かに電話を仕始めた。

僕の隣の女子社員が話しかけてくる。

女 「彼女、福建語で話していますね。」

僕 「え?あなたは、福建語がわかるんですか?」

女 「私のお父さん、台湾人だから。台湾語と福建語は90%同じなんですよ。」

僕 「そうなんですか・・・・。」 

初めて知った。

僕 「じゃあ、王が何を話しているのか、わかりますか?」

冗談で聞いてみた。
女子社員は、黙って聞いている。
彼女は王の福建語を通訳し始めた。

女 「彼女、たぶん、男の人と話していますね。」 声を小さくして話す。

僕 「・・・・・・・・・・」

女 「あなたの誕生日に一緒にいれば良かった。」
僕 「・・・・・・・・・・」

女 「誕生日プレゼントは買ったから、戻ったら渡すね。」
僕 「・・・・・・・・・・」

女 「香港はつまらない。早く帰りたい。」
僕 「・・・・・・・・・・」

女 「わたしは香港に来なければ良かった。」
僕 「・・・・・・・・・・」

女 「全部は聞き取れなかったけど・・・。彼女は、Tさんの恋人じゃないんですか?」

僕 「恋人ですよ。」

女 「でも、彼女は、男の人と話していたと思います。」

王が話し終わる。

僕は顔が引きつっているのが、自分でもわかった。

僕 「王、ちょっと携帯を見せて。」

王 「どうして?」

僕 「王の携帯に入っている写真を見たいんだ。」

王 「いいよ、はい。」

僕は、写真を見る振りをして、発信履歴を急いで見た。
そして、今、王が話していた番号を、頭の中にたたき込む。
すぐ、自分の携帯にメモリーした。

僕は、トイレに行く振りをして、緊張しながらメモリーした番号に電話をした。

「ウェイ?」 僕は、すぐに電話を切った。

男が出た・・・・・。誰なんだ??

王は、福建語で話していた。

そして、誕生日おめでとうと、言っていた。

あなたの誕生日に一緒にいれば良かった、とも言っていた。

僕に対してでは無く、電話の男に対してである。

どうゆうことだ?福建にも恋人がいるのか?上海の男で懲りていないのか?

僕は席に戻った。
王以外は、みんな話で盛り上がっている。
僕の顔が引きつっているのは、誰も気付かない。

隣の女子社員に「少し通訳をしてもらえますか?」 と頼んだ。

女子社員が通訳をする。

僕 「さっき、電話で誰と話していたの?」

王 「え?」

僕 「さっき話していたのは、北京語じゃないでしょ?誰と話していたの?」

2月、日本料理屋で言ったことがあるセリフだ。

あの時、王はウソをついた。

でも、僕と王は、2月の時とは違うんだ。お互い愛し合っている!

そう信じていたのだが、素っ気なく

王 「お母さんと話していた。」

僕 「・・・・・・何を話していたの?」

王 「わたしが香港に来て、お母さん心配しているから、大丈夫よって言ったの。」

またか・・・・。どうしてウソをつくんだ?

これじゃ、王のことを、いつまで経っても信じられないじゃないか!!

僕は、かすかな期待を込めて、聞いた。

声が少し震えてる。

僕 「お母さんの、携帯番号を教えて。」

王 「どうして?」

僕 「何かあったとき、知っておいたほうがいいと思う。教えたくない?」

王 「別にいいよ。133・・・・・・・・だよ。」

やはり、さっき僕が、かけた番号と違う。

ひょっとしたら、さっきの番号は、本当にお母さんの携帯番号で、たまたまお父さんが出たのではないかと、かすかな期待を込めたのだが、その期待は、裏切られた。

僕は悲しくなった。

僕 「お母さんに電話してもいい?今、王から電話があったか聞いていい?」

王は少し困った顔で

王 「どうして?何でそんなことを、お母さんに聞くの?」

僕 「王が、ウソを付いているからだよ!」

僕の声が大きくなった。N社長、社員達が僕のほうを見る。

僕 「どうしてウソを付くんだ?今話していたのは、お母さんじゃないだろ?」

王 「・・・・・・・・・・」 

僕は女子社員を見て

僕 「彼女は、お父さんが台湾人で、福建語がわかるんだ!」

王は、真っ青な顔になった。

李さんに演技をしてもらった時と、同じ顔だ。

僕 「王が話していたことは、彼女は全てわかっている。僕も通訳してもらった。どうしてウソを付くんだ?これじゃ、いつまでも王を、信じられないじゃないか!」

王 「・・・・・・・・・・」

王は黙っている。

僕は疲れてきた。上海の元恋人の正体がわかるまで、約半年かかった。

この福建の男は、何者なんだ?また正体探しを、しなくてはならないのか?

王は涙を浮かべながら、北京語で話している。

僕に対してではなく、N社長、社員達にである。

僕は女子社員に

僕 「王は、N社長や社員達に、何を言っているんですか?」

女 「みんなに謝っていますね。悪口を言って、すみません、と言っています。」

僕 「悪口?王は、みんなの悪口も電話で、言っていたんですか?」

女 「私は、良く聞き取れなかったのですが、言っていたみたいですね・・・。みんなに謝っています。」

僕を裏切っただけではなく、N社長、社員の悪口まで、電話の男に話していたのか。

この女子社員は、王が、みんなの悪口を言っている会話は、聞き取れなかったが、王は、聞かれたと思ったのだろう。

だから、あわてて謝っているのだ。

王の姿が滑稽に見えた。N社長、社員は、悪口を言われていたことなど気づいていなかったのに、王は、自分から白状している。

恥ずかしいな・・・。

僕はため息をついた。

もう、どうでもいいや。

N社長は、気にしていないと言ってくれたが、僕は謝り、王を連れて先に失礼した。
あんな白けた場には、いたくない。タクシーに乗り、ラマダホテルに向かう。

お互い無言だ。

王が僕に寄りかかってきたが、僕は押し戻した。

ホテルに着き、エレベーターに乗る。

無言なのは息苦しい。

部屋に入ってからもしばらくは無言だった。僕は何を話せばいいのだろう?

僕は半ば自棄気味に聞いてみた。

もし正直に話してくれたなら・・・・・。

僕 「さっき電話で話していたのは、誰?」

王 「ごめんなさい、お母さんじゃない・・・・。」

僕 「じゃあ、誰?正直に言って。ウソはつかないで。」

王 「おとうと、おとうと。」

僕 「・・・・・・・・・」

ダメだ、この女は。あなたは、一人っ子だろう?

弟と話していた?

何でそんなウソがつけるんだ?

もし、正直に話してくれていたなら、僕は王を許した。

福建の男とは、別れてくれればいい。

それなのに、どうしてウソをつくんだ?

ここまでウソをつかれると、もう、怒る気もない。

福建の男が誰かなんてどうでもいい。

きっとこの女は、これからもウソを付いて、僕を困らせるだろう。

ほんの何時間か前までは、恋人同士だったのが、今では・・・・・・。

僕は、王と一緒の部屋に寝て、初めてセックスをしなかった。

王は、僕の手を握ってきたが、振り払った。

王が泣き始めた。声をあげて泣いている。

僕は、ベットから起き出し、椅子に座りタバコに火をつけた。今夜は眠れるだろうか?

朝、目が覚めた。

ほとんど眠れなかったので、頭がボーとしている。

王は、目が赤い。寝不足なのと、泣いていたせいだろう。

王が僕に話しかける。

王 「広州はどうするの?」

僕 「僕はいかない。」

王 「昨日、約束したのに・・・・・。」 

僕 「王は、もう大連に帰りなよ。僕は本当は、仕事が残っているんだ。」

王 「・・・・・わたし、1人で広州に行く。」

僕 「・・・・・・・・」

王 「一緒に来て欲しい。」

僕 「・・・・・・・・」

王 「一緒に行きたい・・・・。」

僕 「僕は深センに用がある。深センまでなら・・・・」

本当は深センに用など無い。

王は少し明るくなった。

王は、荷物をまとめてホテルを出る。僕は財布とパスポートだけを持ってきた。

深センに行くまでに、僕の心が変わって欲しい、そう願っているのかも知れない。

電車に乗り、深センに向かう。

約30分(位だったと思う)の旅だ。

王が寄りかかってきた。僕はそのままにしておいた。

深センに着き、街に出て食事をした。

恐らく最後の食事となるだろう。

本当に最後になるのか?

食事が終わり、深セン駅に向かって歩き出した。

僕は王のことはまだ愛している。(と思う)

でも、これから付き合っていくのは疲れるだけだ。

せめて、誰からの電話か、正直に答えてくれたなら・・・・・。

王 「ねえ・・・・。」

僕 「なに?」

王 「わたし、1人で広州に行くの?あなたと一緒に行くの?」

僕 「・・・・・・・・・」

王 「ねえ・・・どっち・・・・?」

僕 「僕は、仕事があるから・・・・。」

一緒に行きたいくせに!

王に逢いに来たくせに!

なぜ意地を張るのか?

僕は別れの言葉を言った。王は涙を浮かべている。

王は、何度も振り返りながら、深セン駅の入り口に向かって歩いている。

引き留めるのだったら、今ならまだ間に合う。すぐそこに王がいる。

しかし、僕は立ちつくして、引き留めることが出来ない。

王に逢いに来たのに、どうしてこんな事になってしまったのか?

王は入り口の中に消えていった。

僕はしばらく立ちつくしていた。

ひょっとしたら、王が、戻ってくるかも知れない。

戻ってきて、僕に抱きついてくるかも知れない。

自分勝手な考えだ。広州に行かないといったのは僕だ。

僕が、追いかければ良かったんだ。

もう、僕と王は逢うことはないのだろうか・・・。

日本に戻り、いつも通りに仕事をする。

仕事をしていても、張りが出ない。

改めて中国女性の魅力を実感した。

僕から王に電話をすることは、無くなった。

王から電話がきたときは、「仕事が忙しい。」「時間がない。」と言ってすぐに切った。

王は、必死になって、何かを叫んでいるが、僕には言い訳にしか聞こえない。

本当は、電話がくると嬉しいくせに!

毎日、王からの電話を待っているくせに!

なぜ、王はウソをつくのだろう?
「お母さんと話していた。」
「弟と話していた。」

「お母さんと話していた。」は、まだいい。

王だって、電話で話している人のことをいちいち聞かれて、答えるのは、めんどくさいだろう。

しかし、僕はあれほど正直に言ってくれ、とお願いしたのに、

「弟と話していた。」

と言うのは、許せない!

弟などいないのに!!

王は一人っ子なのに!!

福建省に男がいるのも、許せない!

上海の元彼氏で、懲りていないのか?

10月10日の夜、通知不可能で電話が来た。

電話に出たら、S君からだった。

S君 「今、王さんから電話がありまして、「Tさんが怒っている、電話をしても、すぐ切られる。どうしていいのか、わからない。怒っている理由を教えて欲しい!」 と言っていましたけど、Tさんは、どうして王さんのことを怒っているのですか?」

僕  「怒っている理由を、王は自分でわからないのかな?ウソばかりついて・・・・。僕が怒っている理由は、王が自分で考えて、と伝えてもらえる?」

S君 「王さんは、N社長と社員達の悪口を、言ったのは、謝っていましたが・・・・・。」

僕  「そんなことが理由じゃないよ!あの食事は王は、つまらなかったと思う。行きたくないのを、無理に誘った、僕に責任がある。みんな王に冷たかったし話す人もいない。王は可哀想だった。悪口くらい、言いたくなるのはわかる。そんなことを、怒っているんじゃないんだよ!」

S君 「何があったんですか?僕で良ければ、話を聞かせてもらえませんか?」

福建省に男がいるなんてことは、恥ずかしくて言えない。

僕が惨めになるだけだ・・・・。

僕  「とにかく、あいつは、大嘘つきなんだ。もう、逢うのは止めようと思う。」

S君 「あんなに好きだったじゃないですか・・・・・。」

僕  「ウソばかりで、イヤになったよ。もうあいつのことは信じられない。」

S君 「王さんは、Tさんのことを、愛していると思いますが・・・・・・。」

僕  「そんな訳ないよ。愛しているんだったら、ウソばかり吐かない。」

S君 「それはそうですが・・・・。」

僕  「もう、王のことは愛していない、王は、もっといい男を捜してくれ、と伝えてもらえる?」

S君 「本当に、そんなこと伝えていいんですか?」

僕  「あと・・王のことは心から愛していた、こんな結果になって残念だ、とも伝えて欲しい。」

S君 「・・・・・わかりました。そう伝えます。」

これで、王とも終わりか・・・・。

本当に好きだったのにな・・・・。

しばらくして、S君から電話があった。

S君 「王さんは、泣いてました。「どうして、いきなりそんなことを言うのか、理由を教えて下さい、友達に頼んで、電話をください、直接話したいです。」と言っています。」

僕  「・・・・・・・・・」

S君 「「N社長には、香港に直接、謝りに行きます。だから許して下さい。悪口を言ってごめんなさい。」と言っていました。」

僕  「・・・・・・・・・」

S君 「「わたしは、毎日悲しくて、ご飯が食べられません、夜も眠れません、このままでは倒れてしまいます。」とも言っています。」

僕  「・・・・・・・・・」

S君 「「1人で広州に行って、寂しかったです。あなたは約束を破りました。でも、あなたに、おみやげを買ってきました。とても可愛いガラス細工です。逢って渡したいです。早く、わたしに逢いにきて下さい、いつ逢いにきてくれますか?」とも・・・。」

僕  「・・・・・・・・・」

S君 「「あなたの、お母さん、お父さんにも、刺繍のハンカチを作ります、お願いです。逢いに来て下さい、電話を下さい・・・・。」と言っていました。」

僕  「僕も、誕生日プレゼントに、そのハンカチはもらった・・・・・。」

S君 「Tさん、友達に頼んで、直接電話してもらえませんか?あれじゃ王さん可哀想ですよ。」

僕  「その必要は無いよ。あいつには、ほかに男がいるんだから・・・・・。その男に優しくしてもらえばいい、そう伝えて欲しい。」

S君 「え?上海の元彼氏じゃなくて、ほかにも男がいるんですか?」

僕  「そうだよ。だから、その男と愛し合っていればいい、僕のことは忘れてほしいんだ。」

S君 「・・・・・・わかりました、そう伝えます。」

10分後、S君からまた電話が来た。

S君には、申し訳ない。

S君 「王さんは、泣き叫んでいましたよ。「わたしは、あなたのことを愛しています!ほかに男をつくったりしません!わたしはそんな女じゃありません!」と言っています。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「「N社長の社員は、あなたにウソの通訳をしました!ひどい人です!お願いです、わたしを信じて下さい!あの女はウソつきです!」とも・・・・。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「僕は、王さんが可哀想で、これ以上通訳できません。申し訳ないのですがお友達にお願いして、直接電話をしてあげて下さい。お願いします。」

僕  「・・・・・・・・・・」

S君 「王さんは、泣いています。あのままでは可哀想です。電話をしてあげて下さい。」

僕は、どうしたらいいのだろう・・・・。

この日を境に、王の携帯電話が通じなくなる。

次の日、中国クラブのママに、通訳の電話を、お願いして電話をしたらかからなかった。

番号を変えたみたいだ。これで、王とはサヨナラだ。

本音から言うと、僕はまだ王が好きだった。

逢いたくて仕方なかった!

10月14日の夜、S君から電話がある。

S君 「王さんは、大連を、引っ越すみたいですよ。」

僕  「そうなんだ・・・。急にどうしたんだろう?」

S君 「今までは、お父さんの会社が、家賃の半額を払ってくれていたみたいですが8月からは、全額負担になったので、大変だと言っていました。」

僕  「そうか・・・。じゃあ、福建省に帰るのかな?」

S君 「10月いっぱい、北京にいるそうです。あの、家を買え!おばさんの家に・・・・。11月からは、福建省に帰るみたいです。」

僕  「日本語学校や、勝利広場の仕事は、どうするんだろう?」

S君 「両方辞めたみたいですよ。もう、日本語を覚える必要は、無いと言っていました。」

僕  「そう・・。中国の引っ越しって、大変なのかな?日本だと、大がかりで大変だけど。」

S君 「僕も聞いたんですが、荷物はほとんど無いみたいなので、大丈夫だと言っていました。」

僕は、大連の、王の家を思い出した。

あの時は、王に逢いたくて逢いたくて、王の誕生日まで待てずに、2月に大連に来た。

懐かしいな。

あの時は、こんな結果になるなんて、思わなかった。

僕  「でも、王はどうして引っ越すことを、僕に知らせたの?電話も通じなくなったのに・・。」

S君 「「もし、Tさんが、広州のおみやげの、ガラス細工を大連に取りに来て、わたしがいなかったら、可哀想だから、知らせることにした。」と言っていました。」

僕  「大連まで、わざわざガラス細工を、取りに行かないよ。」

S君 「僕もそう言ったのですが「Tさんは一度しか会っていないのに、わたしのことを好きになり大連まで逢いに来る人だからひょっとしたら、来るかも知れない。」と言っていました。」

僕  「そう・・・・わかった。」

僕は電話を切った。

もう、日本語を覚える必要は、無い・・・・か。

僕のために覚えてくれたんだよな。

王が、初めて話した日本語は、確か「ごめんなさい」だった。

僕を寒い外に追い出して李さんに、日本語と手紙を教えてもらっていたんだっけ・・・。

逢いたい、今すぐにでも逢いたい。

でも、今更・・・・。

はまった男  3

はまった男 2


僕が日本に戻ってからは、王と、2日に一度の割合でお互い電話をした。

ただ、王が、かけてきたときは、電話代が高いので、2コールしてから、僕から、かけ直すようにしている。

王は、若いだけあって、日本語をどんどん覚える。僕の中国語とはえらい差だ。
まあ、僕は仕事があり、毎日忙しいから覚えるのが遅くて当然だ。(ただの努力不足)

5月に入り、そろそろ大連に行く日にちを決めようと、王に電話をした。

僕は王が喜んでくれると思ったのだが、少し困ったような声で、「明日から、お母さんが喉の手術で入院するから、電話しないで。」と言ってきた。

僕はおかしいな?と思った。王のお母さんは、喉が弱く、いつも咳をしていたのは知っている。

しかし、24時間、お母さんの看病で、付きっきりという訳でもあるまい。

「1週間、入院する。お母さんが退院したら、私から電話をするから、それまであなたからは、電話をしないで。」

本当だろうか?しかし、まさかウソだとも言えず、僕は王の言葉を信じることにした。

僕は、川崎大師に行き、身体安全のお守りを2つ買った。王とお母さんの分だ。

僕は、このお守りをEMS(だっけ?)で送ろうと思った。

早く届いた方が、ご利益がある。
でも、お守りだけを送っても、味気ない。僕は中国語で手紙を書くことにした。

知っている単語と、本で調べて書いたが、はたしてこれで通じるだろうか?

僕は、そういえば、ヤフージャパンに、翻訳の項目があったのを思い出した。

僕は日本語から、中国語に変換をして、書き写した。

こんな便利なものがあったのか!楽チンだ!僕は、次のように書いた。

お久しぶりです。お元気ですか?
この間は、大連で長い間お世話になり、有り難う御座いました。
喉の調子が悪く、入院をすると聞いたので、お守りを送ります。
日本で有名なお寺のお守りなので、必ずご利益があると思います。
早く治り、元気な姿で、またお会いできたら嬉しいです。

王○、元気ですか?早く逢いたいです。
きっと、王も僕と同じ気持ちだと思います。
王にまた、逢えることを心から願っています。
お身体、気を付けて下さい。

まあ、ありきたりの文章だが、こんなもんで良いだろう。次の文章に翻訳された。

好久不&#35265;。近来&#24744;好&#21527;?
感&#35874;大大地連で&#38271;有照&#39038;感&#35874;&#36825;些&#38388;隔&#38388;隔有坐位。
咽喉的音&#38454;坏的,因&#20026;听&#35828;住院,所以送防御。
因&#20026;&#24744;在日本防御&#20026;人所知的寺院,所以准&#30830;信有利益。
早修好了,要是也能在精神的姿&#24577;里面&#35265;就高&#20852;。

王○很精神不很精神?我希望早遇&#35265;。
&#30830;&#23454;地&#30830;信也我和同&#26679;的心情王。
从心底愿望也能遇&#35265;王。
身体&#35831;当心。

手紙を送ってからわかったのだが、メチャクチャな文章だ。

王は、理解するのに時間がかかった、と言っていた。

僕は、日本語から中国語の翻訳は、二度とヤフーは利用しないだろう。

王は、勝利広場で、服を売る店員の仕事を始めた。給料は月1000元。

月25日勤務、1日8時間労働、時給計算はたったの5元だ。

夕方から日本語学校に行く。

今まで甘やかされていた(?)王にとってはきついかと思ったのだが、以前の会社より全然楽だし、あなたの援助があるから
問題ない、と言っていた。

王が「仕事を始めて、忙しいから、私から電話する。」とか、「日本語学校が忙しいから、私から電話する。」とか言ってなかなか連絡とれない。僕からは電話できないので、王の電話待ちだ。

なんか、おかしいな?

以前は僕の電話を喜んでいたのに、僕から電話できないなんて。

そのおかげで、僕は5月30日に大連に行く予定だったのが、
5月28日に変更になったことも言えなかった。

僕は、電話をかけてこない王がいけないんだ!と思い
28日に変更になったことは内緒にして、大連へ旅立った。

空港にはもちろん王の姿はない。

もし、僕が28日に行くと伝えていれば迎えにきてくれたと思うのだが・・・・。

今回僕は、ラマダホテルを取った。

王の家に泊まれば、ホテル代はタダだが、また「家を買え!」おばさんがいると、イヤだからだ。

それともう一つ、理由がある。せっかく2日間、王がいないんだから、少し遊んでやろう、王が悪いんだ、と思ったのである。

しかし、ラマダホテルはスイスやヒルトンに比べて、ボロい。
宿泊料が安いから仕方ないのだが。
ホテルに着いてから、僕は、これからどうしようか考えた。

王に電話してみようか?やっぱり、早く逢いたい。

さすがに今、僕が大連にいると言えば、すっ飛んできてくれるだろう。

イヤ、あいつは自分から電話するから、あなたからはかけてこないで、と何度も言った。

そのくせに、王から電話があったのは、5月は3回だけだ。

僕は少し頭にきていたので、電話をするのを止めた。

僕は、急に眠くなった。
そういえば、昨日は仕事を、ほとんど寝ないで終わらせた。

王に逢いに来る時は、何日も日本を離れてしまうのでなるべく仕事を終わらせるために、いつも寝不足だ。

僕は、ここまで苦労して逢いに来ているのに、電話もかけてこないなんて。

王は冷たい女だ。

今日は絶対遊んでやる!と思いながらいつの間にか寝てしまった。

僕が目を覚ましたのは、午後11時。

ほとんどのカラオケの店は午前1時までだ。

しまった!時間がない。せっかく自由になれる、貴重な1日だったのに。

僕は急いで着替えて、夜の大連にくりだした。

まず、中式KTVに行こうと思った。日式より、可愛い子が多い。

まずは、外商クラブの9F(10Fは日式です。)の中式に入った。

可愛い子は、うーん、いない。

何度チェンジしてもそうだ。
80人近く部屋に入ってきたが、王の半分も可愛さがある女はいない。

時間がない。

僕は会計をして、店を出た。本当は400元らしいが、すぐ店を出たので150元にしてくれた。

中式は部屋代が高い。

次に、新東方に行った。ここの1Fのレストランは、大連で3本の指に入るくらい有名だ。

以前は自分の好みの女は、必ず見つかると言われるほど、レベルの高い店だった。

チップも300元で、大連では、女のレベル、値段、どれもトップクラスだ。

しかし、行った時間が遅かったのか、レベルが落ちたのかわからないが、可愛い子はいない。

ここでも80人くらい見たが、王の半分の可愛さもなかった。

会計は、すぐ出たので、100元にしてくれた。

次に、東海月光城に行った。相変わらずネオンがすごい。

ここはママが、がめついので料金をまけてくれることはないだろう。

部屋に入ったが、来た女の子は8人ほど。

可愛い女はいない。

僕は店を出ようとしたら、部屋代と、ママのチップを請求してきた。

もめるのがイヤなので、400元だけ払って店を出た。
この店には、もう二度と行かない、と心に誓った。

時間が遅いせいか?それとも大連のレベルが落ちたのか?
それとも王のような可愛い子に見慣れたせいか?(笑)
中式では可愛い子には、出会えなかった。

時間がないので、次は日式にくりだした。

まずは、森ビル裏の日本人クラブ街。

そういえば、王が泣かした、あの大柄の小姐はまだいるんだろうか?

ここは、日本語が通じるので、「可愛い女の子がいたら、店にはいるよ。」

と言って、見て回ったが、可愛い子はいない。

時間を見ると午前12時半だ。

もう、可愛い子を見つけるのは、無理かな?

半ば諦めかけ、最後に大型店ステラに行った。

午前1時を過ぎている。

ステラに着いた。

小姐がお客を、タクシーに乗せている。

小姐が店に戻るところを、僕は話しかけた。

僕  「今日は、もう終わりかな?」

小姐 「女の子達は、みんな帰っちゃったから、私しかいないけど。」

僕  「じゃあ、君でいいよ。少し飲みたいんだ。」

小姐 「どうぞ。お客も、もういないから。」

僕は、店に入った。そう言えば、2000万円かけて改装してからステラに来るのは初めてだ。

というより、大連のクラブ自体が久しぶりだ。(恵子ママ、結婚おめでとう。お幸せに!)

僕は小姐と話したが、つまらない。こんなことなら、つまらない意地を張ってないで王に電話すれば良かった。

僕がつまらなそうな顔をしていると

小姐 「私と話していても、つまらない?」

僕  「いや、そんなことないよ。」

小姐 「誰か、電話して、呼ぼうか?」

僕  「こんな時間に、きてくれる女の子いるの?」

小姐 「結構、暇な子多いから。どんな女の子が好みなの?」

僕は、財布から王の写真を取りだし、小姐に見せた。小姐がじっと見ている。

僕  「この子みたいな女の子だったら、最高だね。」

小姐 「この写真の子、ウチの店で、働いている子に似ている。」

僕  「え?」

小姐 「あれ?この子、○○チャンじゃないかな?」

僕  「・・・・・・・・・・」

小姐 「呼んでみよう。今、電話してみる。」

小姐が、電話を取り出した。

僕  「ちょっと待って、その子の電話番号教えてよ。」

僕はあわてた。

まさか、王がステラで働いている?そんな馬鹿な。

小姐が、電話番号を読み上げた。

よかった、王の番号じゃない。

小姐が、女の子に電話をした。電話が終わると

小姐 「20分くらいしたら、来てくれるって。良かったね。」

僕  「その女の子は、この写真の子に似ているの?」

小姐 「もう、そっくりだよ。本人じゃないかな?」

そんなに、似ているのか?でも、電話番号は違うし。

待てよ、王は、もう一つ店用に携帯電話を買ったのか?まさか?

もし王だったら、お互い最悪だ。僕は、イヤな気分で女の子を待った。

僕は、ドキドキしながら、女の子を待った。もし王だったら、どうしよう。

僕が、日本人クラブに来たことを、あやまるべきなのか?
それとも、王が、日本人クラブで働いていることを、怒るべきなのか?

しばらくして、女の子が入ってきた。

小姐が 「○○ちゃんで?す!!」とか言いながら、1人で拍手をしている。

え?この子?似ていない!どこが王に似ているんだ?

王に失礼な!

この小姐は、目が悪いんじゃないか?しかし、王じゃなくてホッとした。

隣に座ってきた。よく見ると、王に少し似ているかな?

小姐が 「私は邪魔なので、帰りまーす。ごゆっくり。」

と言って、店を出て行った。

僕 「君は、日本語が出来るの?」

王の偽物 「出来ます。」

僕は、話すことがなく、つまらない会話になった。

いや、同じ会話でも王とだったら楽しいが、この偽物じゃ、楽しくない。

自分のタイプの女の子だったら、頑張って会話をするのだが、その気がない。

僕は、夕方から夜にかけて、ぐっすり寝てしまったので、まったく眠くない。

1人でホテルに戻っても、つまらない。

1人だったら、王の偽物といたほうが、まだマシだ。

僕 「これから、どうしようか?お腹空いている?」

偽物 「少し。」

僕 「じゃあ、ご飯を食べに行こう。」

僕はご飯を食べて、時間を潰すことにした。

会計をして、タクシーに乗った。

タクシーが走り始めると、王の偽物が寄りかかってきた。

偽物「あなた、どこのホテルに泊まっているの?」
僕 「ラマダホテルだよ。」
偽物「私、ホテル行ってもいいよ。」
僕 「・・・・・・・・・」

どうやら、この子はお持ちOKの子だったらしい。僕も少しお酒が入っている。

僕 「じゃあ、ご飯はやめて、ホテルに行こう。」 

行き先をラマダホテルにした。

王に少し罪悪感を感じた。

ホテルに入って、王の偽物が、服を脱ぎはじめ、「3万円でいいよ。」と言ってきた。

この時1万円=約790元だった。約2400元、高いなあ。

自分の好みでもないし偽物に2400元も払うのはイヤだ。

オリジナルの王にあげたい。

3万円と聞いて、もう、一緒にいるのもイヤになった。

もし、今、王に電話をしたら、喜んで来てくれるだろう。

しかし、こんな時間に電話できない。

意地を張った僕は、バカだ。

僕 「あのさ・・悪いんだけど1万円あげるから、帰ってもらえない?」

偽物「どうして?ホテルまで来たのに?」

僕 「いや、明日、仕事で朝早いから・・・・。」

偽物「じゃあ、私が起こしてあげる。その代わり2万円頂戴。」

僕 「1人で起きられるから、帰っていいよ。はい、1万円。」

偽物「ここまで、連れてきたんだから、2万円。」

(何もしないのに、この偽物は2万円取るのか・・・・。)

ホテルに行こうと言った、僕にも責任がある。

僕は、財布から2万円取り出し、偽物に渡した。

偽物は「サンキュー」

と言って、ベットに寝転がり、10分もしないで寝てしまった。

時計を見ると午前3時近い。すぐ寝てしまう訳だ。寝顔は可愛いな。

僕は、何をやっているんだろうと、自己嫌悪に陥っていた。

朝、8時に目が覚めた。王の偽物は寝ている。
まったく、起こしてくれると言ったのに。僕は苦笑した。
僕は偽物を起こして、帰ってもらった。
偽物が帰り際に、「あなたが日本に帰るまで、ずっと一緒にいてあげる。」と言ってきた。

僕は、「ありがとう。」と言ったが、もう逢いたくもない。

さて、これからどうしょう。

とりあえず王には、1日早まって、今日来た。連絡しなかったのは、王を驚かすためだ、とでも言おうか?
やはり、大連に来ているのだから、少しでも早く王に逢いたい。

そういえば、王の勝利広場で働いている姿を、見たことがない。

僕は、電話をしないで、勝利広場に、直接逢いに行くことにした。

30日に空港で待ち合わせしていたから、29日の今日、逢いに行ったらきっと驚くだろう。

10時になり、僕は勝利広場に向かった。

今思えば、馬鹿な行動だ。

どうして時間を気にしなかったんだろう?

僕は、王を捜した。どこの服店だ?店が多すぎる。

1時間くらい捜してやっと見つけた。王は僕に気付いていない。

僕は、少し離れたところで王の働いている姿を見ていた。可愛い。

偽物とは大違いだ。

僕は、店に入って行った。

王が、驚いている。そして、抱きついてきた。

ほかの店員もいる店の中で、王は恥ずかしくないのかな?

王 「明日じゃなかったの?」

僕 「今日にした。驚いた?」

王 「驚いた。ちょっとまってて。」

王が、店の女の人と話している。
戻ってきて、「ごめん、早退できない。明日からは休み取ったんだけど。」

僕 「気にしないで。何時に終わるの?」

王 「今日は、6時。日本語学校は、今日休む。」

僕 「じゃあ、6時に迎えにくるよ。」

王 「昼休み、ここで一緒に、ご飯を食べよう。12時に来て。」

僕 「わかった。」

僕は、1時間、時間を潰すことにした。

しかし、勤めて間もない店員に簡単に休みを与えるのか?

明日から、僕が日本に帰るまで3日間ある。

日本の会社なら、まず休みは取れないだろう。

このへんは中国だなと思う。

12時になり、僕は王の店に向かった。

王が、店員に僕を紹介してくれた。
彼は日本人で私の恋人だと言っている。
王が、容器に入ったご飯を、僕に渡した。昼ご飯は、いつも店の中で食べるみたいだ。

王は薄化粧している。

いつもスッピンだから、化粧している顔を見ると、大人っぽく見える。

このくらいの薄化粧だったら、問題ない。

王は最初は、はしゃぎまくっていたが、急に態度が変わった。

王 「Tさん、本当に今日、大連に来たの?」

僕 「そうだよ、どうして?」

王 「明日、空港で待ち合わせた時間と違う。」

僕 「・・・・それは、違う飛行機にしたから。」
 
王 「東京から、そんなに早い時間の飛行機があるの?」

僕 「・・・・あるよ。」

王 「・・・・本当は、昨日来たんじゃないの?」

僕 「違うよ、今日来たんだ。王に早く逢いたかったんだ。」

王 「・・・・・・・・・・・・。」

僕 「信じられないの?」

王 「・・・・・・・信じる。」

王は、少し涙を浮かべながら、そう言った。

本当に信じたのか、わからない。

パスポートを見せてくれと言われたらアウトだ。
でも、王はそう言ってこなかった。僕のことを信じたと、言うより、信じたい、信じなければ、と思っているのかもしれない。気まずくなった。

ご飯を食べ終わり、僕は、しばらく王の働く姿をみて、店を出た。

あと、約5時間、僕は何をして過ごそうか?

僕は、勝利広場を出た。王泣いていたな、かわいそうだ。
でも、電話をかけてこない王が悪いんだ、
だから、予定変更したことを伝えられなかったんだ。
自分勝手な言い分だが、男なんて、そんなもんだ。

僕は、前から行ってみたかった所がある。旧ヒルトンホテル前のマッサージだ。

安くて、可愛い子が多いと聞いていた。

さっき王を泣かせたばかりなのに、僕は一体何を考えているんだろう?

僕は、タクシーに乗り、旧ヒルトンホテルに向かった。

店に着いた。まず、2Fでシャワーを浴び、着替える。その後地下に行き秘密の?通路を通って、部屋に入る。しばらくしたら、女の子達が入ってきた。

店の男が、女の子を選んでくれ、と言っている。どうやら、可愛い子が多いと聞いたのは、大袈裟のようだ。

どちらかというと、ブスな子のほうが多い。

僕は、指をさしながら、「この子、イヤこっちの子のほうが・・それともこっちの子のほうが・・この子もいいな・・・。」

と言っていたら、指をさした女の子達、全員残ってしまった。
え?4対1?

行為が終わり、会計をした。

一体幾ら取られるんだ?と心配したが720元だった。1人あたり180元、安いな。
しかし、5Pをした男なんているんだろうか?まあ、これもいい笑い話になるだろう。

僕は、勝利広場に戻った。まだ時間がある。エスカレーターで上に行く。

4Fの喫茶店で時間を潰すことにした。ここのタルトは美味い。僕は大連の喫茶店でここが一番好きだ。飲み物、食べ物、店員の接客、全て合格点だと思う。

午後6時になり、王の店に行った。仕事の終わった王が、出てきた。

手をつなぎながら、勝利広場を出た。改めて見ると王は可愛い。みとれてしまう。

今回大連に来て、王より可愛い子は、どこにもいなかった。

僕 「お腹空いている?」

王 「うん、何か食べに行こう。」

僕 「・・・・・・・・」

王 「どうしたの?」

僕 「王が一番綺麗だ。」

王 「ありがとう!」

王が抱きついてきて、キスしてきた。

とたんに王の態度が変わった。

王 「Tさん、荷物どこにあるの?」

僕は指さして
僕 「そこの、ラマダホテルだよ。」

王 「どうしてホテルとったの?私の家に泊まればいいじゃない。」

僕 「王のおばさんは、苦手だから・・。急に予定も変わったし・・。」

王 「おばさんも、お母さんも、今大連にいない。私1人だよ。」

僕 「そうなの?知らなかった。」

王 「ホテルに行こう。」

僕 「先に、ご飯を食べようよ。」

王 「いいから、ホテルに行く!」

王は、僕のことを睨みながら、言った。

どうしてこんなに怒っているんだ?

僕の部屋に着いた。

王は、ベットやゴミ箱、洗面所などを見ている。

今度は、僕の荷物をチェック仕始めた。デジカメの中身も見ている。

電気スタンドの下に封筒があった。王が、中の手紙を読んでいる。

段々、王の顔が、険しくなってくる。

とたんに王は部屋を飛び出した。王は何をしてるんだ?

しばらくして、チャイムが鳴った。ドアを開けると、王が涙を浮かべながら真っ赤な顔で、僕のことを叩いてきた。何度も何度も、叩いてくる。

グーで叩くから結構痛い。今度は、荷物を投げてきた。一体どうしたんだ?

デジカメが僕の顔に当たる。これは痛かった。

僕は、力で押さえつけてベットに押し倒した。

僕 「どうしたの?何があったの?」 と聞くと

王がさっき読んでいた手紙を、僕に突きつけた。

「この女は、誰!?」

僕は手紙を読んだ。

とたんに僕の顔が青くなるのがわかった。
血の気が引いてくる。

その手紙は、今日の朝まで、この部屋に一緒にいた、王の偽物が、僕宛に書いた手紙だった。

あなたと一緒にいられて、楽しかったです。

あなたが日本に帰るまで、一緒にいたいです。

今晩も、あなたのホテルに行っていいですか?

大丈夫でしたら、電話下さい。

1390072○○○○   ○○

あの、バカ女!こんな手紙をよこしやがって!!!

王が声をあげながら、叩いてくる。

怒りで切れてしまっている。

僕は、「こんな女、知らない!知らない!」と言ったが、叩くのを止めない。

あまりにも叩くので、僕は逆ギレした。「知らないって言ってるだろ!!」

僕が王に対して、初めて怒鳴ったので、王がビックリしている。

口調まで、荒くなっている。

王は、僕が何を言っているのか、わからないみたいだ。

僕 「そんなに俺が信用できないのか!?俺はそんなに情けない男か!?」

その通りだ。僕は情けない男だ。

僕も興奮していたので、訳のわかんないことを口走った。

あきらかに僕が悪いのに、自分で非を認めようとしない。

僕 「勝手にしろ!!俺はもう、お前と一緒にいたくない!!」

僕は、部屋を出て行った。

王が、声をあげて泣いている。部屋の外まで鳴き声が聞こえた。

僕が悪いのに逆ギレか、情けない。

僕は、急いで2Fのロビーに行き、男のホテルスタッフに話しかけた。

僕 「日本語話せる人、いませんか?」

スタッフ 「います。ちょっと、待って下さい。」

しばらくして、女のスタッフを指さして

スタッフ 「彼女は出来ますが今、接客中です。あなたは英語出来ますか?」

僕    「出来ません、あなたは日本語、話せないんですか?」

スタッフ 「少しなら。あなたは、英語出来ますか?」

同じことを聞いてくる。

中国語、英語、日本語、ゼスチャー、全ておりまぜての会話だ。

しかし、このスタッフ、僕の中国語と、王の日本語よりは話せそうだ。

少し日本語が出来るなら、なんとかなるかも知れない。

僕はスタッフの手を引っ張って、僕の部屋に連れて行った。

部屋にはいると、王が泣いている。

その王の姿を見て、スタッフは驚きながら、王に話しかけた。

王が答えたが、スタッフは日本語で 何て通訳すればいいのかわからない。

僕は仕方なく、またロビーに行った。日本語の話せる女性スタッフはまだ接客している。

僕はロビーにいるお客に
「日本語、中国語、英語の出来る人、いませんか?」と大きな声で聞いた。

日本人で「私は、英語なら出来ますけど。」と言ってくれた人がいた。

僕   「すみません、ちょっと通訳してほしいんですけど。」

日本人 「え?英語で通訳ですか??」

この日本人は不思議がっている。ここは中国だから、当然だろう。

僕は、この日本人を連れて、僕の部屋に行った。
ここからは、もうメチャクチャだ。

僕       日本語で話す
          ↓
日本人    英語でホテルスタッフに話す
          ↓
ホテルスタッフ 中国語で王に話す
           ↓
王       中国語で話す
           ↓
ホテルスタッフ 英語で日本人に話す
           ↓
日本人    日本語で僕に話す
           ↓
僕       日本語で話す

まるで、伝言ゲームだ。こんなことで、うまく伝わるわけがない。

ホテルスタッフが、しびれを切らせて、部屋の電話を使って、電話している。

さっきの、日本語の話せる、女性スタッフを呼んでいるようだ。

10分後、女性スタッフが来てくれた。日本人には部屋を出てもらった。

(日本人のかた、有り難うございました。もし、また会えたら、お礼します。)(^o^)

僕は、女性スタッフに話しかけた。

「さっきの日本人に、お礼を言ってきますので、ちょっと待ってて下さい。」

僕は、部屋を出ると、急いで李さんに電話をした。出てくれるだろうか?

もし、李さんが出てくれなかったら、まずい。

よし、つながった!!

僕  「あ、李さん?久しぶり。時間がないから用件だけ言うね。後で、王から電話があると思うけど、昨日、S社長と一緒に、大連に来て、李さんに、仕事の通訳を、お願いしたことにしてほしんだ。」

李さん「何それ?」

僕  「時間がないんだ。とにかく僕は昨日、S社長と一緒に大連に来た。そして、李さんに通訳をお願いした。S社長は1人でカラオケに行ったけど、僕と李さんは午前3時頃まで仕事の話をしていた。そして、S社長は、今朝、北京に仕事で行った。そうしてほしい。」

李さん「よくわかんないけど、そう言えばいいのね。」

僕  「たのむよ。」

僕は電話を切り、急いで部屋に戻った。

僕は、王に話しかけた。王は、まだ泣いている。

僕 「彼女は、日本語が出来るから、何でも話して。」

王 「・・・知っている、さっきの手紙、翻訳してもらったから・・・。」

そうか、この女性スタッフに翻訳してもらったのか。王が話し始めた。

王 「あなたは、どうしてウソばかりつくの?本当は大連に来たの、今日じゃないでしょ?昨日来たんでしょ?ロビーで聞いたら昨日から、このホテルに泊まっている。」

僕 「・・・・・・・・・」

王 「さっき、あなたに抱きついたら、女の香水の香りがした。」

(そうか、マッサージの店で最後にシャワーを浴びるのを忘れた。)

王 「あなた絶対に女の人と会っていた。あの手紙は何なの?ひどい!許せない!」

僕 「・・・・・・・・・・」

王 「私にひどいことをして、謝るどころか、ものすごく怒って!」

僕 「・・・・・・・・・・」

王 「あの手紙だって、今日、女の人を入れたんでしょう?!この部屋で受け取ったんでしょ?!」

僕 「僕は朝、勝利広場に、王に逢いに行ってから、ホテルに戻ってきてないよ。」

王 「じゃあ、どうして手紙があるのよ!!」

僕は、女性スタッフに話しかけた。

僕 「ここのホテルは、お客の部屋に、勝手に人を入れるんですか?」

スタッフ 「そんなこと、絶対にしませんよ。」

僕 「今日の朝、この手紙はありませんでした。ところがさっき、部屋に入ったら置いてありました。どうしてですか?おかしいじゃありませんか?」

スタッフ 「それは、手紙を書いた人が、何号室に届けて下さい、とホテルのスタッフにお願いしたんですよ。ホテルのスタッフが置いたのです。勝手に人など入れません。信用に関わります。」

僕 「そうですか、わかりました。今のことを、王に通訳して下さい。」

スタッフが、王に話している。

王は、少し頷いたが、すぐ怒って

王 「誰が手紙を届けたなんて、関係ないでしょ?Tさんは、この手紙の女と一緒に泊まったんでしょ?関係ない話をしないで!!」

僕 「わかった、これから話すことは、全て事実だ。もし、信じてくれなければそれでもいい。僕を信用できないなら、しょうがない。」

王 「・・・・・・」

僕 「僕は、昨日大連に来た。これは、ウソをついて悪かった。でも、どうしても仕事の都合で、昨日、大連に来なければならなかった。連絡しなかったのは王が「電話をかけてこないで、私から電話をする」と言ったのもあるし、仕事に王は連れて行けないでしょ?しかたなく連絡しないで、昨日、大連に来た。」

王 「・・・・・・」

僕 「今回僕は、1人で来たんじゃない。S社長知っているでしょ?李さんと以前、付き合っていた人だよ。S社長も一緒に来たんだ。そして、李さんに仕事の通訳をお願いした。李さんも一緒にいたんだよ。」

王 「・・・・・・」

僕 「S社長は、午後9時頃カラオケに行こう、と誘ってきたけど僕は断った。王が嫌がるだろうし、悲しませたくなかったからだ。S社長は1人でカラオケに行った。僕と、李さんはずっと仕事をしていた。終わったのは、午前3時過ぎ、僕は王に早く会いたかったけど、こんな時間に、王に電話できないでしょ?」

王 「・・・・・・」

僕 「僕はホテルに戻った。S社長は、当然寝ていた。僕も寝て、朝、王に逢いに勝利広場に行った。ただ、それだけだ。僕は、王を悲しませることは、何もしていない。」

王 「そんな話、信じると思う?バカにしないで!じゃあ、あの手紙は何なの?」

僕 「だから、何度も言ってるでしょ?僕は、この手紙の女は知らない、会ったこともない。たぶんS社長が、1人でカラオケに行き、知り合った女だよ。僕がホテルに戻ったのは、午前3時。それまでS社長が、手紙の女とこの部屋で、何してようと僕には関係ないし、S社長の知り合いの女なんて、興味もない。僕は、王だけしか興味がないんだ。」

王 「じゃあ、どうして手紙があるの?あなたが今日、この部屋に女を入れたんでしょう?」

また、同じことを言い出した。

僕 「だから、この手紙を届けたのは、ホテルのスタッフだよ。もう一度言うよ。僕はこの手紙の女に、会ったこともない。全く知らない女だ。」

王 「じゃあ、何であなたの身体から香水の香りがしたの?どうして!!」

僕は笑って

僕 「それ、ヤキモチ?嬉しいな。香水の香りは、マッサージに行ったんだよ。王が仕事していて、時間が余ったから、一度行ってみたかったんだ。中国のマッサージは有名でしょ?女の人にマッサージしてもらったからだよ。」

王 「普通のマッサージなの?」

僕 「え?どういう意味?わかんない。」僕はとぼけた。

王 「スケベなマッサージなんじゃないの?普通のマッサージだった?」

僕 「スケベなマッサージって、何?どういうマッサージ?僕がしたのは、背中押してくれたり、足を揉んでくれたり・・・。」

また、とぼけた。

王 「S社長は、どこにいるの?一緒に来たなら、ここに呼んで!」

僕 「S社長は、今朝、仕事で北京に行った。本当だ。李さんに聞いてみなよ。」

王 「李さんに、電話して聞いてみるよ。いい?」

僕 「別にいいよ。全て事実だから。」(全てウソだ)

王が、李さんに電話をした。

僕はもう大丈夫だと思った。中国人、特に李さんのような女は、ウソが上手い。

王が、電話を切った。

王 「・・・・・李さん、本当だって、言ってた。」

僕 「当たり前だよ。僕は王にウソつかない。」

王 「その手紙・・・・」

王は、手紙が気になっているようだ。手紙に携帯番号も書いてある。

でも、電話は出来ないはずだ。もし、S社長の知り合いの女だったら、王が恥をかくことになる。

そうは思ったが、電話されたら全てがパーだ。1つの賭だった。

王 「その手紙、見たくないから、この場で破り捨てて。」

僕はホッとした。

僕 「じゃあ、王が破り捨てなよ。」

王に手紙を渡すと、王はビリビリに破いて、トイレに流してしまった。

女性スタッフが「あ!」と声をあげたが、流してしまったものはしょうがない。

しかし、ホテルスタッフがいる前で、手紙を流すとは・・・・。

王は常識がないのか?

それとも、よっぽど頭にきていたのか?

しかし、今回でS社長は、かなりの悪者になってしまった。何かおみやげを買っていこう。

僕も王に聞きたいことがあった。

僕 「ねえ、どうして最近、「電話してこないで」、と言うの?」

王 「・・・・・・・・」

僕 「前は、僕の電話、喜んでいたでしょ?それなのに、お母さんが入院したあたりから、「私から電話する、あなたからかけてこないで」って、言うようになったけど、どうして?」

王 「・・・・・・・・」

僕 「それなのに、王から電話があったのは5月は3回だけだよ。」

王 「・・・・・・・・」

僕 「僕は、嫌われたのかと思った。でも、今日勝利広場で逢ったらものすごく喜んでくれた。どうして僕から電話したらいけないの?」

王 「・・・・あなたは、いつも女の人を通訳に使う。女の人と一緒にいる。」

僕 「え?」

王 「夜、女の人と一緒にいるのがイヤなの。いつも電話かけてくるときは女の人だから・・・。」

僕 「そんなことないよ。王からかけてきたときは、すぐかけ直すから、女はいないでしょ。僕と王だけで話してるじゃない。」

王 「でも、会話が短いし、いつも同じ会話じゃない。」

僕 「それはしょうがないよ。まだ、お互い言葉が通じないんだから。」

王 「あなたから、かけてくるときは、女の人、私からかければ、ほとんど話せないあなたが、男の人にお願いしてかけてきてくれれば、いいんだけど・・・。」

僕 「僕の知り合いに、中国語を話せるのは、女しかいないんだ。我慢して。」

王 「じゃあ、あなたの社員にお願いすればいいじゃない。香港で中国語 話していたでしょ?。どうして女の人にお願いするの?」

僕は答えに迷った。まさか、王は香港で売春婦をやっていたから、社員には紹介できないんだよ、なんて言えやしない。

そもそも、大連に来ているのだって社員には、仕事で香港に行くと言って来ている。僕の会社は小さいが社員達はそれなりに頑張っている。

僕が会社を休んで、女に会いに大連に来てるなんて知れたら、大変なことだ。(いまは、知っています、それ程大袈裟に、考えることではなかった)

でも、僕から王を好きになり、王はカラオケの仕事はしないと約束してくれ日本語を覚えてくれている。

昼間の仕事もちゃんとやっている。

王は、今日、働いている店の店員に「私の恋人」と言って、
僕を紹介してくれた。

それなのに、堂々と紹介できないのは、王が可哀想だ、気の毒だ。

僕 「とにかく僕は、王の声が聞けるだけでいいんだ。王がコールしてくれたらいつでもかけ直す。今は同じ会話だけでいいんだ。日本語学校行ってまだ2ヶ月経ってないだろ?話せなくて当然なんだ。今はゆっくり覚えてくれればいい。必ず話せるようになるよ。」

王 「そういえば、Tさんの中国語、ひどい。私この手紙わかんなかった。」

王はバックから、僕が送った手紙を取り出した。

僕がお守りと一緒に送った手紙だ。

スタッフと一緒に笑いながらみている。特にスタッフは大笑いだ。

王 「これ、自分で書いたんでしょ?」

僕 「いや、パソコンで翻訳したらそうなった。もう使わないよ。」

王 「そうだよ。私が書いた手紙のように、自分で努力して書かなくちゃ。」(よく言うよ、あれは、李さんが書いたのを丸写し、しただけじゃないか。)

おかしくて笑いそうになった。

王 「もう、Tさんの中国語より、私の日本語のほうが上手いよ。お互い頑張りましょう。」

一時はどうなるかと思ったが、機嫌はなおったようだ。

今回は、王を散々悲しませてしまった。もっと、大切にしなくては。

7月に入り、8月、3人で大連に行く日が迫ってきた。

3ヶ月逢えないと、さすがに辛い。

5月に行ったときは、王を悲しませたので、今回は仲良くしたい。

やはり、言葉の壁が大きいと思う。僕の馬鹿な行動にも、問題有りなのだが・・・・。

社員は「僕に通訳を任せてもらえれば、バッチリですよ。」と息巻いていたがあんな中国語じゃ、どうしようもない。

王は、頑張って日本語を勉強しているが、まだまだだ。

そういえば、王のお父さんの会社から、家賃の半分支給されるのは、7月まででその後は、全額負担になるから、王はどうするんだろう?

福建省に帰るのか?

それとも全額負担して、大連に残るのか?

聞いてみたら、大連にしばらく残るみたいだ。まあ、苦しかったら僕の援助額を増やせばいいだけなので、それほど問題ない。

社員達は、一生懸命、大連の情報を集めている。

どうせ、女を買うことで、頭がいっぱいなのだろう。

お持ちの相場、飲み代、店など仕事そっちのけで、大連の話で盛り上がっている。

僕にも色々聞いてくる。

馬鹿な奴らだ。あまり、日本人の評判を落とさないでくれ。
(はまった男のT、お前が言うな!評判を落としているのはお前だ!って感じですね(>_<))

いろいろ情報源があるものだ。

S社長から、この掲示板を教えてもらった。

S社長は、この掲示板を、毎日見ているらしい。

そういえば、S社長がウチの会社に来たとき、この掲示板に
なんか書き込んでいた。

通訳のお礼を、書き込んでいたと思う。

社員達が、この掲示板を見て、「ここの店に行こう、いや、ここもいいな。」とか言っている。

特に、たくさん書き込みがある店のスレッドを見ている。

人間の心理として、評判が悪い店でも、レスが、多い店に行きたくなるらしい。

社員達は、「絶対に悠悠と、ステラには行くぞ!」と言っている。

どちらも、この掲示板で、ボロくそに書き込みされているところだ。

社員達が帰ってから、僕も、掲示板を見てみた。

スレッドは沢山あるが、レスは少ない。

掲示板としては、少し寂しいような気がした。

とにかく、8月は、僕は王と逢い、社員達は自分たちの集めた情報で勝手に遊ばせていよう。

社員の1人は僕より年上で、結構遊び慣れているから大丈夫だろう。

8月になり、僕達は、大連に旅立った。今回は仲良くできるかな??

大連に着いた。王が空港まで迎えにきてくれた。王を社員に紹介する。

王には、社員とは初めて会う振りをしてくれと、口裏を合わせておいた。

社員 「写真より、ずっと可愛いですね。香港のコより可愛いんじゃないですか?」

(だから、同じ女だよ。)僕は苦笑した。

社員が中国語で王に話しかけている。

簡単な言葉なら通じているが少し難しくなると、言葉が詰まる。勢いでなんとか、会話している感じだ。

やはり、通訳は無理そうだ。僕と王だけでなんとかなるだろう。

今回、社員は南山ホテルにし、僕達は旧ヒルトンホテルにした。

王の家に泊まっても良かったが、社員達は、僕が王と逢うのは2回目だと思っているので、さすがに王の家に泊まるとは、言えなかった。

社員達と別のホテルにした理由は、社員達が、女をお持ち帰りしている姿を、王に見せたくない。

南山ホテルは、周りに緑が沢山あり、静かだし、ここは気に入った。

僕達がこっちにすれば良かった。社員達も、良いホテルだと言って、喜んでいる。

みんなで食事をした後、社員達は、悠悠に行きたいと言い出した。

僕はチラッと王をみて、

僕 「一緒に行ってもいい?」 

王 「絶対にダメ!あなたは、私に逢いに来たんでしょう?」

僕は、悠悠に行くのを諦めた。(今でも、行ったこと無いんですよ。(T_T))

しばらくして、社員から電話があった。

社員「悠悠は、お客がいっぱいで入れなかったんですよ。どこに行けばいいですかね?」

僕は、そんなことで電話をかけてくるなと、言いたかった。

しかし、本当か?

そんなにお客がいるのか?掲示板でボロくそ書かれているのに?

悪い評判でも、話題になった店の勝ちなのだろう。

僕は王と二人だけになった。

王 「今回は、どうして社員と一緒に来たの?」

僕 「王を紹介したかった。王みたいな可愛いコを見せたかった。今までゴメンね。」

王 「ありがとう。でも、どうして謝るの?」

僕 「ううん、何でもない。」

何てことなかった。

もっと早く、堂々と紹介していれば良かったんだ。

僕達はホテルに戻った。

夜、僕達が寝ていると、王の電話が鳴った。

王が眠そうな声で、でる。

王「・・・・・・・・・・・・」

電話の相手「・・・・・・・・・・・・・・」

北京語ではない。

福建語か上海語だ。夜なので相手の声が電話からもれてくる。

明らかに男の声だ。王が激しい口調で、言い返している。

あの上海の男か?まだ、あの男と付き合っているのか?

一体何を話しているんだ?僕は、イライラしたが、王の電話を奪い取って切る訳にもいかない。

しばらく話していて、王が電話を切る。明らかに不機嫌だ。

僕 「どうしたの?誰と話していたの?」

王 「お母さんと。・・・・・もう!!」

王が舌打ちをした。

まだ、お母さんと福建語で話した、と言うウソを付く気なのか?

僕が、そのウソに、気付いていないとでも、思っているんだろうか?

僕は、どうすればいいのか、わからない。

明らかにウソなのに「ウソを付くな!男と話していたんだろう!!」と言えない。

僕は、イライラして眠れないので、ベットから起き出し、タバコを吸い始めた。

王は、何も言わず、部屋を出て行こうとする。

こんな時間にどこに行くんだ?

僕は、引き留めなかった。

なかなか帰ってこない。

電話をしても、コールするだけで、でない。

僕は、心配でほとんど寝られなかった。

朝になっても、王の姿はない。

ホテルに戻ってこなかったのだ。

どこに行ってしまったんだ?

僕は、王を待った。僕の電話が鳴る。

僕  「もしもし?王?」

社員 「おはようございます。もう、起きていたんですか?」

社員からだった。朝食を一緒に食べませんか?と言ってきた。

僕  「お前たち、女の子は?」

社員 「それがひどいんですよ、聞いて下さいよ。」

僕  「ご飯を食べながら聞くよ。今、ホテルから出られないから、お前たちがこっちに来てくれない?」

社員 「わかりました、そっちに行きます。」

しばらくして、社員達が僕の部屋に来た。

社員には、王は今、用があって家に帰っていると言った。

社員 「ひどいんですよ。もう、頭にきましたよ。」社員が怒りながら話す。

結局、昨日は外商クラブの中式でお持ちしたらしい。
女の子と朝まで1500元の約束をしたが、一回して女の子が帰ると言い出した。
サービスも悪いし、チップもよこせ、最悪だったと言っている。

よくある、つまらない話だ。僕は、こんなくだらない話を聞く気になれず

僕  「朝食を食べてきなよ。」

社員 「社長は、食べないんですか?」

僕  「ちょっと、部屋を空けられないんだよ。」

王はカードキーを持っていない。

社員 「朝食を食べないのなら、どうして僕達を呼んだんですか?」

文句を言ってきた。
社員達が部屋を出て行った。

しばらくして王が戻ってきた。

王は、疲れた顔をしている。
僕は心配したんだぞ!眠れなかったんだぞ!
僕は王を抱きしめ、

僕 「心配だった。どこに行ってたの?」

王 「ごめんなさい、家に用があって・・・。」

僕 「何も言わないで、出て行ったじゃない。どうして?」

王 「ごめんなさい。」

僕 「電話も出ないで・・・・・。」

王 「ごめんなさい。」

僕 「お腹空いてる?ご飯食べに行こうか?」

王 「疲れているから、眠りたい。」

僕 「わかった、僕は食べてくるから、寝てて。」

僕は、1人で朝食を食べに行った。

王、疲れてるみたいだ。あの電話がきてからだ。

とにかく戻ってきてくれて、よかった。

朝食を食べ終わり、部屋に戻ると王は寝ていた。
僕は、王の携帯電話に手を伸ばした。王の携帯を勝手に見るのは2度目だ。
着信履歴を見ると、同じ番号がいくつもあった。この番号が、上海の男か?

僕はその番号を、自分の携帯電話にメモリーした。

福建省に行ったときに見た、老公 ○○○の名前はない。

この番号は、同じ人物か?

たぶん、同じ人物だろう。

老公 ○○○の名前が消えただけでも、喜ぶべきなのか?

僕は、この番号にかけてみようと思ったが、言葉が通じないし、そんなことをしたら李さんの携帯電話に勝手に電話してきた非常識なこの男と、一緒になってしまう。

僕は、しばらく様子を見ようと思った。

昼過ぎ、王が起き出した。

王 「昨日はごめんなさい。」

僕 「もういいよ、戻ってきてくれてよかった。」

王 「心配だった?」

僕 「当たり前だろ?心配で、眠れなかったよ。今度は僕が眠くなってきた。」

王が笑う。

王 「あなた、寝てていいよ。ごめんなさい。」

僕 「ちょっと待って。」

僕はバックから8000元取り出して

僕 「はい、これ。頑張って勉強してね。」

王 「いくらあるの?」 

僕 「8000元だよ。」

王 「そう・・・。ありがとう・・・。」

なんか、おかしいな?

今まではもっと喜んでいたのに。疲れているからかな?

僕は眠かったが、王と一緒に昼食を食べに行こうとした。

王 「わたし、ケンタッキーで、何か買ってくる。あなたは疲れているから寝てて。」

僕 「一緒に行こうよ。」

王 「わたし1人で大丈夫。ちょっと待ってて。」

僕は、王が帰ってくる前に寝てしまった。

夕方目が覚めた。王が目の前で微笑んでいる。僕は王を抱きしめた。

しばらく抱き合っていた。

テーブルの上にケンタッキーの袋が置いてある。

僕 「買ってきてくれたの?ありがとう。一緒に食べようよ。」

王 「うん!わたし、お腹空いた。」

僕 「先に食べててよかったのに。」

王 「朝食、一緒に食べられなかったから・・・。食べよう!」

王が袋から取り出してくれた。

その時、王の携帯が鳴った。

また、福建語か上海語で話している。

僕は、王が買ってきてくれた、ケンタッキーを食べ始めた。

王が怒鳴りはじめた。

一体何を話しているんだ?

僕は王を見つめたが、王は全く気付いていない。
かなり長い電話だ。

やっと終わった。僕はケンタッキーの袋を1つ渡し

僕 「一緒に食べようよ。」

王 「いらない。」

僕 「どうして?お腹空いてるでしょ?食べようよ。」

王 「いらないって言ってるでしょ!!」王が怒鳴った。

僕 「・・・・・・どうして怒るの?王、なんか変だよ?」

王 「しつこいよ!食べたくない!」

王がバックから、僕があげたお金を取り出し
王 「これじゃ足りない!8000元じゃ、足りないよ!!」

僕は、驚いた。

今まで王は、僕があげたお金は、ちゃんとお礼を言い、そのお金の中から、食事代などを出してくれていた。

それが、今回はどうして足りないなんて言うんだ?それも怒りながら。

王 「1ヶ月、4000元くれる約束でしょ?この前あなたが大連に来たのは5月、今は8月。どうして12000元じゃないの?約束が違うじゃない!!」

僕 「・・・・・・・」

王 「わたしのこと、愛してないの!?どうして12000元くれないの!?」

僕 「・・・・・・・」

王 「わたしはお金が欲しいの!必要なの!!これじゃ、足りないよ!!」

王、泣いている。泣きながら怒鳴っている。

どうしてこんなことを言うんだ?王はこんな女だったのか?

こっちが泣きたいくらいだ・・・・・。

通訳がいないので、筆談、ゼスチャー、全て会話にしました。
あまり突っ込まないで下さい。

王は泣きながら話を続ける。
王 「あなたはウソつきだ!わたしのことを愛していない!」

僕 「・・・・・・愛しているよ。本当だ。」

王 「じゃあ、どうしてお金をくれないの?わたしよりお金が大切なの!?」

僕 「王の方が大切に決まっているよ。」

王 「じゃあ、お金を頂戴!約束を守って!!」

僕 「僕は、前回5月28日に大連に来た。今回は8月2日、確かに月は3ヶ月だけど、実際はまだ2ヶ月しか経っていない。だから8000元にしたんだ。僕は約束を守っている。」

王 「言い訳しないで!お金をくれるの!?くれないの!?」

僕 「・・・・あげない。僕は約束を守っているから。」

王 「わたし、香港に行くよ?またカラオケで働くよ?それでもいいの!?」

僕 「それは、自分で考えて自分で決めな。もう、大人でしょ?」

僕は、頭にくるより、ショックだった。

まさかこんなことを言われるとは・・・。

王 「わかった、もういい!わたしとあなたは、もう終わりね?それでいいのね?」

僕 「それは、王が決めて。でも、僕は王のことを、まだ愛しているから。」

僕は、荷物をまとめ始めた。これは、演技だ。

王 「何しているの?どこに行く気よ!」

僕 「チェックアウトして、社員のホテルに行く。もう、僕は明日、日本に帰るよ。」

王は少し驚いて

王 「・・・・・・どうして?」

僕 「今回は、王と仲良くできない。だから、明日帰る。」

王 「・・・・・・・・・。」

僕は、演技を続けた。
荷物を詰め終わった。

王、引き留めてくれるよな、まさか引き留めないつもりじゃ・・。

僕は部屋を出た。1Fのフロントに向かう。王は引き留めに来ない。

僕は明日、日本に帰る気など全くない。

しかし、王が引き留めに来ないまま、フロントに着いてしまった。

僕は、明日の航空券など持っていないし、ホテルの予約だってあと、4日ある。

でも、今更部屋には、かっこわるくて引き返せない。

どうしよう・・・。

僕はとりあえず、フロントで両替することにした。

もし、王が謝って、帰らないでほしいと言ってくれたら、あと4000元あげよう。

何も言ってこなかったら、南山ホテルに泊まって社員達と一緒に行動しよう。

でも、社員達は3泊4日、僕は5泊6日なので、明後日からは、1人で行動することになる。

つまらないな、せっかく王を社員達に紹介できて、楽しく過ごしたかったのに。

僕は、両替が終わると、4000元は別にして、バックの中に入れた。

しばらく待ったが、王は来ない。

本当にチェックアウトしようと思ったら、王が走ってきた。
僕はホッとした。やっぱり王と一緒にいたい。
それに、ここのホテルは、日本語が出来るスタッフがいる。
僕は、スタッフに、少しだけ通訳をしてほしいと、頼んだ。

スタッフが通訳をする。王は、大きな声で話し始めた。

王 「帰らないで!どうして急に帰るの?」

僕 「・・・・・・・」

王 「わたしに逢いに来たんでしょ?どうして?どこかにいくの?」

僕 「・・・・・・・」

王 「どうして黙っているの?何か話してよ!」

僕 「あんなこと言われたら、誰だって怒るし、一緒にいたいと思わないよ。」

王 「お金のこと?それは、あなたが約束を守らないからじゃない。」

僕 「まだ言っているの?前回逢ったのは5月28日、今回逢ったのは8月2日、まだ2ヶ月しか経っていないよ。僕は約束を守っている。」

王 「じゃあ、それとは別に4000元頂戴。」

僕 「どうして?一体何に使うの?」

王 「あなたには、関係ない!とにかく頂戴!」

4000元位だったら、別にあげたっていい。

現に、両替をしてバックの中に4000元用意してある。

しかしこんな言われかたをされると、あげる気も無くなる。

僕 「あげない。僕は、社員のホテルに行く。理由もなくお金はあげないよ。」

王 「ちょっと待ってよ!社員のホテルに行ってもいいから、お金は頂戴!!」

僕は、段々腹が立ってきた。

通訳してくれているスタッフにも恥ずかしいし王は大きな声で話すから、周りにいるスタッフやお客にも聞こえているだろう。

僕に恥をかかせて!

何なんだ?この女は!

僕 「もういい、王は家に帰りな。僕はチェックアウトする。」

王 「ちょっと!お金をおいてって!!」

王が、僕のバックを盗ろうとした。

僕は怒りが頂点にきてバックの中から、用意していた4000元を取り出し王の顔に投げつけた。

100元札が宙を舞う。

ホテルのスタッフ、お客、まわりの人が唖然としている。

王は、その場に座り込み、泣いている。

周りには100元札が散らばっている。

僕は、チェックアウトをお願いしたが、今の状況を見ていたスタッフ達がさせてくれなかった。

それどころか、僕に文句を言ってきた。

恥ずかしい、この場を早く離れたい・・・・。

まわりの人達が、お金を拾ってくれた。

集めたお金を僕に渡す。

僕は、泣きながら座り込んでいる王を立ち上がらせた。

王が立ち止まり、誰かに電話している。王が電話を僕に渡した。

「Tさん、なに泣かしてるのよ!今から、そっちに行くから。」李さんの声だ。

僕と王は、部屋で李さんを待った。

待っている間、拾ってくれたお金を数えたら、3200元しかない。

僕が投げたのは、間違いなく4000元だ。

さすが中国だ・・・・。

どうして王は、急にお金をくれなどと言い出したのか、わからない。
どうも、昨日の、夜の電話からおかしい。

あの電話から、王は夜中、部屋を出て行ったり、今日も電話の後、急に怒り出し、お金が足りないと言い出した。

電話の男、上海の恋人に、お金を要求されているのか?

李さんがやってきた。

僕は、李さんを廊下に連れ出し、李さんに演技を頼んだ。1つ間違えれば、大変なことになる演技だったがこの演技に賭けてみようと思った。

李 「そんなこと言うの?大丈夫?」

僕 「大丈夫。王は昨日の電話から、おかしくなったんだ。それに、上海の恋人のことも、いいかげん、ハッキリさせないと。」

李 「わかった、でも私、上手く演技できるかな?」

僕と李さんが、部屋に戻る。そして李さんが、王に話しかけた。

李 「王さんが、昨日の電話からおかしい、今日の電話も、話し終わってから急に怒り始めたって言っているよ。Tさん、すごく心配している。」

王 「・・・・・・・・・・」

李 「さっき、どうしてTさんが、私のこと廊下に連れ出したか、わかる?」

王 「・・・・わからない。」

李 「Tさん、心配で、昨日と今日、あなたが電話していた時の会話を録音していたのよ。日本の携帯電話は、録音機能が付いている。」

王 「・・・・・・・・!!」

李 「さっき廊下で、王さんが、昨日と今日、話していた会話を聞いた。福建語じゃなくて上海語で話していたね。」

王 「・・・・・・!!!!!」

もちろんウソだ。日本の携帯電話に、録音機能など無い。
王の顔が真っ青になった。李さんは演技が上手い。

李 「王さんには黙っていたけど、私、上海語が出来るの。上海に長く居たから。」

王 「!!!!!!」

王がさらに青くなる。手が震え始めた。

李 「2月に、3人で日本料理屋に行ったでしょ?あの時、王さん、上海語で恋人と話していたでしょ。私も、Tさんも2月の時点で、上海の恋人のことは知っていたのよ。お金を要求されていることも。」

王 「・・・・・・・・・・・・」

李 「そして、さっき聞いた、録音された会話も、同じ上海の恋人ね。」

王 「・・・・・・・・・・・・」

李 「私、Tさんが可哀想で、通訳できなかった。王さん、ひどいじゃない?Tさんと付き合いながら、上海の恋人とも付き合って。」

王 「・・・・・・・・・・・・」

王が、また泣き始めた。

李 「録音された会話を、Tさんに通訳していい?それとも、自分で話す?」

王 「わたしが、黙っていてと言っても、Tさんに通訳しちゃうの?」

李 「Tさんは、あなたの恋人でしょ?もう、ウソつくのはやめた方がいいよ。正直に話そう。王さんが黙っているなら、私、通訳するよ?どうする?」

王 「わかった、正直に話す。でも、上海の男は本当に恋人じゃないの。」

李さんの演技力の勝利だ。

中国人はどうしてウソが上手いのか?

王は、正直に話し始めた。

上海の元恋人のこと、香港で売春をやっていたことお金のこと、全てが理解できた。

1人で苦しんでいたのか、可哀想に・・・・。

王は以前の会社の上司と付き合っていた。

福建省の王の家で見た写真の男だ。

その彼と、結婚を考えていたことは、王の家で聞いたから知っている。

王と二人で相談して、結婚する前に上海に60万元で家を購入した。

上海で60万元だと、小さなマンションだろう。
しかし、2人にとっては愛の城だ。
10万元頭金に入れ、残りの50万元を10年ローンにした。
約、月4300元の返済だ。
そんなに返済できるものなのか、疑問に思ったがその彼は月7000元の収入があった。

ところが、彼は会社をクビになった。

王は、理由は教えてくれなかったが、何かミスをしたのか?
しばらく仕事が見つからないで、いまでも無職だ。
多少の蓄えがあっても、頭金でほとんど使ってしまったので、すぐ底をついた。

しかし、月々の返済はしなくてはならない。
王も同じ会社で勤めていたが王の、その会社での給料は2000元ちょっとで、とても返済が追いつかない。

そして、今年の1月(去年になってしまったが)カラオケクラブで勤めることになった。

香港にしたのは、近くだと知り合いにバレる恐れがあるし、なにより稼げる。

王の勤めていたカラオケクラブは、チップだけで2時間500香港ドルもらえる。

そこで、僕と知り合った。(初めて会ったのはマクドナルドだが・・・)

王が、彼の変わりに返済していたのだ。

返済時期になると必ず、しつこいくらいに電話がくる。
だから、王は電話の後、不機嫌だったのだ。

だんだん婚約者に対する愛情は、薄れていったみたいだ。
それは、電話の対応でもわかる。今は愛情は、全くないと言っている。

婚約者が次の仕事が見つかるまでは、王が返済すると約束したので、仕方なく返済していた。
だから、僕が約束を破って、お金を渡さなかったら、あれほど怒ったのか。(実際には、約束を破ったわけではないのだが。)

お金が必要と言うこともあったし、王は約束を守って、返済しているのだからあなたも、約束を守って!と言う意味もあったのだろう。

しかし、婚約者のために身体を売るというのは、ちょっと信じがたい。

それほど愛していたのか?ほかにも理由があるのでは?
と思ったが、あえて聞かなかった。

しかし、李さんが、上海語が出来て本当によかった。

そうでなければ、この事を知るのに、もっと時間がかかっただろう。

王に対しての不信感も、大きくなっていたに違いない。

李さんが通訳をする。

僕 「彼は王が香港のカラオケで働いていたことを知っているの?」

王 「・・・・・・わからない。」

ホントかな?疑問に思ったが、それ以上聞かなかった。

僕 「マンションの名義は、誰なの?」

王 「彼の名義。」

僕 「じゃあ、彼のマンションの返済のために、僕のお金が使われていたのか。」

王 「・・・・・・・・・」

王の、今の収入は月1000元、とても返済できるわけない。

僕 「彼のこと、まだ愛している?」

王 「・・・・愛してるわけ無いでしょ?わたしに迷惑ばかりかけて・・・。」

僕 「彼は、どうなんだろう?まだ、王のこと愛しているのかな?」

王 「・・・・わからない。」

とにかく事情がわかったので、早く対策しないと。

僕 「ねえ、王。彼と一度話をしたいんだけど、会わせてもらえない?」

王 「・・・・・・・・」

僕 「彼は、僕のこと知っているんでしょ?以前、李さんの携帯に彼から電話があって、僕と李さんのことを聞いてきた。」

王 「・・・・・・・・」

僕 「どうなの?僕のこと知っているの?」

王 「・・・・・・知っている、恋人だということも。」

僕 「それなのに、王に返済させていたの?どうしようもねえ奴だなあ。何でそんな奴、好きになったの?」

王 「・・・・・・・・・」

僕は腹が立って、言葉使いが荒くなった。

僕 「ねえ、僕と彼、どっちが好き?」

王 「あなたに決まっているでしょ?」

僕 「もう、彼と会えなくなっても、構わない?」

王 「・・・・もう、会いたくもないし、話したくもない。その必要もない!」

僕 「わかった、じゃあ、彼に会わせて。彼は今どこにいるの?」

王 「・・・・・上海にいる。」

僕 「王が返済しているマンションに住んでいるの?」

王 「うん。」

自分は仕事もしてないくせに、王が返済しているマンションに住んでいるのか。

僕は、ますます腹が立った。

僕は李さんに
僕 「李さん、一緒に上海行ってくれない?」

李 「まさか、私に通訳させるの?」

僕 「当たり前じゃない。」

李 「私、やだなあ、以前、電話で怒鳴り合ったし、彼には会いたくないよ。」

あまり、李さんに迷惑をかけるのも可哀想だ。

今まで散々迷惑をかけた。

僕 「わかった、通訳はほかに捜す。王、とにかく僕が今回、中国にいる間に話をつけよう。このままじゃ王、倒れちゃうよ。彼に連絡して。」

王は、連絡を取った。

元恋人は、僕が出てきたことに、驚いていたが会って話をしよう、と言うことになり、場所は、またこっちから連絡することになった。

僕達が上海に行けばいいのだが、それには抵抗があった。

こちらから上海に行くのは、元彼氏の言いなりみたいで、シャクにさわる。

大連と、上海の中間をとって、北京で会うことにした。(中間ではないが)

ちょうど、王のお母さんも、北京の親戚の家に、遊びに来ているそうだ。

元彼氏も、北京でいいと言っている。(旅費は僕が出すと言ったので)

僕は、通訳を捜すことにした。
しかし、北京か。通訳をやってくれる知り合いはいない。
中国人の通訳だと、元恋人に、都合のいい通訳をされると困る。

僕は、中国に顔が広い、S社長に相談した。

S社長が、ビジネス通訳に使っている、日本人通訳のSくんを紹介してくれた。
その日本人通訳のS君は、北京在住で、ビジネス通訳、ガイドの仕事をしている。
歳を聞いたら、24歳と若いので、少し心配だった。上手く通訳してくれるだろうか?
僕は、その通訳のS君に、電話をかけた。

僕  「もしもし?Tですけど。」

S君 「初めまして、Sと申します。S・K社長のご紹介のかたですね?」

僕  「初めまして。それで、通訳をお願いしたいんだけど。」

S君 「わかりました。いつ、北京に来られますか?」

僕  「ちょっと、急で申し訳ないんだけど、明日お願いしたいんだ。」

S君 「わかりました。北京に着いたら、お電話下さい。」

僕  「ちょっとまって。」

僕は李さんに電話を渡し

僕  「この通訳、中国語上手いか、話してみて。」

李  「わかった。」

李さんに、この通訳が、中国語が上手いかどうか、試してもらった。

李さんとS君が中国語で話している。

李さんが僕に電話を渡し

李  「彼、すごいよ。日本人でこんな上手い中国語、聞いたことない。中国人と話しているみたい。」

僕  「じゃあ、大丈夫だね。」

僕は、安心してS君に通訳を頼むことにした。

そして、北京に飛び立った。

北京空港に着き、S君に電話をした。これからタクシーで待ち合わせ場所の長富宮飯店(ニューオータニ)に向かうと告げると、

S君「私も向かいます。」と返事が来た。

王の元恋人は、どんな人なんだろう?

S君は先にきていた。腰が低く、若いのに言葉使いも丁寧で、第一印象は良かった。

王も、S君の中国語の上手さにビックリしている。

S君に、今までの事情を、簡単に説明した。
S君は笑いながら
S君 「そのような通訳は、初めてですね。」

僕  「でも、5月にS・K社長がS君のおかげで、今まで口説いていた女の子と付き合えるようになったって、言っていたよ。」

S君 「あの件ですか・・・。彼女を落とすには、大変でした。」

僕  「本当に、S・K社長、S君にビジネス通訳を頼んでるの?女口説くために、通訳を、お願いしてるんじゃない?」

S君 「いや、どうでしょうね・・・・。」 笑いながら答える。

S君はとても話しやすい。同じ日本人ということもあるし、気さくですぐに、冗談を言える仲になった。

僕は王に
僕 「S君は、李さんより遙かに通訳が上手いから、何でも話して大丈夫だよ。」

王 「あなたも、S君くらい中国語が出来れば、わたし達、苦労しないね。」

僕 「僕は、時間がないし、王の日本語学校のお金は、あげているんだから王が覚えないとダメだ。早く、僕のために覚えてね。」

王 「うん、わたし頑張る!」

王、なんか明るいな。飛行機の中では、元恋人に会うので、暗かったがS君の中国語の上手さと、僕とS君の2人の男がいるから、安心したみたいだ。

ホテルの喫茶店に入り、王の元恋人がやってきた。

・・・写真で見た男と同じ人とは、思えない。

写真ではカッコイイ自信に溢れる男に見えたのだが、目の前の男は疲れて、いかにも仕事をしていないニートみたいな感じだ。

僕は、とりあえず上海ー北京、往復の旅費を渡した。
男は何も言わずに受け取る。

僕は、本題に入っていった。

王には、これから金銭の要求は一切しないこと
会うのはもちろん、電話も一切しないこと
早く仕事を見つけること上海のマンションは、人に貸して、その家賃を返済に当てること、その条件を呑めば、家賃の約3ヶ月分の12000元を渡すと言った。

男はあっさりと条件を呑んだ。こうなることを、予想していたのだろう。

そしてお金を受け取る。

S君は、お金は渡す必要は無いと言ったが、僕はこの男が少し可哀想になった。

以前は、王の恋人で写真では2人とも、これ以上ない笑顔で抱き合っていた。

2年半後、こんな形で、もう二度と会えなくなるのは、男に同情する。

王は、バックの中から、くしゃくしゃになった50元札を男に渡そうとした。

王が今持っている、全財産だ。

男は受け取らずに

男 「話はすんだようだから、俺は帰るよ。」

王 「あなた、今日、上海に帰るの?」

男 「北京には、用はないから・・・。」

王 「そう・・・。気を付けて。早く仕事を見つけて。頑張って!」

男 「・・・・・・・」

男は少し笑った。男と王の最後の会話だ。

王の目に涙が溢れてる。

男は去っていった。

王は泣いている。

声もあげず、涙だけが落ちてる。

ここまで泣いている王を初めて見た・・・・。

はまった男

出会い編1

深セン駅の入り口、王○が涙を浮かべ、入り口にむかいながら
何度も振り返る。僕が引き留めるのを、かすかに期待してるよ
うに。僕との距離がだんだん開いてくる。しかし僕は立ちつく
して引き留めることは出来なかった。また同じことの繰り返し
だ。もう2回も騙されたんだ、あいつは悪い女なんだ、と心に
言い聞かせた。

これは僕が体験した実話です。かなりの長文になります。批判
中傷、荒らしさん大歓迎です。どんどん書き込んで下さい。

僕と王○が初めて出会ったのは今年の1月12日香港でだ。
僕の簡単な自己紹介をすると歳は30前半、小さな会社を経営
している。社員は4人、独身、容姿はまあ普通だろう。この時
彼女はいない。

中国関係の仕事も業務の一部としてやっている。今回、仕事で初めて香港に行った。社員二人引き連れて、1月11日から13日のハードスケジュールだったが、思ったより仕事がはかどり、2日目の夕方にはだいたい仕事が終わった。

少しお腹がすいたので3人で近くにあるマクドナルドに入った。
食べ終わり、タバコを吸おうとくわえたら、店員に「ここは禁煙だから外で吸ってくれ」と言われたので、店の外でタバコに火をつけた。タバコを吸っていると、派手な化粧をした3人のお姉ちゃんが近づいてきて、中国語で話しかけてきた。

どうやら、火を貸してくれと言ってるみたいだったので、火をつけてあげた。「サンキュー」と言って、僕の隣で吸い始めた。3人の姉ちゃんの1人が、ものすごく可愛かった。カワイイ子だなーと少し見とれていたら、彼女が気付いて笑いかけてきた。話しかけたかったが、僕は中国語がほとんど出来ない。彼女たちはタバコを吸い終わると、マクドナルドの隣の建物に入っていった。

社員2人も食べ終わり、最後の商談に向かった。夜、8時頃最後の商談が終わり、最後の夜ということで美味しいものを食べてその後カラオケに行くことになった。取引先の香港人も一緒に来てくれることになった。
食事も食べ終わり、香港人お薦めのカラオケ店に行くことになった。

中国のカラオケは、大連の中式、日式に何度か行ったことがある。
大連の中式は店が豪華で、女の子も150人位いて、とても楽しかったので、香港ならもっとすごいんだろうと期待していたが、思ったより小さい店で少し拍子抜け。しかし、この店、夜だから気付かなかったが、夕方来たマクドナルドのすぐそばだ。
それにこの店、あの3人組が入っていった建物の中にある。個室に入り、店長がやって来た。

店長 「ちょっと待っててね、すぐ女の子連れてくるから」  

私たち 「カワイイ子を頼むよ」 

店長 「OK、OK」 

待つこと5分、美女軍団が僕たちの部屋を埋め尽くした。

思わず「あ!!!」と声をあげてしまった。マクドナルドで火をつけてあげた、あのカワイイ子がいた!!彼女も気付いたらしく、口に手を当てて驚いていた。

僕は迷わず彼女を指名した。

出会い編2

僕は少し運命的なモノを感じた。僕は中国語が出来ないので、会話が出来ない。
香港人に通訳をお願いしようとしたが、自分の世界に入ってしまって、頼みづらい。社員2人も中国語は出来るが、自分たちで盛り上がっている。

仕方ないので、筆談で話すことになった。彼女の名前はメリー。もちろん店用の名前だ。歳は21歳、大連出身、香港にはカラオケの仕事で来ているらしい。
僕が大連に何度か行ったことがあると言うと、喜んでいた。

背が低くて、目が大きくて、だんごっ鼻。痩せているのに服の上からでも胸が大きいとわかる。髪の毛が茶髪と言うよりは金髪だ。しかし、それがまた似合う。
隣で彼女をよく見ると本当に可愛い。一生懸命大人造りをしているが、化粧をおとしたら子供っぽい顔をして、あどけなさが残ってるような感じだ。

ただ、大連出身の女の子とは思えなかった。どちらかと言えば南の方の顔をしている。まあ、そんなことは気にも留めず、メリーと筆談した。

ここの店は

個室料が2時間で1000香港ドル

飲み物代別

女の子のチップ500香港ドル

お持ち帰り2時間で1500香港ドル

朝まで2500香港ドル

大連に比べて相当高いが、女の子のレベルは段違いに香港のほうが上だ。
中国本土で、私こそは一番可愛いと思っている女の子が香港に集まるのだから当然なのだが。

あっという間に2時間が過ぎた。社員2人はお持ち帰りするらしい。
僕もメリーをホテルに連れて行きたかったが、つまらないプライドが邪魔をした。1人で来ていたら躊躇無く持ち帰るくせに、社員の前ではどうしても自分を押さえてしまう。

社員 「社長はこの子持ち帰らないんですか?」  

私 「いや、俺はいいよ」 

社員 「どうしてですか?こんなカワイイ子、持ち帰らなくちゃ損ですよ。俺、通訳しますよ」 

私 「いや、本当にいいんだ」 

本音とは違う言葉が出てしまう。しかし、メリーともっと一緒にいたい。そこで私は 

私 「じゃあ、ディスコに行こう。一緒に踊って欲しい、と伝えてくれ」 

社員 「わかりました」 

社員がメリーに伝えている。メリーが拍子抜けな顔をしている。当然、ホテルに連れて行かれると思ったのだろう。

メリー 「OK、レッツゴー」私の方を見ながらそう言った。

会計はカードで支払った。当然メリーの持ち帰り代も含まれていた。社員2人と女の子達がタクシーに乗り込む。香港人も「じゃあ」と言ってタクシーに乗り込んだ。私はホッとした。これでメリーと2人きりだ。とりあえずタクシーに乗ってディスコに向かったが、その途中、ディスコみたいなうるさいところではなく、静かなところでメリーと過ごしたいと思い、僕はお腹を押さえて「チーハン、チーハン」と言った。メリーもお腹がすいていたらしく、「OK、OK」と言った。

喫茶店に入り、サンドイッチとコーラーを注文した。明るいところでよく見ると本当に可愛い。
僕は携帯電話をとりだし、メリーの写真を何枚も撮った。メリーは撮った写真を見せてくれとゼスチャーしたので、一緒に見た。

一枚一枚見るたびに、「ピョウリャン マ?」と笑いながら聞いてくる。

僕は「ピョウリャン!」と何度も答えた。

そして、また筆談で話がはじまった。

私 あなたは今恋人いる? 

メリー いないよ、あなたは? 

私 僕もいない。 

メリー  結婚してないの? 

私  してないよ。 

メリーがウソでも恋人がいないと言ってくれて良かった。
ここで恋人がいると言われたら、会話(筆談)が続かない。
 
メリー  あなた、明日何時の飛行機で帰るの? 

私  2時頃 

メリー  私は空港まで行けないけど、気をつけて帰って 

そうだった。明日の昼にはもう香港にいないんだ。柄にもなく、少しセンチになっていた。

私  メリーの電話番号と、誕生日を教えて 

メリー  OK、こっちが香港の番号、こっちが中国の番号、誕生日は3月○日 

メリーが書き終わる前に、僕は日本で行きつけの中国クラブのママに電話していた。

私 「あ、ママ?今香港から電話してる。」 

ママ 「え?香港にいるの?こんな時間にどうしたの?」 

私 「ママ、悪いんだけど通訳してほしいんだ。」 

ママ 「こんな時間に通訳?別にいいけど、なんて伝えればいいの?」  

私 「ママは、僕の友達ということにしてくれ。僕は明日(もう今日になっていた)日本に帰るけど、日本に帰ったら必ず電話する。そしてあなたの誕生日に必ず会いに来る。会ってくれますか?そう伝えて欲しい。」

ママ 「そう伝えればいいのね?わかった、彼女にかわって。」 

メリーに携帯を渡した。メリーが笑いながら頷いている。
その時の会話はこんな感じだったらしい。 

ママ 「私はTさんの(私のこと)友達だけど、彼あなたに一目惚れしたみたい。絶対、誕生日に会いに来るから会ってくれますか?」 

メリー 「ホントに?信じられない。会いに来てくれれば嬉しいけど」 

ママ 「彼のことはよく知ってるけど、ウソつく人じゃないよ。ほんとに会いに行くと思う。会ってくれる?」 

メリー 「でも、どこで会えばいいの?私、香港にはあと2週間しかいないけど」 

ママ 「誕生日はどこにいるの?」 

メリー 「私は大連出身だから、大連にいると思う。」 

ママ 「じゃあ、大連で会えばいいじゃない。そうしよう!じゃあ、彼にかわって。」 

メリーが携帯を僕に渡した。

ママ 「伝えておいたよ。誕生日は大連で会いましょうって言ってるよ。」 

私 「会ってくれるんだ、よかった!」

ママ 「でも、気を付けた方がいいよ。会えるかどうかわかんないよ。彼女ちょっと嘘つきかも・・。」 

私 「え?どうして??」 

ママ 「彼女、大連出身って言ってるけど、彼女の言葉は大連じゃないな。たぶん南のほうの人だよ。訛りが南の方だもん。」 

私 「・・・・・・」 

ママ 「騙されないようにね。」 

と言って、電話を切ってしまった。

ママは上海出身で、店で働いている女の子は、大連出身の子もいる。
他にもいろいろな所からやってくる。そのママが南出身の子だと言えば、間違いないだろう。
どうして大連出身なんてウソを吐くんだろう?僕は考えてしまった。僕に会いたくないからウソを言ってるのだろうか?もし、大連出身というのがウソなら、誕生日に大連に行って
も会えないだろう。

黙っているとメリーが筆談してきた。どうやら日本のお金を見せてくれと言っているみたいだ。

僕は少しがっかりした。大連でも同じ事を言われたことがある。そして、記念に頂戴とか、珍しいから頂戴とか、言ってくるのだ。僕は、メリーは頂戴と言わないで欲しいと思いながら
一万円札を見せた。千円札にしなかったのは、僕のつまらないプライドだ。

メリーは珍しそうに一万円札を見ている。(これは演技だと思った)
そして、このお金頂戴!と言ってきた。やっぱり・・・・。まあ、いいや。

どうぞと僕は言った。しかし気分が悪い。一万円くらいなら、それほど目くじら立てる金額ではないのだが、頂戴!と言われるのが嫌なのだ。

自分から任意であげるのなら構わないのだが、あからさまに頂戴!と言われると、気分が悪い。

そうなると、優しさが薄れてくる。僕は心が狭い男なのかもしれない。

もうすでに、午前2時半、社員達も寝ていることだろう。僕はメリーに 

私 僕の泊まっているホテルに行こう 

メリー え? 

私 メリーとずっと居たいんだ、行こう! 

メリー ・・・OK。 

僕は会計を済ませると、タクシーに乗りこんだ。

移動の間、メリーは黙っている。ホテルに着いた。僕達が泊まっているホテルはあの韓国のスーパースター、ぺ・ヨンジュンも泊まった事がある五つ星ホテルだ。部屋もさすがに広い。

メリーが先にシャワーを浴びた。メリーが出てきた後、僕も入ろうかと思ったが、財布を金庫の中に入れるのを忘れていた。

メリーが見ている前では、さすがに入れにくい。
メリーも傷つくだろう。

しかたなく、僕はシャワーを浴びずにメリーに迫って行った。メリーは、しきりに、「シャワーを浴びて!!」と言ってるが、僕は耳に入らず、そのまま僕とメリーは結ばれた。

お客、売春婦の関係で・・・。

朝、起きるとメリーが帰り支度を始めていた。残念ながらメリーに夜の優しさはない。

仕事が済んで早く帰りたがってるようだ。僕も起き出し、顔を洗って、歯を磨いてるときに、メリーが、独り言のように小さい声で

「GOOD BYE」

と言って、部屋を出て行った。僕は慌てて口をゆすいで部屋に行ったが、もう、メリーの姿は無かった・・・。

------------------------------
香港で結ばれ別れた二人・・・

これから二人はどうなるのか?

遠距離大恋愛編 1

夜の7時頃成田空港に到着した。会社に着いたのは夜11時。簡単な打ち合わせをして解散した。

僕はそのまま家に帰らず、中国クラブのママの店に向かった。

ママ 「いらっしゃい、帰ってきたんだ、お疲れ様。」 

私  「通訳有難う、助かったよ。」 

ママ 「どう?彼女と上手くいきそう?」 

私  「どうかな?まだわかんないけどね。それで、ママまた通訳してもらいたいんだけど。」 

ママ 「いいよ、なんて伝えるの?」 

僕は、店の外にママを連れ出した。あんなうるさい店の中ではメリーに誤解されてしまう。
僕はドキドキしながらメリーの香港用の番号にかけた。

ママ  「あ、私、Tさんの友達だけど、メリーさん?」 

メリー 「今、仕事で忙しいから、30分後にかけて!」 

電話が切れた。 

ママ 「・・・彼女、仕事が忙しいってさ。30分後に又かけてくれって言ってる」 

私  「・・・・・」 

ママ 「こんな時間に仕事って、彼女何の仕事してるの?」 

私  「・・・・・」 

ママ 「「メリー」って名前も普通じゃないよね。」 

おそらくカラオケ小姐と気づいたと思うが、ママはそれ以上聞いてこなかった。
しつこくないのが、このママの良いところだ。そして30分後、又電話してくれた。 

ママ  「Tさんの友達だけど、あなたに会えてよかった。また、早く会いたい。
     あなたの誕生日には必ず会いに行くから、会って下さい。」 

メリー 「わかってる、大丈夫。私の誕生日には絶対、大連に来てください。
     私も楽しみにしています。」 

ママ  「Tさんは、いい人だからウソ吐いたりしないでね。」 

メリー 「わかってる、大丈夫。ところでTさんて、結婚してるの?」 

ママ  「いいえ、独身よ、どうして?」 

メリー 「本当に独身だったんだ・・・。そうですか・・・。でも、恋人はいるでしょ?」 

ママ  「いないと思う、だからあなたに恋したのよ。あなたはどうなの?恋人いるの?」 

メリー 「私も、今はいない・・・。」 

ママ  「Tさん、喜ぶわよ。ほかに伝えることある?」 

メリー 「遠くまで出張して疲れたでしょう?」 

ママ  「あなたに会えたから 疲れなんか、どっかに行っちゃったですって、フフフ。」 

メリー 「キャハハハ。」 

ママ  「あなたの写真見たわ。とても可愛い。
     Tさん、自慢しまくりで、こっちが困っちゃう。」 

メリー 「恥ずかしいな、あまり人に見せないで。」 

ママ  「ブスな子だったら、Tさん見せないわよ。」 

こんな会話でも、僕はときめきを感じた。学生のとき恋したような、そんな感覚だろうか。
通訳のお礼に、もう1時間だけ飲んで店を出た。

遠距離大恋愛編 2

1月15日、携帯の写真をメリーの分と2枚ずつ現像した。やっぱり可愛い。
その中でも一番可愛いと思った写真を、A4サイズに引き伸ばしてもらった。

メリーの誕生日まで約二ヶ月、長いなあ、早く会いに行きたいが仕事の都合もあるし、メリーの都合もあるだろう。

僕はその夜、ママの店に行き、また通訳をしてもらった。
どうやら、メリーはママに日本への国際電話のかけ方を聞いてるみたいだ。
一度、僕の携帯に電話をしたが、つながらなかったそうだ。そのことを聞いて僕は少しホッとした。

日本への国際電話のかけ方も知らないようじゃ日本にパパはいないみたいだ。まあ、もし日本にパパがいたら、少しは日本語
が話せるだろうから、全く日本語が話せないメリーにパパがいるわけない。

それから一週間後の1月22日、僕の携帯に通知不可能で電話がかかってきた。

僕は、香港の取引先からだと思い、電話に出た。 

私 「はい、Tです。」 

相手 「・・・・・・ウェイ?」 

相手が誰か、すぐにわかった。香港の取引先の人は、
絶対に「ウェイ?」などと言わない。

私 「メリー?」 

メリー「T・・・?」 

・・・・・期待した通りだった。

日本語がまったく話せないのにメリーが電話をかけてきてくれた事が心から嬉しかった。

会っていれば、筆談、ゼスチャーでいくらでも会話できるが、
電話だとお手上げで、僕の中国語では、2分間の会話が限界だ。
そして、もうとても3月まで待てない。何とか大連に行けるように、スケジュールをくむことに決めた。

後は、メリー次第だ・・・。

遠距離大恋愛編 3

次の日の1月23日、仕事が終わった後、ママの店に向かった。
店にはいると、相変わらずうるさいカラオケの音、話し声。
メリーみたいに可愛い女の子など、いやしない。日本の中国クラブは、どうして可愛い女の子がいないのかと、不思議に思う。

こんな女の子達じゃ、香港、大連にいたら、指名など取れやしないだろう。

メリーみたいな可愛い女の子達が売春をして、日本に来ている可愛くない女の子達は、会話するだけで稼げる。

メリーも日本に来れれば、売春などやらないで済むのに。
売春などやらなくても、お客の隣に座って話すだけで、いくらでも稼げるからだ。

ようは、日本に来た者勝ちなのだろう。

ママの店のNo1は、21歳の学生で、1月に80万円+お客からのプレゼントを貰っている。

メリーと比べれば、遙かにメリーのほうが可愛い。

ママにまた通訳を頼んだ。

ママ  「Tさん、あなたの誕生日まで待てないって。仕事の都合がついたから、すぐにでも会いたい。日にちは、あなたに合わせるから、会える日を教えて。」 

メリー 「本当に?どうしよう、2月1日以降だったら大丈夫だけど・・・。」 

ママ  「じゃあ、2月1日にしましょう。Tさんも大丈夫だって言ってる。」 

メリー 「あ、でも私お正月、実家に帰らないといけないから、2日間しか会えない。」 

僕は、メリーが会いたくないからウソを言ってるのかと思った。

ママ  「実家って、どこなの?」 

メリー 「福建省の田舎のほう。」 

ママ  「え?あ、そうなの・・・。Tさんも一緒に福建省に行きたいって言ってるけど、どうする?」 

メリー 「え?本気なの??でも、田舎だから何もないよ、行ってもつまらないよ。」 

ママ  「彼はあなたに会えるだけで楽しいのよ。田舎でも、都会でも関係ないと思う。」 

メリー 「わかった、2月1日航空券が取れたら、何時の飛行機か教えて。空港まで迎えに行く。絶対に行く!」 

これで、メリーが南の訛りがあるのが理解できた。今は大連に住んでいるが、生まれも育ちも福建省なのだ。

一年前、お父さんの仕事の都合で、大連に来て、お父さんはもう福建省に帰ったが、今年7月まで大連の住んでるマンションは、お父さんの会社が家賃の半分を持ってくれるから、メリーはしばらく大連にいるらしい。

いちいち説明するのが面倒だから、大連出身と言ったのだろう。

ママ 「彼女、ホントに大連に住んでいるんだね。ウソじゃなかったんだ。」 

私  「そうだね。」 

ウソはついていなかった。このことに関しては・・・。

遠距離大恋愛編4

2月1日、大連空港に着いた。大連は以前何度か来たことがある。

香港空港に比べると、なんとまあ小さくて可愛い空港だろう。荷物を受け取り、メリーを捜していると、女の子が笑いながら近づいてきて、僕の荷物を持とうとした。

メリーだった。

しかし、香港で会った時とは感じが違う。化粧をしてないせいか、妙に子供っぽい。

女の子は化粧で変わるとよく言うが、その通りだと思う。

再会を喜び合い、タクシーに乗り込み、スイスホテルに向かった。
以前、通訳でお世話になったYさんは、まだ働いているのだろうか?
スイスホテルに着き、両替をし、チェックインの手続きを済ませて部屋に入った。
Yさんは、スイスホテルを辞めて、日系の会社に勤めているらしい。

僕はメリーの本名が知りたかった。
メリーが身分証明書を見せてくれた。
そこには福建省の住所と名前、写真、生年月日、証明書番号(っていうのかな?)の長い数字が記されていた。

名前は王○。誕生日、歳、王は僕にウソを言っていなかった。正直なコなのかも知れない

この時はそう思った。

僕は知り合いの李さんに電話をして、通訳をしてくれないかと頼んだ。
日本から電話したときは、通訳をしてくれると言っていたがとにかく中国人は、約束を守らない。

とりあえずお腹がすいたので夕食を食べにいき、その店で通訳の李さんと待ち合わせをした。
李さんは、もともと上海の日本人クラブでチーママをやっていた人で、今は金持ちの香港人と付き合っている。

毎月3万元もらっているそうだ。(本人が言ってるだけで本当かどうかわからない)
背が高くて大人っぽく、美人だが、やたら気が強い。注文して料理が運ばれてきたときに、李さんが来た。

相変わらず派手で大人っぽい。王とは対称的だ。3人で食事をしたが、いまいち盛り上がらない。

後になってわかったのだが、李さんが、王のことをバカにしていたようだ。

王が李さんの服をほめると「高くて、あなたには買えないわよ。」とか、「こんな簡単な日本語もわからないの??」「こんなに疲れる通訳初めて。」「あなた、何もしないで日本に行けるかもね。」などと言ってたらしい。

王の口数が少なくなり、

王 「疲れたから、ホテルに戻るね。Tさんと李さんはゆっくり食べて。」 

私 「じゃあ、僕も一緒に戻るよ。」 

王 「いい、1人で戻る。ゆっくりして。」 

王は僕からカードキーを受け取り、1人で店を出て行った。僕は王の勝手な行動に少し頭に来ていた。

せっかく通訳してくれている李さんにも失礼だ。食事が終わると、李さんにお礼を言い通訳代として300元渡し、ホテルに戻ろうとした。

最後に李さんが「彼女はまだ子供ね。」とバカにしたように言った。

その言葉を聞いて、ひょっとしたら王は食事の間、イヤなことを言われたんじゃないか?李さんにバカにされたんじゃないか? 僕が中国語がわかれば、こんなことにならないのに。

僕はスイスホテルに急いだ。

部屋の中で1人でいるのは寂しかっただろう、僕が部屋にはいると王は抱きついてきた。

僕は「ごめんね。」 とあやまった。

王は「李さんは悪い人、もう会いたくない!!」と言った。

中国女性は面子を重んじるので(中国男性よりも)、よほど恥をかかされたと思ったのだろう。

僕はバックの中からお金を取り出した。1日1000元で計算して×7日間=7000元を渡した。

それが多いのか少ないのか僕にはわからない。王は「ありがとう。」と言って、急に機嫌が良くなり、そして強引にキスをしてきた。

そのまま僕は王をベットに押し倒した。

遠距離大恋愛編5

行為が終わった後、僕は現像した写真を渡した。
王は楽しそうに見ている。
どうやら、お気に入りの写真があったようだ。

その写真は、僕も一番可愛いと思って、A4サイズに引き伸ばした写真だった。
僕は、額に入れたA4サイズに引き伸ばした写真を渡した。王が驚いてる。

 「どうしてこの写真が一番気に入るとわかったの?」とでも言いたげな表情だ。

僕は今回はデジカメを持ってきた。もちろん王をたくさん撮るためだ。
僕は王にカメラを向けたが、王は「ダメ!撮らないで!」と言って洗面所に行ってしまった。

何をしに行ったのかと思えば、一生懸命、化粧をしている。
僕といるときは化粧は必要ないが、写真を撮るときは、化粧が必要らしい。

約30分後、綺麗に厚化粧をした王が出てきた。

その顔は、香港で売春婦をしていたときと同じ顔だった。
イヤな顔だ。僕はその時のことを思い出したくない。

私 「化粧してないほうが可愛いよ。」  

王 「あなたは、化粧してないほうが好き?」  

私 「好きだよ。」  

王 「OK。」 と言って、また洗面所に戻って、顔を洗ってる。
せっかく化粧した顔を洗い流してるのだ。
僕は王に悪いことを言っちゃったなと思った。
そして王の素直さに心が惹かれた。

化粧を落とした普通のコ(それでも王より可愛い子は、そういないと思う)が目の前にいる。
僕は王に何度もキスをした。キスするときは口紅なんか、ないほうがいい。
そして、スッピンの王の写真を何枚も撮った。

王に「あなたの写真も欲しいから撮る。」と言われないのがちょっと残念だった。

夜の10時頃、王が「お腹がすいた。」と言いだした。
そういえば、王はさっきの店であまり食べていない。
僕はIDを取り出し、「何が食べたい?」と聞いた。
王は”鉄板焼大漁”の炎が上っている写真を見て、「この店に行きたい。」と言った。

二人でタクシーに乗る。王がタクシーの運転手と何か話している。

タクシーの運転手が「リーベンレン、何とかかんとか!」と言っているが、何を言っているのか僕にはわからない。
口調から日本人の悪口を言ってるのかと思った。僕は心配になって、王に「彼は、日本人嫌い?」 と言ったら、王が笑いだした。

どうやら僕のことをカッコイイと言ってくれていたようだ。

僕は「オー、シェシェ!」と運転手に握手を求めた。
その行為を見て、王が大笑いしていた。

次の日の2月2日、朝8時頃目覚めた。
僕が歯を磨いていると、王が後ろから抱きついてきた。そして、僕の隣で歯を磨き始めた。
前回、香港で会ったときは、さっさと帰ってしまったのに、今は隣にいる。

まるで、恋人同士だ。

不思議なことに、王は僕の前で服を脱いだり、着たりしない。
洗面所で着替えをするのだ。どうしてだろう。

軽く朝食を食べようと思い、僕たちは外に出た。冬の大連は寒い。
日本の東北地方と同じくらいの気温だろうか。
王がはしゃぎながら腕を組んできた。王はこの寒さが平気なのか?
僕は正直、5、600メートルしか離れてないケンタッキーに行くのも一苦労だった。

ケンタッキーで朝食をとっていると、王が「後で買い物に行こう。」と言い出した。
僕は、(来たな・・・)と心の中で思った。
何が欲しいのかわからないが、4000元までなら買ってあげて、それ以上だったら断ろう。

癖になると困る。

ゆっくり食べ終わると、買い物に向かった。また、寒い外を歩き出した。
僕は「あなたは寒くないの?」と聞いたら、王はペロッと舌を出し、ズボンの裾を少しめくった。

なるほど、上下とも、したにもう2枚着ているのか。

デパートに行くのかと思いきや、ケンタッキーから目と鼻の先の勝利広場に入っていった。
少しホッとした。ここなら高いものはないだろう。
しかし、以前、勝利広場に来たときもそうだったが、昼前なのにやたら人が多い。
それも若い連中だ。この連中は、昼間からプラプラしていて、仕事をしてないのか?不思議に思う。

王と手をつないで歩く。歩くと言うよりも引っ張られてる感じだ。
王はニットのパジャマを手に取った。王が上下とも服の下に着ているような物だ。
王は 「服の下に着れば、もう寒くないよ。」と言っている。
次に王はダウンジャケットを手に取って、僕に着せてくれた。
前のチャックをしめて、「ん、ハオカン!」と言った。僕は苦笑した。
まるでお母さんが、子供に服を選んで、着せているみたいだ。僕のほうが一回り年上なのに。

結局、ニットのパジャマとダウンジャケットを買った。
会計の時、僕が払おうとしたら、王が「ここは、私に任せて。」と言って出してくれた。

でも、払っているお金は、昨日、僕が王にあげたお金だ。
どうやら主導権は王に握られてしまったようだ。

ほかの、中国女性と付き合ってる日本男性も、こんな感じなんだろうか??
(これ、真面目な質問です。アドバイス頂けたら嬉しいです。)

買ってもらった服を、早速、僕はトイレの中で着た。
うん、暖かい。これなら外を歩いても大丈夫だろう。

僕の服を買ってもらったお礼に、「あなた、何が欲しい?」と王に聞いた。

王は「No1マイホーム  No2フィアット  No3オメガ  No4IBM  No5ニー。」

僕は驚いて「ハァ!!!???」と大声を出した。
王は大爆笑しながら「フゥ シュウオ、フゥ シュウオ!」と言ってる。

でも、「1家、2車、3時計 4パソコン 5僕」、一応5番目には入ってるワケか。

嬉しいような、残念なような。

昼食は勝利広場の3階の中華料理レストランで食べることにした。
前にも来たことがあるが、ここの火鍋とチャーハンは美味しい。料理が運ばれてきた。
王は痩せているのによく食べる。そして、テーブルの上に、平気で肉や魚の骨などをぺッぺッ捨てる。
こんな可愛い子が、と思ってしまう。違和感あるなあ。

昼食を食べているとき、王の携帯に李さんから電話があった。王が露骨にイヤな顔をした。
どうやら李さんは僕に代わってくれと言ってるようだ。

僕   「もしもし、昨日は通訳ありがとう。」 

李さん 「どういたしまして、今どこにいるの?」 

僕   「勝利広場でご飯を食べてる。」 

李さん 「え、本当?私も近くにいるから、そっちに行ってもいい?また、通訳してあげる。」 

僕   「え?悪いからいいよ。筆談と僕の中国語で何とか通じてるから。」 僕はあわてていったが 

李さん 「遠慮しないで、今日は時間あるし。」

僕   「でも、ホント大丈夫だから・・・。」 

李さん 「もう着くから。」 

電話が切れた。

これは参ったぞ。昨日、王は「李さんには、会いたくない!!」と散々言っていた。

しかし、着いてから追い返すのは気が引ける。

中国人はお節介な人が多い。

こっちは大丈夫なんだから、ほっといて欲しい。

王 「どうしたの?」 

僕 「・・・李さんがここに来る。」 

王 「どうして?会いたくない!!」  

僕 「・・・・・。」

王 「李さんが来るんだったら、私、家に帰る!!」

僕 「・・・・・。」 

王 「どうするの?私といる?それとも李さんといる?どっち?」  

僕 「・・・・・。」 

王 「私に会いに来てくれたの?李さんに会いに来たの?どっちよ!!」

そんなの、愚問だよ、答えは決まってるじゃないか。
王に会うために、お金と時間を掛けて大連に来たんだから。
どんなに逢いたかったことか。

まったく中国女性というのは、プライドが高い。

僕のこと愛しているんじゃなく、

面子を潰されるのがイヤなのだ。

僕は、王の機嫌を直してもらいたくて、慣れない言葉を口にした。

真面目な顔をして
 
僕 「フェイチャン フェイチャン アイ ニー(とても、とても愛してる)」

僕 「ヨン ヤン アイ ニー(いつまでも、愛してる)」と言った。

今まで言ったことのない言葉が、急に出てきたので、王が驚いてる。

初めて会ったときに言うと効果がないが、親密な関係になってから言うと、結構効果がある。

王 「チェンダ マ?(本当に?)」

私 「チェンダ!(本当だよ!)」

王は考えている。

僕は「ゴーライ(こっちに来て)」と言って王を抱き寄せて、耳元で
  
  「ウォー シャン フー ニー ゾー アイ(あなたとSEXしたい)」と囁いた。

いきなり頭を叩かれて、「チュー スー バー!!(死んじゃえ!)」と言われた。

でも、顔は大笑いしている。どうやら機嫌が直ったようだ。

エレベーターの扉が開き、李さんがやって来た。

僕はあわてて、李さんの腕を引っ張って、通路に連れ出した。

僕  「きょうは、王が機嫌悪いから、二人だけでいたい。李さん悪いけど帰ってもらいたいんだ。」 

李さん「言葉が通じないから、彼女、機嫌悪くなっちゃうのよ。大丈夫、任せて。」 

(なにが任せてだよ。王の機嫌が悪いのは、李さんのせいなんだよ!) そう言いたかったが、せっかく来てくれた李さんに、言えるわけ無い。

仕方なく、3人で食べることになった。

しかし、李さん、きょうはまた一段と派手だ。毛皮のコートを着てきた。

そんなのも王の機嫌を損ねているのかも知れない。

王のノーメイクにジャンパー、ジーパン姿とは大違いだ。
王は明らかに李さんのことを煙たがっている。せっかく機嫌が良くなったのに・・・・。

僕は李さんに通訳してもらった。

李さん 僕 「ご飯食べ終わったら、どこか行こう。どこに行きたい?」 

王     「・・・・・・。」

李さん 僕 「僕は、王の写真たくさん欲しい。一緒に写ってる写真持ってないから、一緒に写真をたくさん撮ろう。」

王     「・・・・・・。」

李さん 僕 「海に行きたいな。」

王     「・・・・寒いよ、大丈夫?」

李さん 僕 「王が買ってくれた服と、王がいれば寒くない。大丈夫だよ。」

王     「・・・・私、船に乗りたい。」

李さん 僕 「よし、決まり!行こう。」

エレベーターで下に降りた。

王が僕の腕にしがみついている。

そうすることが、李さんへの精一杯の抵抗なのだろう。

僕がもっとカッコイイ男だったら、ヤキモチの効果があるかも知れないが、はっきり言ってまったく効果なし。

深夜放送の通信販売と一緒だ。

タクシーに乗る。李さんが前に乗り、僕と王は後ろに乗った。王がもたれかかってくる、そして顔を上げて目をつぶった。

僕はキスをした。

何度も何度もしているうちに、李さんが気付いたが、僕はお構いなしだった。

李さんがつまらなそうな顔をしたのを、僕は見逃さなかった。

夕方、スイスホテルに着いた。
明日はいよいよ福建省に行く。
王のお父さん、お母さん、親戚の人たちがみんな集まっているそうだ。
大連から福建省の福州まで飛行機で3時間半、飛行機は12時50分発だ。
福州から王の実家までタクシーで4時間。

成田から大連より遠い。

三人で王のお父さん、お母さん、親戚の人達へのおみやげを買いに行った。

王と李さんは少し仲良くなったようだ。

乾物とか、タバコとか、王が楽しそうに選んでいる。
こういう姿を見ると香港で売春をしていたとは思えない。
段ボール1箱分のおみやげを買った。

お金は当然僕持ちだ。

王と一緒に段ボール箱をホテルまで運んで、遅い夕食を食べにいった。

王のリクエストで日本料理を食べに行くことになった。たしか、李さんも日本料理が好きなはずだ。

三人で森ビルの日本人クラブが立ち並ぶ角の日本料理屋に入ろうとした時、王が日本人クラブを指さして、

王 「あなたは、こういう所に行くの?」

僕 「行かないよ。」

王 「本当に?」

僕 「当たり前だよ。こういう店は、生まれてから一度も行ったことがない。」

李さんが笑いながら通訳してる。
ウソがばれちゃうじゃないか!

王と知り合ったのも、こういう店なのでその時点でウソなのだが。

王 「ピェン レン!(うそつき!)」

チャイナドレスで店の前に立っている小姐達を見て、

王 「私はこういう所で働いてる女の子は嫌い。絶対行かないで!」

(よくいうよ、王はわざわざ香港まで行って、こういう仕事をやってたじゃん。)心の中でそう思った。

でも、王がカラオケ小姐だったから、香港で出会えたんだし、複雑な思いだ。

店に入り、注文した。僕は、王がどうして香港でカラオケ小姐の仕事をやっていたのか、その理由を知りたかったが、李さんにそんなことお願いできない。

王が傷つくだろう。

いつか機会をみて聞いてみようと思った。

料理が運ばれてきた。王がお刺身を僕のお皿に取ってくれる。

その時、王の携帯が鳴った。
王は、でるのをためらってたが、しつこく鳴っている。

王がでた。

王 「・・・・・・・・・・・」 
相手「・・・・・・・・・・・」
王 「・・・・・・・・・・・」
相手「・・・・・・・・・・・」

これは、北京語(国語)ではない。

何語だ?王の出身の福建語か?
王の口調がだんだん荒くなってきた。

王「・・・・・・・・・・・・!!」

なぜか李さんの様子もおかしい。

王「・・・・・・・!!!!!」最後に王が怒鳴って電話を切った。

そして、ため息をついている。

李さん「ちょっと・・・・Tさん・・・・・。」 

僕  「なに?」

李さん「普通に聞いて話してね。彼女のほうを見ちゃダメ。こっち見ながら話して。」

僕  「どうしたの?」

李さん「彼女、今、上海語で話してた。」

僕  「え?」

李さん「私、上海に長く居たから、上海語分かるけど、たぶん・・・彼女、恋人と話してたよ。」

僕  「・・・・・・・・」

李さん「普通に話して。彼女に気付かれるよ。」

僕  「そうだね、ごめん。で、彼女、何話してたの?」

李さん「逢いたいけど、明日から、実家に帰るから逢えない。我慢して。」

僕  「ほかには?」

李さん「13日に上海に行くから、それまでの辛抱でしょ。私だって、あなたに逢いたいのよ。」

僕  「え・・・・・!?」

李さん「お金はなんとかするから、大丈夫。心配しないで。」

僕  「・・・・・・・・・・・」

普通でいられなかったが、僕は王に気付かれないように、努めて冷静に刺身に手を伸ばした。

王は、僕と李さんが何を話しているのか分からない。
まさか李さんが上海語を話せるとは思ってもないだろう。
しかし、なぜ王が上海語を喋れるのか?

僕  「福建省の人って、上海語話せるの?」

李さん「まさか。上海人しか話せないよ。」

私  「じゃあ、どうして王が話せるんだ?おかしいじゃないか。」

僕は、なぜか李さんに、当たっていた。

李さん「王さんが、上海に小さい頃住んでいたか、親、親戚が上海人か・・・・・。」

僕  「・・・・・・・・・」

李さん「彼女に聞いてみる?」

僕  「いや、ちょっと待って。」

僕の頭はパニックになっていた。

李さんの聞き間違いということはないだろうか?
しかし、王の、あの電話の口調と、今のこの態度を見ると、明らかに普通じゃない。

王は、食事には手をつけず、お茶を飲んでいる。

よく食べる王が不自然だ。

僕は李さんに通訳して貰った。
僕 「今、話していたのは、どこの言葉?」

王 「え?」

僕 「今のは北京語(国語)じゃないでしょ?どこの言葉?」

王 「私の実家の方の言葉。福建語だよ。」

王が初めてウソをついた。

李さんが通訳しづらそうだ。

僕 「誰と話していたの?ずいぶん怒ってるようだったけど・・。」

王 「ん・・。お母さんとちょっと・・。」またウソをついた。

僕 「何を話してたの?」

王 「お母さんが、いろいろうるさいから・・・。」まただ・・・。

一度ウソをつくと、その後は最初のウソに合わせて、全てウソになってしまう。

ぼくは、もう、聞くのを止めた。

しかし、福建語でお母さんと話していた、と言うのは便利な言葉だ。

福建語でも、上海語でも、どんなに怪しくても、福建語でお母さんと話していた、と言われては、お手上げだ。
言葉がわからない僕にはどうすることも出来ない。

王に限らず、浮気している中国女性で、この手を使ってる人はいるんじゃないか?

もちろん北京語(国語)以外に話せる言葉があったとしてだ。
北京語(国語)しか話せない男だったら、分からないだろう。

三人とも食が進まない。王がお腹がいっぱいで、もう食べられないと言い出した。

僕たちは店を出た。

李さん「これからどうする?」

僕  「李さん、きょうは有り難う。もう、帰っていいよ。」

李さん「わかった、何かあったら電話して。」

僕  「OK」

僕は王が見てないところで、李さんに500元渡した。通訳のお礼だ。

李さんがタクシーに乗り込む。李さんの姿が見えなくなった後、僕は王の手を引っ張り、日本人クラブに向かった。

王は「行きたくない!」と言ってるが、強引に店に入り、僕は「この店で、日本語が一番上手い人呼んで。」と言った。

大柄な女が出てきた。

僕 「ちょっと、通訳して欲しい。ここはうるさいから、店の外で話したい。」

小姐「ちょっと待ってて。ママに聞いてくる。」

しばらくして

小姐「大丈夫。行きましょう。」

早退料含めて600元取られた。

静かなところで話したい、と告げるとブランコみたいにぶら下がっている椅子がある喫茶店(かな?)に案内された。

王は明らかに嫌がってる。

なぜこんな小姐を連れてきたのか、文句を言ってきた。

僕は李さんのような知ってる人に、王の過去を知られるのがイヤだった。

この小姐だったら、気兼ねなく話せる。

小姐が名刺を渡してきた。僕は一応貰ったが、今日限りで、この小姐と会うことはないだろう。

また、王に電話がかかって来た。王が出る。
王  「・・・・・・・・・・・」  
相手 「・・・・・・・・・・・」  

僕は小姐に「なんて話しているか分かる?」と聞いた。

小姐 「全然、分かんない。何の言葉??」

王は僕の隣で、さっきよりは穏やかに話している。

僕は耳をすませた。

わずかだが、男の声が聞こえた。王が電話を切る。

小姐が王に話しかけている。王が面倒くさそうに答える。
小姐は「彼女、今、福建語でお母さんと話してたんだって。全然わかんなかった!あんな言葉なんだ!!」

(上海語だよ)僕は心の中で呟いた。

そして、通訳してもらった。

小姐 僕「今、話していたのお母さんじゃないでしょ?男の人の声がしたよ。」

王「・・・・・・。途中でお父さんに換わったから。」

お母さんの次はお父さんか、やれやれ。

続けて通訳をしてもらった。

僕「疲れた?元気ないね。」

王「少し・・、海に行ってたくさん歩いたから・・・。」 

僕「明日から、福建省だね。お父さん、お母さんに会いたいでしょう。」

王「もちろん。早く会いたい。」 

僕「お父さん、お母さんはどんな人?」

王「どんな人って言われても・・・。」 

僕「いきなり男の人を連れて行ったら、驚くんじゃない?お父さん、怒らないかな?」

王「日本人の友達も一緒に行くって言ってあるから大丈夫だよ。」
(友達か・・・。どうせだったら恋人を連れて行くって言って欲しいな)

僕は心の中で思った。

僕「お父さん、お母さんは、王の香港の仕事は知ってるの?」
王「両親には携帯電話を売る仕事をしてるって言ってある。出張が多い仕事とも。だから、本当のことは言わないで。」 

僕「わかってる。僕と王は、どこで知り合ったことになってるの?」

王「香港で、友達の紹介で知り合ったことになってる。」 

僕「これは、答えたくなければ、答えなくてもいいけど、どうしてカラオケの仕事をしてたの?」

王「今は答えたくない・・・。」

飲み物が運ばれてきた。王は口を付けようとしない。

僕は思いきって聞いてみた。 

僕「ねえ、王、僕のこと好き?」

王「・・・当たり前でしょ?好きじゃなかったら逢わないよ。」 

僕「どこが好きなの?」

王「香港の店で、ほかの人は抱きついてきたり、触ってきたり・・・。あなたは真面目でシャイだった。」
 
僕「そっか。」(そんなことが理由なのか??よくわからない。)

王「あなたは、私のこと好き?」 

僕「好きに決まってる。」

王「日本に、本当に恋人いないの?」
 
僕「本当だよ。もてないからね。僕のことを好きになった王が、目が悪いんじゃない?」

王「嘘つき。」王が笑った。
 
僕「本当だよ」(嘘つきは王だろ!)

王「私のどこが好きなの?」
 
僕「全部。」

王「いつ好きになったの?」
 
僕「香港のマクドナルドで王を見たときから。」

王がまた笑った。

王「日本人は、嘘つきだから。」
 
僕「ほかの人は知らないけど、僕は嘘つきじゃないよ。」

王「日本人は、そうやって女の子を口説くの?」
 
僕「僕の言ってること、信じられない?」

王「少しだけ信じる。20%くらい。」
 
僕「今は、20%信じてくれてればいい。3月、王の誕生日に逢いに来たときは100%になるから。王は僕のこと愛するようになると思う。」

王「・・・すごい自信だね。来月、また逢いに来てくれるの?」
 
僕「約束したでしょ?王の誕生日には、必ず逢いに来るって。」

王「ありがとう。」 
僕「逢ってくれる?」
王「もちろん!」 

王が初めてホットレモンティーに口をつけた。

僕「これは、正直に答えて欲しい。」

王「なに?」

僕「王は本当に恋人いないの?本当に??」

王「・・・いないよ、本当だよ。」 

僕「わかった、信じる。」

僕は冷静になって考えてみた。

お正月も、誕生日も、僕と一緒にいるんだ。

特に誕生日は、恋人と一緒に居たいだろう。

騙されているのは、僕じゃなくて、電話の相手なんじゃないか?確かに以前は付き合ってたかもしれないが。

とりあえずそう思うことにした。

そう思い込まないと一緒に福建省に行っても、面白くないだろう。

僕はほかの事を考えた。

そういえば、王は香港でカラオケ小姐だったが、今は何の仕事をしているんだ?

聞いてみたら、今は仕事はしてないそうだ。

僕は王に日本語を覚えてもらいたかった。僕と付き合うだけじゃなく、日本語を覚えていれば、必ず何かの役に立つ。

僕は小姐に、話しかけた。

僕 「今から話すことは、王に通訳しないで。」

小姐「わかった。」

僕 「あなたの店は、持ち帰りあるの?」

小姐「はあ???」

僕 「だから、お客と一緒にホテルに行くの?」

小姐「・・・・・・。」

僕 「どうなの?」

小姐「うちの店は、そういう事やってないよ。」

(本当だろうか?)

僕 「お給料は、どの位なの?」

小姐「私の?」

僕 「あなたでも、ほかの人でもいいよ。」

小姐「1000元。プラス指名、売り上げに応じて上がるよ。多い子は3000元くらいもらってる。」

僕 「え?そんなに安いの??」

小姐「そんなもんだよ。」

以前、ステラで知り合った子が8000元貰っていると言ってたのは、ウソなのか?

僕は考えた。

日式クラブなら、お持ち帰りは無い。

王みたいに可愛い子だったら、指名もたくさん取れるだろう。
それに、なにより日本語が覚えられる。

僕は「ここからは、通訳して。」といった。

僕「ねえ、王。やっぱり仕事はしないとだめだよ。」

王「わかってる。」

僕「それに、王には日本語を覚えてもらいたい。王とたくさん話したいんだ。きっと楽しいと思う。」

王「私も日本語覚えたい。」

僕「本当に?良かった。じゃあ、彼女の店に勤めなよ。」

王「え・・・・・!?」

僕「さっきの日本料理屋の近くに、カラオケクラブがあっただろ?あそこに勤めなよ。日本語も覚えられるし。」

王「・・・・・・・・・・。」

王が僕を凄い顔で睨んだ。

次は小姐のことを睨んでる。

そして、王「!!!!!!!!!!」

王が、怒鳴り始めた。凄い剣幕だ。小姐が、言い返しているが、王は凄い怒鳴り声で手が付けられない。

店内にいる、わずかな客と店員は知らん顔だ。なぜ平気なのか?

僕は王を抱きしめて、無理やり座らせた。
小姐は、ベソをかいている。
王の肩をたたきながら、

僕「どうしたの?王は、何て言ってたの?」

小姐「彼女ひどいよ、私はちゃんと通訳したのに・・・ひどいよ・・・」

僕「何て言ってたの?」僕はもう一度聞いた。

小姐「私がでたらめな通訳をした。だから、あなたは怒って売春して稼げって言った。」

僕は最初意味がわからなかった。

小姐「月2万元よこせと、通訳した。だから、あなたは怒って売春して稼げって言った。」

僕は理解できた。

つまり、王「私も日本語覚えたい。」
          ↓
小姐「彼女、あなたに月2万元よこせと言ってるよ。」 
          ↓
僕「じゃあ、自分でカラオケクラブで売春して稼げばいいだろ。」

小姐が、デタラメな通訳をしたから、僕がカラオケクラブに勤めろと言い出した、王はそう思ったらしい。

しかし、2万元という金額はどこから出てきたのか?おかしくて笑いそうになった。

小姐は、泣いている。

小姐が隣に置いていたバックを掴み、店を出て行こうとした。
慌てて僕は店の外に出て行った。

僕は何度も謝った。

気を付けて帰ってと言ったら、小姐が、タクシー代をくれといってきた。

10元渡したが、不満そうな顔をしている。僕は面倒くさくなり、邪魔になった小銭を全部渡して、帰ってもらった。

しかし、本当に驚いた。中国女性の気の強さを思い知らされた。

店に戻ったら、王が、李さんに電話している。
李さんにここに来てもらうつもりだ。

僕は電話を奪い取った。

僕「あ、李さん?王は何て言ったの?」

周りが、騒がしい。
李さんはこんな時間に、どこかで遊んでいるようだ。

李さん「彼女、こっちに来てくれって。今から行くね。」
僕  「え?いいよ、こんな遅くに・・・・。」
李さん「大丈夫、気にしないで。今からそっちに向かう。」

電話が切れた。

王「李さん、来てくれる?」

僕「うん。」

王は、李さんは優しい、いい人だと言った。

どうやら王は、李さんが、タダで通訳をやってくれていると思っているらしい。

(違うよ、李さんは、暇なのと、通訳代が欲しいんだよ)心でそう思った。

李さんが来た。

不思議なことに少しホッとした。

李さん「お待たせ。」

僕「悪いね。」

李さん「気にしないで。」

王と李さんが話している。
李さんが、通訳し始めた。

王 「さっきの小姐に言ったことを、ここでもう一度言って下さい。」

僕 「日本語を覚えるには、カラオケクラブで働くのがいいと思って・・・。」

王 「私に売春をやれっていうの?」 

僕 「違うよ、あそこの店は、売春は無いよ。彼女言ってた。」

王 「そんなはず無いでしょ。」

李さんが「Tさん、どういう店か知ってるでしょ?好きな人にカラオケクラブで働けなんていわれたら、誰だって怒るよ!」

李さんまで文句を言ってきた。まいったな。
(二人とも、以前は働いていたじゃないか)内心そう思った。

僕  「僕は売春が無いと聞いたんだ。お給料だってほかで働くよりはいい、なにより日本語が覚えられる。だから働けば?と言ったんだ。」

王  「そんなはずないでしょ?私に売春をやれって言うの?」

李さん「Tさん、それはないよ。ひどいよ。」

また、二人で僕を攻め始めた。

これは、ダメだ。どうも微妙なニュアンスが伝わらない。

スイスホテルのプロの通訳のYさんに来て欲しかった。

僕は、王に売春をさせる気は全くない、日本語を覚えてもらいたいだけだと、何度も強調した。

それでも王は、ぶつくさ言っている。自分の意思で、カラオケ小姐になるのは構わないが、恋人(と言えるだろうか?)に言われるとイヤらしい。この辺も、面子の問題か?

王 「その事、私に伝えるために、あの女の人(小姐のこと)呼んだの?」 

僕 「そうだよ」 

王 「李さんじゃダメだったの?」 

僕 「李さんじゃ、こんなこと話しずらいだろ?」 

王 「・・・・そう。」

少し間があいて 

王 「ねえ、Tさんと李さんはどんな関係なの?」

李さん笑いながら通訳してる。

僕 「え?」 

王 「話しづらい?」

僕 「そんなことないよ、以前、僕の知り合いと付き合っていた人だよ。」

王 「付き合っていて、どうなったの?」

僕 「別れた。」

王 「どうして?」

僕 「よくわかんない。」 

笑っている李さんに、

僕  「李さん、自分の事なんだから、自分で答えろよ!僕が何て答えるか楽しんでるんだろ!」

李さん「その通り。」ケラケラ笑ってる。

本当は、よく知っている。李さんは、上海の日本人クラブでチーママをやっていた。

あれだけの美人だ。かなり人気があったみたいだ。

李さんは18歳の時小姐になり、今はもう25歳だ。24歳のとき、そろそろ水商売から足を洗おうと思っていた、そんな時僕の知り合いと出会った。

その人は会社を経営しているS社長だ。

S社長は李さんに目をつけた。

店を辞めさせて、李さんを囲おうと思ったらしい。

このS社長は、この掲示板でもよく話題になるチビ、デブ、ハゲのパーフェクトだ(チビでは無いかも)

それに、このS社長はせこい。

上海にマンションを買ってやるようなことを言ってて、実際は、大連のしかも賃貸マンションに住ませている。

尚且つ、S社長は性行為ばかり求めて、李さんと外に出るときは、食事とカラオケに行くときぐらいだ。

観光など行ったことがないらしい。

S社長としては、李さんみたいな美人を連れて、カラオケに飲みに行くのは鼻高々だが、李さんにとってはいい迷惑だ。

僕も何度か一緒に行ったが、なぜS社長は、李さんに逢いに来たのに、ほかの小姐がいる店に飲みに行くのか不思議だった。

李さんは、李さんで、とにかく贅沢で金がかかる。

月30万求めていたらしい。

上海にいた時は、もっと稼いでいたらしいが本当だろうか?

せこい社長と贅沢女のカップルが上手くいくわけない。

特に李さんは愛情は無いんだから。

結局、李さんは金持ちの香港人に囲われることになり、S社長とはグッバイだ。

S社長は「あんな贅沢女、捨ててやった。」と言っていたが、捨てられたのだ。

どっちもどっちだ。

李さんは、悪い人ではないが、王には李さんみたいな女になって欲しくない。

しかし、李さんも毎日暇そうだ。

香港人が来ない日は、いったい何をしているのか?

李さんが通訳を続ける。

王 「李さんと話があるから、あなたは席を外して。」

僕 「中国語で話せば、僕は何を言っているのか、わからないから、話して大丈夫だよ。」

王 「ダメ、どこかにいってて。」

僕 「わかったよ。」
 
僕は隣の空いてる席に座った。

王 「そこじゃダメ。店の外に行って。」

僕 「寒いよ。どうしてここにいちゃダメなの?」

王 「どうしても。店の外に行って。」

僕 「わかったよ。どの位外にいればいいの?!」」少し機嫌が悪くなった。

李さんといったい何を話すんだ?
どうして僕がいちゃダメなんだ?
通訳している李さんも不思議そうな顔をしている。

王 「終わったら、電話する。」

僕の携帯電話はDoCoMoのN900iGで、海外でもそのまま使えるやつだ。

僕は、寒い大連の夜を歩いた。

王は勝手な女だ!まったく!10分位で終わるのかと思ったら、電話がかかってきたのは、1時間以上経ってからだ。

王はなんて女だ!1時間以上もこんな寒い外に追い出して!

僕は不機嫌な顔で席に着いた。

王が抱きついてきた。

なぜか機嫌がいい。

李さんも、なぜかニコニコ笑ってる。

李さんが通訳をする。

王「寒かった?」

僕「あたりまえだろ!」

店の人を呼んで、あったかい紅茶を頼んでくれた。

王は、日本語で「ごめんなさい。」と言った。

僕は、え?王が僕の冷たい手を摩りながら、また日本語で「ごめんなさい。」「ごめんなさい。」と繰り返した。

王は、メモ帳を開いて、「わたし、あなた、これ、あれ、ありがとう、さようなら、いります、いりません、あります、ありません、おはよう、こんにちは、こんばんは、いち、に、さん、・・」

どうやら、李さんに日本語を教えてもらっていたようだ。メモ帳の日本語の下に、ピンインが書いてある。

僕は、言葉が出なかった。

李さん「彼女、日本語覚えたいって。あなたと早く話したいって言ってたよ。」

僕は感動したが、李さんに日本語を教わるだけなら、僕がここに居たっていいじゃないか、それに、王が李さんに教わった日本語だったら、僕も中国語でわかる。

僕に聞いたっていいじゃないか。

どうして外に追い出したんだろう?

王が、トイレに行った。

王のトイレは、ズボンの下に服を2枚着ているから、時間がかかる。

僕は、李さんが、どんな日本語を教えたのか興味があり、テーブルの上にあるメモ帳に手をのばした。

李さんが凄い勢いで、「見ちゃダメ!!」と言って、メモ帳を奪った。どうしてだ?

僕は李さんを見つめて

僕  「そのメモ帳に、何が書いてあるの?」

李さん「・・・・・・・・・」

僕  「どうして僕が見ちゃダメなんだ?」

李さん「何も書いてないよ。さっきの日本語だけ。」

僕  「だったら、僕が見たっていいじゃないか。」

李さん「・・・・・・・・」

僕  「李さんまで、ウソをつくのか?何が書いてあるんだ!?」僕の声が段々大きくなる。

李さんは、仕方ないというような顔をして

李さん「王さんには、絶対黙っててよ。約束して。」

僕「わかった。」

李さん「早く見ちゃって。」

僕はメモ帳をめくった。
さっき王が読み上げた日本語が書いてある。
ページをめくると、日本語の文章が書いてある。
李さんが書いたものだろう。
隣のページは、なんて書いてあるのか、わからないくらい下手な日本語が書いてある。
よく見ると、その下手くそな日本語は、李さんの書いた日本語の文章を書き写したものだった。

Tさんへ  

会いに来てくれて有難う。すごく嬉しかった。
今までで、一番楽しいお正月が過ごせました。

お母さん、お父さんも喜んでました。
お母さん、お父さん、あなたは優しいから好きになりました。

私も好きになりました。私、日本語がんばって覚えます。私の誕生日にあなたが来るときは、もう通訳は要りません。

大丈夫です。心配ないです。

からだに気を付けてください。

愛してる。  王○
 

李さん 「あなたにどうしても、お礼を言いたい、でもこんなに長い文、覚えられないでしょ?だから、私が手紙にしようって言ったの。」

李さんがオロオロしながら話す。

僕   「・・・」

李さん 「王さん、明日から福建省行っちゃうでしょ?向こうには日本語できる人いないから・・。」

僕   「・・・」

李さん 「まだ、お母さん、お父さんに、会ってないのに、ウソ書くのは悪いことだけど・・・。王さんの気持ちわかってあげて。」

僕   「・・・」

李さん 「お母さん、お父さん、Tさんのこと、絶対気に入るから大丈夫だって。ウソ書いたことにならないって・・・・。」

僕   「・・・」

李さん 「お互い言葉が通じないでしょ?Tさんがいつもカワイソウだって。だから私が頑張って日本語覚えるんだって・・・・。」

僕   「・・・」

李さん 「そりゃあ、王さんの誕生日までに覚えるなんて無理だけど・・・・。」

王さんが戻ってくる

李さん 「今のこと絶対内緒よ。」

王が戻ってきた。

そして、僕は王のことを抱きしめていた。

李さんが、通訳をする。

僕「僕は、王のことが、ますます好きになったよ。」

王「え?どうして??」

僕「どうしても。大好き、愛してる。」

王「????」王は首をかしげている。

李さんが中国語で王に話しかける。

どうやら、僕の日本の住所を教えてもらえば?といってるようだ。

王が、メモ帳の一枚を切り取り、

王 「あなたの、日本の住所をここに書いて。」

僕 「わかった。」僕は王が渡してきた紙に住所を書いた。

王 「あなたが日本に帰ったら、私、手紙を書くね。」

僕 「僕に手紙書いてくれるの?」

王 「うん、わたし書く。日本語で書く。」

僕 「本当に?日本語で書いてくれるの?」

僕はわざとらしく聞いた。

李さんも笑いながら通訳している。

もう、日本語で手紙は出来あがっているのに。

王 「大丈夫。これから日本語を勉強するから、絶対、日本語で書く。」

僕 「有難う、嬉しいよ。」

李さんが、「彼女、可愛いね。」と、言った。

これは、顔だけじゃなく、性格も含めての意味だろう。

李さんは、最初、王のことを小馬鹿にしていたのだが。

僕  「当たり前だよ。僕が好きになった女の子なんだから。」

李さん「ははは。」

もう、夜も遅い。

僕「そろそろ、帰ろうか。」

会計を済ませて、店を出た。

ここからの会話は、通訳がいないので、僕が判断したものです。

たぶん、こう言ってるだろう、こう言いたいんだろう、と判断して書き込んでいます。

筆談も、会話にしました。

あまり突っ込まないでください。(^o^)

李さんと別れ、僕達はホテルに向かった。
李さんは別れ際に「何かあったら電話して。」と言ってくれた。
李さんとは、S社長と一緒に飲みに行く程度の仲だったから、
よく知らなかったのだが、結構、優しい女なのかもしれない。

スイスホテルに着いた。王は明日の用意をするために、一度家に帰ると言い出した。

そういえば、僕はまだ王の家に行ってない。

僕も一緒に行きたいと言うと、少し考えていたが、僕の腕をつかみタクシーに乗り込んだ。

スイスホテルからタクシーで10分位で着いた。

タクシーを降りて、マンションに向かって歩き出す。
階段を上ろうとしたが、周りは真っ暗で、よく見えない。
王が、自分の携帯を取り出して、ライトを照らした。僕の足元を照らしてくれている。

王は、こんな真っ暗な所に一人で住んでいるのか、危ないな。

まわりの家は全て玄関に「福」を貼り付けている。
王の家もそうだ。
玄関の扉を開けたが、中にもう一枚扉があった。

2重扉だ。

ここが王の家か。

王は「ちょっと待ってて。」と言って、台所に歩いていった。

壁に韓国人のポスターがはってある。
誰だろう?日本では有名な俳優ではなさそうだ。

僕はベットの上に座った。
見回すとベット、テレビ、タンス、化粧台、目につくのはそのくらいだろうか。

綺麗に片付いている。贅沢はしてないようだ。
ベットの横にかわいい大きなぬいぐるみがあった。

男がいるような感じはなく、少しホッとした。

王が果物をもってきてくれて、二人で食べた。

王が仕度を始めた。タンスの中から、服を取り出している。
タンスの中にアルバムがあった。
王は、自分の写真集のようなアルバムを見せてくれた。
写真スタジオで撮ったものだ。

中国の女の子は、この写真集のようなアルバムをよくつくってもらう。写真が好きなんだろう。

そういえば、僕が写真を撮るときも喜んでいた。

写真をめくる度に、僕は可愛い、可愛いと連発した。

本当に可愛いからだ。

王 「か わ い い って何?」

僕 「クーアイ」

王 「あー、そういう意味なの。ピョウリャンは?」

僕 「綺麗。」

王 「かわいい、より、きれい、のほうがいい。」

なるほど、中国女性はクーアイより、ピョウリャンのほうが喜ぶのか。

仕度が終わり、王が僕に抱きついてきた。

王は、日本語で「愛してる。」と言った。(やっぱりな。)僕は内心苦笑した。

この言葉は、絶対、李さんに教わっていると思ったからだ。

僕は「ありがとう」と言ったが、最初に王が日本語で言った「ごめんなさい。」や、王の書いてくれた手紙のほうが、遥かに嬉しかったし、感動した。

カラオケクラブの女の子達が、お客から「ウォー アイ ニー(愛している)」と言われても、みんなその言葉を言うから、嬉しくない、そんな感覚に似ていた。

僕は、王を押し倒し、王の服を脱がしはじめた。

王は、家じゃやだ!ホテルで!と言ったが僕は我慢が出来ず、手を止めなかった。

王は日本で「あなた、いりません!あなた、いりません!」と言い出した。

「え??」

「あなた、いりません!」また言った。

僕は、吹き出した。

李さんに教わった日本語が早速役に立ったのだ。

僕は、謝り、手を止めた。

王は僕が脱がした服を着ながら、「バカ!」と言った。

こんな言葉まで教えていたのか。

ここからの会話は、通訳がいないので、僕が判断したものです。
たぶん、こう言ってるだろう、こう言いたいんだろう、と判断して書き込んでいます。
筆談も、会話にしました。あまり突っ込まないでください。(^o^)

朝目覚めると、王が起きて仕度をしていた。嬉しそうにはしゃいでる。

僕も起きて、シャワーを浴びた。そして着替える。

王の両親に会うのだから、スーツのほうがいいだろうと思い、スーツを取り出した。

王は、「その服はカッコ悪い、こっちの服にしよう。」と言い出した。
僕は、この服でいいよ、と言ったが、「ダメ、カッコ悪い、私が選ぶ。」と言ってきかない。

仕方なく、僕は王の選んだ服を着て、出かけることにした。

中国女性は自分の思い通りにならないと、気がすまないみたいだ。

タクシーに乗り込み、空港に向かう。

タクシーが飛ばして空港に向かう。タクシーに限らず、中国の交通マナーは悪い。
クラクションは鳴らしまくり、割り込み当たり前、譲ることを知らない。
歩行者も車が飛び交う道を、平気で渡る。始めて中国に来たときは、ビックリしたものだ。

空港に着いた。

早く着きすぎたので、食事をすることになった。

空港内のレストラン(食堂?)の卵とトマトのスープは大好きで、大連に来たときは必ず食べる。

周りには、日本男性と中国女性のカップルが何組かいた。
日本語で話しているカップルは、彼女が男性の為に日本語を覚えたのか?
それとも最初から話せたのか?
ほとんど会話がないのは、僕と王だけだ。
まあ、僕達もそのうち話せるようになるだろう。

王の携帯が鳴った。

王は、誰からかかってきたのか携帯の画面を確認してから電話に出た。

北京語ではなく、福建語か、上海語だ。

王が電話を切った。

僕「誰からかかってきたの?」 王「お母さん。」(本当かな?)

飛行機に乗り、離陸した。福州まで、3時間半の旅だ。

アモイ航空は初めてだが無事着くのかな?と、少し心配した。

離陸して、30分位したら、王が眠り始めた。そういえば、夜の行為を何度もしたので疲れているのかもしれない。軽いいびきを立てて熟睡している。

僕は、そっと王のジャンパーのポケットに入っている携帯電話に手を伸ばした。

そして、電源を入れ、着信履歴をみた。とたんに、僕は落ち込んだ。

老公 ○○○(※注) の文字が画面に出てきたからだ。

僕は、次に発信履歴の方を見た。

僕が大連に来る前には確かに 老公 ○○○の名前があったが、2月1日以降は、王は自分からはかけていないようだ。

少しホッとしたが隣で可愛い寝顔をしている王は、何を考えているのか、正直わからなくなった。

電話の男が、以前は恋人で、今は別れたが、王に未練があり、しつこくしている。
電話のメモリーは老公のままで、ただ変えていないだけ。
このケースなら、まったく問題ない。

電話の男と、僕を天秤にかけて、選んでいるケースも考えられる。
この電話の男と、僕が二股かけられているケースだ。

もし、この電話の男とまだ恋人同士なら、あまりにも、この男がカワイソウではないのか?

彼氏はいないと言われ、香港で売春をやり、日本人の男と平気で寝る。
そして、自分の実家に僕を連れて行く。まだ電話の男と恋人だとしたら、王はどういう神経をしているのか?

僕とセックスしているときも、ためらいなど、みじんも感じなかった。

もし、僕に恋人がいて、その恋人が王みたいな事をしていたら、僕は自殺モンだ。

逆に、僕が騙されていることだって、考えられる。

この電話の男とラブラブで、ただお金が欲しいだけで、僕と付き合っているふりをする。
そうすれば、僕が会いに来るときは、いつもお金が手に入る。

一番最悪なケースは、この電話の男が、僕の存在を知っていて
王と一緒に、僕を騙していることだ。
そのケースだと、王にあげたお金は、電話の男にも渡ることになる。

李さんが、「お金はなんとかするから、大丈夫。心配しないで。」と、王が言っていたのを聞いている。

あれはどういう意味かわからないが、電話の男と、お金が絡んでいるのは間違いない。

考えれば、考えるほど悪い方向に考えてしまう。

しかし、楽しいことを考える余裕はない。

日本語を覚えてくれると言ってくれたときの感動は、今はない。

僕の隣の、可愛い寝顔の女の子は、何を考えているんだろうか?

M子(女18歳)

私が18歳の高校卒業した時の修羅場。
ちょっと長いです…

私(女18歳)
M子(女18歳)
R香(女18歳)

N田(男18歳)
K林(男25歳)
S子(女22歳)

卒業後何か目的はなかったものの、とりあえずお金貯めようと思って自給の良いバイトを始めた。
その時の同期の中にいたのがM子。
同じ年だったしすぐに仲良くなる。
仕事場では良きライバル、プライベートでは大親友になるまで一緒にいた。
周りからも凄く仲良しだよねと言われて、一緒に住もうかとかふざけて言ったりしてた。

当時M子には22歳ぐらいの社会人の彼氏がいた。
付き合って3年で、初体験も全てその人だったらしい。
私はそんなに長く付き合ってる人を初めて見たから「長続きの秘訣は?」と聞いた所「定期的に浮気することだね?」と言われて驚いたのを覚えている。
M子いわく、浮気することによって相手にとって自分がどれだけ大切なのかわかるらしい。
私の周りにそんな考えする子なんていなかったから、何だか新鮮な感じがした。

私達の上司にK林さんという人がいて、何だかんだM子や私にちょっかいを出してくる。
私はあまり好きじゃなかった。
真剣に仕事してるのに脅かしたりして邪魔してくるから。
でも上司だから邪険にできなくて、M子に相談していたんだけどM子はまんざらでもない様子。
「子供みたいで可愛いよね」とか言ってた。

その頃からM子に空白の時間ができるようになってきた。
いつも一緒に遊んでたりしてたのに急に夜は遊べないとか言われることがあったり、約束を破るのが多い。
つまんないな?とか思いながらも何をしてたのか教えてくれないM子が不思議だった。

その頃私は同期のN田君が好きだったが、M子も何も言ってくれないし!とM子には黙っていた。
でもN田君は上司のS子さんが好きで、私もそれを知っていた。
S子さんとは凄く仲良しだったので、協力するよ?とか言って陰ながら好きでいた。

しかし何となく気持ちが苦しくて、とうとうM子に打ち明けてしまった。
M子は何となく気付いていた、自分ができることあれば何でも協力する!上手くいくよう応援するよ!と言ってくれた。
その時M子が始めて空白の時間について話してくれた。
「今から話す事聞いてもひかないでね?」
「うん?なに?」
「……実はK林さんと…」
「え?K林さん??」
「うん…K林さんと…」
「うん」
「セフレなの…」

まさか、そこまで話が進んでいるとは思わなかった。
M子が一方的に好きらしい。
K林さんは「M子には彼氏いるから付き合えない」と言っていて、M子は今付き合ってる彼氏は自分がいなきゃ彼はダメになってしまうとか何とか言って付き合い続けてる。
浮気の事は今の彼氏にはばれていない。
毎晩K林さんの家に行ってやってるらしい。
仕事場でも、人気の無い場所で胸を揉んだりしてくるって…。

正直ひいた。
けど、秘密にして!お願い!私子だから話したんだよ!と言われ、今までお互いに秘密を持っていて、わだかまりみたいなものがあったのがなくなった気がして、M子に協力するよ、と言ってしまった。

その日から、お互いがお互いを応援するようになる。
私はM子に言われた通り秘密にすることや、K林さんが仕事終るまで付き合ってあげたりするぐらいだったが、M子はN田君と私が二人きりになるようにしてくれたりとか、遊ぶ約束してくれたりとか協力してくれていた。
そのお陰でN田君と付き合うことになった。
まだS子さんの事好きじゃないのかと疑っていたけど「もうS子さんはいいんだ。私子が好きだよ」と言われ凄く嬉しかった。

しかしすぐにそれは嘘になった。
なんと、N田君はすでにS子さんと婚約までしている仲であった。
その事を知っているのはM子と私とN田君だけ。
誰も知らないうちに別れてしまおうと思ったけど、どうしても諦めがつかなかった。
でも、S子さんとは仲が良いし、悪いことだとわかっていたから、時々メールをするだけで我慢していた。

M子は相変わらず彼氏に内緒でK林さんと密会していたんだけど、平和な日が続いていた。
しかし、私は目撃してしまう。
K林さんが、私達の同期のR香の胸を触っている所を。

思わず見なかったふりしていたけど、R香があまりにも顔が赤かったりするから、もしかしてセクハラ?!と思い、思い切ってR香に聴いてみた。
私「さっき見たんだけど…」
R香「…K林さんの…?」
私「う、うん…ごめんね、もしかしてセクハラされてるの?」
R香「ううん、違うよ…実は…私達付き合ってるんだ/////」

は?!!?!
いや、K林さんって確かM子と毎日…あれ?!

私「え、いつから?!」
R香「…6月から…誰にも言わないでね////////」
私「6月?!」

M子とK林さんが関係を持ったのが7月。
その時には既にR香と付き合っていたのだ。

信じられなかった。
凄いことが現実で起こってる気がした。
M子には言えない。言ったら修羅場になっちゃう!!!
そう思っていたが、女の勘は凄いと思う。
M子が何かある気がして呼ばれてないけどK林さんの家の前まで言ったとき、R香がちょうど家から出てくるのを目撃してしまう。

その時M子からメールがきて
「もう誰も信じない。絶対別れさせてやる」
とだけ書いてあった。

次の日からM子はR香にとことん接近。
ふたりが付き合ってることは知らないふりをして、毎晩K林さんちに行き、R香とも凄く仲良しになる。
そしてR香がM子を信頼し、K林さんと付き合ってることを言ってしまった。
M子は「私もK林さんと体の関係がある」と言ったそうだ。
R香は始めは狂ったように「何で?!」とか喚いていたが、M子の事を大親友だと思っていたので「ごめん、私のせいで苦しかったよね」と許してしまった。
お互いにK林さんには内緒で付き合うことで和解(?)

そこからがM子の反撃だった。
まず、毎日R香と会い、泣きながらK林さんが大好きで苦しいと訴える。
そして、ある日M子から電話が来て
「今から手首切って自殺する!R香に電話して、死ぬって言って!」
と言われた。
私はビックリして、急いでR香に電話しながらM子の家に向った。
しかしM子は手首など切っていない。
ひっかき傷みたいなのはついていた。
私「どうゆうこと?!」
M子「これさっき安全ピンでつけたんだ。」
私「だから、どうゆうこと?!」
M子「マジで自殺するわけないじゃんwちょっと困らせてやろうかと思ったんだwww」
私「なにやってるの!R香心配して飛んでくるよ!」
M子「大丈夫wwwさっき私子と今病院いるってメールしておいたからwww」
楽しそうに言っていた。

次の日、これみよがしに手首を包帯でぐるぐる巻きにして出勤。
皆どうしたのか聞くがM子は「転んだんです」と明らかな嘘をついた。
それが何でそうなったか大体予想がつくのはR香。
R香は「M子のこと傷つけてごめん…そんなに苦しんでたんだ…ごめんね…」と泣きながら謝っていた。
こうして、M子はK林さんに悟られることなく、R香と別れさせる事に成功。
R香がとてもイイコで、M子の事を親友だと信じていたからだと思う。

私はいい加減怖くなって「やめなよ、K林さん二股かけるような奴だよ。遊ばれてるだけだよ?M子彼氏いるじゃん!」と言った。
それを言ったがゆえに今までR香に向けられていた憎しみが私にむいてしまうことになる。

出勤した時に、いつもなら皆で共有する通達があったりするのだが、なぜか私の所には何も来ない。
おかしいな?と思っていたが、他の人に聞いてしのいだ。
今日の通達を回す人はS子さん。
S子さんとは普通に仲良しだったので「S子さんー!私だけ通達きてなかったんですけどw」と言ったのだが、ムシされる。
あれ??????と思っていたが、明らかにS子さんは私を避ける。
R香も。
同期の男の子も。
「お前最低だな」とだけ言われた。

何の事かわからなかったが、すぐに理解した。
私が作業している時に後ろの方でM子とS子さんの話し声が聞こえた。
S子「え!まだ連絡取り合ってるの?!」
M子「そうみたいですよ。私子からみたいですけど」
S子「信じられない…仲良くしててそんな事するんだ。本当ヒドイ…!!!!!」

私の名前も出てきたのでわかった。
どうやら周りはN田君とS子さんが付き合ってるのを知ってて、横からちょっかい出して別れさせようとしている事になっていた。
全てM子が広めたこと。
N田君と私が少しの期間付き合っていたのを知っているのはM子だけ。
確かに、諦めきれず連絡はとっていたが、メールだけ(しかも時々)二人で会ったりはしていなかった。
N田君にもその噂は耳に入っていたと思うが、別に否定もしなかったらしい。

M子がやってきて「最近N田君とどう??会ったりしないの??」と笑いながら言ってきた。
「協力するからまだ諦めない方がいいと思うよ!」
そうか、全部S子さんに言うんだ。と私は思った。

もう怖くなって、すぐに職場を辞めた。
M子のいない世界に行きたくて、違う職場で働いた。
それ以来M子に会っていない。
噂によると、K林さんはM子とのことが会社にばれて、転勤してしまったらしい。
M子は彼にばれないで今も付き合ってると。
R香は別の人とでき婚して、地元から出て行った。
N田君とS子さんは別れたらしい。
M子はK林さんがいなくなると、違う上司の人とラブホに行ったりしたらしい。

以上、私の修羅場でした。

快楽特急「イケメン」行き

付き合ってた彼女が男と歩いてるのを偶然発見。
俺は久々の営業でラフな格好からスーツに変わってるから
目の前から歩いて来ても男に夢中で全然気が付いてない。
腕組んじゃってイケメンとトキメキ会話中orz

通り過ぎた後メールしてみた。
【今日は営業で外回り、あちぃねぇ!美香は何してる?】

彼女はバイトなんでいつ休みか俺も聞かないと判らない位不規則。
人懐っこい子で男友達も居るって言ってたから心配だったんだが・・・
前の日もメールで【休みはいつ?】って聞いたら「今週は全部出だよ」
思いっきり嘘じゃんか!

「今日は買い物だよ」と返信が来た。
といいつつ後ろからスネークしてると携帯出して一生懸命打ってる。
むかつくのはその文面を1回イケメンに見せて、お互いフッっと笑って
それから送信ボタン押してやがる!

【俺、外回りなんだ、何処かで合流しない?お茶でも飲もうよ!】
ウザそうに携帯を開き、それをまたイケメンに見せる。
ポチポチ打ち始めた。

「何処にいるの?」
【今は池袋】
居場所は嘘で、実際は渋谷。

「ごめ?ん、私今上野と秋葉の間にいるから会えないね」
うそつけ?!目の前にいるじゃねぇか!

【残念だね、またね!】
「うん、残念?」
2人は居酒屋へ入っていった、階段を登っていくと二階がガラス張りで
階段途中からでも何処に座ったか判ったので5分程ひまつぶし後を追う。
ここに入ってくれたのは本当ラッキーだった。見えなかったら鉢合わせ
する所だった。

カウンターに一人で座り観察しようと思ったが、見えない。
店内の奥のほうでまったく様子がわからん。
トイレ間違えた振りして近くまで行って見た。
「えぇ?やばいよ?」とか声が聞こえてくる。

ちょっとワナワナしてきたのでメール。
【俺今日おわった!上野で待ち合わせしようよ!】
・・・シカト・・・

20分後
「ごめ?ん、電車乗っちゃって電波届かなかったみたい、私はもう地元だよ」
イチャイチャしてたやん!イケメンと!

【そうかぁ残念。またメールするね】
もう飲んじゃえ!で飲む。
1時間位経過して会計する二人の姿が。

後をつける。ん?おぃ!そっちは・・・ホテル街じゃんよ!おぃ!
おぃ!まじかよ!行っちゃうのか?お?い!!

もうワナワナ最高潮
【ヤボ用で今渋谷。いやぁ?人すごいねぇ?】
うは!すごい焦って回り見回してる!
「これからお風呂はいるねぇ?」
おぃ!そのイケメンと風呂入るのかよ!まって!頼むから待って!

そして、路地に消える二人。諦める俺。
追いかけて声かけようと思ったけど時既に遅し
仲良く腕組んでホテルインされました・・・orz

スタバで時間潰す。
1時間。2時間。2時間ちょい前。
イター!!!!!!
入った時と変わらず出てきましたが
変わってるのは髪形が・・・それ風呂入るときあなたいつもやる髪形じゃん
ここで携帯最大望遠で写真をパチリ。う?ん我ながら下手だ。

ここであまりのショックに一時見失う。やばい!懸命に探す。
いたいた!ショップウインドの前でキスしてやがる!
ちくしょう!この肉便器め!もう頭きたぞ!
ここでも写真をパチリ。今度は光が上手く反射してくれたぞ!

キス中すいません。
【渋谷のスタバで一服中、いいねコーヒーをゆっくり飲めるって】
イケメンと再び携帯チェック。
凄い勢いで二人ともキョロキョロして近くのスタバに目をやる。
まぁそこには俺は居ないんだけど。そしてスタバから少しでも
離れるように歩くと言うより、走るに近い速度で遠ざかり始めた。

駅へ向かう道で
「今、友達と飲んでるからメール出来ないよ?ごめんね」
てめー!嘘付け!俺の前を競歩で歩いてるじゃねぇか!

そろそろネタばらしをしないとイケメンに逃げられてしまう!
【あれれ?俺の前を美香そっくりな奴が通ったよ?兄弟いたっけ?ww】
おぉ!更に速度UP!
すげーキョロキョロは監視カメラ以上だ!

【あれ?目の前歩いてるのお前じゃね?】
そして美香が携帯を開き読んだ瞬間!
後ろを振り向く!ごたいめーん!!

「あれ?美香なにしてんの?」
「えっ・・・あっ・・・なに?って何?」
挙動不審全開モード!

イケメン「こんちやーす」
うるせぇイケメン!イケメンは氏ね!

「美香お前なぁ、マジなのこれ?」
「これってなに?何の事だかわかんない、なに?」
「いや、もういいよ」
イケメン君に向かって
「まじコイツを頼む、そそっかしくてあわてんぼうでどーしようもないんだ」
イケメン「えっ、イヤその」

背中を向けて歩き始めた。何故かって?
涙がとまんねーんだよ!こんな俺でも涙くらいは出るんだよ。
遠く離れてチョット後ろを振り返ったけど、涙で何も見えぇんだ。
拭いても拭いても溢れてくるんだよ。隣の駅まで歩いて
トボトボ帰ったよ。携帯に20通以上メール来てた。

嘘ついたのは謝る、でも彼は友達で彼氏でもなんでもない。
俺が嫉妬すると思って嘘ついちゃってごめんね。
あそこに居たら勘違いされちゃうけど買い物に付き合って貰っただけ。

ココで伝家の宝刀、例の写真ですよ!
送信っと・・・【容量が大きすぎます】てめー!糞携帯め!
PCでわざわざ加工する気持ちにもなってみろってんだよ!
よし!送れる容量まで下げたぞ。わざわざネカフェで何やってんだ俺・・・

題名:もういい
添付ファイル:写真1(ホテル出たところ)
本文:嘘つかないで下さい。会った時に髪形でわかりました。
お風呂入った後なんだなって・・・ 彼と楽しそうに出てきたのも見てました。
俺にはもうなにも信用出来ません。

題名:彼と幸せにね
添付ファイル:写真2(ラブラブキッス写真)
本文:こんなの見せられたら信用もなにもありません。信用してと
言われても・・・写真とってたのは失礼かと思うけれど。
この写真は消します、心配しないで下さい。むかつくからと言って
ばらしたりしませんから。さよなら。

チッ!ラジオからタイタニックなんか流れてきやがる、ざけんな!
まじやめて。また泣きたくなる。
しかし、泣きながらも怒り全開!

ブーブー
「これは違うの!信じて!無理やりなの!お願い!許して!」
【氏ねや!肉便器!】
「なんで?なんで信じてくれないの?」
【性処理マシンおめでてぇなぁww】

「おかしいよ!いつもの○○君と違う!電話に出て!」
【おかしいのはお前!誰にでも股開く快楽女!だまれクサレマムコ!】
「お願い!電話出て!」

なりまくりの電話。
【はい??なんですか?】
「信じてよ!ホテルなんか行ってない!キスもしてない!」
【もういいってwwwじゃね!】
着信拒否設定完了。

うん、判ってる。イケメンには敵わんよ。
でも俺にだって少しくらい分けてくれよ天使さんよ
めげずに頑張るぜ、いつか女神が舞い降りる事を夢見てる
馬鹿馬鹿しいって? そりゃ馬鹿だけどさ
夢見れなくなったら終りだよ。そうだろ?

「やりなおそう!話せばわかるから!」
【うるせぇ快楽特急!イケメンに嵌められ続けろクソ女!】

「じゃぁ私自殺する!」
【氏ねやボケ!】

一時間後、見慣れない家電
「あの?○○さん?」
【はい】
「家の娘の様子が変なんですが・・・何かあったんですか?」
おかんでたー!!
【どうかしました?】
「お母さん私を殺してと叫んでるんですけど・・・」
【なんでですかね?】
「今日は○○さんと一緒だったって聞いたもので」
【いえ、今日は一緒じゃなかったですよ、彼女はイケメンとデートしてましたけど】
「えぇ!!!」

なんだかんだおかんさんに説明して終了。
「すいませんでした・・・」
【いえいえ、いいんですよ。私はもう居ない事になってますんでww】

また一時間後、メール。
「私を殺して!殺してよ!」
【大変ながらくお待たせ致しました】
「はぁ?」
【快楽特急まもなく発車いたします】
「何言ってんの?」

【次はイケメン、イケメンで御座います。嵌めまくりの肉便器の方はお乗換えです】
「自殺して、あなたの元へいく!」
【本日の車掌はイケメンが目的地までご案内致します】
「絶対許してもらうまで頑張る!」
【それではまもなく発車のお時間となります。皆様お乗りになってお待ち下さい】
「なんで?なんで答えてくれないの!」

【発車します。閉まるドアご注意下さい】
「ほんと!お願い!」
【快楽特急にお乗り頂きましてありがとうございます。次はイケメン、イケメンです
嵌めまくりの肉便器の美香様はお乗換えです】
「ひどいよ!」

【ちゃんと降りるんだぞ美香ww】
「ひどいよ!お願い許して!」
【それじゃね!見送るよ!さよなら】

携帯アド変更。
さよなら美香。

不倫相手を寝取られて?通算??

人間というものは、当たり前だが相手が年をとると当然自分も年とるので、年月が経っても相手の見た目があまり変わらなく見える場合があるとよく言われるが、確かにそういうことは一理あるかも知れない。

ただそんなことを超越して、久々に会った美沙子は年を重ねて、少しふっくらしたのは事実だが、本当に昔と変わらない容姿に見えた。ある意味では肉感的で余計に色気のある体つきに見えたし、もちろん脚の形は昔と変わらずに完璧な脚線美を誇っていた。

探偵会社に大金を使って探してもらい、ついに見つけた田嶋氏は現在輸入関係会社の会社役員で海外、特にアメリカ本土などを行き来し活躍しているとのこと。
また景気が余りよくないせか合法的に人を騙して売りつけるアクドイ事も少しやっていて会社経営はまあまあとの報告だった

さてどうやって美沙子と田嶋を再会させて昔の様に萌える、燃える世界にのめり込めるか本当にバカなふざけた事をしているのかと自分でも思われるのだが・・・人間年をとっていくと過去に執着することが多くなってしまう。しかも今の俺は暇を持て余していてどうしても行動を抑えられなくなっていたんだ。
信じられないだろうが、宿敵いや仇ともいえる田嶋氏と一杯飲んでみたいとか今までなら考えてもみないことを実行したくなったり・・何故だろうね

美沙子は田嶋氏との過去をどう処理しているかを知ることが急務だと思い、食事をしている際に、激怒されることも想定しながら、田嶋の話をしてみることにした。
 俺「田嶋氏とはもう会いたくないよね?」  美沙子「・・・・もう今となっては懐かしい人だね、急に道端で会っても別に普通に挨拶してそれだけだろうし、須田達二人だったら無視だけどさハハハ」  俺「そうだよね、つき逢っていたのは短い期間だったもんね」  美沙子「そうよね、でもあなたには結構正直に話してけど短いなりにあの時は私は女だった気がするのよね、男としてだけなら、私の中では結構上位よね」 俺「今奴が会いたいって言ってきたらどうする?」  美沙子「馬鹿ねこんなオバサン誰が相手にしますか」  俺「でも俺は今でも美沙子さんは凄く綺麗だし、スタイルは抜群だし、奴が見たら絶対あなたを欲しがると思うな?」  美沙子「そんなに煽てても何にもでないわよ」以上の会話などから美沙子にその気があることはハッキリと確信した。何しろ自分の肉体を女として絶頂に導いてくれた初めての男なのだから言うまでも無いだろう。

いよいよ田嶋との再会作戦を土曜日夕方に決行することになったが、美沙子はもちろん何も知らないのでジーパンで上半身もラフな格好で待ち合わせに来た。
そして田嶋氏の常連のショットバーに向かっていた。特に土曜日の夜は毎週のように顔をだすとのことで、先に入って奴を迎えたほうが偶然をよそえると思いオープン間もなく店に入りビールで乾杯をはじめていた。

その瞬間は呆気なくやってきた!  田嶋「あれ!美沙子じゃないか」  美沙子「・・・え!どうして・・」  田嶋「奇遇だね?本当にビ ックリだ」  美沙子「お久しぶり」  田嶋「よう!元気でしたか?美沙子さん?」 美沙子「なんとかね・・・・政夫出ようか?」  俺「まあいいじゃないの折角だもん軽く飲もうよ」 田嶋「同席してもいいのかい?」しばらく沈黙の時間が流れた。美沙子は決して見線をあわせないようにしていたが、田嶋はチラチラと美沙子の容姿、特に体全体を舐めるようにチェックしているように見えた。

田嶋「久しぶりだよな美沙子、元気だったか?」  美沙子「白々しいよね、あなたね?私はあの二人に騙されたのよ、あなたもグルだとずっと思っていたけどそうなんじゃないの?」  田嶋「それは誤解だよ!あの二人が君に何をしたかは知らんけど奴らとは仕事の付きあいだっただけなんよ。今はもちろん音信不通だし、奴らがどこで何をやって生きているかも知らないし・・」

しばらくすると田嶋氏は今の会社の話とか世間話を俺中心に話し始めた。最初のうちは完全無視だった美沙子もその話術巧みな会話に少しずつ輪に加わることになっていった。
それはこんなにもこの男冗舌だったかと思わせるぐらいいつの間にか二人とも奴の話にはまっていったのである。

美沙子は酒の量もかなり入り酔ってきていて、本音では今日田嶋に抱いてほしいと思う気持ちが俺には伝わっていたのが手に取るように感じられた。さすがにいい年の女だから怖いものなど無くなっていて、俺から見ればどうお淑やかにふるまい田嶋が自分に興味を持ってもらおうかという振る舞いをしていたように見えた。いわゆるカマトトのように・・。

案の定田嶋はついに「美沙子さんは今も最高に美しいですが、もちろんご結婚してるんでしょう」  美沙子「前も言ったかも知れませんが、私は結婚なんてしない主義なのよ、言っておくけど私は誘惑されてももうその気にはならないわよ」  田嶋「そんな言い方ないだろ?しかもそれは自惚れてるのかな?」
美沙子「政夫も知ってることだけど、あの時はあなたとの関係で確かに私は感じた。でもそれは昔の話なのよ、今私はあの時のような女盛りでもないし、今日はこうやってあなたに会ってもなんとも感じないし、女は駄目な時は駄目なのよ・・本当なの」  田嶋「おいおい俺が誘っているみたいな言い方よしてくれよ」

美沙子の田嶋を突き放す態度は俺から見れば、逆に田嶋氏の闘志を徐々にかきたてる事になったと判断した。そしてその後いろいろとちょっとエッチな話の展開になっていってついに田嶋から

田嶋「女は所詮は口で拒否しているくらいならウエルカムの時が多いもの、美沙子も今体と気持ちのバランスがずれているだけで、いざとなれば女はみんな好き者なんだよ」美沙子「・・・美沙子なんて勝手に呼びつけにしないでくれるかな、あなたに名前で呼ばれる筋合いはないはずよ!今更なんでいやらしい話ばかりするの?貴方そんなに自分に自信があるの?いい気なモンね」
田嶋「俺もやきがまわったかなハハハ、まあ少しの間だけ君と二人っきりの時間をくれれば答えは白黒出ることになるけどお二人さんどうする?」 美沙子「それってどういう事?」

そして田嶋はきりだした
「10分間彼女を好きなようにさせてくれれば、心底その気にさせてあげられるってことよ」
するとその言葉を待っていたかのように美沙子は
「残念ながら基本的に女は嫌と思ったら駄目なのよ、私も更年期が始まってきていて、今日の私はまったくその気がなく特に駄目だから諦めてね」
自分の中では想定内の展開のはずなのに急なこの話の流れに生まれて初めて心臓がバクバク二人にもわかるくらい音をたてて興奮していた
俺「貴方の話はよくわかった、ただその10分の間俺はどこで待って美沙子さんのイエス、ノーの意思はどうやって聞けばいいの?」俺もふってみた。
しばらく田嶋は業とらしく考えるそぶりをしているようにしていたが、  田嶋「よしこうしよう!10分後に直接彼女に聞いて決めてもらえばいい、その気にならない場合はホテル代ももちろん俺が払い、君達の前には二度と姿は現さない。それでどうた?」

しばらく沈黙が続いた後
田嶋「美沙子はどうする?」  美沙子「10分間で今の私をその気にさせられるって言ったわね、やって見れば、でも私もう酔っちゃったから寝ちゃうわよハハハ」田嶋の表情が変わった!俄然やる気になっていて美沙子が玩具にされるのはもう間違いないことと思われた。そしてすぐに店を出て田嶋の常連の旅館風な連れ込みに三人で入っていくこととなった。

先頭を歩いている田嶋の5メートルほど後ろを美沙子と並んで歩いていたのだが、ちらりと見た美沙子の表情は、昔の借りを返して見せるぐらいの強い決意を秘めたように見えてちょっと安心した

部屋に入ると  田嶋「これからは表情とか見られると恥ずかしいだろうからデンキはつけないぜ、まあ外からの明るさでも充分だろう。布団は隣の部屋に敷いてあるから君は出来る限り服を脱いで待ってなさい」と美沙子を1人となりの部屋へ行くよう命令した。  美沙子「服を自分で脱いでるの?」  田嶋「やだったら脱がんでいいぞ、裸から10分じゃその気になっちゃうもんな」  美沙子「なによその言い方」とちょっとムッとしながら1人隣の部屋に消えていった。

歩いている時とは違って「なによ」と言って隣部屋に行った彼女の表情はこの上もない背徳な表情に変わっていた。そして田嶋は冷蔵庫からウイスキーを取り出しストレートで一口飲むと部屋の時計のタイムを10分後にあわせ始めた

田嶋「おまえも飲むか?そうかそんな気分じゃないよな、でももうすぐ飲まなきゃいられなくなるぞ」「そうそう今日こういうことになったのは俺には責任はないからな、それと10分後美沙子がその気になったからといって激怒して最中を襲うなよ!まあそれでもしょうがないか」と田嶋は急にドスがきいた攻撃的な言動に変わっていた。

俺は渾身の気持ちで言葉を返し 俺「安心してくれどっちにころんでも見守るし、後で出て行けと言われれば時間もつぶすつもりだ」
田嶋「ちょっと隣にスタンバイOKか見てきてくれよ」隣と言ってもこの二部屋は狭くふすま一枚しかないので耳をすませば小さな声でも聞こえてくるレベルなのにと思いつつ襖を開けてとなりの部屋に見に入るとナント美沙子はすでにブラとパンティだけになっていてのである。美沙子がその気になるか、ならないかは別に少なくても10分間彼女は田嶋の容赦ない愛撫を自分から体を開き、目一杯受け入れようとしているのがわかった

よし始めよう!と田嶋は機敏に時計のスイッチをスタートさせ隣部屋に消えた。

3分ほど経ったのだがほとんど無音で男女が二人でその行為を始めているとは思えず、また時間がもの凄く長く感じていてもたってもいられずに隣を覗いてしまおうと決めた。

立って背伸びをすればとなりの部屋を覗くことができたので俺はそっと気がつかれないようにとなりの部屋を上から覗いて見ると彼女はパンティ一枚で正座をしており、その余り大きくない彼女の胸に吸い付いている田嶋が見えた。
とても印象的だったのは彼女は自分の両手をどうしたら、どこに置いたらいいのかまったく意味不明な動きをしていたのだが、表情は田嶋を見ずに横を向いて「こんなの何よと」と言いたそうにも見えたのだが、美沙子を知っている俺からみれば一見気が強く拒否している様に見えているのだが、すでにその大半の牙城は崩されたと判断した
そう前に電話で田嶋との初体験話を聞いていた時に彼女の話では

征服?より?
片方ずつだけど丹念に時に荒々しく乳房を吸われていくうちに、自然と気が入ってきてしまい、ツーンツーンと体の性感帯もうずき始め、乳房だけではこんなに感じない筈なのにと思いながら、時間が長く感じられて私の一番大事な所も、まだ触られてもいないうちにズキンズキンと快感の鼓動を打ち始めてきて、今までの男とのセックスで最後に感じられる感覚が乳房を吸われているだけでやってきたのです。左右を交互に小さくいかされて、その間隔も少しずつ短くなってきて、20回?30回ハッキリと数はわかりませんが、胸だけで私はただの淫雌にさせられてしまってもう彼を拒む気持ちは微塵も消失していました。

そう昔の話だが彼女は胸を吸われるだけで田嶋の術中にはまってしまっていたのだった

彼女が田嶋氏に攻められている姿を初めて目の当たりにしたため俺は異常に興奮してしまい、無我夢中でトイレに入り、自分の息子を慰めた。そう一瞬のうちの射精だったけどズキンズキンとその後の余韻は中年の俺にしては十数年ぶりの感触だった。

一分前に部屋に戻ってきた俺はとなりの部屋の様子をふすまに耳をあてて聞いてみたのだけど、さっきと同じでほとんど無音状態だった。逆にそのことが変にこの場の淫靡な雰囲気を感じられ、すでに勝負はついているような予感がした。

そしてついに時計が鳴った・・・でも10分ではなく12分が経過していたのである。
すかさずふすまを揺らし、二人に時間終了の合図をしたのだけども、時計の音は二人にも聞こえているはずで早速ふすまを開けて見てみた。

もちろんある程度予想はしていたものの、美沙子は左脚に自分のパンティが引っかかっているだけの全裸状態で、二本の長く美しい脚は大きく割れ、開かれていてその間の一番彼女の大事な部分に田嶋の顔がしっかり埋まっていた。
美沙子は相変わらず無関心なように横を向いて田嶋の愛撫を一見無視するかにも見えたのだが、その表情は12分の間に受けた愛撫で完全に田嶋に支配されていることは一目瞭然だった。
この後彼女に残された今日の運命は、この男の優れた巨根を心身共に受け入れ、その体液をもう妊娠こそしない膣内で敗北者として一滴残さずキッチリ受け留めることだけが宿命と思われた。
ただその代償として女として最高の絶頂感を味わうことが出来るのである。

「時間だな」田嶋は一言私に言葉を投げかけたが、彼女に聞くまでも無く答えは出ていた!田嶋が大事な部分から口を離しても彼女の両脚はすぐに自ら閉じようとしなかったからである
前からいろいろな二人の交尾の話を聞かされていたのだが、いざ目の前に美沙子の裸体を見たら点と線がつながって、最高にエロチックさを味わうことになった。

田嶋は俺の耳元で「今日はかなり長くなるから一時間ぐらい時間つぶして来いよ。さっきの店にボトルも入ってるから飲んでてもいいぜ。それから終わったら連絡する」

俺は自慰してしまったこともあるのかもしれないが、結構平常心で部屋を出て1人飲んで待つことにした。

ピンサロ嬢と

営業の途中で昼からピンサロに行った
この地方では、ピンサロと言ってもボックスシートではなく、低い壁に仕切られた小さい部屋になってる

女の子が入ってきた。少しぽっちゃり。少しがっかりして少しやけくそぎみに
「携帯のアドレス教えて」
と言ってみた。
「だめですよ」
「わかった。店出る頃には教えたくなるようにしてやる」
と根拠のない啖呵をきった。ただのやけくそである。
そりゃもう愛する彼女と初めてセックスするときくらい丁寧にやりましたよ
その嬢は、僕より10才以上若い20代前半
あそこもべちょべちょ
僕のものをその部分に当てがって入れようとしても拒まない。それじゃおもしろくないので、
「入れてほしいの?」
「うん」
「この店、入れていいの?」
「だめだけど」
「じゃあ、だめだね」
嬢は黙ってしまったので、
「入れてくださいって言ったら入れてあげる」
「お願いします。入れてください」
ということで基盤開始
風俗行って、こんなふうになるのは初めてだったので、正直自分でも驚いた。

あとは嬢を満足させて、自分はイカなかったがそこで終わりアドレスを聞いた

次は外で会い、ホテルの前に春先の風が強い海岸に車で行った。海岸を歩いてるときにコートをかけてやり、後ろから抱きしめた。
実はこの瞬間に僕のことを好きだという感情が芽生えたようだった
その日はホテルで楽しみ、しばらくの間お茶を飲んだりセックスしたりと二人で過ごすことがあった
お茶を飲んで話だけっていうのも彼女には印象が良かったようだった

彼女と同じ風俗店で働く友達の嬢も含めて3人でお茶を飲む機会が会った
便宜上最初の嬢をA、友達をBとしておく。Bは最近店で働くようになり、Aと仲良くなったらしい。
このB、すごい巨乳。お茶を飲みながら話をしつつもその巨乳に目が行く
二人とも風俗嬢なのでエロ話も大丈夫
僕「すごい大きいね」
A「でしょ、お客さんにも人気あるんだよ」
僕「ちょっとさわってみてもいい?」
ちなみにファーストフード店でお茶を飲んでます
B「私はいいけど」
と言いながらAに伺うように視線を送った。僕もAに向かって
「いい?」
A「いいよ」
このとき、Aの僕に対する気持ちを感じたが、僕には気持ちがないので遠慮しなかった
手を伸ばしBの巨大な胸に一瞬さわった
僕「うわぁ」
おもわず声を出してしうほどの大きさとハリだった

おっぱいネタはそこで終わり雑談をしばらく
その中で、Bと僕の家がすごく近いことがわかった。
また、離婚したてで洗濯機がなかった僕は下心を隠しながら言ってみた
「今度洗濯させてもらいにいこうかな?」
B「いいよ、遠慮しないできて下さい」
A「いいんじやない」
ということで洗濯ということでヤリに行くことに決めました
Bは、彼氏と同棲しているので、なかなか時間が合わなくて、実際に行ったのは、1ヶ月くらいしてからだった。

洗濯籠に洗濯物を入れて、歩いてBの家へ
ドアを開けて出てきた彼女は、目一杯巨乳をアピールした薄着、谷間こんにちは状態
とりあえずコーヒーを入れていただき、飲みながら雑談。時間は洗濯一回分
Bに友達から電話
B「今から来ていいよ」
やばい、時間がない。
そこで話を急遽おっぱいネタに
僕「本当に大きいよね」
B「そうですか」
僕「ちょっとさわっていい?」
B「ちょっとならいいですよ」
勝負の時はきた
僕は、向かい側に座っている彼女の横に移動した。そして服の上から巨乳にふれた。
時間がないという焦りから、僕の攻撃は次の段階に即突入した。手を胸元から入れ、生でおっぱいをつかんだ。が全くつかみきれない
B「ちょっと…」
僕の攻撃はとどまるところを知らない
彼女のあごに手をかけると、強引にこちらを向かせて、唇を奪った。一瞬抵抗したが、それは一瞬であって、お互い激しいキスに夢中になった
右手はおっぱいをもみ、服を脱がし、またもんだ
でかいのにそこそこハリもある
次に下半身への攻撃に移った
手を中に突っ込むとすでに濡れていて、指を入れてかき回した
何てったって時間がない
その日はそこまでで終わり、後日また会おうと約束した

数日たって、Bが友達と遊びに行った帰り、僕の家に寄ることになった。
そのときのBの服装も巨乳アピール谷間こんにちは状態
家では彼氏が待っているということで、さっそく始めた
全裸にして仰向けにし、膝を抱えたときの光景はすばらしかった
なんといっても重力に逆らうかのように天に突きあがるかのよいな胸
商売柄だろうか手入れされたオマ
生で挿入
Bは言った
「なるぼど、Aがいいっていうのがわかる気がする」
「いったいどんな話をしてるんだ」
などと突っ込みながら腰を降り続けた。
先に彼女が逝くのを確認して、僕も彼女のお腹の上に出した

また会おうかとメールすると、
「Aがあなたのこと本気で好きみたいだから、もうやめとく」
と言われた
Bと続けたいくらいだったが、そこはあきらめるしかなかった

忘れてたが、最初にAとした頃、淋病をうつされ、治療中に既出のスナックのママとの行為に至りそうだったので、やばいと思い途中でやめた次第です

終わります



アクセスカウンター

    QRコード
    QRコード